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カテンソウ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
カテンソウ
カテンソウ、鈴鹿山脈の藤原岳(三重県いなべ市)にて、2015年4月25日撮影
カテンソウ、鈴鹿山脈藤原岳三重県いなべ市)にて
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : バラ類 Rrosids
階級なし : マメ類 Fabiids
: バラ目 Rosales
: イラクサ科 Urticaceae
: カテンソウ属 Nanocnide
: カテンソウ N. japonica
学名
Nanocnide japonica Blume[1]
和名
カテンソウ

カテンソウ(花点草、学名Nanocnide japonica Blume[1])は、イラクサ科カテンソウ属分類される多年草の1[2][3]。別名が、ヒシバカキドウシ[4]、葉の形がカキドオシに似ていることに由来する[5]名の「Nanocnide」は、ギリシャ語の「nannos」(「矮小)と「cnide」(イラクサ」)[5]

特徴

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は高さ10-30 cm、柔軟で束生し[4]多少毛がある[2]匍匐茎を出して繁殖する[4][5]互生し、菱形状卵形で長さ1-3 cm、幅1-3 cm[2]、先は円く、縁に数対の深い鈍葉牙があり基部は切形[3]葉柄葉身よりも少し長いか同長[3]托葉は小さな卵形で長さ1-2 mm[3]。上部の葉の脇から花柄を出して、雄花をかためて付ける[2]。雄花の花被片は5個、雄蕊は5個、内側に曲がっていた花糸は次々に伸びてが破れて花粉を散らす[3]。上部の葉の付け根に雌花をかためて付ける。雌花の花被片は4個、披針形で、薄紅、色外側のものは背面に竜骨がある[3]。開花時期は4-5月[2]果実胞果で花被に包まれ、宿存と同長[4]長さ約1 mm、広卵状レンズ形で細点がある[3]

分布と生育環境

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中国台湾朝鮮半島日本暖帯[4]に分布する[3]

日本では本州四国九州に分布する[2]

山野の林下に生育し、群生する[2]

種の保全状況評価

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日本では以下の都道府県で、レッドリストの指定を受けている。

脚注

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  1. ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “カテンソウ”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2017年12月4日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g 林 (2009)、552頁
  3. ^ a b c d e f g h 佐竹 (1982)、171頁
  4. ^ a b c d e 牧野 (1982)、35頁
  5. ^ a b c 大川 (2009)、4頁
  6. ^ レッドデータブック東京、カテンソウ”. 東京都. 2017年12月4日閲覧。
  7. ^ カテンソウ” (PDF). 石川県. 2017年12月4日閲覧。
  8. ^ 千葉県レッドリスト−植物・菌類編(2017年改訂版)” (PDF). 千葉県. pp. 20. 2017年12月4日閲覧。

参考文献

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  • 大川勝德『伊吹山の植物』幻冬舎ルネッサンス、2009年10月20日。ISBN 9784779005299 
  • 佐竹義輔大井次三郎北村四郎、亘理俊次、冨成忠夫 編『日本の野生植物 草本II離弁花類』平凡社、1982年3月17日。ISBN 458253502X 
  • 林弥栄『日本の野草』山と溪谷社〈山溪カラー名鑑〉、2009年10月。ISBN 9784635090421 
  • 牧野富太郎、本田正次『原色牧野植物大図鑑北隆館、1982年7月。ASIN B000J6X3ZENCID BN00811290全国書誌番号:85032603https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001728467-00 

外部リンク

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