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やなせたかしシアター

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

やなせたかしシアター』は、2012年12月1日公開のやなせたかし絵本を原作とする3作の日本アニメーション映画作品。

概要

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絵本作家やなせたかしの絵本作品『ハルのふえ』をメインに『それいけ!アンパンマン』『ロボくんとことり』の3作をアニメ化。

ハルのふえ

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ハルのふえ
監督 川又浩
脚本 島田満
原作 やなせたかし
ナレーター 島本須美
出演者 戸田恵子
いのくちゆか
野沢雅子
音楽 小森昭宏
主題歌 はいだしょうこ「ハルのふえ」
製作会社 トムス・エンタテインメント
配給 東京テアトル
公開 日本の旗 2012年12月1日
上映時間 48分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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この映画のメイン作品となる中編アニメ。第24回東京国際映画祭特別招待作品。作者が最も映像化したかったという作品[1]で、読み聞かせ絵本雑誌『おひさま』に掲載され、2009年に絵本(小学館 ISBN 978-4097263784)が発行。映画完成から1年以上経って公開された。

キャッチコピーは「はなれていても、ずっといっしょ。」

あらすじ

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タヌキのハルは、森の奥に置き去りにされていた人間の赤ちゃんを拾う。赤ちゃんを「パル」と名付け、人間の母親に化けて大切に育てる。

すくすくと育ったパルは、音楽家・チョコパンに音楽の才能を見出され、音楽家の道を進むべくハルや森の仲間達と別れ都会へ出る。

初めての都会に戸惑いながらも、チョコパンによる厳しい指導に耐えつつ徐々にフルート演奏の実力を高めていったパルは、強力なライバル・ミロも出場する音楽コンクールの舞台へ立つ事に。

一方ハルは、そんなパルの幸せを祈りつつ人間の姿のまま暮らす事を決意していたが、ある出来事をきっかけに消息を絶ってしまう。

時は流れ、フルートの名演奏家として立派に成長したパル。そして、森へ帰って来た彼に一つの奇跡が訪れる。

登場人物

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パル・ハル・チョコパン以外はオリジナルキャラクター。

パル
声 - 戸田恵子いのくちゆか(赤ちゃん時代)
主人公。人間の赤ちゃん。タヌキだったことを知らず、ハルに育てられるが、音楽家のチョコパンに引き取られる。後に才能を認められ、やがてハルとの別れが訪れる。
ハル
声 - 野沢雅子、佐久間レイ(歌)
宙返りや草笛、そして変身が得意な森の人気者のタヌキ。人間のお母さんに化けパルを育てるが、別れてから「いつでも迎えられるように」と人間の姿のままでいることを誓い、パルを心配するようになる。
ミロ・ザマー
声 - 中尾隆聖
パルのライバル。才能あふれる都会派の英才教育を受けた最年少音楽家。毎年大会は優勝しているが、密かに実力を認めていたパルに優勝を取られてしまった。ちなみに、彼の名前を逆から読むと「ザマー・ミロ(ざまあみろ)」になる。
チョコパン
声 - 増岡弘
音楽家でマリーの祖父。ハルから教わった草笛を美しく奏でるパルの才能を認め、彼を引き取り音楽家として育てる。気は優しいが、音楽の指導は厳格。パルやマリーは彼の指導で才能を磨いた。
マリー
声 - かないみか
チョコパンの孫娘。パルのガールフレンド。ピアノを演奏する。都会派で自分を鼻にかけるミロを嫌っている。お嬢様らしく優しい性格だが、お転婆な一面もある。
弟子
チョコパンの元弟子。彼の厳しい指導と音楽に向いていなかったため、荷物をまとめて辞めてしまった。
Aの声 - 桜井敏治
太めの方。
Bの声 - 小田敏充
痩せた方。
ねずみ
声 - 三ツ矢雄二
チョコパンの家に住むネズミ。パルの人間界の初めての友達。ハルの家を調べ、彼女を案内しようとしたが、ハルは道ではぐれたり、都会の広さに圧倒されていた。
ミセス・ザマー
声 - 滝沢ロコ
ミロの母。息子の才能に絶対的な自信を持っている。ネズミが苦手。
ウサギ
声 - 佐久間レイ
リス
声 - 吉田小南美
サル
声 - 愛河里花子
クマ
声 - 佐藤智恵
ハルと共に森に住む動物たち。
アナウンサー
声 - 佐藤正治
テレビナレーション
声 - 中田隼人
ギャル
声 - 吉田小百合
やなせうさぎ
声 - 城山堅
冒頭で案内役として登場。
ナレーション
声 - 島本須美

スタッフ

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主題歌

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エンディング曲「ハルのふえ」
作詞 - やなせたかし
作曲 - 佐藤允彦
歌 - はいだしょうこ
挿入歌「たぬきの子守唄」
作詞 - やなせたかし
作曲 - 小森昭宏
歌 - 佐久間レイ

アンパンマンが生まれた日

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アンパンマンが生まれた日
脚本 米村正二
原作 やなせたかし
出演者 戸田恵子
音楽 いずみたく
近藤浩章
主題歌 ドリーミング『アンパンマンのマーチ
製作会社 トムス・エンタテインメント
配給 東京テアトル
公開 日本の旗 2012年12月1日
上映時間 10分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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それいけ!アンパンマン』第1話「アンパンマン誕生」をベースにしたミュージカル風の短編アニメを同時併映。第1話のリメイクというよりはプロローグに近く、アンパンマンが誕生するまでのジャムおじさん達の日常を描いた内容が中心となっている。

登場人物

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主要キャラクター

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アンパンマン
声 - 戸田恵子
主人公。パン工場に残された最後の小麦粉で作られたあんパンに「いのちの星」が降り注ぎ、誕生した。名付け親は本人が自ら名乗った。
ジャムおじさん
声 - 増岡弘
本作における重要キャラクター。ひもじい者の所へ飛んで行くような「優しい心を持ったパン」を作ろうと試みるが、なかなか上手くいかない。
バタコさん
声 - 佐久間レイ
ジャムおじさんの助手を務める少女。
やなせうさぎ
声 - 城山堅
砂漠で生き倒れになっていたところをアンパンマンに助けられた。

以下のキャラクターは声無し。

ばいきんまん
「アンパンマンと同時にばいきんまんが誕生した」という趣旨のシーンで登場。だだんだんを作り、悪役軍団と一緒に悪さをしようとするが、アンパンマンのアンパンチでふっとばされてしまった。その後、アンパンマンから顔をもらい笑顔で食べていた。
めいけんチーズ
子犬の時に、森で捨てられていたところをアンパンマンに助けられた。

その他の登場キャラクター

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ドキンちゃん
ホラーマン
ばいきんまんの仲間たち。ばいきんまんと一緒にアンパンマンからもらった顔を食べていた。
カレーパンマン
しょくぱんまん
メロンパンナ
ロールパンナ
クリームパンダ
以上アンパンマンの次に作られたキャラクター。
だだんだん
ばいきんまんのメカ。悪役軍団と手を組んで悪さをするが、アンパンマンのアンパンチでまとめてふっとばされてしまった。
おむすびまん
こむすびまん
かつぶしまん
鉄火のマキちゃん
らーめんてんし
以上、アンパンマンから顔をもらうシーンで登場。
悪役軍団
へどろまん
氷の女王
雪鬼
黒バラ女王
どろみずまん
こおり鬼
くらやみまん
すなおとこ
「虹のピラミッド」同様、ラッパを持つ者とトライアングルを持つ2人組で登場。
化石の魔王
かぜこんこん
やみの女王
砂の魔王
 以上ばいきんまんと手を組んで悪さをするが、アンパンマンのアンパンチでばいきんまんもろともふっとばされてしまった。
アンコラ
コアンコラ
アンコラ登場の時点では生まれていなかったが、こちらでは生まれている。
ピーター
チェロヒキーさん
ユキダルマン
以上ジャムおじさんからパンをもらったキャラクター。
プリンちゃん
エクレアさん
どんぶりまんトリオ
てんどんまん
カツドンマン
かまめしどん
カバオくん
ピョン吉
ウサ子
ちびぞうくん
みみせんせい
クマ太
ネコ美
モン吉
ブタお
コン太
以上、アンパンマンから顔をもらったキャラクター。

スタッフ

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挿入歌

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生きてるパンをつくろう(Brand New ver.)
歌 - 増岡弘(ジャムおじさん)、佐久間レイ(バタコさん)
『勇気の花がひらくとき』
本作ではオフヴォーカル版を使用。
アンパンマンのマーチ
歌 - ドリーミング

ロボくんとことり

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ロボくんとことり
脚本 藤田伸三
原作 やなせたかし
出演者 小杉十郎太
千葉紗子
音楽 近藤浩章
製作会社 アンサー・スタジオ
配給 東京テアトル
公開 日本の旗 2012年12月1日
上映時間 10分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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2008年4月23日発売の短編集OVAやなせたかしメルヘン劇場 DVD-BOX 1』に収録された短編アニメの1作を同時併映。原作となる絵本(フレーベル館 ISBN 978-4577019832)は小学校教科書・道徳副読本『どうとく3ねん きみがいちばんひかるとき』にも選ばれており、作者から「愛の三部作」の第1作とされている[2]。映画化に際しデジタルリマスター処理を行っている。

脚注

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  1. ^ 野沢雅子・戸田恵子出演の注目アニメも 「やなせたかしシアター」12月1日全国公開アニメ!アニメ! 2012年11月24日
  2. ^ シリーズ第1巻目は「そっくりのくりのき」、第3巻目は「セントバーナードとたびびと」

外部リンク

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それいけ!アンパンマン映画作品
それいけ!アンパンマンの映画
通番 題名 公開日 併映作 上映時間
第1作 キラキラ星の涙 1989年3月11日 おねがい!サミアどんロボタン 75分(本作品)
60分(同時上映)
第2作 ばいきんまんの逆襲 1990年7月14日 おむすびまん 70分(本作品)
27分(同時上映)
第3作 とべ! とべ! ちびごん 1991年7月20日 ドキンちゃんのドキドキカレンダー 40分(本作品)
50分(同時上映)
第4作 つみき城のひみつ 1992年3月14日 アンパンマンとゆかいな仲間たち 60分(本作品)
31分(同時上映)
第5作 恐竜ノッシーの大冒険 1993年7月17日 かいけつゾロリ(1993年版) 60分(本作品)
30分(同時上映)
第6作 リリカル☆マジカルまほうの学校 1994年7月16日 みんな集まれ! アンパンマンワールド 60分(本作品)
30分(同時上映)
第7作 ゆうれい船をやっつけろ!! 1995年7月29日 アンパンマンとハッピーおたんじょう日 56分(本作品)
30分(同時上映)
第8作 空とぶ絵本とガラスの靴 1996年7月13日 ばいきんまんと3ばいパンチ 60分(本作品)
30分(同時上映)
第9作 虹のピラミッド 1997年7月26日 ぼくらはヒーロー 56分(本作品)
25分(同時上映)
第10作 てのひらを太陽に 1998年7月25日 アンパンマンとおかしな仲間 55分(本作品)
25分(同時上映)
第11作 勇気の花がひらくとき 1999年7月24日 アンパンマンとたのしい仲間たち 55分(本作品)
25分(同時上映)
第12作 人魚姫のなみだ 2000年7月29日 やきそばパンマンとブラックサボテンマン 55分(本作品)
26分(同時上映)
第13作 ゴミラの星 2001年7月14日 怪傑ナガネギマンとやきそばパンマン 50分(本作品)
20分(同時上映)
第14作 ロールとローラ うきぐも城のひみつ 2002年7月13日 鉄火のマキちゃんと金のかまめしどん 50分(本作品)
20分(同時上映)
第15作 ルビーの願い
(この作品からはデジタル製作)
2003年7月12日 怪傑ナガネギマンとドレミ姫 50分(本作品)
20分(同時上映)
第16作 夢猫の国のニャニイ 2004年7月17日 つきことしらたま 〜ときめきダンシング〜 51分(本作品)
21分(同時上映)
第17作 ハピーの大冒険 2005年7月16日 くろゆき姫とモテモテばいきんまん 50分(本作品)
20分(同時上映)
第18作 いのちの星のドーリィ 2006年7月15日 コキンちゃんとあおいなみだ 50分(本作品)
20分(同時上映)
第19作 シャボン玉のプルン 2007年7月14日 ホラーマンとホラ・ホラコ 50分(本作品)
20分(同時上映)
第20作 妖精リンリンのひみつ 2008年7月12日 ヒヤヒヤヒヤリコとばぶ・ばぶばいきんまん 50分(本作品)
20分(同時上映)
第21作 だだんだんとふたごの星 2009年7月4日 ばいきんまん vs バイキンマン!? 50分(本作品)
20分(同時上映)
第22作 ブラックノーズと魔法の歌 2010年7月10日 はしれ! わくわくアンパンマングランプリ 50分(本作品)
20分(同時上映)
第23作 すくえ! ココリンと奇跡の星 2011年7月2日 うたって てあそび! アンパンマンともりのたから 45分(本作品)
20分(同時上映)
第24作 よみがえれ バナナ島 2012年7月7日 リズムでてあそび アンパンマンとふしぎなパラソル 47分(本作品)
21分(同時上映)
短編 アンパンマンが生まれた日 2012年12月1日 ハルのふえ、ロボくんとことり 10分(本作品)
58分(同時上映)
第25作 とばせ! 希望のハンカチ 2013年7月6日 みんなでてあそび アンパンマンといたずらオバケ 45分(本作品)
20分(同時上映)
第26作 りんごぼうやとみんなの願い 2014年7月5日 たのしくてあそび ママになったコキンちゃん!? 48分(本作品)
21分(同時上映)
第27作 ミージャと魔法のランプ 2015年7月4日 リズムでうたおう! アンパンマン夏まつり 46分(本作品)
21分(同時上映)
第28作 おもちゃの星のナンダとルンダ 2016年7月2日 (無し) 62分(本作品)
第29作 ブルブルの宝探し大冒険! 2017年7月1日 62分(本作品)
第30作 かがやけ!クルンといのちの星 2018年6月30日 60分(本作品)
第31作 きらめけ!アイスの国のバニラ姫 2019年6月28日 62分(本作品)
第32作 ふわふわフワリーと雲の国 2021年6月25日 63分(本作品)
第33作 ドロリンとバケ〜るカーニバル 2022年6月24日 62分(本作品)
第34作 ロボリィとぽかぽかプレゼント 2023年6月30日 64分(本作品)
第35作 ばいきんまんとえほんのルルン 2024年6月28日 64分(本作品)