2-ヘプタノン
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2-ヘプタノン 2-Heptanone[1] | |
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Heptan-2-one | |
別称 メチルノルマルペンチルケトン アミルメチルケトン | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 110-43-0 |
PubChem | 8051 |
ChemSpider | 7760 |
UNII | 89VVP1B008 |
KEGG | C08380 |
ChEBI | |
ChEMBL | CHEMBL18893 |
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特性 | |
化学式 | C7H14O |
モル質量 | 114.18 g/mol |
外観 | 無色の液体 |
匂い | 果実香[2]、石鹸香[3] |
嗅覚閾値 | 0.35ppm[2] |
密度 | 0.8 g/mL |
融点 |
-35.5 °C |
沸点 |
151 °C |
水への溶解度 | 4300mg/l(25℃) |
危険性 | |
引火点 | 42℃ |
発火点 | 393℃ |
半数致死量 LD50 | 730mg/kg(マウス、経口) |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
2-ヘプタノン(英: 2-Heptanone)はメチルケトンの一種。メチルノルマルペンチルケトン、アミルメチルケトンなどの別名がある。化学式C7H14Oで、無色の液体。果実香を持つ。消防法に定める第4類危険物 第2石油類に該当する[4]。
歴史
[編集]1924年、スターケル(M.Starkle)はカビに感染したココナッツ油からメチルケトンが生じることを発見した。1950年、パットン(S.Patton)はカビで熟成したチーズから3種類のメチルケトンを単離し、チーズの匂いの主要成分であることを報告した。このことから、2-ヘプタノンや2-ノナノン、2-ウンデカノンなどのα-メチルケトン類がチーズや果実の香料として使われるようになった[5]。
生成
[編集]ココナッツ油に含まれる脂肪酸のカプリル酸にPenicillium decumbensやAureobasidium pullulansなどのカビを作用させると、カルボキシル基の隣の位置がβ酸化される。その後β-ケト酸脱炭酸酵素によりカルボキシル基が失われ、2-ヘプタノンとなる。菌体より胞子の方が活性が高く、エタノールやアラニンを添加して胞子の発芽を促すことにより収量を増すことができる。Amastigomycotaを用いた実験では、培養液1リットル当たり90gの2-ヘプタノンを得ることができた。同種の反応は、炭素数14以上の脂肪酸では全く進行しない[5]。
脚注
[編集]- ^ Methyl n-amyl ketone, International Occupational Safety and Health Information Centre (CIS)
- ^ a b 製品安全データシート(東京化成工業)
- ^ 化合物とにおいの説明(国立医薬品食品衛生研究所)Microsoft Excel
- ^ 法規情報 (東京化成工業株式会社)
- ^ a b 井上重治『微生物と香り ミクロの世界のアロマの力』フレグランスジャーナル社、2002年8月1日、161-162頁。ISBN 4-89479-057-2。