高雄市 (日本統治時代)
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たかおし 高雄市 | |||
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廃止日 | 1945年10月25日 | ||
廃止理由 |
中華民国による台湾接収 高雄市 → 高雄市(台湾省省轄市) | ||
現在の自治体 | 中華民国 高雄市 | ||
廃止時点のデータ | |||
国 | 日本 | ||
地方 | 台湾 | ||
都道府県 | 台湾 高雄州 | ||
面積 | 99.4860km2. | ||
総人口 |
197,897人 (1942年) | ||
隣接自治体 |
岡山郡弥陀庄、岡山街、燕巣庄 鳳山郡仁武庄、鳥松庄、鳳山街、小港庄 | ||
高雄市役所 | |||
所在地 | 台湾高雄州高雄市栄町2丁目22番地 | ||
座標 | 北緯22度37分36.5秒 東経120度17分12.7秒 / 北緯22.626806度 東経120.286861度座標: 北緯22度37分36.5秒 東経120度17分12.7秒 / 北緯22.626806度 東経120.286861度 | ||
高雄市管内略図(1936年) | |||
ウィキプロジェクト |
高雄市(たかおし)は、日本統治時代の台湾に存在した市。高雄州に属した。
歴史
[編集]- 1924年(大正13年)12月25日 - 高雄郡高雄街が市制を施行して高雄市が発足し、市域は市制施行前と同様の12の大字(高雄・中洲・大港・三塊厝・林徳官・大港埔・前金・苓雅寮・過田子・戲獅甲・前鎮・内惟)に分けられる[1][2]。
- 1925年(大正14年)12月27日 - 町名改正を実施。大字高雄が分割されて14の町(哨船町・湊町・新浜町・山下町・田町・寿町・堀江町・入船町・塩埕町・栄町・北野町・旗後町・平和町・緑町)が設置される。
- 1932年(昭和7年)12月1日 - 岡山郡左営庄の一部(大字桃子園・前峰尾)を編入。
- 1939年(昭和14年)3月30日 - 新南群島(南沙諸島の一部)を編入。大字新南群島を設置[3]。
- 1940年(昭和15年)10月1日 - 岡山郡左営庄および鳳山郡鳳山街の一部(大字籬子内・五塊厝および大字赤山の一部)・小港庄の一部(大字草衙・仏公)・鳥松庄の一部(大字湾子内・本館)を編入。
- 1941年(昭和16年)6月22日 - 大港埔に新たな高雄駅が開業し、元の高雄駅は高雄港駅に改称される[5]。
- 1943年(昭和18年)10月1日 - 岡山郡楠梓庄の一部(大字楠梓・土庫・後勁)を編入[6]。
- 1944年(昭和19年)10月から1945年(昭和20年/民国34年)5月 - アメリカ軍による空襲を受ける(高雄大空襲)。
区
[編集]1935年、台湾総督府は市の行政を円滑に進めるために「台湾市制」を改正して市の下部に区を新設した。高雄市には同年10月1日に20の区が設置され、各区の区長が選出された[8][9]。1940年10月1日、左営・右沖・覆鼎金・湾子内・五塊厝・籬子内・草衙の7区が新設されて合計27区となった[10]。
区名 | 範囲 | 区名 | 範囲 | |
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哨船町区 | 哨船町・寿町(西子湾)・桃子園(104-127番地) | 三塊厝区 | 三塊厝・大港 | |
湊町区 | 湊町 | 苓雅寮区 | 苓雅寮 | |
新浜町区 | 新浜町 | 前鎮区 | 前鎮・戲獅甲 | |
山下町区 | 山下町・寿町(1-19番地) | 前金区 | 前金 | |
田町区 | 田町・内惟(一部) | 過田子区 | 過田子・林徳官・大港埔 | |
塩埕町一区 | 塩埕町(小売市場以南) | 内惟区 | 内惟(一部) | |
塩埕町二区 | 塩埕町(小売市場以北) | 左営区 | 埤子頭・竹子腳・部後・左営・前峯尾・桃子園(1-103番地) | |
北野町区 | 北野町 | 右沖区 | 下蚵子寮・援中港・下塩田・右沖 | |
堀江町区 | 堀江町 | 覆鼎金区 | 菜公・覆鼎金 | |
入船町区 | 入船町 | 湾子内区 | 湾子内・本館・獅頭 | |
栄町区 | 栄町 | 五塊厝区 | 五塊厝 | |
旗後町区 | 旗後町 | 籬子内区 | 籬子内 | |
平和町区 | 平和町 | 草衙区 | 草衙・佛公 | |
中洲区 | 緑町・中洲 | 新南群島区 | 新南群島 |
歴代首長
[編集]→「高雄市長」も参照
代 | 氏名 | 写真 | 在任期間 |
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高雄市尹 | |||
1 | 岩本多助 | 1924年12月23日 - 1927年8月16日 | |
2 | 齋藤玄寿郎 | 1927年8月16日 - 1929年5月17日 | |
3 | 今井昌治 | 1929年5月17日 - 1932年4月21日 | |
4 | 小林儀三郎 | 1932年4月21日 - 1934年9月3日 | |
5 | 松尾繁治 | 1934年9月3日 - 1937年11月30日 | |
6 | 宗藤大陸 | 1937年11月30日 - 1940年10月28日 | |
高雄市長 | |||
1 | 宗藤大陸 | 1940年10月28日 - 1941年1月31日 | |
2 | 小島猛 | 1941年1月31日 - 1942年7月23日 | |
3 | 横山竹男 | 1942年7月23日 - 1943年3月31日 | |
4 | 中松乙彦 | 1943年3月31日 - 1945年10月25日 |
施設
[編集]-
高雄市役所
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高雄州庁
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高雄西警察署
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高雄公会堂
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高雄郵便局
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入船町郵便局
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高雄検糖所
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専売局高雄支局
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高雄税関庁舎
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高雄市立図書館
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高雄州商工奨励館
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高雄市武徳殿
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高雄湊町市場
医療・福祉
[編集]教育
[編集]中等教育
[編集]中学校
[編集]- 高雄州立高雄第一中学校(現:高雄市立高雄高級中学)
- 高雄州立高雄第二中学校(現:高雄市立高尾高級中学)
高等女学校
[編集]- 高雄州立高雄高等女学校(現:高雄市立高雄女子高級中学)
- 高雄州立高雄第二高等女学校(現:高雄市立高雄女子高級中学)
実業学校
[編集]- 高雄商業補修学校(1935年に高雄商工専修学校へ統合)
- 高雄商工専修学校(1945年に高雄工業学校へ統合)
- 高雄女子技芸学校→高雄淑徳女学校(高雄市立新興高級中学)
- 高雄工業学校(現:高雄市立高雄高級工業職業学校)
- 高雄商業学校(現:高雄市立高雄高級商業職業学校)
師範学校
[編集]初等教育
[編集]- 高雄第一尋常高等小学校→高雄市湊国民学校(現:高雄市鼓山区鼓山国民小学)
- 高雄第二尋常高等小学校→堀江尋常高等小学校→堀江国民学校(現:高雄市塩埕区塩埕国民小学)
- 大和尋常小学校→大和国民学校(現:高雄市前金区前金国民小学)
- 左営尋常小学校→左営国民学校(現:高雄市左営区左営国民小学)
- 高雄第一公学校→平和公学校→平和国民学校(現:高雄市旗津区旗津国民小学)
- 高雄第一公学校中洲分教場→中洲公学校→中洲国民学校(現:高雄市旗津区中洲国民小学)
- 高雄第二公学校→青葉公学校→青葉国民学校(現:高雄市苓雅区苓洲国民小学)
- 高雄第二公学校前鎮分教場→青葉公学校前鎮分教場→青葉国民学校前鎮分教場(現:高雄市前鎮区前鎮国民小学)
- 高雄第三公学校→旭公学校→旭国民学校(現:高雄市三民区三民国民小学)
- 高雄第三公学校三塊厝分教場(後に本校へ統合)
- 高雄第三公学校桃子園分教場→内惟公学校桃子園分教場→清水公学校桃子園分教場(左営軍港の整備に伴い廃校)
- 高雄第四公学校→東園公学校→東園国民学校(現:高雄市新興区大同国民小学)
- 左営第一公学校→左営公学校→左営東国民学校(現:高雄市左営区旧城国民学校)
- 左営第二公学校→右沖公学校→右沖国民学校(現:高雄市左営区右昌国民学校)
- 高雄第一公学校内惟分教室→高雄第三公学校内惟分教場→内惟公学校→清水公学校→清水国民学校(現:高雄市鼓山区惟内国民小学)
- 内惟国民学校(現:高雄市鼓山区惟内国民小学)
- 左営第一公学校桃子園分教場→左営公学校桃子園分教場→清水公学校桃子園分教場(左営軍港の整備に伴い廃校)
- 楠梓第一公学校→楠梓公学校→ 楠梓国民学校(現:高雄市楠梓区楠梓国民小学)
- 千歳国民学校(現:高雄市三民区河浜国民小学)
- 瑞穂国民学校(現:高雄市三民区鼎金国民小学)
- 曙国民学校(現:高雄市苓雅区五権国民小学)
- 寿国民学校(現:高雄市鼓山区鼓岩国民小学)
- 双葉国民学校(戦後に鼓山国民小学へ統合)
幼稚園
[編集]- 私立高雄幼稚園
- 私立平和幼稚園
- 私立高雄済世幼稚園
産業
[編集]- 鼓山漁港
- 浅野セメント台湾工場
- 高雄塩場
- 台湾ガス株式会社高雄工場(現:中都唐榮磚窯廠)
- 第6海軍燃料廠(後に高雄煉油廠)
- 南日本化学工業株式会社臭素工廠
- 台湾倉庫株式会社田町倉庫
宗教施設
[編集]交通
[編集]鉄道
[編集]渡し船
[編集]- 湊町 - 旗後
- 湊町 - 哨船町
- 哨船町 - 旗後
- 新浜町 - 旗後
- 苓雅寮 - 旗後
航路
[編集]命令航路
[編集]自由航路
[編集]観光・娯楽
[編集]脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ “日治時期台灣總督府所轄各州廳郡街庄「大字」一覽表” (中国語). 現代地政聯盟. 2024年10月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年10月2日閲覧。
- ^ “百年好市/高雄設市百年” (中国語). 高雄市政府文化局. 2024年10月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年10月2日閲覧。
- ^ “中華民国の南シナ海政策について”. 台北駐日経済文化代表処 (2016年4月8日). 2024年10月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年10月2日閲覧。
- ^ “見事に竣工す 十六日盛大な落成祝賀會 高雄市役所新廳舍”. 大阪朝日新聞台湾版 (朝日新聞社). (1939年9月7日)
- ^ 台湾総督府 (1941-05-22). “台湾総督府告示第403/404号”. 官報. 1941年08月05日 (第4373号 ed.). 大蔵省印刷局. p. 122 . "『昭和十六年六月二十二日ヨリ高雄停車場ヲ高雄港停車場ト改稱シ貨物ニ限リ取扱ヲ爲ス』、『昭和十六年六月二十二日ヨリ左ノ通停車場ヲ設置シ旅客、手荷物、小荷物及附随小荷物ノ取扱ヲ爲ス』"
- ^ “見事に竣工す 十六日盛大な落成祝賀會 高雄市役所新廳舍”. 大阪朝日新聞台湾版. (1939年9月7日)
- ^ “臺灣建制市的市轄區變遷” (中国語). 聯邦的誕生. 2024年7月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年7月31日閲覧。
- ^ “高雄市告示第四十一号”. 高雄市報 号外. (1935年10月1日)
- ^ “高雄市告市第十六号”. 高雄市報 第四百三号. (1936年4月1日)
- ^ “高雄市告示第二十六号”. 高雄市報 第六百三十二号. (1940年10月1日)