雷酸銀(I)
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雷酸銀(I) | |
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別称 Silver fulminate Silver(I) fulminate Argentous fulminate | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 5610-59-3 |
PubChem | 62585 |
ChemSpider | 56347 |
UNII | 5QNF7XT857 |
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特性 | |
化学式 | AgCNO |
モル質量 | 149.885 g/mol |
密度 | 3.938 g/cm3 |
爆発性 | |
衝撃感度 | 非常に高い |
摩擦感度 | 非常に高い |
危険性 | |
主な危険性 | 敏感な高性能爆薬 |
NFPA 704 | |
発火点 | 170 °C (338 °F; 443 K) |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
雷酸銀(I)(らいさんぎん いち、英: silver(I) fulminate)は、化学式が AgCNO で表される銀の雷酸塩で、爆発性の物質である。シアン酸銀の構造異性体である。
性質
[編集]水への溶解度は0.075 g/mL (13 °C) である。優秀な起爆薬であるが、高価であり爆発しやすいためあまり使われていない。加熱で容易に重合する。
製法
[編集]濃硝酸に銀を溶解させた酸性溶液にエタノールを加え慎重に加熱する。自然に反応が始まり、白煙が発生するので加熱をやめる。反応が終わると白色の沈殿物として得られる。
その他
[編集]通常は銀の価格が高価なため水銀塩が起爆薬として多用される。よく勘違いされる雷銀は雷酸銀の略称ではなく、銀鏡反応の失敗などにより生じる、より不安定な銀化合物のことである。
出典
[編集]- ^ International Union of Pure and Applied Chemistry (2005). Nomenclature of Inorganic Chemistry (IUPAC Recommendations 2005). Cambridge (UK): RSC–IUPAC. ISBN 0-85404-438-8. p. 291. Electronic version.
- ^ “Silver fulminate”. ChemBase. 8 June 2012閲覧。[リンク切れ]
関連項目
[編集]- ユストゥス・フォン・リービッヒ
- 雷銀
- アジ化銀(I)
- CAgNO - 曖昧さ回避