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シアン化銀(I)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
シアン化銀
識別情報
CAS登録番号 506-64-9
RTECS番号 VW3850000
特性
化学式 AgCN
モル質量 133.89 g/mol
外観 無色の固体
密度 3.95 g/cm3, 固体
融点

320 °C

構造
配位構造 直線形
危険性
主な危険性 有毒 (T)
Rフレーズ R25 R32 R33 R41 R50/53
Sフレーズ S7 S26 S45 S60 S61
関連する物質
関連物質 塩化銀(I)
シアン化ナトリウム
シアン化銅(I)
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

シアン化銀(I)(シアンかぎん いち、: silver cyanide)は、化学式が AgCN で表される無機化合物である。この無色の物質は水溶液ではイオンとシアン化物イオンに電離する。この沈殿段階は単体の銀を取り出すのに使われる。シアン化銀は …-Ag-C≡N-Ag-C≡N-… という連結構造を取っている。

銀イオンを含む溶液にシアン化ナトリウムを加えるとシアン化銀として沈殿する。沈殿は、過剰量のシアン化物または三級ホスフィンを加えることによって溶解する。

シアン化銀は他のアニオンと反応して錯体を形成する[1]。また、いくつかのシアン化銀はルミネセンスである[2]

脚注

[編集]
  1. ^ Urban, V.; Pretsch, T.; Hartl, H. “From AgCN Chains to a Fivefold Helix and a Fishnet-Shaped Framework Structure” Angewandte Chemie International Edition 2005, volume 44, pages 2794 – 2797.
  2. ^ Omary, M. A.; Webb, T.R.; Assefa, Z.; Shankle, G. E.; Patterson, H. H. “Crystal Structure, Electronic Structure, and Temperature-Dependent Raman Spectra of Tl[Ag(CN)2]: Evidence for Ligand-Unsupported Argentophilic Interactions” Inorganic Chemistry 1998, volume 37, pages 1380-1386.