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第71回都市対抗野球大会

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

第71回都市対抗野球大会(だい71かいとしたいこうやきゅうたいかい)は、2000年平成12年)7月23日から8月2日まで東京ドームで行われた都市対抗野球大会である。

概要

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  • 前回大会まで全国各地に点在していたNTT関連チームがNTT東日本NTT西日本に統合され、各地の予選の版図が大きく変わった。ほとんどのチームはクラブチーム化されたが、主力選手が東日本もしくは西日本チームに移籍したため、予選敗退するチームが続出。さらに、NTT東日本、NTT西日本も予選で敗れたことから、NTT(旧電電)関連チームが40年ぶりに全滅という事態になった。
  • 2000年九州・沖縄サミット開催や首里城がデザインされた二千円紙幣の発行などを記念して、今回限りの特例措置として、沖縄県に単独枠が与えられ、沖縄電力が初出場を決めた。(県勢としては28年ぶりの出場)
  • その他に、北海道第1代表でサンワード貿易が硬式野球部誕生から3年で初出場を決めた。クラブチームの北銀クラブは、企業チームの北陸銀行からクラブ登録に変更後初出場。JR九州は、門司鉄道局時代に出場した1978年大会以来22年ぶりの出場を決めた。
  • 例年1・2回戦は一日3試合ずつ8日間にわたって行われるが、香淳皇后斂葬の儀7月25日の午前に行われることから、同日の試合は午後からの2試合のみとなり、1試合を7月29日に振り替えて4試合行われた。
  • 金属バットによりホームランが量産され(31試合で106本)、投手泣かせの大会となった。
  • ベスト4以上に関東のチームが3チーム集まる大会となったが、決勝戦はどちらも初優勝を目指す三菱自動車川崎大阪ガスの対戦となった。試合は、猛打を振るった三菱川崎打線が最後まで衰えを見せず、大阪ガス投手陣を打ち崩して初の栄冠を手にした。

予選

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出場チーム

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出場枠 都市 チーム 出場回数
北海道第1 札幌市 サンワード貿易 初出場
北海道第2 苫小牧市 王子製紙苫小牧 2年連続11回目
東北第1 仙台市 JT 5年連続9回目
東北第2 仁賀保町 TDK 2年連続7回目
北信越 富山市 北銀クラブ 5年ぶり6回目
北関東第1 太田市 富士重工業 6年ぶり15回目
北関東第2 鹿嶋市 住友金属鹿島 2年ぶり7回目
南関東第1 千葉市 川崎製鉄千葉 4年連続13回目
南関東第2 君津市 新日本製鐵君津 4年ぶり4回目
東京第1 東京都 東京ガス 5年ぶり11回目
東京第2 調布市 シダックス 2年ぶり4回目
東京第3 東京都 鷺宮製作所 4年ぶり7回目
神奈川第1 横浜市 日石三菱 2年連続40回目
神奈川第2 横須賀市 日産自動車 4年連続22回目
神奈川第3 川崎市 三菱自動車川崎 3年ぶり14回目
静岡 浜松市 ヤマハ 2年連続25回目
出場枠 都市 チーム 出場回数
東海第1 岡崎市 三菱自動車岡崎 2年連続2回目
東海第2 大垣市 西濃運輸 2年ぶり24回目
東海第3 豊田市 トヨタ自動車 5年ぶり7回目
東海第4 鈴鹿市 本田技研鈴鹿 5年ぶり14回目
京滋奈 京都市 三菱自動車京都 3年ぶり9回目
阪和第1 大阪市 日本生命 11年連続43回目
阪和第2 大阪市 大阪ガス 3年連続12回目
阪和第3 門真市 松下電器 2年連続37回目
兵庫第1 神戸市 三菱重工神戸 2年連続20回目
兵庫第2 加古川市 神戸製鋼 4年ぶり12回目
中国第1 広島市 三菱重工広島 2年連続8回目
中国第2 倉敷市 川崎製鉄水島 3年ぶり5回目
四国 高知市 四国銀行 2年ぶり9回目
九州第1 長崎市 三菱重工長崎 2年連続9回目
九州第2 北九州市 JR九州 22年ぶり8回目
沖縄 浦添市 沖縄電力 初出場

大会

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1回戦

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1 2 3 4 5 6 7 8
三菱重工長崎 0 0 2 0 1 3 0 8 14
四国銀行 0 0 0 0 0 0 0 0 0

勝:杉内 敗:津野 本:開田(長崎)

  • 第2試合(7月23日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
本田技研鈴鹿 0 1 1 3 0 0 0 0 4 9
TDK 0 0 0 0 2 0 0 1 2 5

勝:川鍋 敗:野田 本:モイル、古川2、松葉(以上鈴鹿)、末継、加藤、遠山(以上TDK)

  • 第3試合(7月23日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
三菱自動車川崎 0 1 0 2 1 0 0 0 1 5
王子製紙苫小牧 1 0 0 0 0 0 1 0 0 2

勝:佐藤 敗:藤田 本:高根澤(三菱川崎)、稲場(苫小牧)

1 2 3 4 5 6 7 8 9
富士重工業 1 0 0 0 0 2 0 0 0 3
神戸製鋼 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1

勝:井場 敗:中井 本:恒吉、斉藤了(以上富士重)、松山(神鋼)

  • 第5試合(7月24日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
三菱自動車岡崎 3 1 0 0 0 0 2 0 0 6
北銀クラブ 0 0 0 2 0 0 0 0 0 2

勝:後藤 敗:桑名 本:西内(三菱岡崎)、池島(北銀ク)

  • 第6試合(7月24日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
シダックス 0 1 0 3 0 0 2 0 0 6
松下電器 0 0 0 0 1 0 2 0 0 3

勝:大沼 敗:鈴木 本:斉藤(シダックス)、九鬼(松下)

1 2 3 4 5 6 7 8 9
川崎製鉄水島 0 0 0 2 4 0 0 0 0 6
住友金属鹿島 0 1 1 1 4 1 1 1 X 10

勝:平良 敗:小谷 本:小崎、吉岡(以上水島)、青木、井戸(以上鹿島)、山中(水島)、一鍬田2(鹿島)

  • 第8試合(7月25日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
三菱重工神戸 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
日石三菱 0 0 1 0 0 0 1 2 X 4

勝:須田 敗:三井

1 2 3 4 5 6 7 8 9
三菱自動車京都 0 0 0 0 4 1 1 2 0 8
鷺宮製作所 0 0 0 1 1 0 0 3 1 6

勝:田村 敗:岡崎 本:前川、谷村(以上三菱京都)

  • 第10試合(7月26日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
川崎製鉄千葉 0 0 0 1 0 0 0 0 0 1
大阪ガス 2 0 1 0 0 0 1 2 X 6

勝:山田幸 敗:富樫

  • 第11試合(7月26日)-7回コールド
1 2 3 4 5 6 7
日産自動車 1 1 2 4 0 0 9 17
サンワード貿易 0 1 0 0 0 0 1 2

勝:宮田 敗:武田 本:鈴木、渡辺、小山、黒須(以上日産)、高梨(サンワード)
※日産自動車は大会史上13例目の全員安打を記録

1 2 3 4 5 6 7 8 9
JR九州 0 0 3 0 0 0 0 4 0 7
ヤマハ 3 0 1 1 0 0 0 2 1x 8

勝:筒井 敗:松本 本:石井2、田村(以上JR九)、辻(ヤマハ)

  • 第13試合(7月27日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
JT 0 0 0 1 1 0 2 0 0 4
西濃運輸 0 0 1 0 1 0 0 3 X 5

勝:中ノ瀬 敗:中須賀 本:原野、阿部(以上JT)、杉浦(西濃)

  • 第14試合(7月27日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本生命 1 0 0 0 0 0 0 0 2 3
東京ガス 0 2 0 1 0 2 0 1 X 6

勝:徳村 敗:土井 本:蔵田、沖原、久保田(以上東ガス)

1 2 3 4 5 6 7 8 9
沖縄電力 1 2 0 0 0 1 0 2 0 6
トヨタ自動車 6 0 0 2 4 0 0 1 X 13

勝:安藤 敗:新垣直 本:宜寿次、仲村(以上沖電)、廣野、林2、水谷、関野(以上トヨタ)

  • 第16試合(7月28日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
新日本製鐵君津 2 0 3 1 0 0 0 0 0 6
三菱重工広島 0 0 1 0 1 0 0 0 0 2

勝:渡辺 敗:加藤 本:矢口、古川(以上君津)、上、田頭(以上三菱広島)

2回戦

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  • 第1試合(7月28日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
三菱重工長崎 0 0 3 0 0 0 4 0 0 7
本田技研鈴鹿 3 0 0 0 0 0 0 0 0 3

勝:竹下 敗:小町 本:原田、高峰、小川(以上三菱長崎)、鯉渕(鈴鹿)

1 2 3 4 5 6 7 8 9
三菱自動車岡崎 0 0 3 0 0 0 0 1 0 4
シダックス 1 0 0 0 0 2 0 0 0 3

勝:後藤 敗:吉井 本:小濱(三菱岡崎)、斉藤、坂田(以上シダックス)

  • 第3試合(7月29日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
富士重工業 0 0 0 1 0 1 3 0 1 6
三菱自動車川崎 3 1 1 0 0 0 0 1 1x 7

勝:谷村 敗:井場 本:神谷2(富士重)、西郷、梅原(以上三菱川崎)
※三菱自動車川崎は大会史上14例目の全員安打を記録

  • 第4試合(7月29日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
日石三菱 0 1 0 0 0 0 0 0 1 2
住友金属鹿島 3 0 2 0 0 4 0 0 X 9

勝:原田 敗:巴田 本:平馬(日石)、青木、松本(以上鹿島)

  • 第5試合(7月29日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
大阪ガス 1 0 0 0 1 1 0 0 1 4
三菱自動車京都 0 1 0 0 0 1 0 0 1 3

勝:野上 敗:飯田 本:澤多2、野夫井(以上大ガス)、岸江(三菱京都)

1 2 3 4 5 6 7 8 9
日産自動車 0 2 0 0 0 1 4 0 0 7
ヤマハ 2 0 2 0 0 0 4 2 X 10

勝:室田 敗:木寺 本:吉浦、黒須(以上日産)、辻、奥村(以上ヤマハ)

  • 第7試合(7月30日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
西濃運輸 0 0 0 1 0 1 0 0 2 4
東京ガス 0 0 0 1 0 0 0 0 0 1

勝:中ノ瀬 敗:伊達 本:清水信、湯浅、小柳、杉浦(以上西濃)

  • 第8試合(7月30日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
新日本製鐵君津 0 0 2 0 0 4 2 0 2 10
トヨタ自動車 3 0 1 1 0 2 2 0 0 9

勝:恩田 敗:明松 本:鈴木2、岡野(以上君津)、佐野、廣野、金谷、横井(以上トヨタ)

準々決勝

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1 2 3 4 5 6 7 8 9
三菱重工長崎 0 0 1 0 2 0 2 0 0 5
三菱自動車川崎 0 0 2 0 0 0 0 4 X 6

勝:徳丸 敗:杉内 本:高峰(長崎)、渡部、西郷、齋藤(以上川崎)

  • 第2試合(7月31日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
三菱自動車岡崎 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1
住友金属鹿島 0 0 0 0 0 0 1 1 X 2

勝:田本 本:後藤

  • 第3試合(7月31日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
ヤマハ 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
大阪ガス 0 0 0 1 2 0 0 0 X 3

勝:山田幸 敗:石井 本:野夫井(大ガス)

  • 第4試合(7月31日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
新日本製鐵君津 1 4 0 0 0 0 0 1 0 6
西濃運輸 0 0 0 1 0 0 0 0 2 3

勝:渡辺 敗:森 本:清水信(西濃)

準決勝

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  • 第1試合(8月1日)-7回コールド
1 2 3 4 5 6 7
三菱自動車川崎 1 1 0 13 1 1 2 20
住友金属鹿島 1 2 0 3 0 0 0 6

勝:安田武 敗:平良 本:安田真2、桑元2、西郷、工藤、西澤(以上三菱川崎)
※三菱自動車川崎は大会史上15例目の先発全員安打を記録。また、4回表の13得点はイニング最多タイ記録(2例目)。11安打及び11打数連続安打はイニング最多記録。7打席連続安打はイニング最多タイ記録。

  • 第2試合(8月1日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
新日本製鐵君津 0 0 0 0 2 0 0 0 0 2
大阪ガス 0 1 4 0 0 0 0 0 X 5

勝:野上 敗:藤井 本:三井、箱崎(以上大ガス)、古川(君津)

決勝

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1 2 3 4 5 6 7 8 9
三菱自動車川崎 0 1 2 1 0 3 0 0 2 9
大阪ガス 0 0 0 0 0 0 1 0 2 3

勝:佐藤 敗:山田幸 本:渡部、西澤、西郷(以上三菱川崎)、澤多、栗栖(以上大ガス)
(三菱自動車川崎は初優勝)

表彰選手

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カッコ内のチームは補強元のチームを表す。

  • 橋戸賞 西郷泰之内野手(三菱自動車川崎)
  • 久慈賞 山田幸二郎投手(大阪ガス)
  • 小野賞 君津市・新日鐵君津チーム
  • 首位打者賞 工藤賢司内野手(.542/三菱自動車川崎(東芝))
  • 打撃賞 齋藤秋博内野手(三菱自動車川崎)
  • 若獅子賞 西澤祐介外野手(三菱自動車川崎)、四之宮洋介内野手(日産自動車)
  • 大会優秀選手
    • 投手
    佐藤大士(三菱自動車川崎)
    山田幸二郎(大阪ガス)
    野上大輔(大阪ガス)
    平良龍二(住友金属鹿島)
    渡辺俊介(新日鐵君津)
    後藤勝喜(三菱自動車岡崎)
    中ノ瀬幸泰(西濃運輸)
    • 捕手
    田嶋大三(大阪ガス)
    一鍬田学(住友金属鹿島)
    小森茂(西濃運輸)
    • 一塁手
    西郷泰之(三菱自動車川崎)
    鈴木秀範(新日鐵君津)
    高峰誠(三菱重工長崎(日産自動車九州))
    西内宏(三菱自動車岡崎)
    • 二塁手
    工藤賢二(三菱自動車川崎(東芝))
    山崎英紀(新日鐵君津(本田技研))
    村上和幸(三菱重工長崎)
    • 三塁手
    牧田勝吾(新日鐵君津(日本通運))
    美甘将弘(ヤマハ)
    • 遊撃手
    齋藤秋博(三菱自動車川崎)
    青木一也(住友金属鹿島)
    古川裕生(新日鐵君津)
    • 外野手
    梶山義彦(三菱自動車川崎)
    渡部英紀(三菱自動車川崎(三菱重工横浜))
    澤多弘也(大阪ガス)
    俣瀬直樹(大阪ガス)
    井戸伸年(住友金属鹿島)
    鴨志田友樹(住友金属鹿島)
    小川正洋(三菱重工長崎(日産自動車九州))
    清水信也(西濃運輸)
    • 指名打者
    桑元孝雄(三菱自動車川崎)
  • 10年連続出場表彰選手
石村浩司投手(JT)
佐藤友昭外野手(鷺宮製作所(プリンスホテル
黒須隆捕手(日産自動車)
木下俊生内野手(日石三菱)
田中秀樹外野手(北銀クラブ(NTT信越硬式野球クラブ))
田嶋大三捕手(大阪ガス)
杉浦正則投手(日本生命)
梶田茂生外野手(日本生命)
金谷康成外野手(日本生命)
  • 応援団コンクール(大会通期)
    • 最優秀賞 新日鐵君津
    • 優秀賞 三菱自動車川崎
    • 敢闘賞 西濃運輸
    • 特別賞 大阪ガス

外部リンク

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