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第68回都市対抗野球大会

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

第68回都市対抗野球大会(だい68かいとしたいこうやきゅうたいかい)は、1997年7月18日から7月28日まで東京ドームで開かれた都市対抗野球大会である。

概要

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  • 今大会から前年優勝チームの推薦出場制度がなくなり、前年優勝チームも予選からの勝ち上がりが必要となった。前回大会を制した本田技研に注目が集まったが、関東地区予選で鹿嶋市住友金属鹿島に敗れて予選敗退。また前回のベスト4チームがすべて予選敗退するなど波乱が相次いだ。
  • 第34回大会以来、河合楽器ヤマハの少なくともいずれかが本大会に出場していたが、両チームとも予選で敗退したことから、34年ぶりに浜松市代表が本大会に現れなかった。
  • 初出場チームはなく、最長ブランクも名古屋市三菱重工名古屋の16年ぶりと、出場経験豊富なチーム同士のトーナメントとなった。
  • 今大会はドームへのコンプレックスがなくなったのか、第66回大会で打ち立てた大会通算ホームラン数(98本)を軽く上回る129本のアーチが飛び交った。この数字は現在でも大会記録である。打高投低の大会となり、全31試合中シャットアウトゲームが1試合もなかった。
  • 大乱戦のトーナメントを制したのは大阪市日本生命。大会史上初の出場40回となった記念の年に、杉浦正則・池添修世の2枚看板に加えて強打の打線を補強でさらにパワーアップさせて5年ぶり3回目の優勝を手にした。

出場チーム

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大会

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1回戦

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1 2 3 4 5 6 7 8 9
王子製紙苫小牧 0 0 1 0 0 0 2 0 0 3
日本生命 0 0 1 0 0 2 1 4 X 8

勝:杉浦 敗:藤田 本:下野(日生)、稲場(苫小牧)

  • 第2試合(7月18日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
昭和コンクリート 1 0 0 0 0 1 2 0 0 4
NTT北陸 0 2 5 1 1 0 0 3 X 12

勝:正津 敗:森 本:與本2、吉口(以上昭和)、石井(北陸)

  • 第3試合(7月18日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
小西酒造 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1
シダックス 1 6 0 0 1 0 2 0 X 10

勝:古谷 敗:鈴木学 本:鈴木英(小西)、松田、坂田(以上シダックス)

1 2 3 4 5 6 7 8 9
TDK 0 1 0 0 0 2 0 0 0 3
三菱重工神戸 0 1 0 2 3 0 0 2 X 8

勝:新谷 敗:遠藤 本:森山(TDK)、杉本(神戸)、斎藤(TDK)、大谷、小田(以上神戸)

  • 第5試合(7月19日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
三菱重工名古屋 0 0 0 0 0 0 0 1 1 2
日立製作所 1 0 0 0 0 1 0 0 1x 3

勝:岡崎 敗:岩下 本:森野(日立)、清水(名古屋)

  • 第6試合(7月19日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
西濃運輸 0 1 0 1 2 0 2 0 6 12
NTT東北 1 0 0 0 0 1 1 0 2 5

勝:渡辺哲 敗:進藤 本:鈴木康、喜多、横井、吉竹(以上西濃)

1 2 3 4 5 6 7 8 9
JT 0 0 1 1 1 1 0 0 0 4
NKK 0 0 0 0 2 0 0 2 1x 5

勝:氏師 敗:金沢 本:原(NKK)

  • 第8試合(7月20日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
日産自動車 2 5 0 0 0 3 1 2 4 17
四国銀行 0 6 0 0 0 0 1 0 0 7

勝:井深 敗:吉川真 本:上島、大平、渡辺(以上日産)、久保、吉田、大川(以上四銀)

  • 第9試合(7月20日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
住友金属鹿島 0 0 1 0 0 0 2 3 0 6
ヤオハンジャパン 0 0 0 1 0 0 0 0 0 1

勝:田本 敗:田中英 本:三宅、杉本(以上鹿島)

1 2 3 4 5 6 7 8 9
東芝 0 0 1 0 0 0 3 0 2 6
松下電器 0 1 3 0 1 0 0 0 0 5

勝:植木 敗:水田 本:九鬼、山田(以上松下)、内海(東芝)

  • 第11試合(7月21日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
川崎製鉄千葉 0 0 1 2 0 1 0 1 0 5
三菱自動車京都 0 0 0 0 1 0 1 2 0 4

勝:須合 敗:永田 本:伊藤(千葉)、森田、上村(以上京都)

  • 第12試合(7月21日)-8回コールド
1 2 3 4 5 6 7 8
中山製鋼 1 0 0 0 0 0 1 0 2
三菱自動車川崎 0 0 1 4 1 4 0 2x 12

勝:徳丸 敗:芝崎 本:高根澤、梶山(以上川崎)

1 2 3 4 5 6 7 8 9
王子製紙春日井 2 0 0 0 2 0 3 3 0 10
日本通運 0 0 6 3 0 1 0 2 X 12

勝:池 敗:結城 本:湯浅(春日井)、萩原、田中泰(以上日通)、深沢2(春日井)

  • 第14試合(7月22日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
新日鐵八幡 0 0 0 1 0 0 0 0 0 1
プリンスホテル 1 0 0 0 0 4 0 0 X 5

勝:幡野 敗:橋本

  • 第15試合(7月22日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
三菱重工長崎 0 0 0 0 0 3 2 3 0 8
NTT東京 0 0 1 0 0 2 1 0 2 6

勝:後藤 敗:石平 本:伊藤(東京)、工藤(長崎)、代田(東京)

1 2 3 4 5 6 7 8 9
NTT北海道 0 1 6 4 2 0 0 2 1 16
三菱自動車水島 2 4 0 0 0 3 0 1 1 11

勝:加藤 敗:朝間 本:藤原2(水島)、春木2(北海道)、田頭(水島)、山内、遠藤友、酒井(以上北海道)、上四元(水島)、高谷(北海道)、吉岡(水島)
※1試合11本塁打(NTT北海道6本、三菱自動車水島5本)は大会記録
※NTT北海道・酒井司三塁手は大会史上3人目となるサイクルヒットを記録

2回戦

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  • 第1試合(7月23日)-延長10回
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
日本生命 1 0 0 1 0 6 0 0 0 3 11
NTT北陸 0 1 5 0 0 1 1 0 0 0 8

勝:杉浦 敗:竹島 本:十河章(日生)、丸山、不破、石川(以上北陸)、下野、田嶋(以上日生)、村田(北陸)

  • 第2試合(7月23日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
三菱重工神戸 0 0 1 0 2 0 0 0 0 3
シダックス 0 0 2 4 1 0 0 4 X 11

勝:萩原 敗:木林 本:坂田、田中、津野(以上シダックス)、杉本(神戸)

1 2 3 4 5 6 7 8 9
西濃運輸 3 8 0 0 0 0 0 0 5 16
日立製作所 0 2 0 1 0 0 0 0 4 7

勝:中井 敗:木村 本:高橋(西濃)、榎田、天川(以上日立)、横井(西濃)、原、橿渕(以上日立)

  • 第4試合(7月24日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
NKK 1 0 0 0 0 0 3 0 0 4
日産自動車 3 0 3 0 0 3 0 0 X 9

勝:宮田 敗:星野 本:渡辺、黒須(以上日産)

  • 第5試合(7月24日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
東芝 0 1 0 0 2 0 0 2 3 8
住友金属鹿島 0 1 3 2 0 0 0 0 0 6

勝:須田 敗:田本 本:加藤、本田(以上鹿島)、多田、長谷高、松元(以上東芝)

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11
三菱自動車川崎 1 0 0 1 2 2 0 0 0 0 0 6
川崎製鉄千葉 0 0 0 1 1 1 0 2 1 0 1x 7

勝:須合 敗:安田 本:鈴木(川崎)、大関(千葉)、山田(川崎)、田浦(千葉)、柿田、西郷(以上川崎)、鈴木(千葉)

  • 第7試合(7月25日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本通運 1 0 4 0 0 0 3 0 0 8
プリンスホテル 4 0 1 0 0 0 0 0 0 5

勝:柳沢 敗:古賀 本:宮間(プリンス)、川中、笠井(以上日通)

  • 第8試合(7月25日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
三菱重工長崎 0 0 2 2 0 0 2 3 0 9
NTT北海道 0 0 0 2 1 0 1 0 0 4

勝:後藤 敗:遠藤賢 本:貝塚(長崎)、春木、柏崎(以上北海道)、小島(長崎)

準々決勝

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1 2 3 4 5 6 7 8 9
シダックス 0 1 0 2 0 0 4 1 0 8
日本生命 3 6 1 1 1 0 0 1 X 13

勝:大島 敗:古谷 本:下野、金谷(以上日生)、ウルティア(シダックス)、天野(日生)、岡村(シダックス)

  • 第2試合(7月26日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
日産自動車 0 0 0 5 0 0 1 0 0 6
西濃運輸 0 4 0 0 0 0 0 0 0 4

勝:川越 敗:宝島

  • 第3試合(7月26日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
東芝 0 0 1 1 1 1 0 1 0 5
川崎製鉄千葉 0 0 0 0 0 0 2 5 X 7

勝:立石 敗:須田 本:多田2(東芝)、高岡、木田(以上千葉)

  • 第4試合(7月26日)-延長10回
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
三菱重工長崎 0 0 0 0 4 0 2 1 0 3 10
日本通運 0 1 0 0 0 0 3 2 1 4x 11

勝:池 敗:後藤 本:キーナン(日通)、高峰2、村上竜、佐藤(以上長崎)、中村、岩井(以上日通)、渡辺(長崎)、笠井(日通)

準決勝

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1 2 3 4 5 6 7 8 9
日産自動車 2 0 0 0 1 1 0 0 1 5
日本生命 0 0 1 5 1 0 1 0 X 8

勝:阿字 敗:宮田 本:福留、田嶋、十河章(以上日生)、大平(日産)、天野(日生)、青柳(日産)、梶田(日生)、木下(日産)

  • 第2試合(7月27日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
川崎製鉄千葉 0 0 0 1 0 1 0 0 0 2
日本通運 0 1 0 0 2 0 1 2 X 6

勝:乙幡 敗:須合 本:キーナン2(日通)、大関(千葉)、松田(日通)、児玉(千葉)、川中(日通)

決勝

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1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本生命 3 1 0 0 0 0 0 1 0 5
日本通運 0 0 0 1 0 1 0 1 0 3

勝:杉浦 敗:高橋 本:天野2(日生)、キーナン(日通)
(日本生命は5年ぶり3回目の優勝)

表彰選手等

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  • 橋戸賞 杉浦正則投手(日本生命)
  • 久慈賞 川中基嗣遊撃手(日本通運)
  • 小野賞 千葉市・川崎製鉄千葉チーム
  • 若獅子賞 坂田精二郎捕手(シダックス)
  • 首位打者賞 川中基嗣遊撃手(日本通運)
  • 打撃賞 キーナン・ティミィ一塁手(日本通運(NTT関東))
  • 大会優秀選手
    • 投手
    杉浦正則(日本生命)
    池添修世(日本生命)
    乙幡昌夫(日本通運)
    井深有(日産自動車(日本石油))
    須合哲哉(川崎製鉄千葉)
    立石尚行(川崎製鉄千葉(NTT関東))
    • 捕手
    岡隆博(日本生命)
    坂田精二郎(シダックス)
    貝塚政秀(三菱重工長崎)
    • 一塁手
    キーナン・ティミィ(日本通運(NTT関東))
    高峰誠(三菱重工長崎(日産自動車九州))
    • 二塁手
    野上修(日本生命)
    大関誠(川崎製鉄千葉(本田技研))
    津野裕幸(シダックス)
    • 三塁手
    田中敏弘(日本通運)
    木下俊生(日産自動車(日本石油))
    • 遊撃手
    十河章浩(日本生命)
    川中基嗣(日本通運)
    鈴木康之(西濃運輸)
    • 外野手
    金谷康成(日本生命)
    天野義明(日本生命)
    渡辺敦(日産自動車)
    渡辺龍二(三菱重工長崎(ニコニコドー))
    多田勇二(東芝)
    松元純也(東芝)
    横井隆幸(西濃運輸(トヨタ自動車))
    • 指名打者
    笠井知一(日本通運)
    喜多崇(西濃運輸(新日鐵名古屋))
  • 応援団コンクール
    • 最優秀賞 川崎製鉄千葉
    • 優秀賞 日産自動車
    • 敢闘賞 西濃運輸
    • 特別賞 日本生命