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'''日本とコスタリカの関係'''(にほんとコスタリカのかんけい、{{lang-es|Relaciones entre Costa Rica y Japón}}、{{lang-en|Japan–Costa Rica relations}})では、[[日本]]と[[コスタリカ]]の関係について概説する。 |
'''日本とコスタリカの関係'''(にほんとコスタリカのかんけい、{{lang-es|Relaciones entre Costa Rica y Japón}}、{{lang-en|Japan–Costa Rica relations}})では、[[日本]]と[[コスタリカ]]の関係について概説する。 |
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== 両国の比較 == |
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| 864億9794万[[アメリカ合衆国ドル|米ドル]](2023年)<ref>[https://data.worldbank.org/indicator/NY.GDP.MKTP.CD?locations=CR GDP (current US$) - Costa Rica], [[世界銀行]].最終閲覧日2024年8月22日</ref> |
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|4兆2129億4516万米ドル(2023年)<ref>[https://data.worldbank.org/indicator/NY.GDP.MKTP.CD?locations=JP GDP (current US$) - Japan], the world bank 最終閲覧日2024年8月22日</ref> |
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日本とコスタリカは[[1935年]]に外交関係を樹立したものの、第二次世界大戦中の1941年にコスタリカが対日宣戦した事により国交が断絶した<ref name="Costa Rica"/>。その後、コスタリカに居住する僅かな日本人は拘束されアメリカの強制収容を経て強制送還された<ref>Correa, Giannina (2010). [https://www.ucr.ac.cr/noticias/2010/06/01/relacion-con-costa-rica-favorece-a-japon.html «Relación con Costa Rica favorece a Japón»]. Universidad de Costa Rica. (スペイン語)</ref>。しかし、日本が主権を回復すると1952年に外交関係が復活した<ref name="Costa Rica"/>。なお、両国は現代において軍隊を放棄した国としての共通点が存在する<ref>山岡 加奈子 (2012). [http://www.ide.go.jp/library/Japanese/Publish/Download/Report/2011/pdf/412_ch2.pdf “コスタリカ外交-理念と現実-”]. コスタリカ総合研究序説</ref>。 |
日本とコスタリカは[[1935年]]に外交関係を樹立したものの、第二次世界大戦中の1941年にコスタリカが対日宣戦した事により国交が断絶した<ref name="Costa Rica"/>。その後、コスタリカに居住する僅かな日本人は拘束されアメリカの強制収容を経て強制送還された<ref>Correa, Giannina (2010). [https://www.ucr.ac.cr/noticias/2010/06/01/relacion-con-costa-rica-favorece-a-japon.html «Relación con Costa Rica favorece a Japón»]. Universidad de Costa Rica. (スペイン語)</ref>。しかし、日本が主権を回復すると1952年に外交関係が復活した<ref name="Costa Rica"/>。なお、両国は現代において軍隊を放棄した国としての共通点が存在する<ref>山岡 加奈子 (2012). [http://www.ide.go.jp/library/Japanese/Publish/Download/Report/2011/pdf/412_ch2.pdf “コスタリカ外交-理念と現実-”]. コスタリカ総合研究序説</ref>。 |
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== 外交 == |
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[[File:KAMIKAWA Yoko meets Arnoldo Andre Tinoco.jpg|thumb|日・コスタリカ外相会談(2024年)]] |
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1974年以降、[[国際協力機構]](JICA)はコスタリカへの支援・協力の為、600人近くのボランティアを派遣し、[[地熱発電所]]の開設に際し2億4000万ドルを寄付している。また、日本はコスタリカの主要援助国である。2017年度にはコスタリカに対し3897万ドルの経済支援を行っており、これは続く[[アメリカ合衆国|アメリカ]]の954万ドルや[[フランス]]の445万ドル、[[ドイツ]]の272万ドル、[[大韓民国|韓国]]の184万ドルを大きく引き離して金額で第一位であった<ref name="Costa Rica"/>。一方でコスタリカは[[クリーンエネルギー]]に関する指導国であり、エネルギー政策の多様化を日本に支援している<ref>[https://www.remax-oceansurf-cr.com/costa-rica-offers-assistance-japan-diversifying-energy-policies 『Costa Rica Offers Assistance to Japan in Diversifying Energy Policies Costa Rican chief offers 'green' energy expertise.』] The Japans Times Online. 2011.</ref>。 |
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⚫ | 外交面では、コスタリカと日本は自由主義、民主主義・資本主義、平和・軍縮、法の支配、環境等の基本的価値を共有する国際社会におけるパートナーであり、国連をはじめとした国際機関において協力を深めている<ref name="em"/>。コスタリカも加盟する[[中米統合機構]](SICA)に日本は域外オブザーバーとして参加した経験があり、両者は1995年より毎年、政策協議(日本・中米「対話と協力」フォーラム)を実施している<ref>[https://www.sica.int/ Sistema de la Integración Centroamericana SICA](スペイン語)</ref><ref>[https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/latinamerica/kaigi/j_ca/index.html 日本・中米「対話と協力」フォーラム]外務省</ref>。さらに、日本とコスタリカは中南米とアジアの36カ国が参加する中南米アジア協力フォーラム(FEALAC)のメンバー国でもあり、2015年には外相会合が[[サンホセ (コスタリカ)|サンホセ]]で開催され、日本からは中山副大臣(当時)が参加してアジアと中南米協力深化に向けた「サンホセ宣言」が採択された<ref>[https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/latinamerica/kaigi/fealac/index.html FEALAC(アジア中南米協力フォーラム)Forum for East Asia - Latin America Cooperation]外務省</ref>。 |
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=== 要人往来 === |
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⚫ | 貿易面では対日輸出が427.6億円、対日輸入が307億円となっておりコスタリカ側の黒字が続いている<ref name="em">[https://www.cr.emb-japan.go.jp/itpr_ja/bilateral_panorama_jp.html 日本・コスタリカ関係概観] 在コスタリカ日本大使館</ref>。輸出品としては、医療機器や特産品である熱帯フルーツ、[[コーヒー]]、医薬品が多い。日本からの輸入には、自動車製品が大きな割合を占め、次いで石油製品や携帯電話などである<ref name="Costa Rica"/>。しかし、コスタリカにとっては輸入・輸出ともに最大の貿易相手国は[[アメリカ合衆国]]であり、次いで[[中南米]]諸国や[[中華人民共和国|中国]]が並ぶなか、日本は輸入面で第四位の貿易相手国に留まっている<ref name="Costa Rica"/>。 |
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[[皇室]]からは、1998年には[[高円宮憲仁親王]]と[[憲仁親王妃久子]]が、2011年には[[秋篠宮文仁親王]]と[[文仁親王妃紀子]]が、それぞれコスタリカを訪れた<ref name="Costa Rica" />。平成の即位の礼に際しては、大統領として[[ラファエル=アンヘル・カルデロン=フォルニエル|カルデロン]]とその妻が来日し、その後も大統領として[[ホセ=マリア・フィゲーレス=オルセン|フィゲーレス]]、[[アベル・パチェコ|パチェコ]]、[[ラウラ・チンチージャ|チンチージャ]]が公式に来日した。令和の即位の礼に際しては、大統領[[カルロス・アルバラード|アルバラード]]の妻であるドブレスが来日した<ref name="Costa Rica" />。 |
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== 経済 == |
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=== 日本からコスタリカへの援助 === |
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1974年以降、[[国際協力機構]](JICA)はコスタリカへの支援・協力の為、600人近くのボランティアを派遣し、[[地熱発電所]]の開設に際し2億4000万ドルを寄付している。 |
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また、日本はコスタリカへの援助額トップを長らく維持している<ref>{{Harv|国本|2016}}p.266</ref>。2019年度にはコスタリカに対し3516万ドルの経済支援を行っており、これは続く[[アメリカ合衆国|アメリカ]]の11.15万ドルや[[ドイツ]]の1057万ドル、[[フランス]]の423万ドル、[[大韓民国|韓国]]の271万ドルを大きく引き離して金額で第一位であった<ref name="Costa Rica"/>。 |
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=== コスタリカから日本への援助 === |
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コスタリカは[[クリーンエネルギー]]に関する指導国であり、エネルギー政策の多様化を日本に支援している<ref>[https://www.remax-oceansurf-cr.com/costa-rica-offers-assistance-japan-diversifying-energy-policies 『Costa Rica Offers Assistance to Japan in Diversifying Energy Policies Costa Rican chief offers 'green' energy expertise.』] The Japans Times Online. 2011.</ref>。[[東日本大震災]]の際には、コスタリカの文化・青年省と在コスタリカ日本大使館が共催してチャリティーイベントを開き、売り上げを寄付した。また応援ソングも売り出されこちらも全額が義捐金として日本へ贈られた<ref>{{Harv|国本|2016}}p.266</ref>。 |
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=== 貿易 === |
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⚫ | 貿易面では対日輸出が427.6億円、対日輸入が307億円となっておりコスタリカ側の黒字が続いている<ref name="em">[https://www.cr.emb-japan.go.jp/itpr_ja/bilateral_panorama_jp.html 日本・コスタリカ関係概観] 在コスタリカ日本大使館 2019年3月28日 2024年8月22日閲覧</ref>。輸出品としては、医療機器や特産品である熱帯フルーツ、[[コーヒー]]、医薬品が多い。日本からの輸入には、自動車製品が大きな割合を占め、次いで石油製品や携帯電話などである<ref name="Costa Rica"/>。しかし、コスタリカにとっては輸入・輸出ともに最大の貿易相手国は[[アメリカ合衆国]]であり、次いで[[中南米]]諸国や[[中華人民共和国|中国]]が並ぶなか、日本は輸入面で第四位の貿易相手国に留まっている<ref name="Costa Rica"/>。2018年の時点で、コスタリカの新車市場の約55%を日本車が占めている<ref name="em" />。 |
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== 文化交流 == |
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2002年の[[2002 FIFAワールドカップ|日韓ワールドカップ]]まで、コスタリカ国内での日本の認知度は高くなかった<ref>{{Harv|国本|2016}}pp.266-267</ref>。[[中国とコスタリカの関係]]が長きに渡っており、なおかつ存在感も大きかったことから、2002年までコスタリカでは、日本の言葉や習慣は中国のそれらと一緒くたにされていた<ref>{{Harv|国本|2016}}pp.266-267</ref>。その後、日韓ワールドカップをきっかけに急速に日本食レストランが増えるなど、日本文化がコスタリカで広まり始めた<ref>{{Harv|国本|2016}}p.267</ref>。日本のアニメ・漫画は人気があり<ref>{{Harv|国本|2016}}pp.267-268</ref><ref name="em" />、様々なアニメイベントが開催されているほか、2010年にはサンホセに、[[メイド喫茶]]とキャラクターグッズ店と[[漫画喫茶]]を兼ねたような店がオープンした<ref>{{Harv|国本|2016}}pp.268-269</ref>。ただし、「日本文化の日」は定められていない<ref>{{Harv|国本|2016}}p.277</ref>。 |
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== 姉妹(友好)都市 == |
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[[File:Okayama sur.jpg|thumb|岡山公園]] |
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一般財団法人自治体国際化協会によると、以下の通り<ref>[https://www.clair.or.jp/j/exchange/shimai/countries/detail/14 姉妹提携データ 当該国・地域別提携相手先一覧 スリランカ] 一般財団法人自治体国際化協会 2024年8月14日閲覧</ref>。 |
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*{{JPN}}[[宮城県]][[気仙沼市]]と{{flagicon|Costa Rica}}[[プンタレナス]]市 |
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*{{JPN}}[[岡山県]][[岡山市]]と{{flagicon|Costa Rica}}[[サンホセ]]市 |
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特に岡山市とサンホセ市の交流は1969年から続けられており、岡山駅西口の[[岡山コンベンションセンター]]前には「岡山市・サンホセ市友情の広場(サンホセスクエア)」があり、サンホセ市には[[岡山公園]]がある<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/local/pdfs/torikumi_okayama.pdf|title=岡山市民親善訪問団のコスタリカ訪問|author=金子夏枝(在コスタリカ日本国大使館 広報文化担当官)|date=2009|accessdate=2024-08-14}}</ref>。岡山駅前にある桃太郎像と瓜二つの桃太郎像がサンホセ市にある<ref>[https://news.ksb.co.jp/article/14777196 W杯次戦の相手・コスタリカの首都に「桃太郎像」 岡山市との“深い関係”とは] 瀬戸内海放送 2022年11月25日 2024年8月14日閲覧</ref>。 |
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⚫ | 外交面では、コスタリカと日本は自由主義、民主主義・資本主義、平和・軍縮、法の支配、環境等の基本的価値を共有する国際社会におけるパートナーであり、国連をはじめとした国際機関において協力を深めている<ref name="em"/>。コスタリカも加盟する[[中米統合機構]](SICA)に日本は域外オブザーバーとして参加した経験があり、両者は1995年より毎年、政策協議(日本・中米「対話と協力」フォーラム)を実施している<ref>[https://www.sica.int/ Sistema de la Integración Centroamericana SICA](スペイン語)</ref><ref>[https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/latinamerica/kaigi/j_ca/index.html 日本・中米「対話と協力」フォーラム]外務省</ref>。さらに、日本とコスタリカは中南米とアジアの36カ国が参加する中南米アジア協力フォーラム(FEALAC)のメンバー国でもあり、2015年には外相会合が[[サンホセ (コスタリカ)|サンホセ]]で開催され、日本からは中山副大臣(当時)が参加してアジアと中南米協力深化に向けた「サンホセ宣言」が採択された<ref>[https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/latinamerica/kaigi/fealac/index.html FEALAC(アジア中南米協力フォーラム)Forum for East Asia - Latin America Cooperation]外務省</ref>。 |
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== 外交使節 == |
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=== 駐コスタリカ日本大使・公使 === |
=== 駐コスタリカ日本大使・公使 === |
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== 参考文献 == |
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* コスタリカ共和国(Republic of Costa Rica)基礎データ [[外務省]] |
* コスタリカ共和国(Republic of Costa Rica)基礎データ [[外務省]] |
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*{{Citation| last = 国本| first = 伊代| author = 国本伊代| title = コスタリカを知るための60章| publisher = 明石書店| series = エリア・スタディーズ| date = 2016/08/25| isbn =9784750343839}} |
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== 関連項目 == |
== 関連項目 == |
2024年8月21日 (水) 18:16時点における版
コスタリカ |
日本 |
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日本とコスタリカの関係(にほんとコスタリカのかんけい、スペイン語: Relaciones entre Costa Rica y Japón、英語: Japan–Costa Rica relations)では、日本とコスタリカの関係について概説する。
両国の比較
コスタリカ | 日本 | 両国の差 | |
---|---|---|---|
人口 | 504万7561人(2019年)[1] | 1億2711万人(2015年)[2] | 日本はコスタリカの約25.2倍 |
国土面積 | 5万1100 km²[3] | 37万7972 km²[4] | 日本はコスタリカの約7.4倍 |
首都 | サンホセ | 東京都 | |
最大都市 | サンホセ | 東京都区部 | |
政体 | 共和制[3] | (民主制) 議院内閣制[5] |
|
公用語 | スペイン語 | 日本語 | |
国教 | なし | なし | |
GDP(名目) | 864億9794万米ドル(2023年)[6] | 4兆2129億4516万米ドル(2023年)[7] | 日本はコスタリカの約48.7倍 |
一人当たりGDP | 16595.4米ドル(2023年)[8] | 33834.4米ドル(2023年)[9] | 日本はコスタリカの約2.0倍 |
経済成長率 | 5.1%(2023年)[10] | 1.9%(2022年)[11] | |
軍事費 | 0米ドル(2022年)[12] | 459億9209万米ドル(2022年)[13] | |
地図 |
歴史
日本とコスタリカは1935年に外交関係を樹立したものの、第二次世界大戦中の1941年にコスタリカが対日宣戦した事により国交が断絶した[3]。その後、コスタリカに居住する僅かな日本人は拘束されアメリカの強制収容を経て強制送還された[14]。しかし、日本が主権を回復すると1952年に外交関係が復活した[3]。なお、両国は現代において軍隊を放棄した国としての共通点が存在する[15]。
外交
外交面では、コスタリカと日本は自由主義、民主主義・資本主義、平和・軍縮、法の支配、環境等の基本的価値を共有する国際社会におけるパートナーであり、国連をはじめとした国際機関において協力を深めている[16]。コスタリカも加盟する中米統合機構(SICA)に日本は域外オブザーバーとして参加した経験があり、両者は1995年より毎年、政策協議(日本・中米「対話と協力」フォーラム)を実施している[17][18]。さらに、日本とコスタリカは中南米とアジアの36カ国が参加する中南米アジア協力フォーラム(FEALAC)のメンバー国でもあり、2015年には外相会合がサンホセで開催され、日本からは中山副大臣(当時)が参加してアジアと中南米協力深化に向けた「サンホセ宣言」が採択された[19]。
要人往来
皇室からは、1998年には高円宮憲仁親王と憲仁親王妃久子が、2011年には秋篠宮文仁親王と文仁親王妃紀子が、それぞれコスタリカを訪れた[3]。平成の即位の礼に際しては、大統領としてカルデロンとその妻が来日し、その後も大統領としてフィゲーレス、パチェコ、チンチージャが公式に来日した。令和の即位の礼に際しては、大統領アルバラードの妻であるドブレスが来日した[3]。
経済
日本からコスタリカへの援助
1974年以降、国際協力機構(JICA)はコスタリカへの支援・協力の為、600人近くのボランティアを派遣し、地熱発電所の開設に際し2億4000万ドルを寄付している。
また、日本はコスタリカへの援助額トップを長らく維持している[20]。2019年度にはコスタリカに対し3516万ドルの経済支援を行っており、これは続くアメリカの11.15万ドルやドイツの1057万ドル、フランスの423万ドル、韓国の271万ドルを大きく引き離して金額で第一位であった[3]。
コスタリカから日本への援助
コスタリカはクリーンエネルギーに関する指導国であり、エネルギー政策の多様化を日本に支援している[21]。東日本大震災の際には、コスタリカの文化・青年省と在コスタリカ日本大使館が共催してチャリティーイベントを開き、売り上げを寄付した。また応援ソングも売り出されこちらも全額が義捐金として日本へ贈られた[22]。
貿易
貿易面では対日輸出が427.6億円、対日輸入が307億円となっておりコスタリカ側の黒字が続いている[16]。輸出品としては、医療機器や特産品である熱帯フルーツ、コーヒー、医薬品が多い。日本からの輸入には、自動車製品が大きな割合を占め、次いで石油製品や携帯電話などである[3]。しかし、コスタリカにとっては輸入・輸出ともに最大の貿易相手国はアメリカ合衆国であり、次いで中南米諸国や中国が並ぶなか、日本は輸入面で第四位の貿易相手国に留まっている[3]。2018年の時点で、コスタリカの新車市場の約55%を日本車が占めている[16]。
文化交流
2002年の日韓ワールドカップまで、コスタリカ国内での日本の認知度は高くなかった[23]。中国とコスタリカの関係が長きに渡っており、なおかつ存在感も大きかったことから、2002年までコスタリカでは、日本の言葉や習慣は中国のそれらと一緒くたにされていた[24]。その後、日韓ワールドカップをきっかけに急速に日本食レストランが増えるなど、日本文化がコスタリカで広まり始めた[25]。日本のアニメ・漫画は人気があり[26][16]、様々なアニメイベントが開催されているほか、2010年にはサンホセに、メイド喫茶とキャラクターグッズ店と漫画喫茶を兼ねたような店がオープンした[27]。ただし、「日本文化の日」は定められていない[28]。
姉妹(友好)都市
一般財団法人自治体国際化協会によると、以下の通り[29]。
特に岡山市とサンホセ市の交流は1969年から続けられており、岡山駅西口の岡山コンベンションセンター前には「岡山市・サンホセ市友情の広場(サンホセスクエア)」があり、サンホセ市には岡山公園がある[30]。岡山駅前にある桃太郎像と瓜二つの桃太郎像がサンホセ市にある[31]。
外交使節
駐コスタリカ日本大使・公使
駐日コスタリカ大使・公使
駐日コスタリカ公使
- (臨時代理公使)ヘルマン・ガゴ・ペレス(1964~1966年)[32]
駐日コスタリカ大使
- フェデリコ・ボリオ・ゴンサレス(1966~1970年)[32]
- ジェームズ・W・フルニス・セグレダ(1970~1972年)
- ヘルマン・ガゴ・ペレス(1975~1978年)
- ハイメ・ボテイ・ブレネス(1978~1981年)
- ガストン・コガン・コガン(1982~1986年)
- (臨時代理大使)アナ・ルシア・ナサール・ソト(~1989年[33])
- アルフレド・オルトゥーニョ・ビクトリー(1989~1990年、信任状捧呈は12月12日[34])
- (臨時代理大使)アナ・ルシア・ナサール・ソト(再任、1990年)
- アントニオ・ロブレス・オレムノ[35](1990~1993年、信任状捧呈は9月14日[36])
- ペドロ・ゴエナガ・エルナンデス(1993~1994年、信任状捧呈は3月29日[37])
- クリスティナ・ロハス・ロドリゲス(1994~1995年、信任状捧呈は11月22日[38])
- (臨時代理大使)アナ・ルシア・ナサール・ソト(再任、1995~1999年)
- リカルド・アルベルト・セケイラ・ラミレス(1999~2003年、信任状捧呈は9月6日[39])
- (臨時代理大使)アナ・ルシア・ナサール・ソト(再任、2003~2005年)
- アレクサンダー・サラス・アラヤ(2005~2006年、信任状捧呈は9月13日[40])
- (臨時代理大使)ホルヘ・エンリケ・バレリオ・エルナンデス(2006~2007年)
- マリオ・フェルナンデス・シルバ(2007~2011年、信任状捧呈は8月23日[41])
- アルバロ・アントニオ・セデーニョ・モリナリ(2011~2014年、信任状捧呈は10月4日[42])
- (臨時代理大使)リリアン・ロドリゲス・ヒメネス(2014~2015年)
- ラウラ・マリア・エスキベル・モラ(2015~2018年、信任状捧呈は7月31日[43])
- (臨時代理大使)イルダ・マリア・サンティエステバン・モンテロ(2018~2019年)
- アレクサンダー・サラス・アラヤ(再任、2019年~、信任状捧呈は12月19日[44])
脚注
- ^ Population, total - Costa Rica, the world bank
- ^ 平成27年国勢調査人口速報集計 結果の概要 - 2016年2月26日
- ^ a b c d e f g h i コスタリカ共和国(Republic of Costa Rica)基礎データ 外務省
- ^ 日本の統計2016 第1章~第29章 | 総務省統計局
- ^ 日本国憲法で明確に定められている。
- ^ GDP (current US$) - Costa Rica, 世界銀行.最終閲覧日2024年8月22日
- ^ GDP (current US$) - Japan, the world bank 最終閲覧日2024年8月22日
- ^ GDP per capita (current US$) - Costa Rica 世界銀行.最終閲覧日2024年8月22日
- ^ GDP per capita (current US$) - Japan世界銀行.最終閲覧日2024年8月22日
- ^ GDP growth (annual %) - Costa Rica世界銀行.最終閲覧日2024年8月22日
- ^ GDP growth (annual %) - Japan世界銀行.最終閲覧日2021年3月17日
- ^ Military expenditure (current USD) - Costa Rica 世界銀行.最終閲覧日2024年8月22日
- ^ Military expenditure (current USD) - Japan世界銀行.最終閲覧日2024年8月22日
- ^ Correa, Giannina (2010). «Relación con Costa Rica favorece a Japón». Universidad de Costa Rica. (スペイン語)
- ^ 山岡 加奈子 (2012). “コスタリカ外交-理念と現実-”. コスタリカ総合研究序説
- ^ a b c d 日本・コスタリカ関係概観 在コスタリカ日本大使館 2019年3月28日 2024年8月22日閲覧
- ^ Sistema de la Integración Centroamericana SICA(スペイン語)
- ^ 日本・中米「対話と協力」フォーラム外務省
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- ^ 外務省: 新任駐日コスタリカ共和国大使の信任状捧呈
- ^ 新任駐日コスタリカ大使の信任状捧呈 | 外務省
- ^ 駐日コスタリカ大使の信任状捧呈 | 外務省
参考文献
- コスタリカ共和国(Republic of Costa Rica)基礎データ 外務省
- 国本, 伊代 (2016/08/25), コスタリカを知るための60章, エリア・スタディーズ, 明石書店, ISBN 9784750343839