「DRAGON QUEST -ダイの大冒険- の登場人物」の版間の差分
m編集の要約なし |
まだ議論中なので分割を戻す |
||
1行目: | 1行目: | ||
{{記事分割|議論中}} |
|||
'''DRAGON QUEST -ダイの大冒険-の登場人物'''('''ドラゴンクエスト ダイのだいぼうけんのとうじょうじんぶつ''')は、[[日本の漫画家 さ行#三条陸|三条陸]](原作)と[[稲田浩司]](作画)による[[漫画]]及びそれを原作とする[[アニメ]]『[[DRAGON QUEST -ダイの大冒険-]]』に登場する架空の人物の一覧である。なお技・呪文等の説明については[[DRAGON QUEST -ダイの大冒険- の呪文・技]]を参照。 |
'''DRAGON QUEST -ダイの大冒険-の登場人物'''('''ドラゴンクエスト ダイのだいぼうけんのとうじょうじんぶつ''')は、[[日本の漫画家 さ行#三条陸|三条陸]](原作)と[[稲田浩司]](作画)による[[漫画]]及びそれを原作とする[[アニメ]]『[[DRAGON QUEST -ダイの大冒険-]]』に登場する架空の人物の一覧である。なお技・呪文等の説明については[[DRAGON QUEST -ダイの大冒険- の呪文・技]]を参照。 |
||
{{ネタバレ}} |
{{ネタバレ}} |
||
== アバンの使徒 == |
== アバンの使徒 == |
||
=== |
===ダイ=== |
||
(勇者 |
(勇者/竜の騎士) ([[声優|声]]:[[藤田淑子]]) |
||
赤子の時に流れ着いた孤島デルムリン島で鬼面道士のブラスなどのモンスターたちに育てられた純真な少年。12歳(ただしデルムリン島の暦は曖昧である)。勇者アバンとの出会いをきっかけに魔王軍との戦いに乗り出す。「'''純粋'''」な心を持ち、誰にでも自然体で接する事ができるが、自分が父、バランのように人間達から迫害されるとバーンに言われた際に「…お前を倒して…! この地上を去る…!!」と答えるなど、勇者としての自覚と覚悟はできている(この台詞は「ダイの大冒険」でも屈指の名台詞として有名)。出生上、生まれつきの能力として「竜(ドラゴン)の紋章」を持つ。本名ディーノ(原作者によれば、dinoを[[ラテン語]]っぽく発音したものという)はアルキードの言葉で「強き竜」を意味する。 |
赤子の時に流れ着いた孤島デルムリン島で鬼面道士のブラスなどのモンスターたちに育てられた純真な少年。12歳(ただしデルムリン島の暦は曖昧である)。勇者アバンとの出会いをきっかけに魔王軍との戦いに乗り出す。「'''純粋'''」な心を持ち、誰にでも自然体で接する事ができるが、自分が父、バランのように人間達から迫害されるとバーンに言われた際に「…お前を倒して…! この地上を去る…!!」と答えるなど、勇者としての自覚と覚悟はできている(この台詞は「ダイの大冒険」でも屈指の名台詞として有名)。出生上、生まれつきの能力として「竜(ドラゴン)の紋章」を持つ。本名ディーノ(原作者によれば、dinoを[[ラテン語]]っぽく発音したものという)はアルキードの言葉で「強き竜」を意味する。 |
||
22行目: | 22行目: | ||
海外輸出版での彼の名前は「fly」となっている。これは「ダイ」と言う名前が「die(死)」を連想させ縁起が悪いと言う事で変更されたとの事。 |
海外輸出版での彼の名前は「fly」となっている。これは「ダイ」と言う名前が「die(死)」を連想させ縁起が悪いと言う事で変更されたとの事。 |
||
また、この作品では闘気技はおなじみだが作中で |
また、この作品では闘気技はおなじみだが作中で2種類の闘気(竜闘気、光の闘気)を併用できるのは彼一人である(ヒュンケルも暗黒闘気と光の闘気を使っているが、片方を強めるともう片方が弱まってしまうため、併用は出来ない)。 |
||
〔技〕 大地斬、海破斬、空裂斬、アバンストラッシュ、ライデインストラッシュ、アバンストラッシュX、(ギガブレイク、)ギガストラッシュ、竜闘気砲呪文(ドルオーラ) |
〔技〕 大地斬、海破斬、空裂斬、アバンストラッシュ、ライデインストラッシュ、アバンストラッシュX、(ギガブレイク、)ギガストラッシュ、竜闘気砲呪文(ドルオーラ) |
||
28行目: | 28行目: | ||
〔呪文〕バギ系呪文(バギクロス)、メラ系呪文(メラミ)、ギラ系呪文(ベギラマ)、イオ系呪文(イオナズン)、デイン系呪文(ライデイン) |
〔呪文〕バギ系呪文(バギクロス)、メラ系呪文(メラミ)、ギラ系呪文(ベギラマ)、イオ系呪文(イオナズン)、デイン系呪文(ライデイン) |
||
=== |
===ポップ=== |
||
(魔法使い→大魔道士) (声:[[難波圭一]]) |
|||
(魔法使い→大魔道士) (声:[[難波圭一]]) |
|||
アバンの下で修行中だった魔法使い。15歳(マァムとは誕生日が遅いだけで年下と言う訳ではない)。ランカークス村の武器商人ジャンク(45歳)とその妻スティーヌ(41歳)の間の一人息子で、村を訪れたアバンに憧れて家出同然に弟子入りした。ダイと出会った当初はすぐ逃げたがる臆病者であったが、その後の旅を通じて大きく成長する。この逃げるために策をめぐらせる性格は、後に聡明な作戦を考える能力として活き、チームの士気を支える存在になった。旅の途中で出会った、かつてアバンの仲間であった大魔道士マトリフに師事して呪文を本格的に習得。修行の末、マトリフの開発した最大の奥義である「極大消滅呪文(メドローア)」を習得する。マァムのことが好き。ちょっとスケベで、他の女性に鼻の下を伸ばす事もあるが、本質は彼女一筋なのは言うまでもない。マァムへの恋心からヒュンケルをライバル視している節もあるが、心の奥では仲間として、同じアバンの使徒の兄貴分として尊敬している。 |
アバンの下で修行中だった魔法使い。15歳(マァムとは誕生日が遅いだけで年下と言う訳ではない)。ランカークス村の武器商人ジャンク(45歳)とその妻スティーヌ(41歳)の間の一人息子で、村を訪れたアバンに憧れて家出同然に弟子入りした。ダイと出会った当初はすぐ逃げたがる臆病者であったが、その後の旅を通じて大きく成長する。この逃げるために策をめぐらせる性格は、後に聡明な作戦を考える能力として活き、チームの士気を支える存在になった。旅の途中で出会った、かつてアバンの仲間であった大魔道士マトリフに師事して呪文を本格的に習得。修行の末、マトリフの開発した最大の奥義である「極大消滅呪文(メドローア)」を習得する。マァムのことが好き。ちょっとスケベで、他の女性に鼻の下を伸ばす事もあるが、本質は彼女一筋なのは言うまでもない。マァムへの恋心からヒュンケルをライバル視している節もあるが、心の奥では仲間として、同じアバンの使徒の兄貴分として尊敬している。 |
||
40行目: | 41行目: | ||
師マトリフによって回復呪文を含むほとんどの呪文の契約をさせられたが、最終決戦直前まで実際に使える呪文は少なかった。しかし、最終決戦時に瀕死のメルルを救おうと自分の想いを「'''勇気'''」を持ってマァムに告白したことがキッカケで賢者の能力に目覚め、回復呪文も使用できるようになった。その後は師匠マトリフにならって大魔道士と自称した。 |
師マトリフによって回復呪文を含むほとんどの呪文の契約をさせられたが、最終決戦直前まで実際に使える呪文は少なかった。しかし、最終決戦時に瀕死のメルルを救おうと自分の想いを「'''勇気'''」を持ってマァムに告白したことがキッカケで賢者の能力に目覚め、回復呪文も使用できるようになった。その後は師匠マトリフにならって大魔道士と自称した。 |
||
その魔法力は冒険が進むごとに増し続け、最終決戦時には通常の魔法使いの数倍の魔法力を持つまでに至り、キルバーンをして「成長力だけならダイ以上」と言わしめるほどに成長。知謀の面でも師・アバンを上回り、真・大魔王バーンの「天地魔闘の構え」の弱点を看破し、見事にそれを破った。さらにはカイザーフェニックスを相殺して思わず「オレってやっぱり天才かも」と嘯くと、ダイには「昔から天才だった」と肯定される(それ以前にも、習得の困難な筈のメドローアを極めて短期間で使いこなせるようになり、師マトリフをして「今日ほど、お前を大した奴だと思ったことはない・・・ |
その魔法力は冒険が進むごとに増し続け、最終決戦時には通常の魔法使いの数倍の魔法力を持つまでに至り、キルバーンをして「成長力だけならダイ以上」と言わしめるほどに成長。知謀の面でも師・アバンを上回り、真・大魔王バーンの「天地魔闘の構え」の弱点を看破し、見事にそれを破った。さらにはカイザーフェニックスを相殺して思わず「オレってやっぱり天才かも」と嘯くと、ダイには「昔から天才だった」と肯定される(それ以前にも、習得の困難な筈のメドローアを極めて短期間で使いこなせるようになり、師マトリフをして「今日ほど、お前を大した奴だと思ったことはない・・・!」と言わしめている)。魔法力と英知ならば人間の中で最強の実力になったと言えるだろう。物語終盤の大魔王軍との決戦時には「'''アバンの使徒で最も恐ろしい男'''」といわれるほどに成長し、間違いなくダイの最大のパートナーであり、二人は最後まで信頼しあっていた。 |
||
大魔王との決戦後、ダイと一緒に「黒の核晶」を空中に運び、運命を共にしようとするがダイによって置いていかれてしまう。その後、マァムやメルルとともに旅に出る。 |
大魔王との決戦後、ダイと一緒に「黒の核晶」を空中に運び、運命を共にしようとするがダイによって置いていかれてしまう。その後、マァムやメルルとともに旅に出る。 |
||
48行目: | 49行目: | ||
〔技〕 火炎呪文メラ系全般、閃熱呪文ギラ・ベギラマ、氷系呪文ヒャド・ヒャダルコ、爆裂呪文イオ・イオラ、天候呪文ラナリオン、重圧呪文ベタン、五指爆炎弾フィンガーフレアボムズ(ザムザ戦のみ3発、以降の戦いでは5発)、極大消滅呪文(メドローア)、瞬間移動呪文ルーラ、飛翔呪文トベルーラ、他多数 |
〔技〕 火炎呪文メラ系全般、閃熱呪文ギラ・ベギラマ、氷系呪文ヒャド・ヒャダルコ、爆裂呪文イオ・イオラ、天候呪文ラナリオン、重圧呪文ベタン、五指爆炎弾フィンガーフレアボムズ(ザムザ戦のみ3発、以降の戦いでは5発)、極大消滅呪文(メドローア)、瞬間移動呪文ルーラ、飛翔呪文トベルーラ、他多数 |
||
=== マァム |
=== マァム=== |
||
(僧侶戦士→武闘家) |
(僧侶戦士→武闘家) (声:[[冨永みーな|冨永み~な]]) |
||
かつてアバンの仲間だった戦士ロカ(故人)と僧侶レイラの間に生まれた娘。16歳。当初は'''魔弾銃'''(弾丸に込められた呪文を放つことができる銃)を武器とする僧侶戦士であったが、魔弾銃が壊れたのを機に転職し、格闘と回復を兼ねた武闘家になる。男勝りでカラッとしているが、内面は「'''慈愛'''」に溢れ、献身的かつ母性的。しかし恋愛に関しては超が付く程奥手で鈍感。自分で自覚の無いままにポップを傷つけてしまっていた事もあった(本人も後に自覚し、反省している)。ヒュンケルに心魅かれているが、男女の愛とも兄妹愛(血縁はないが)ともとれない微妙なものであった。最終決戦時にポップの告白を受けるが返事は保留中(キス未遂の時にはしっかり目を閉じており、まんざらでもない様子)。 |
かつてアバンの仲間だった戦士ロカ(故人)と僧侶レイラの間に生まれた娘。16歳。当初は'''魔弾銃'''(弾丸に込められた呪文を放つことができる銃)を武器とする僧侶戦士であったが、魔弾銃が壊れたのを機に転職し、格闘と回復を兼ねた武闘家になる。男勝りでカラッとしているが、内面は「'''慈愛'''」に溢れ、献身的かつ母性的。しかし恋愛に関しては超が付く程奥手で鈍感。自分で自覚の無いままにポップを傷つけてしまっていた事もあった(本人も後に自覚し、反省している)。ヒュンケルに心魅かれているが、男女の愛とも兄妹愛(血縁はないが)ともとれない微妙なものであった。最終決戦時にポップの告白を受けるが返事は保留中(キス未遂の時にはしっかり目を閉じており、まんざらでもない様子)。 |
||
66行目: | 67行目: | ||
〔技(武闘家)〕 閃華裂光拳、猛虎破砕拳、その他ベホイミなど中級レベルの回復呪文 |
〔技(武闘家)〕 閃華裂光拳、猛虎破砕拳、その他ベホイミなど中級レベルの回復呪文 |
||
=== ヒュンケル |
=== ヒュンケル=== |
||
(魔剣戦士→戦士(剣士→槍術士)) |
(魔剣戦士→戦士(剣士→槍術士)) (声:[[堀秀行]]) |
||
ダイ同様怪物たちに育てられた青年でアバンの最初の弟子。21歳。アバンを養父である地獄の騎士バルトスの仇と思い込み、その技を学んだのち襲い掛かるが失敗。ミストバーンに迎えられて魔王軍に加わり、不死騎団(ゾンビ系モンスターの軍団)長となった。ダイたちとの戦いで養父・バルトスの死の真相を知り、バルジ島決戦で復活、仲間となる。その雰囲気と態度からか高慢な人間だと思われがちだが、非常に繊細でナィーブな性格の持ち主。自分の気持ちに対して不器用なだけである。マァムに密かに心を寄せていたが、一度悪に染まった者にその資格なしと、その思いを告げようとはしなかった。エイミの気持ちにも気付いてはいるが、彼女の幸せを願ってわざと突き放している。アバンに対しても本当はその人柄を慕っていた。 |
ダイ同様怪物たちに育てられた青年でアバンの最初の弟子。21歳。アバンを養父である地獄の騎士バルトスの仇と思い込み、その技を学んだのち襲い掛かるが失敗。ミストバーンに迎えられて魔王軍に加わり、不死騎団(ゾンビ系モンスターの軍団)長となった。ダイたちとの戦いで養父・バルトスの死の真相を知り、バルジ島決戦で復活、仲間となる。その雰囲気と態度からか高慢な人間だと思われがちだが、非常に繊細でナィーブな性格の持ち主。自分の気持ちに対して不器用なだけである。マァムに密かに心を寄せていたが、一度悪に染まった者にその資格なしと、その思いを告げようとはしなかった。エイミの気持ちにも気付いてはいるが、彼女の幸せを願ってわざと突き放している。アバンに対しても本当はその人柄を慕っていた。 |
||
75行目: | 76行目: | ||
持ち前の「'''闘志'''」で何度も死の淵から復活しており「不死身」とすら呼ばれたが、最終決戦時の金属生命体との戦いで歩くことは出来ても二度と戦闘はできない程の傷を体に負い、以後武器を振るうことはなかった。しかしその後もアバンの使徒としての使命を忘れず、ミストバーンとの最終決戦では止めを刺すことが出来た。 |
持ち前の「'''闘志'''」で何度も死の淵から復活しており「不死身」とすら呼ばれたが、最終決戦時の金属生命体との戦いで歩くことは出来ても二度と戦闘はできない程の傷を体に負い、以後武器を振るうことはなかった。しかしその後もアバンの使徒としての使命を忘れず、ミストバーンとの最終決戦では止めを刺すことが出来た。 |
||
魔王軍時代、他の軍団長たちを好意的に見ていなかったが、クロコダインとバランだけは騎士道精神を重んじる武人として尊敬していた。また人間を憎んでいたバランも彼を評価していた。彼を含めた三人は魔王軍を離れたあとも信頼関係を保っている。作者の話によると、軍団長六人のうち「カッコイイ系」であるこの三人をダイの仲間にし、「ズルイ |
魔王軍時代、他の軍団長たちを好意的に見ていなかったが、クロコダインとバランだけは騎士道精神を重んじる武人として尊敬していた。また人間を憎んでいたバランも彼を評価していた。彼を含めた三人は魔王軍を離れたあとも信頼関係を保っている。作者の話によると、軍団長六人のうち「カッコイイ系」であるこの三人をダイの仲間にし、「ズルイ&謎系」のミストバーン、フレイザード、ザボエラはそのまま敵方にしたとの事。 |
||
最終決戦後はライバルであり友でもあるラーハルトとともに旅に出ている。 |
最終決戦後はライバルであり友でもあるラーハルトとともに旅に出ている。 |
||
81行目: | 82行目: | ||
名前の由来は「ヒュンと剣(けん)を振るう」から。作品中における名前の由来は、かつて魔界を牛耳ったという剣豪の名前からバルトスが名づけた。 |
名前の由来は「ヒュンと剣(けん)を振るう」から。作品中における名前の由来は、かつて魔界を牛耳ったという剣豪の名前からバルトスが名づけた。 |
||
美形ではあるが背は意外と低い。姿が人間そのもののバランと並ぶと少なくとも |
美形ではあるが背は意外と低い。姿が人間そのもののバランと並ぶと少なくとも10cm以上低く見える。そのためヒュンケルは170~175cm、バランが188cm前後と推定される。 |
||
〔技〕 アバン流刀殺法の地・海の技(バラン戦以後は武器を持ち替えたために未使用)、ブラッディースクライド、地雷閃、海鳴閃、虚空閃、グランドクルス、アバン流究極奥義無刀陣 |
〔技〕 アバン流刀殺法の地・海の技(バラン戦以後は武器を持ち替えたために未使用)、ブラッディースクライド、地雷閃、海鳴閃、虚空閃、グランドクルス、アバン流究極奥義無刀陣 |
||
=== レオナ |
=== レオナ=== |
||
(賢者) |
(賢者) (声:[[久川綾]]) |
||
パプニカ王国の王女。14歳。パプニカが魔王軍に襲われた時行方不明になった国王たる父に代わって配下達とともに国を支える。確固たる「'''正義'''」の心を持ち、世界各国の国王を招集したサミットを主催する等、その指導力・カリスマ性は若年にしては相当なもの。また勇猛果敢な姫として他国にも知られているらしい。 |
パプニカ王国の王女。14歳。パプニカが魔王軍に襲われた時行方不明になった国王たる父に代わって配下達とともに国を支える。確固たる「'''正義'''」の心を持ち、世界各国の国王を招集したサミットを主催する等、その指導力・カリスマ性は若年にしては相当なもの。また勇猛果敢な姫として他国にも知られているらしい。 |
||
103行目: | 104行目: | ||
== アバンと関係者 == |
== アバンと関係者 == |
||
=== アバン |
=== アバン=== |
||
(勇者→大勇者) |
(勇者→大勇者) (声:[[田中秀幸 (声優)|田中秀幸]]) |
||
フルネームは「アバン=デ=ジニュアール3世」。かつて魔王ハドラーを倒した勇者。当時王女のフローラを助けたことが縁でカール王国騎士として平穏に暮らしていたが、カール国が魔王ハドラー率いる一団に襲われたことがキッカケで、打倒魔王のために友人ロカとともに旅立って後年見事これを成し遂げる。その後は勇者育成業を称して各地を回っていた。ダイの潜在能力を見抜く。31歳(ただし、「凍れる時間の秘法」により1年歳をとっていない)。弟子達からは「先生」「アバン先生」の愛称で呼ばれる。 |
フルネームは「アバン=デ=ジニュアール3世」。かつて魔王ハドラーを倒した勇者。当時王女のフローラを助けたことが縁でカール王国騎士として平穏に暮らしていたが、カール国が魔王ハドラー率いる一団に襲われたことがキッカケで、打倒魔王のために友人ロカとともに旅立って後年見事これを成し遂げる。その後は勇者育成業を称して各地を回っていた。ダイの潜在能力を見抜く。31歳(ただし、「凍れる時間の秘法」により1年歳をとっていない)。弟子達からは「先生」「アバン先生」の愛称で呼ばれる。 |
||
120行目: | 121行目: | ||
〔技〕 アバン流刀殺法を含めた自身が編み出した武術の数々、火竜変化呪文ドラゴラム、自己犠牲呪文メガンテ、破邪呪文マホカトール、他多数の呪文、凍れる時間の秘法、破邪の秘法 |
〔技〕 アバン流刀殺法を含めた自身が編み出した武術の数々、火竜変化呪文ドラゴラム、自己犠牲呪文メガンテ、破邪呪文マホカトール、他多数の呪文、凍れる時間の秘法、破邪の秘法 |
||
=== フローラ |
=== フローラ=== |
||
(王女→女王) |
(王女→女王) |
||
カール王国の女王でレオナの憧れの人。アバンに想いを寄せる。29歳。国が魔王軍に滅ぼされた後に地下組織を結成、バーンへの反抗の機会を窺っていた。これにダイやレオナ達を始めとした世界中の有志が加わり、その後魔王軍との最終決戦を繰り広げる。武器はチェーンクロス(ゲームにも登場する鎖の鞭)を使用。大魔王との決戦後は、ずっと想いを寄せていたアバンと結婚した。回想場面などで登場する10代の頃の姿はレオナに似ている。 |
カール王国の女王でレオナの憧れの人。アバンに想いを寄せる。29歳。国が魔王軍に滅ぼされた後に地下組織を結成、バーンへの反抗の機会を窺っていた。これにダイやレオナ達を始めとした世界中の有志が加わり、その後魔王軍との最終決戦を繰り広げる。武器はチェーンクロス(ゲームにも登場する鎖の鞭)を使用。大魔王との決戦後は、ずっと想いを寄せていたアバンと結婚した。回想場面などで登場する10代の頃の姿はレオナに似ている。 |
||
名前の由来は「floral(花の)」もしくは「本家の |
名前の由来は「floral(花の)」もしくは「本家のⅤ(フローラ)」からか。 |
||
=== かつてのアバンの仲間達 |
=== かつてのアバンの仲間達=== |
||
; マトリフ(大魔道士) |
; マトリフ(大魔道士) (声:[[青森伸]]) |
||
: かつてのアバンの仲間。世界最強の呪文使いと豪語し、魔法使いの呪文のみならず僧侶の呪文をも操る。しかし賢者の称号を嫌い大魔道士と称する。98歳。片手で使えるものであれば、2つの呪文を同時発動させることもできる。極大閃熱呪文ベギラゴンをも使いこなし、その威力は魔王ハドラーをも凌ぐ。ポップにメドローアなどオリジナルの強力な呪文を授けた。かつて禁呪法等を使った無理がたたり、体を蝕まれている。無類の女好きで「女を泣かさない」のが主義(但し、セクハラ行為でマァムやエイミをよく怒らせている)。編集者の[[鳥嶋和彦]]が風貌及びネーミングのモデルとなっている(ジャンプ掲載時に「[[マシリト]]」と誤植されたことがある)。 |
: かつてのアバンの仲間。世界最強の呪文使いと豪語し、魔法使いの呪文のみならず僧侶の呪文をも操る。しかし賢者の称号を嫌い大魔道士と称する。98歳。片手で使えるものであれば、2つの呪文を同時発動させることもできる。極大閃熱呪文ベギラゴンをも使いこなし、その威力は魔王ハドラーをも凌ぐ。ポップにメドローアなどオリジナルの強力な呪文を授けた。かつて禁呪法等を使った無理がたたり、体を蝕まれている。無類の女好きで「女を泣かさない」のが主義(但し、セクハラ行為でマァムやエイミをよく怒らせている)。編集者の[[鳥嶋和彦]]が風貌及びネーミングのモデルとなっている(ジャンプ掲載時に「[[マシリト]]」と誤植されたことがある)。 |
||
: |
:〔技〕 ほとんど全ての系統の攻撃呪文・補助呪文・回復呪文、極大消滅呪文(メドローア)、重圧呪文ベタン、瞬間移動呪文ルーラ、飛翔呪文トベルーラ、他多数(作中で見せたのはごく一部) |
||
; ブロキーナ(拳聖) |
; ブロキーナ(拳聖) |
||
137行目: | 138行目: | ||
: ワシは獣王遊撃隊のビーストくんじゃ」と胸を張って言ったりするなどジョークのセンスもあり、アバンのジョークは彼譲りと思われる。 |
: ワシは獣王遊撃隊のビーストくんじゃ」と胸を張って言ったりするなどジョークのセンスもあり、アバンのジョークは彼譲りと思われる。 |
||
: 名前の由来は「武道の翁」から。 |
: 名前の由来は「武道の翁」から。 |
||
: |
:〔技〕 土竜昇破拳、ほか武神流の技・奥義(閃華裂光拳、猛虎破砕拳等も使えるはずだが作中では見られなかった)、回復呪文 |
||
; レイラ(僧侶) |
; レイラ(僧侶) (声:[[上村典子]]) |
||
: かつてのアバンの仲間。33歳。魔王ハドラーと戦うアバンとロカに力になりたいと、押しかけパーティに加わったらしい。その冒険の途中にマァムを身ごもり、パーティは一時解散となっている。魔王を倒したあとは故郷のネイル村でマァムとともに暮らしている。ダイと共に戦いたいと思っていたマァムを笑って後押しした。 |
: かつてのアバンの仲間。33歳。魔王ハドラーと戦うアバンとロカに力になりたいと、押しかけパーティに加わったらしい。その冒険の途中にマァムを身ごもり、パーティは一時解散となっている。魔王を倒したあとは故郷のネイル村でマァムとともに暮らしている。ダイと共に戦いたいと思っていたマァムを笑って後押しした。 |
||
146行目: | 147行目: | ||
== ハドラーと親衛騎団 == |
== ハドラーと親衛騎団 == |
||
=== ハドラー |
=== ハドラー=== |
||
(魔王→魔軍司令→超魔生物) |
(魔王→魔軍司令→超魔生物) (声:[[青野武]]) |
||
元魔王。357歳。アバンに倒されたのち大魔王バーンの力によって復活、魔王軍の司令官として彼に仕える。デルムリン島でアバンを倒し、ダイ達を執拗に狙うものの敗北を重ね続けザボエラと一緒に騙し討ちも使ったが防がれ大怪我を負った。ここに至ってハドラーは全てを捨てる覚悟を決め、最終的にはアバンの使徒を倒すために魔族の身体を捨てて超魔生物へと変貌する。初めは狡猾な戦い方をしていたが、それでは勝てないと悟り、超魔生物になった以降は虚栄を捨て、アバンの使徒と正々堂々と戦い勝つことに全力を尽くすようになる。(後に同じような志を持ったヒムが光の闘気を発したことから、ハドラーにもその資質があった可能性がある。)武器は両手の爪「地獄の爪(ヘルズクロー)」、超魔生物になった後はオリハルコン製の剣「覇者の剣」や内蔵武器「地獄の鎖(ヘルズチェーン)」も振るう。その身体にはバーンによって「黒の核晶(コア)」が埋め込まれており、皮肉にも超魔生物になったことが原因で余命いくばくもなくなる。そして後にバーンと袂を別つことになる。 |
|||
詳しくは、[[魔王軍 (ダイの大冒険)]]に記載 |
|||
大魔宮でダイに完全敗北後、キルバーンのトラップにダイとポップとともにかかるもののアバンに救われる。その後最後の力でキルバーンを退け、かつての宿敵であるアバンに後を託して自らの人生に満足しながら灰となって散った。この時アバンが被った灰は後にアバンをメガンテやバーニングクリメイションの攻撃から救うことになり、死後は友としてアバンを守り続けた。上記の事とキルバーンの罠からは最後までポップやダイを庇い続けた彼は、終盤では紛れもなくダイ達の「仲間」であった。このときのハドラーとポップのやりとりは、読者の心を動かした。(武人となって以来、ハドラー自身はアバンを殺した事に後ろめたいものがあったらしく、バーンと袂を分かってもダイに力を貸せない理由に挙げていた)。 |
|||
名前の由来は怪物の「[[ヒュドラ|hydra]]」から。原作者曰く「蛇のような残酷な目の男という意味」。初登場時の風貌は「[[ドラゴンクエスト#登場キャラクター|竜王]]」を意識したものと思われる。(余談だが、原作者は[[プロ野球]]・[[東京ヤクルトスワローズ|ヤクルト]]に[[1993年]]に在籍した[[レックス・ハドラー]]について、「本当にこんな名前の人がいるなんて…」と驚いていた。さらに余談だが後に[[大阪近鉄バファローズ]]に[[ケビン・バーン]]という選手も入団している)。 |
|||
〔技〕 火炎・爆裂・閃熱呪文全般、超魔爆炎覇 |
|||
===親衛騎団 === |
|||
; ヒム([[ポーン|兵士]]) |
|||
: ハドラーの禁呪法により[[オリハルコン]](超金属)製の[[チェス]]の駒から生み出された、意思を持つ五体の金属生命体からなる「ハドラー親衛騎団」の一体。その体に並みの攻撃は通用しない。ハドラーの「闘志」を色濃く受け継ぎ、荒削りな行動が目立つが、性格は雄々しく、誇り高い(事実ヒュンケルとの闘いでは最後の激突は闘気拳の渾身の一撃を選んだ。アルビナスが採用した高速移動と強靭なボディを使った通常攻撃に関しては「こんな勝ち方をするくらいなら死んだほうがマシだ」と発言している)。両拳による格闘戦を得意とし、火炎呪文の素質もあるが拳にのせて攻撃力を上げるために使用していた。ポーンであるため最下級とみられがちだが、こと近接格闘においては他親衛騎団員より優れており、ダイやヒュンケルと戦闘した。大魔宮の戦いでヒュンケルに敗れてから、不屈の意志とハドラーらの遺志により闘気(光の闘気)を操る一個の生命体となる(チェスの[[ポーン#プロモーション(成り)|プロモーション(成り)]]の効果?)。その際体質と髪型が変化した(メタルスライム等と同じになった)ため、体が破壊されても回復呪文で修復されるようになった(呪法生命体は本来、生みの親の魔力で修復するらしい)。 |
|||
: ハドラーのダイとの決戦時はヒュンケルを足止めする役を負うが敗れた。復活して以降はダイ達の仲間として共闘、光の闘気でミストバーンを圧倒する。その時、無理矢理チウに12と胸に書かれ獣王遊撃隊に入隊させられてしまった。その後は元ポーン故のサガなのかチウに頭が上がらなくなってしまうが、なんだかんだ言いながらも彼を尊敬するようになる。その後、バーンパレスの魔力炉からヒムが見様見真似グランドクルスを使用して脱出した際、チウに死んだと勘違いされ永久欠番とされてしまい、嘆いていた(本来ならば永久欠番となるべきなのはゴメちゃん)。ちなみにチウとは初対面(ハドラー親衛騎団)時に「チビ」と呼んでいた。 |
|||
: 最終決戦後はデルムリン島に移り住んでいる。 |
|||
:〔技〕 超熱拳(ヒートナックル)→闘気拳(オーラナックル)、(見様見真似)グランドクルス |
|||
; ブロック([[ルーク|城兵]]) |
|||
: ハドラー親衛騎団の一体。「ブローム」としか言葉を話すことができないが、獣王クロコダインをも凌ぐ超怪力・超重量の持ち主。ハドラーの心に芽生えた「優しさ」を受け継いだのか、その巨体に似合わず仲間を何度かかばっていた為、性格は割と温和だと思われる。親衛騎団の他団員から推測すると氷系呪文が使えたのかもしれないが言葉を話さなかったため不明。バーンと袂を分かったハドラーをかばうために[[キャスリング]]を使い、最後に一言だけ「ミンナ・・・ハドラーサマヲ、タノム・・・」と言葉を発して命を落とす。 |
|||
: キャスリング時は巨体の中から細身の体(ヒムと似た体型だがさらに細身)が出て、すさまじいスピードで行動できる。その後、巨体の「抜け殻」はバリアーとして使用でき、ハドラーたちを逃がすために使用した。 |
|||
:〔技〕 キャスリング |
|||
; フェンブレン([[ビショップ|僧正]]) |
|||
: ハドラー親衛騎団の一体。老獪な喋り方をするが、誇り高い親衛騎団の中では[[イレギュラー]]的な存在で冷徹で残酷。これはハドラーがダイたちを倒すために捨てたはずの「功名心」や「虚栄心」を受け継いでいたらしい。(深く読み解かないと分からないが一概にマイナス要因ばかりがメインではなく、サディスティックに痛めつけたチウに対してもその根性を認める台詞等がある)。しかし普段は他の親衛騎団に足並みを合わせていたことから考えれば、当時のハドラーよりはまともであり現在のハドラーとかつてのハドラーの両方の性格を合わせたものとも取れる。極度の'''[[サディスト]]'''でもある(ただし卑怯な真似はせず、戦い方はあくまでも正々堂々としたもの)。両腕や頭部など全身が刃物で真空呪文も操る。バランに両目を潰されてからは、彼はバランへの復讐心を忘れぬ為に目の傷を残して、バランをターゲットにする。死の大地の門の前でダイとバランを待ち構えるも、功を焦り過ぎて油断し、ダイのアバンストラッシュで真っ二つに切り裂かれて敗れ去った。一部ではボラホーンとともにネタキャラ人気がある。 |
|||
:〔技〕真空呪文全般、ツインソードピニング |
|||
; シグマ([[ナイト_(駒)|騎士]]) |
|||
: ハドラー親衛騎団の一体。馬面。武器は「疾風の槍」とあらゆる呪文をはね返す「シャハルの鏡」。爆裂呪文の素質はあるが、腕の内部に圧縮して放つ方法で攻撃力を高めて使用している。マァムを圧倒する跳躍と速度を持っていた。ハドラーの心の中の「騎士道精神」を受け継ぎ、ポップを強敵だと認める。ハドラーのダイとの決戦時は、魔法は跳ね返せる事から相性の良いポップの足止めを受け負っていた。どんな相手にも決して手を抜かない性格によってポップからは一番戦いづらい相手と言われるが、死闘の末ポップとの知力を尽くした一騎打ちに敗れ、「シャハルの鏡」を彼に託し、満足して散る。後にこの「シャハルの鏡」は、真・大魔王バーンとの戦いに置いて重大な勝利の鍵となった。 |
|||
:〔技〕 ライトニングバスター |
|||
; アルビナス([[クイーン_(駒)|女王]]) |
|||
: ハドラー親衛騎団の一体。女性の姿で、普段は手足を長いマントに隠している。全力で戦う時はマントを畳み、その時はスピードが格段に増す。閃熱呪文を針状にして攻撃力を高めて使用している。ハドラーとダイとの決戦時にヒュンケル・ダイ・ポップ以外の全員を足止め受け持つ(実際にはレオナを連れる際にゴメちゃんに邪魔された為、結果としてマァム一人を相手にした)役割を負っていたが、密かに自分ひとりで全員を倒し、ハドラーを延命するようにバーンに頼むつもりでいた。ハドラーの心の中に微かにあった「愛情」を受け継いでおり、自分は駒であり性別など無意味と否定してはいたが、ハドラーの命に背いてでも彼を死なせまいとした行動は彼を愛している女性そのものだった。あるいはこの作品で最も性別にこだわり、愛に殉じたのは彼女だったのかもしれない(マァムも「女も大切な物を守るために命を懸けて戦う」と発言しているが、さすがにアルビナスほどのこだわりは見せていない)。マァムとの死闘の末に、素早さと引き換えに防御力が低いと言う弱点を付かれて倒された。余談だが後に発行された[[コンビニコミック]]では、ハドラー自身も彼女に僅かながら心寄せていた事が判明している。 |
|||
: 名前の由来はギリシャ神話の女神、[[アルテミス]]と[[ビーナス]]を合成したものと思われる。 |
|||
:また、名前の語感が南米の[[マルビナス諸島]](英領フォークランド諸島のアルゼンチン名だが日本ではこちらより領有しているイギリス名の方が有名)によく似ているがこれはただの偶然だと思われる。 |
|||
:〔技〕 閃熱呪文全般、ニードルサウザンド、サウザンドボール |
|||
== バランと関係者 == |
== バランと関係者 == |
||
=== バラン |
=== バラン=== |
||
(竜騎将 |
(竜騎将/竜の騎士) (声:[[石塚運昇]]) |
||
魔王軍の超竜軍団(竜系モンスターの軍団)長にして最後の純血なる竜の騎士。ダイの父親。年齢は不明だが容姿とダイの年齢から察するに40歳前後と思われる(ちなみに竜の騎士の寿命は人間よりやや長い程度だが、歴代の竜の騎士は戦いに明け暮れ殆んど天寿を全うしていない)。魔王ハドラーが地上を席巻していた頃、魔界で冥竜王ヴェルザーと死闘を繰り広げ、これを斃す。生死の狭間で人間の娘ソアラと出会い、人間の愛に惹かれ、ダイが生まれる。妻ソアラを殺された際、自分たちの責任を棚に上げてソアラを侮辱した人間の醜悪な態度に激怒したバランは国を消し、流刑された息子を探したが船が難破したためか見つけることはかなわず、バーンの呼びかけに応えて人間を滅ぼすことを決意し、これに加担する。我が子と骨肉の死闘を演じてからは、ダイへの愛が芽生え、ダイとともにバーンを討ちに行くことになる。しかしハドラーの体内に仕掛けられていた黒の核晶の爆発からダイを救うために力を使い果たし、ポップ達が見守る中、息子の腕の中で息を引き取る。その際、彼の竜の紋章はダイに受け継がれ、後に双竜紋となる。また、死後もその魂はダイとともにある。 |
|||
詳しくは、[[魔王軍 (ダイの大冒険)]]に記載 |
|||
左目に付けている飾り「竜の牙(ドラゴンファング)」を握り締めて上空に掲げ、雷をその身に受けることにより、竜・魔族・人の3つの力を持った竜の騎士の最終戦闘形態(マックスバトルフォーム)である人型の魔獣「竜魔人」にその姿を変える。その際血の色が人の赤から魔族の青へと変化する。竜魔人に変身すると相手が全員死ぬまで元に戻れないようであるが、実際には戦闘不能になった時点で元に戻っている。 |
|||
=== ソアラ === |
|||
(王女) (声:[[山崎和佳奈]]) |
|||
その力は竜の騎士の名に恥じぬもので、他の生物を寄せ付けない強さを見せ、超魔生物ハドラーを赤子同然に扱っていた。超常的な強さを誇り、大魔王バーンの魔法力をも跳ね返す。 |
|||
名前の由来はダイのそれから考えて東宝怪獣のバランと同じく、[[コモドオオトカゲ]]の異称バラナス・ドラゴンか。同名のキャラクターは『[[北斗の拳]]』にも登場する。 |
|||
姿は人間そのものだが中身は究極の戦闘力を持った生物という80~90年代のジャンプ漫画によくあったパターン(例:『[[ドラゴンボール]]』の超サイヤ人など)のキャラでもある。また劇中では竜の騎士である事が公になる以前から人間として扱われていなかった。 |
|||
役の石塚はダイ役の藤田より1歳年少である。 |
|||
〔技〕 幾つかの回復呪文や補助呪文(催眠呪文ラリホーマなど)、電撃系全般を含めた幾つかの攻撃呪文、ギガブレイク、竜闘気砲呪文(ドルオーラ) |
|||
===ソアラ=== |
|||
(王女) (声:[[山崎和佳奈]]) |
|||
かつて存在したアルキード王国の王女。ダイの母親。19歳(ダイを産んだ時)。 |
かつて存在したアルキード王国の王女。ダイの母親。19歳(ダイを産んだ時)。 |
||
165行目: | 212行目: | ||
ダイが生まれて直ぐに亡くなった為、ダイは顔を覚えていないのだが、ダイの夢の中に出てきた事もある(バランの紋章と共に記憶が継承されたためと、後にダイは推察)。 |
ダイが生まれて直ぐに亡くなった為、ダイは顔を覚えていないのだが、ダイの夢の中に出てきた事もある(バランの紋章と共に記憶が継承されたためと、後にダイは推察)。 |
||
バランの |
バランの「太陽のように」の台詞から察するに、命名の由来はソーラー(solar:太陽の~)であろう。 |
||
=== |
===竜騎衆=== |
||
; ラーハルト(陸戦騎) |
|||
詳しくは、[[魔王軍 (ダイの大冒険)]]に記載 |
|||
: 竜の騎士直属の配下「竜騎衆」最強の男。22歳。魔族の父と人間の母の混血で槍術の達人。目にも止まらぬ超高速移動で敵を翻弄し、真空波を使った攻撃を得意とする。父は幼少時に死んだが、かのハドラーの侵攻後は自分のみならず同種族の母まで迫害しだしたことから人間を極めて憎悪していた。孤独を初めて理解してもらえた(恐らくは人間への憎悪で共感もした)バランを父親のように慕う。ヒュンケルとは敵同士として出会ったが、戦いを通して戦友と認め合う仲となった。バランとともにダイ達を襲撃した際に、ヒュンケルと死闘を繰り広げ、最後は「鎧の魔槍」をヒュンケルに託して一度命を落とすが、バランが自身の体に流れる竜の血を彼に飲ませたことで最終決戦直前に復活を遂げる。最終決戦ではバランの遺言に従い、ダイに忠誠を誓って共闘する。ポップからは「コレ(ヒュンケルと同じ)系の性格」だと言われてはいるが、思いやりのある優しい性格で、ヒュンケルよりは場の空気は読める。主のためなら命を投げ出し、自分の腕に絶対の自信を持って敵と戦う。正々堂々とした戦いを望み、人質を取るなど卑怯な振る舞いをした者は例え味方であろうと愛槍を投げ付けるのが流儀。ヒュンケルはそれによって2度も助けられている。 |
|||
: なお、竜の血は死の淵から生還できるだけの強靭な精神力を持った人物にしか効果が出ないため、同時に与えられた他の竜騎衆(ガルダンディー、ボラホーン)に効果は無かった。ポップとラーハルトはそれに見合うだけの精神力があったので復活できた。 |
|||
: 復活した後、ヒュンケルの危機に駆けつけた際は特に武器を持っていなかったが、その状態でどう戦闘に参加するつもりだったのかは謎(魔槍は力尽きたヒュンケルから返却されたもの)。もしかすると本当に弾除けになるためだけに来たのかも知れない(スピードで圧倒するラーハルトの戦術とはかけ離れているが) |
|||
: 最終決戦後はヒュンケルとともに旅に出ている。 |
|||
: 後の[[コンビニコミック]]でのインタビューによると彼の復活はバーン打倒後も作品が続いた時の為の伏線であり、その時点(5年後)においても陸戦騎として竜騎将となったダイの部下(ダイは仲間と言うであろうが)として戦う予定であった。 |
|||
: 槍術の冴えは切断力にも優れているので名前の由来は槍と斧の一体化武器、[[ハルバード]]であろう。 |
|||
:〔技〕 ハーケンディストール |
|||
; ガルダンディー(空戦騎) |
|||
=== マザードラゴン === |
|||
: バラン直属の部下「竜騎衆」の一人。外見は鳥人間のようである(鳥人族)。年齢は人間の年齢に換算して20歳前後。兄弟同然に育ったスカイドラゴンのルードに乗って行動する。刺さると体力を奪う赤い羽・魔法力を奪う白い羽やスパイラルソードを武器としている。人間を虫けらの様にしか思っておらず、いたぶり殺す事を好む残忍な性格。ヒュンケルとポップによって倒された。 |
|||
: 名は[[ガルダ]]から来ているようである。 |
|||
: バランも軍団長の一人にも関わらず、「バラン様にならともかく魔王軍の軍団長ごときに」と言っており、物議を醸した(ダイの部下となった後のラーハルトの言では竜騎衆は魔王軍靡下ではないのでそのためか。バランが六団長最強であるばかりか上官たるハドラーより上のためとも考えられる。)。 |
|||
: ボラホーンとともに竜の血による復活は叶わなかったが仮に復活したとき(もしくはバランによるダイの簒奪に成功したら)どのようにダイに接していたかが興味深い。 |
|||
; ボラホーン(海戦騎) |
|||
: バラン直属の部下「竜騎衆」の一人。外見は白熊とトドを足したような感じである(トドマン)。年齢は人間の年齢に換算して30歳前後。自称「天下無双の力」が自慢(しかしヒュンケルはそれを軽く受け止め、更にクロコダインならその倍以上ある旨の発言をしている)。マヒャド級の凍てつく息(コールドブレス)と鋼鉄(はがね)の錨を武器としている。一旦ヒュンケルに敗れた後、隙を狙ってポップを人質に取るが、卑怯な手段を嫌うラーハルトに倒される。一部ではフェンブレンとともにネタキャラ人気がある。 |
|||
: 語源は大型個体が“とど”と呼ばれ「とどのつまり」の由来となった[[鯔]]と警笛も意味するhornと思われ、咆哮のような語感となっている。 |
|||
=== マザードラゴン=== |
|||
(聖母竜) |
(聖母竜) |
||
178行目: | 242行目: | ||
== 人間以外の仲間 == |
== 人間以外の仲間 == |
||
=== ゴメちゃん |
=== ゴメちゃん=== |
||
声:[[冬馬由美]](アニメ版)、[[國府田マリ子]](劇場版)) |
声:[[冬馬由美]](アニメ版)、[[國府田マリ子]](劇場版)) |
||
ダイとともにデルムリン島で暮らしていた親友であり、ダイの冒険にも同行する。ゴールデンメタルスライムという稀少なモンスターだと思われていたが、その正体は神々の生きたアイテム「神の涙」が幼少のダイの「友達になってほしい」という願いによって姿を変えたものであった。仲間を守るため様々な奇跡を起こす。最後はバーンに恐れられ、握り潰されて砕け散る。そして、ダイの最後の願いである(皆の心をひとつにする)という願いを叶え、消滅した。「神の涙」としては不滅なので(「ゴメちゃん」になっていた間と同じ位の時間をかけて)復活するが、その時には「ゴメちゃん」としての記憶も消えていると言う。 |
ダイとともにデルムリン島で暮らしていた親友であり、ダイの冒険にも同行する。ゴールデンメタルスライムという稀少なモンスターだと思われていたが、その正体は神々の生きたアイテム「神の涙」が幼少のダイの「友達になってほしい」という願いによって姿を変えたものであった。仲間を守るため様々な奇跡を起こす。最後はバーンに恐れられ、握り潰されて砕け散る。そして、ダイの最後の願いである(皆の心をひとつにする)という願いを叶え、消滅した。「神の涙」としては不滅なので(「ゴメちゃん」になっていた間と同じ位の時間をかけて)復活するが、その時には「ゴメちゃん」としての記憶も消えていると言う。 |
||
=== |
===ブラス=== |
||
(鬼面道士) |
(鬼面道士) (声:[[田の中勇]]) |
||
デルムリン島に住むモンスター(鬼面道士)。182歳。島の長老的存在にしてダイの育ての親。島に流れ着いた赤子に、難破した際に削れてしまった揺りかごのネームプレートに残されていた「D」の字を見て、「せめて頭文字だけでも同じに」との思いから赤子に「ダイ」と名づけて育てた。アバンが島を訪れる時までは、ダイを魔法使いにしようとしていた。 |
|||
魔王復活の影響で、アバンのマホカトールで覆われた島より一歩も外に出られない(出ると魔王の支配下に置かれてしまう)。 |
|||
しかし、ダイ達のクロコダインとの戦いで、ザボエラに拉致されてクロコダインに付きダイ達を攻撃してしまうが、ポップの魔法により我に返る。その後はロモス王国の戦士達に守られながらデルムリン島に残る。 |
|||
バランは死の間際、「自分よりも人間らしい心を持っていたのだな」と息子の育ての親を褒め称えた。また、その人柄はロモス王国の戦士達も感動している。 |
|||
〔技〕中級火炎呪文メラミ、解毒呪文キアリー、混乱呪文メダパニ、他回復呪文 |
|||
===クロコダイン=== |
|||
(獣王) (声:[[銀河万丈]]) |
|||
鰐頭の獣人(リザードマン)で、元魔王軍百獣魔団(動植物型モンスターの軍団)長。年齢は人間の年齢に換算して30歳前後。ダイたちに倒されたのちバルジ島決戦で復活、味方になる。超怪力(ヒュンケル曰くボラホーンの倍以上)と鋼鉄の肉体(ダイの剣をはじいた)、強靭な生命力(ギガブレイクを耐え切る)を持つ。ハドラーやバランに「手強い相手」と言わしめるほどの強さを持ち、中盤までは心強い味方であったが、物語が進むにつれてどんどん強くなっていく味方や敵達についていけなくなり、最終決戦ではついに戦力外となってしまった(ミストバーンやバーン等、相手が強すぎたせいもあるが)。獣王の称号をチウに譲ったのは、洒落なのか本心からなのか不明。武人としての誇りと実直な性格の持ち主で、敵味方関係なく評価されている。 |
|||
最終決戦後はダイの育ち故郷のデルムリン島に移住する。なお中盤で「戦いの後には嫁探しでもするか」と発言したが、結局実行したのかは不明。 |
|||
後の[[コンビニコミック]]でのインタビューにて、バーン打倒後にも作品が続いていた場合には、5年後の世界で海戦騎としてダイと共に魔界で戦う予定であった事が明かされている。 |
|||
詳しくは、[[魔王軍 (ダイの大冒険)]]に記載 |
|||
名前の由来は「crocodile(鰐)」+力の単位「dyne([[ダイン]])」から。 |
|||
=== クロコダイン === |
|||
(獣王) (声:[[銀河万丈]]) |
|||
〔技〕 獣王痛恨(会心)撃、獣王激烈掌、焼けつく息(ヒートブレス) |
|||
詳しくは、[[魔王軍 (ダイの大冒険)]]に記載 |
|||
=== チウ |
=== チウ=== |
||
(獣王遊撃隊隊長) |
(獣王遊撃隊隊長) |
||
212行目: | 292行目: | ||
〔技〕 窮鼠文文拳、窮鼠包包(くるくる)拳 |
〔技〕 窮鼠文文拳、窮鼠包包(くるくる)拳 |
||
=== ロン・ベルク |
=== ロン・ベルク=== |
||
(名工) |
(名工) |
||
今は鎧の魔剣や魔槍、ダイの剣を作った"伝説の名工"として知られているが、かつては魔界随一の剣の達人でバーンにも一目置かれていた。ダイたちと初めて出会った当初はポップの故郷のランカークス村近くの森に隠棲し、優れた武器に見合う使い手がめっきり減ったことに悲嘆して酒に溺れていたが、バランの真魔剛竜剣を強度の劣る自身の作品「鎧の魔剣」で折った話を聞いて以降はダイ達に進んで協力するようになる。かつてバーンの下に居た時、バーンの護身用として光魔の杖などを作っている。275歳。ポップの父ジャンクとは、バーンと決別した自分と似た経歴がある事から意気投合し、親友となっている。 |
|||
詳しくは、[[魔王軍 (ダイの大冒険)]]に記載 |
|||
最終決戦前にはポップ・マァム・クロコダイン用の武器を作成、本人も用心棒として決戦に参加する。超魔ゾンビザボエラとの戦いの際、ノヴァの勇気に感じ入って封印していた未完成の専用二刀武器「星皇剣」と、本来の戦闘スタイルである二刀流を使用、その結果敵は討ち果たしたが、剣とともに両腕は使い物にならなくなった。完治には魔族の高い再生力をもってしても最低70年近く必要。鍛冶屋をしていたのは自身が全力で戦えるための武器を生み出すためであった。最終決戦後は、ともに戦ったノヴァを弟子に取り、鍛冶を教える日々を送っている。 |
|||
名前のスペルはキャラ紹介では「Lon-Berk」となっているが、いかにもドイツ風といった名前なので正しいドイツ語から考えれば「Lon-Berg」が正しい。余談ではあるがドイツっぽい響きの名前のキャラは他にヒュンケル、ラーハルト、ヴェルザーと3人もいる。 |
|||
〔技〕 星皇十字剣 |
|||
== その他の人間 == |
== その他の人間 == |
||
=== ニセ勇者一行 === |
|||
; でろりん(ニセ勇者) |
===ニセ勇者一行=== |
||
; でろりん(ニセ勇者) (声:[[緑川光]]) |
|||
: 勇者の名を騙って詐欺を働いていた人物。初期にデルムリン島を荒らしてゴメちゃんをさらい、ロモス城でダイとモンスター達の逆襲を受け敗れた。アニメではその後ダイ一行の名を騙っている。しかし後には、仲間と共に世界の行方を左右する大事な役目を担うこととなる。ロモス王国出身。20歳。 |
: 勇者の名を騙って詐欺を働いていた人物。初期にデルムリン島を荒らしてゴメちゃんをさらい、ロモス城でダイとモンスター達の逆襲を受け敗れた。アニメではその後ダイ一行の名を騙っている。しかし後には、仲間と共に世界の行方を左右する大事な役目を担うこととなる。ロモス王国出身。20歳。 |
||
: |
:〔呪文〕爆裂呪文イオラ、他 |
||
; ずるぼん(ニセ僧侶) |
; ずるぼん(ニセ僧侶) (声:[[江森浩子]]) |
||
: ニセ勇者一行の一人。悪知恵がよく働く性格。他の三人の弱点を聞き出すため大アリクイに足の裏をくすぐられた。アニメでダイ一行の名を騙っていた時には、マァムを装っていた。ロモス王国出身。22歳。 |
: ニセ勇者一行の一人。悪知恵がよく働く性格。他の三人の弱点を聞き出すため大アリクイに足の裏をくすぐられた。アニメでダイ一行の名を騙っていた時には、マァムを装っていた。ロモス王国出身。22歳。 |
||
; まぞっほ(ニセ魔法使い) |
; まぞっほ(ニセ魔法使い) (声:[[青野武]]) |
||
: ニセ勇者一行の一人。マトリフの弟弟子(30歳近く年齢が離れているが、恐らくマトリフは自立後も後輩と顔見知りになるほどに師匠のもとを訪ねていたのだろう)であリ、若い頃は正義の魔法使いを目指して修行していたが、修行途中で夜逃げして落ちぶれた。だが同じく逃避をしようとしていたポップに重要な助言を与える。最終決戦でも人知れず重要な役割を担う。アニメでダイ一行の名を騙っていた時には、ポップを装っていた。パプニカ王国出身。68歳。 |
: ニセ勇者一行の一人。マトリフの弟弟子(30歳近く年齢が離れているが、恐らくマトリフは自立後も後輩と顔見知りになるほどに師匠のもとを訪ねていたのだろう)であリ、若い頃は正義の魔法使いを目指して修行していたが、修行途中で夜逃げして落ちぶれた。だが同じく逃避をしようとしていたポップに重要な助言を与える。最終決戦でも人知れず重要な役割を担う。アニメでダイ一行の名を騙っていた時には、ポップを装っていた。パプニカ王国出身。68歳。 |
||
: |
:〔呪文〕氷系呪文、他 |
||
; へろへろ(ニセ戦士) |
; へろへろ(ニセ戦士) (声:[[堀之紀]]) |
||
: ニセ勇者一行の一人。金にがめつい性格。アニメでダイ一行の名を騙っていた時には、ゴメちゃんを装っていた(無理があるが)。リンガイア王国出身。40歳。 |
: ニセ勇者一行の一人。金にがめつい性格。アニメでダイ一行の名を騙っていた時には、ゴメちゃんを装っていた(無理があるが)。リンガイア王国出身。40歳。 |
||
=== |
===パプニカ3賢者=== |
||
; アポロ(賢者) |
; アポロ(賢者) (声:[[緑川光]]) |
||
: パプニカ3賢者の一人。呪文は火炎系や防御呪文を得意とし、「太陽」のシンボルを与えられている。20歳。 |
: パプニカ3賢者の一人。呪文は火炎系や防御呪文を得意とし、「太陽」のシンボルを与えられている。20歳。 |
||
: 名前の由来は[[ローマ神話]]の太陽神[[アポロン|アポロ]]から。 |
: 名前の由来は[[ローマ神話]]の太陽神[[アポロン|アポロ]]から。 |
||
; マリン(賢者) |
; マリン(賢者) (声:[[江森浩子]]) |
||
: パプニカ3賢者の一人。エイミの姉。呪文は氷系呪文や回復呪文を得意とし、「海」のシンボルを与えられている。20歳。 |
: パプニカ3賢者の一人。エイミの姉。呪文は氷系呪文や回復呪文を得意とし、「海」のシンボルを与えられている。20歳。 |
||
: 名前の由来は「marine(海の)」から。 |
: 名前の由来は「marine(海の)」から。 |
||
; エイミ(賢者) |
; エイミ(賢者) (声:[[冬馬由美]]) |
||
: パプニカ3賢者の一人。マリンの妹。攻撃呪文、回復呪文を得意とし、「風」のシンボルを与えられている。18歳。ヒュンケルに好意を持ち、告白したが「俺にはその気持ちに応えられない」と断られた。しかしその後も想いが変わることは無く、戦いの中に生きる彼と運命を共にする事を誓う。そして決戦後はヒュンケルとラーハルトの後をこっそり付いていっている(恐らくヒュンケルも知っていると思われる)。 |
: パプニカ3賢者の一人。マリンの妹。攻撃呪文、回復呪文を得意とし、「風」のシンボルを与えられている。18歳。ヒュンケルに好意を持ち、告白したが「俺にはその気持ちに応えられない」と断られた。しかしその後も想いが変わることは無く、戦いの中に生きる彼と運命を共にする事を誓う。そして決戦後はヒュンケルとラーハルトの後をこっそり付いていっている(恐らくヒュンケルも知っていると思われる)。 |
||
: ちなみにポップは、彼女と出会うまで3賢者は老人ばかりと想像していた。 |
: ちなみにポップは、彼女と出会うまで3賢者は老人ばかりと想像していた。 |
||
=== |
===国王と関係者=== |
||
; シナナ(ロモス国王) |
; シナナ(ロモス国王) (声:[[あずさ欣平]]) |
||
: ロモス王国の国王。58歳。割と子供っぽい王様。ゴメちゃんを奪回に来たダイの勇気を知り、未来の勇者と見込んで覇者の冠を授ける。家族は、母親・妻・息子3人・娘1人がいる。 |
: ロモス王国の国王。58歳。割と子供っぽい王様。ゴメちゃんを奪回に来たダイの勇気を知り、未来の勇者と見込んで覇者の冠を授ける。家族は、母親・妻・息子3人・娘1人がいる。 |
||
262行目: | 349行目: | ||
: リンガイア王国の将軍。ノヴァの父親。37歳。 |
: リンガイア王国の将軍。ノヴァの父親。37歳。 |
||
=== |
===ロモス武術大会ベスト8=== |
||
; ラーバ(戦士) |
; ラーバ(戦士) |
||
: 29歳。怪力無双の戦士。 |
: 29歳。怪力無双の戦士。 |
||
281行目: | 368行目: | ||
: 弓矢を得意とする。バロリア同様、最終決戦では姿が見られない。 |
: 弓矢を得意とする。バロリア同様、最終決戦では姿が見られない。 |
||
=== |
===その他=== |
||
; メルル(占い師) |
; メルル(占い師) (声:[[南場千絵子]]) |
||
: テラン王国の占い師で、ナバラの孫。日々成長するその占いの才能は、祖母をも凌駕するに至った。その力は祖母ナバラに「ほぼ百発百中で気味が悪いくらい」と言わしめるほど(占いと言うよりは近未来予知に近い)。彼女の占いが、ダイ達がロン・ベルクと出会うキッカケとなった。気配を察知する能力と回復呪文でダイ達をサポートする。ポップのことが出会った時から好きであった。15歳。ポップをかばいザボエラの毒牙の鎖の攻撃を受けて瀕死の重傷となるが、ポップの力により回復。それをきっかけに「他人とテレパシーで交信する(但し対象は一人だけ)」という新しい能力に目覚め、バーンパレスのポップと交信し、逆転劇のきっかけを作る。最終決戦後はポップ・マァムとともに旅に出ている。 |
: テラン王国の占い師で、ナバラの孫。日々成長するその占いの才能は、祖母をも凌駕するに至った。その力は祖母ナバラに「ほぼ百発百中で気味が悪いくらい」と言わしめるほど(占いと言うよりは近未来予知に近い)。彼女の占いが、ダイ達がロン・ベルクと出会うキッカケとなった。気配を察知する能力と回復呪文でダイ達をサポートする。ポップのことが出会った時から好きであった。15歳。ポップをかばいザボエラの毒牙の鎖の攻撃を受けて瀕死の重傷となるが、ポップの力により回復。それをきっかけに「他人とテレパシーで交信する(但し対象は一人だけ)」という新しい能力に目覚め、バーンパレスのポップと交信し、逆転劇のきっかけを作る。最終決戦後はポップ・マァムとともに旅に出ている。 |
||
: 名前の由来は「いつも目がウルウルしているような女の子」ということから。登場した当初は完全に黒目のみであった。 |
: 名前の由来は「いつも目がウルウルしているような女の子」ということから。登場した当初は完全に黒目のみであった。 |
||
; ナバラ(占い師) |
; ナバラ(占い師) (声:[[江森浩子]]) |
||
: テラン王国の占い師。主に水晶占いを行なう。やや毒舌の傾向がある。72歳。 |
: テラン王国の占い師。主に水晶占いを行なう。やや毒舌の傾向がある。72歳。 |
||
292行目: | 379行目: | ||
: リンガイア王国将軍バウスンの息子。16歳。冷気呪文と闘気を使った闘法を得意とする。「北の勇者」を自称し、自分さえいれば魔王軍を倒せると思い込んでいたが、ハドラー親衛騎団との戦いでヒム・アルビナスに敗北、ダイとの力量の差を知ってからは後方支援に徹し、最終戦においては力量こそダイには及ばないものの、"勇者とは勇気ある者ではなく勇気を与える者"だと言う事を知り、正真正銘の勇者へと成長した。最初はロン・ベルクに反感を抱いていたが、自分の命を捨ててでもザボエラと闘い、勇者として味方に勇気を与えようとする姿をロン・ベルクに認められ、またノヴァ自身も人間のために自らの両腕と生涯をかけて作成していた剣を犠牲にしたロン・ベルクに感動し、その後は彼の鍛冶師としての弟子となる。 |
: リンガイア王国将軍バウスンの息子。16歳。冷気呪文と闘気を使った闘法を得意とする。「北の勇者」を自称し、自分さえいれば魔王軍を倒せると思い込んでいたが、ハドラー親衛騎団との戦いでヒム・アルビナスに敗北、ダイとの力量の差を知ってからは後方支援に徹し、最終戦においては力量こそダイには及ばないものの、"勇者とは勇気ある者ではなく勇気を与える者"だと言う事を知り、正真正銘の勇者へと成長した。最初はロン・ベルクに反感を抱いていたが、自分の命を捨ててでもザボエラと闘い、勇者として味方に勇気を与えようとする姿をロン・ベルクに認められ、またノヴァ自身も人間のために自らの両腕と生涯をかけて作成していた剣を犠牲にしたロン・ベルクに感動し、その後は彼の鍛冶師としての弟子となる。 |
||
: 名前の由来は「nova(新星)」から。原作者によれば、「さっそうと登場した新キャラなので」とのこと。 |
: 名前の由来は「nova(新星)」から。原作者によれば、「さっそうと登場した新キャラなので」とのこと。 |
||
: |
:〔技〕闘気剣(オーラブレード)、 ノーザングランブレード、生命の剣、ヒャド系呪文 |
||
; バダック(兵士) |
; バダック(兵士) (声:[[田原アルノ]]) |
||
: レオナ姫お付きのパプニカ国の兵士。手先が器用であり、武器・防具の修理や、爆弾を開発するなどしてダイたちに協力した。自称「パプニカ一の剣豪」「パプニカの発明王」。クロコダインの必殺技「獣王痛恨撃」をイメージが悪いからと「獣王会心撃」と改名を勧めて以来、彼とは友人の間柄である。58歳。 |
: レオナ姫お付きのパプニカ国の兵士。手先が器用であり、武器・防具の修理や、爆弾を開発するなどしてダイたちに協力した。自称「パプニカ一の剣豪」「パプニカの発明王」。クロコダインの必殺技「獣王痛恨撃」をイメージが悪いからと「獣王会心撃」と改名を勧めて以来、彼とは友人の間柄である。58歳。 |
||
303行目: | 390行目: | ||
: ポップの母。41歳。夫とは違って大人しそうだが、芯の強い女性。どちらかというと、ポップは母親似である。物語の終盤でポップがバーンに向かって言った、本作屈指の名台詞「一瞬…!!だけど…閃光のように…!!!まぶしく燃えて生き抜いてやるっ!!!それがおれたち人間の生き方だっ!!!」は、幼少期のポップに彼女が言った言葉が元になっている。 |
: ポップの母。41歳。夫とは違って大人しそうだが、芯の強い女性。どちらかというと、ポップは母親似である。物語の終盤でポップがバーンに向かって言った、本作屈指の名台詞「一瞬…!!だけど…閃光のように…!!!まぶしく燃えて生き抜いてやるっ!!!それがおれたち人間の生き方だっ!!!」は、幼少期のポップに彼女が言った言葉が元になっている。 |
||
; テムジン(司教) |
; テムジン(司教) (声:[[増岡弘]]) |
||
: パプニカ王国の司教。賢者バロンと結託し、レオナ姫を亡き者にして自らが権力を握ろうとするが失敗、捕縛される。 |
: パプニカ王国の司教。賢者バロンと結託し、レオナ姫を亡き者にして自らが権力を握ろうとするが失敗、捕縛される。 |
||
; バロン(賢者) |
; バロン(賢者) (声:[[塩屋翼]]) |
||
: パプニカ王国の賢者。旧魔王軍の遺物キラーマシーンでダイと戦うが、紋章の力を発動したダイに敗れ、捕縛される。 |
: パプニカ王国の賢者。旧魔王軍の遺物キラーマシーンでダイと戦うが、紋章の力を発動したダイに敗れ、捕縛される。 |
||
== 大魔王関係者 == |
== 大魔王関係者 == |
||
=== バーン=== |
|||
詳しくは、[[魔王軍 (ダイの大冒険)]]に記載 |
|||
(大魔王) (声:[[内海賢二]]) |
|||
魔界最強の実力者。齢数千年。自称"魔界の神"。聖母竜(マザードラゴン)も神を超える力を持つと言う。バーンの真の野望は地上を消滅させ魔界を浮上させること。そのために禁呪法を扱う者でさえ恐れるという黒の核晶(くろのコア)を平気で扱う、底知れない男。外見は老人だが、その身に膨大すぎる程の魔力を持つ。その力は最下級火炎呪文のメラであってもポップのメラゾーマをも凌ぐ破壊力を見せる。また、その膨大な魔法力のために、魔法力の増幅をする必要がなく、即座に呪文を放てる。これにより2つの技を同時に出すこともできる(ゲームでいう「1ターンに2回行動」に相当する)。 |
|||
数千年前に永遠に近い生命を得るために、「魔力と叡智」を残した肉体をベースに、「若さと力」を持った肉体の2つに分離し、皆既日食が来る度に「凍れる時間の秘法」をかけ続け、全盛期の肉体を封印し続けていた。しかしダイとの最終決戦時、老人の姿では勝てないと悟り、封印していた全盛時の肉体と合体し「真・大魔王バーン」として復活する。 |
|||
悪の化身とも言うべき存在でありながらも、嘘は絶対言わない主義(と言うよりは有言実行タイプで嘘をつく必要がない)。人間が脆弱であるという理由で魔族と竜族を魔界に閉じ込めた神々を憎む。異種族を認めない人間の醜さを軽蔑してはいるが、強いものに対しては種族を問わずそれなりの敬意を払う。反旗を翻したバランやハドラーに対してもそれは変わらなかった。ダイを誘ったときの言葉が妙に生々しいものだった為、前途の「人間を軽蔑する」きっかけとなった過去を秘めている可能性もあるが作中では明らかにならなかった。 |
|||
キルバーンの死に関してはヴェルザーとの会話で言及しているがミストバーン(正確にはミストであったが)の死に関しては長年最も信頼してきた部下であったのにも関わらずなぜか一言も言及していない。 |
|||
「力が正義」の信念の持ち主だが、ダイが竜魔人化した時、皮肉にもその信念が自分に対して向けられてしまった。 |
|||
また、彼の「知らなかったのか…?大魔王からは逃げられない…!!」等のセリフはゲーム同様、大魔王の圧倒的な強さと恐怖を象徴するものとして知られる。 |
|||
なおアニメ版ではカーテン越しの影と声のみ登場。 |
|||
名前の由来は「burning(燃える)」から。原作者曰く「地上を焼きつくすイメージから」。 |
|||
〔技〕 カイザーフェニックス、カラミティウォール、凍れる時の秘法 |
|||
; 真・大魔王バーン |
|||
: ミストバーンに預けていた全盛期時代の肉体と合体した真なる大魔王。老バーンの膨大な魔力に若々しい強靭な魔族の肉体が合わさって比類なき実力を誇る。こちらが本来の姿。この姿では最大3つの技を同時に出すこと(1ターンに3回行動)ができるため、奥義「天地魔闘の構え」が使える。老バーンの時にもあった額の第3の瞳「鬼眼」から発せられた光線を浴びた者は、バーン本人との一定以上の実力差がついた時点で「瞳」と呼ばれる宝玉にされ内部に閉じ込められる。この状態になると「見る聞く考える」以外の行動ができなくなる。バーンの下に辿り付いたダイの仲間たちは、ダイを含めた5人(ポップ、アバン、ヒム、ラーハルト)以外は戦わずして皆この状態にされ、その後ダイとポップ以外の残りの仲間もダメージを受けて瞳にされた。 |
|||
: 弱点はほぼないと言っても過言ではないが、敢えて挙げるならば天地魔闘の構えの直後にスキが生まれること。天地魔闘の構えによって一撃で敵を葬ってきたためバーン自身気付かなかった隙だった。 |
|||
: シリーズ中でも屈指の美形であり、魔族では珍しく人間と同じ肌の色をしている(魔族と人間の混血児であるラーハルトも紫色っぽい肌の色である)。レオナの事を惚れ込んで求婚した事もあったが、かなり凄まじい形で振られてしまっている。 |
|||
:実力面では完全に老人姿を上回っているのだが、言葉が外見と相応に荒っぽくなったり、力を過信(遊びが過ぎると言った方が適切か)している節もあり、老人姿の時よりも威厳が無いという意見が一部にある。また老バーン時は敵に敬意を表したり評価したりする発言が多かったがこの姿になってからはこのような発言はほとんど無かった。 |
|||
:〔技〕 老バーン時の技全て、フェニックスウィング、カラミティエンド、天地魔闘の構え |
|||
; 鬼眼王バーン |
|||
: バーンの魔力の源である額の第3の眼「鬼眼」の力を全解放し肉体に上乗せした魔獣の姿。一度この姿になると二度と元の魔族の姿には戻れないようである(ただし、一度も試した事はない)。全てを捨てバーンを倒すためだけに竜魔人になったダイを倒すため、魔族の姿を捨て、この姿になった。 |
|||
: 頭部に本体、胸部に巨大な鬼眼を持つ。かつての魔王軍の拠点であった動く城「鬼岩城」はバーンが自分のこの姿をイメージして建造させたもの。その力は竜魔人となったダイをも圧倒し、ドルオーラすら通用しないほどの強靭さを誇ったが、魔族状態の時に胸に刺されたダイの剣をそのままにしていたことが災いし、そこを始点としてダイに真っ二つに切り裂かれて石化するという壮絶な最期を迎えることになる。最後には石化した状態で太陽に消えるが、生死の程は不明(ダイ自身もバーンの事は「死んだ」とは言わず「倒れた」とだけ言っている)。 |
|||
=== ミストバーン=== |
|||
(魔影参謀→魔軍司令) (声:[[難波圭一]]) |
|||
当初は魔王軍の魔影軍団(暗黒闘気生命体の軍団)長。のちバーンの側近であることが判り、バーンの最大の秘密の鍵を握る。ヒュンケルの闇の師。正体を知られないため、滅多に口をきかない(ただし口をきかなかったのは当初だけで物語が進むにつれて他のキャラに負けないくらいしゃべるようになった。「無口キャラ」として登場したが彼はその失敗例と言えるだろう。蛇足だが、他のフィクションでも「無口キャラ」の成功例は[[銀河英雄伝説]]の[[エルンスト・フォン・アイゼナッハ|アイゼナッハ]]、[[あずまんが大王]]の榊など非常に少ない)。 |
|||
正体は暗黒闘気の集合体で本来の名は「ミスト」。実体がないため物理攻撃は一切効かないが、逆にそのままでは他者に攻撃することも出来ない。唯一の能力が「他人を乗っ取ること」。この能力を見込まれ、バーンに「自分の肉体の管理を任せるもの」として拾われて以降、バーンに絶対的な忠誠を誓う。 |
|||
体質上光の闘気が大いに苦手で、光の闘気を用いた攻撃でダメージを与えることが出来る。実体がなく自らの力で敵と戦うことが出来ないため、自身を鍛えて強くなった強者を敵味方問わず尊敬する傾向がある。その為、ハドラーやバラン、自分より明らかに弱いクロコダインにさえも彼は敬意を表している。 |
|||
バーンの本来の肉体を預かり、これに纏わりついて正体を隠していた。バーンの許可を前提に彼の本来の肉体を使用でき、この時のミストバーンはバーンの肉体を保存する「凍れる時の秘法」の特性により、あらゆる攻撃が通用しない(ただし消滅呪文メドローアのみは例外)無敵に近い超絶的な戦闘力を発揮する。そのため魔王軍六団長はバランが最強とされているが、事実上最強なのは彼である(作中でも、『私が魔王軍最強なのだ!』と宣言している)。バーンの超必殺技の一つであるフェニックスウイングをも使いこなす。なお、アバンの元を離れたヒュンケルを拾ったのはバーンに肉体を返した時にメインボディとして使用するためであった。 |
|||
ダイに苦戦していたバーンに肉体を返した後、一時期マァムに取り憑き、ヒュンケルに乗り移ろうとしたが、これを察知していたヒュンケルは魂に光の闘気を溜め込み、ミストはこれを破壊しようとしたために溢れる光の闘気の中に飲まれて最期を迎えた。 |
|||
のちに発売されたコンビニコミックではバーン以外のキャラに乗り移ったらどうなるかという企画があった。 |
|||
名前の由来はmyst(霧)+主のバーンの個人名。また「影」という字に「ミスト」の字がよくルビに入っていた事とバーンの分身体を預かっていた事から「影のバーン」という意味でもある。ミストバーン本人の話によると自分の名前はキルバーンが現れてから命名された幹部名との事。また正体が明らかになるまで「ミスト」と「キル」の呼び名はお互い友人同士だからこそのニックネームと思った読者も多かった。またアバンはキルバーンに化けてミストバーンと会話した時事情を知らず「ミストバーン」と呼んでいる。またキルバーンの初登場時、普通に「キルバーン」と呼んだ。 |
|||
〔技〕(全て肉体に纏わりついている状態の時のもの) ビュートデストリンガー、デストリンガー・ブレード、闘魔傀儡掌、闘魔滅砕陣、闘魔最終掌、フェニックスウイング(闇の衣を取り払った時のみ使用可能) |
|||
=== キルバーン=== |
|||
(死神)(声:[[田中秀幸 (声優)|田中秀幸]]) |
|||
魔王軍の裏切り者の後始末やバーンパレス(大魔宮)への侵入者を排除する任についていたが、実は冥竜王ヴェルザーからの使者で、バーンの計画がしくじろうものならその場で始末する命を任されていた。 |
|||
いつも仮面を被っており、それを傷つけられると激怒する。完全決着用の魔界の遺物「ジャッジ」を使ってアバンを亜空間に閉じ込め、激闘を繰り広げたが策に溺れ過ぎ、「14本目のファントムレイザー」にて首を刎ねられて敗れ去った。 |
|||
その正体はピロロと名乗っていた本当のキルバーンが操る機械人形。その為心臓を刺されても胴体を切られても一切痛くも痒くもない(但し、アバンに敗れて首を刎ねられた際は一時的に機能停止となっていたらしい)。全身を巡る魔界のマグマ成分が原動力となっており、生半可な氷系呪文では凍りつかない。ポップか、バーン並の魔力をもってマヒャドでも放てば凍るのかも知れないが、逆に言うとそのくらいでなければ凍らないため実質氷系呪文が一切無効である。またこのマグマ成分により、彼?を攻撃した武器はオリハルコン製と言えど腐蝕してしまう(ダイの剣や真魔剛竜剣には再生能力がある為、一時的に切れ味が鈍るだけだが)。仮面の下には黒の核晶が隠されており、ウェルザーからはこれを用いてバーンを始末するよう指示を受けていた。 |
|||
ミストバーンとはなぜか妙に気が合い、互いに「ミスト」「キル」と呼び合う仲となった。 |
|||
名前の由来はkill(殺す)+ミストバーンと同じくバーンの個人名。ヴェルザーの命を受けていた事から「バーンを殺せ」の暗号名でもあった。バーンはヴェルザーとの会話では彼のことを単に「キル」と呼んでいる。 |
|||
〔技〕 キル・トラップ、ファントムレイザー、バーニングクリメイション |
|||
; ピロロ(使い魔) (声優:[[江森浩子]]) |
|||
: キルバーンと常に行動をともにする、一つ目ピエロタイプの使い魔。しかし実は彼が本物のキルバーンで、通常の腹話術とは逆にピロロとして話す時に声色を使っていた。最後はアバンのゴールドフェザーとマァムの一撃により死亡。(物語を深く読み取ると、ストーリーの運び次第ではキルバーンも生物の設定にしたであろう可能性も見て取れる。) |
|||
=== マキシマム=== |
|||
([[キング_(駒)|王]]) |
|||
バーンの[[オリハルコン]]製チェスの駒を指揮する金属生命体(禁呪法で生み出されたが、術者本人であるバーンの精神が反映されていない。これは彼がリビングピースというモンスターで元々自らの意思を持っていたため。)。345歳。ハドラー親衛騎団分を除いた残りの駒から生み出された[[オリハルコン]]製金属生命体軍団を統括する。「王」だけあって登場した当初は金属生命体最強の実力を持つのではと期待されたが、蓋を開けてみれば戦闘方法は周囲の駒を操って戦わせることで、自身には戦闘力はあまりなく、完全な見かけ倒しであった(もっともこれはチェスの王の特性を反映している)。悪魔の目玉から収集されたデーターを蓄積しており、そこから戦術を編み出す。絶対勝利を常とし、そのために消耗した戦力から始末しようとするので、ヒムは彼を「ハイエナ」に例え、ミストバーンは「掃除屋」と呼んでいた。一人称は「我輩」で自称「大魔宮最強の守護神」。 |
|||
アルビナスに相当する「女王」がないのはチェスのルール上、「王」とともに一個づつしかないためである。 |
|||
最終決戦時、死闘で消耗したヒュンケルとヒムを倒そうとしたが、ヒュンケルの捨て身の攻撃とラーハルトの参入で手駒を全て失い一人逃げようとした。しかしその時既にラーハルトに切り刻まれており、飛び上がった瞬間粉々に吹っ飛んだ。ヒムは彼を「正真正銘のバカ」と酷評し、自分がハドラーに仕えていた事に心底安堵した。 |
|||
名前の由来は「maximum(最大、最高)」 |
|||
〔技〕 キングスキャン、スーパースキャン |
|||
=== ヴェルザー=== |
|||
(冥竜王) |
|||
バーンと魔界を二分する勢力であった竜族の王。キルバーンの真の主人。「真竜の戦い」で雷竜ボリクスに勝利し、「冥竜王」の称号を得た。最後の知恵ある竜で、地上界支配を目論む。数百年前に「各々に神になるための戦略を進め、成功した方に従う」という約定をバーンと交わし、その際にキルバーンをバーンの元に送った。バーンの地上界消滅計画を察知し、先手を打って地上に侵攻しようとするが、バランとの死闘で敗れる。本来ならば不死身の魂で時を経て蘇ることができたが、精霊達に魂を封じ込められ、魔界の奥地に幽閉される。 |
|||
竜にしては妙に欲深く、キルバーンに「人間みたいだよね」と陰口を言われた事も。 |
|||
名前のスペルはキャラ紹介では「Velther」となっているが、彼もドイツ風の感じの名前なので「Welser」、または「Werser」が正しいと思われる。 |
|||
== 魔王軍軍団長・その他敵 == |
== 魔王軍軍団長・その他敵 == |
||
===フレイザード=== |
|||
詳しくは、[[魔王軍 (ダイの大冒険)]]に記載 |
|||
(氷炎将軍) (声:[[山口健]]) |
|||
魔王軍の氷炎魔団(岩石生命体やエネルギー生命体の軍団)長。右半身が氷の岩、左半身が炎の岩で出来た呪法生命体で、ハドラーの禁呪法により作られた。当時のハドラーの精神を反映して、残虐非道・権力に固執する性格。大魔王バーンからの褒美「暴魔のメダル」をつけている。炎と氷の相反する2つの半身を核で繋ぎとめている。核を破壊されない限り何度でも復活できるが、ダイに核を破壊された上ポップに右半身を溶かされてしまう。その後ミストバーンにより鎧を装着させられるが、完成したダイのアバンストラッシュの前に敗れ、最期はミストバーンに踏み潰されて散った。 |
|||
ダイ達と戦ったのは生み出されてからおよそ1年ほどの頃であったが、後のマトリフ曰く「生まれたてで良かった」。経験を積んで炎系と氷系の呪文を極めてしまえば行き着くところは極大消滅呪文(メドローア)であり、フレイザードがその域まで到達してしまっていたらおそらく勝てなかったであろう。 |
|||
名前の由来はフレイム(炎)とブリザード(吹雪)の合成語。また、氷炎魔団の軍団長なのでゲームのモンスターとしてもおなじみのフレイムとブリザードも彼の部下である。内部は溶岩魔人と氷河魔人、外部はフレイムとブリザード、顔を爆弾岩からデザインしている。 |
|||
ヒュンケルを非常に嫌っており、「人間の分際で」の他に、ヒュンケルより年下(フレイザードは1歳)なのにもかかわらず彼を「青二才」呼ばわりしている。彼がダイに敗れた直後には火山を起爆してダイ達もろとも葬ろうとした。 |
|||
五本の指からメラゾーマを同時に放つ「フィンガー・フレア・ボムズ」を得意技とし |
|||
ポップも「敵の技でイメージが悪い」と言いつつも数回使用した(不完全)が、禁呪法に近い為か冒険終盤には使用していない |
|||
〔技〕 氷系と炎系の呪文全般、五指爆炎弾(フィンガーフレアボムズ)、氷炎爆花散、弾岩爆花散、氷炎結界呪法 |
|||
=== ザボエラ=== |
|||
(妖魔司教) (声:[[龍田直樹]]) |
|||
当初は魔王軍の妖魔士団(魔法を得意とするモンスターの軍団)長で、後にミストバーン配下の魔軍司令補佐。魔王軍団長が集まったときは大きな魔力で一目置かれていた存在。体内に自在に調合できる数百種の毒物を持っており、調合された毒物は爪から分泌される。常に他者を利用し、自分の保身を図るずる賢い性格。自分の息子・ザムザやハドラーを超魔生物に改造した。890歳。 |
|||
最終決戦時、魔物の死骸で自身を覆い魔力でこれを操る超魔生物2号「超魔ゾンビ」でフローラ達を苦しめるが、ロン・ベルクの捨て身の切り札の前に敗れ去る。本人は辛くも脱出するものの、直後にクロコダインに見つかる。その期に及んでも彼に命乞いを装い毒素で操ろうとしたが見抜かれ、トドメを刺されて最期を迎える。 |
|||
〔技〕 死の呪文ザラキ、変身呪文モシャス、集束呪文マホプラウス、中級閃熱呪文ベギラマ、毒素、魔香気、毒牙の鎖、超魔ゾンビ |
|||
===その他=== |
|||
;ザムザ(妖魔学士) |
|||
:ザボエラの息子。自分自身を実験台にして、超魔生物を研究していた。 |
|||
:覇者の剣(偽者)をエサに実験台にふさわしい強者を集めようとしたところでダイと遭遇し、超魔生物に変身して剣を持たないダイを圧倒した。一度は勝利したと思われたが、マァムの閃華烈光拳とダイの残りわずかな力を爆発させたアバンストラッシュの前に敗れ、最後は自分の研究成果が魔王軍の力になるであろうと満足しながら灰となって散っていった。182歳。 |
|||
:父・ザボエラと似て卑屈な性格だが、今際の際で見せた素顔は魔族でありながらも父の愛を求め続けた普通の青年であった(幼少の頃より道具としてしか扱われてない[[トラウマ]]もあった為、その事も原因の一つと言える。それでもチウをクズ呼ばわりして侮った事を反省できるだけ、'''ザボエラよりは遥かにまともである''')。しかし、ザボエラは息子の成果を褒め称えたもののその死を悲しむ様子は無かった。 |
|||
:命名は恐らく[[カフカ]]の小説「[[変身 (小説)|変身]]」の主人公グレーゴル・ザムザから。 |
|||
;ゴロア(ドラムーン) |
|||
:魔力炉の管理を担当するモンスター。「〜だムーン」が口癖。上半身はトロルに似て、下半身の太鼓を打つことで出る重力波により魔力炉を操るが、ミナカトールによりバーンからの魔力の供給を断たれ魔力を欲した魔力炉を操りきれなかった。ダイを思わぬ苦戦においこむが、ダイが双竜紋に目覚めたことによりドルオーラを受けて敗れ去った。 |
|||
:実は小さなドラムのようなモンスターにバーンの鬼眼の力を加えた魔物。読者の投稿を元に制作された。 |
|||
;バルトス (声:[[平野正人]]) |
|||
:捨てられていたヒュンケルの親代わりとなった地獄の騎士(骸骨剣士属)。ハドラーの間に通じる地獄門を守護していた。魔王軍でありながらも騎士道精神に溢れた優しい性格で、ヒュンケルに可能な限りの愛情を注いで育てた。アバンによって殺された(ハドラーの死で魔力が途絶え消滅)とヒュンケルは思っていたが、実際にはアバンとの対決でヒュンケルが贈った紙の首飾りをしていた事からアバンに見逃された事から敗北を認め、ヒュンケルの事をアバンに託して自らはハドラーの死と共に滅びるつもりであった。しかし、ハドラーは瀕死の状態から生き延び、バルトスを失敗作として葬っていた。だが、彼はその事に対しても恨み言一つ言わず、ヒュンケルに「思い出をありがとう」とだけ遺言を残して安らかに消滅した。 |
|||
:狡猾だった頃のハドラーによって製作されたにも関わらず、騎士道精神に溢れた性格であるのは、この時点で既にハドラーに武人としての心が存在したからだという説もある。 |
|||
== 関連項目 == |
== 関連項目 == |
||
* |
*[[DRAGON QUEST -ダイの大冒険-]] |
||
* [[DRAGON QUEST -ダイの大冒険- の呪文・技]] |
|||
* [[魔王軍 (ダイの大冒険)]] |
|||
[[Category:漫画の登場人物の一覧|とらこんくえすとたいのたいほうけんのいちらん]] |
[[Category:漫画の登場人物の一覧|とらこんくえすとたいのたいほうけんのいちらん]] |
2006年12月5日 (火) 03:48時点における版
このテンプレート(Template:記事分割)は廃止されました。「Template:分割提案」を使用してください。 |
DRAGON QUEST -ダイの大冒険-の登場人物(ドラゴンクエスト ダイのだいぼうけんのとうじょうじんぶつ)は、三条陸(原作)と稲田浩司(作画)による漫画及びそれを原作とするアニメ『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』に登場する架空の人物の一覧である。なお技・呪文等の説明についてはDRAGON QUEST -ダイの大冒険- の呪文・技を参照。
注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。
アバンの使徒
ダイ
赤子の時に流れ着いた孤島デルムリン島で鬼面道士のブラスなどのモンスターたちに育てられた純真な少年。12歳(ただしデルムリン島の暦は曖昧である)。勇者アバンとの出会いをきっかけに魔王軍との戦いに乗り出す。「純粋」な心を持ち、誰にでも自然体で接する事ができるが、自分が父、バランのように人間達から迫害されるとバーンに言われた際に「…お前を倒して…! この地上を去る…!!」と答えるなど、勇者としての自覚と覚悟はできている(この台詞は「ダイの大冒険」でも屈指の名台詞として有名)。出生上、生まれつきの能力として「竜(ドラゴン)の紋章」を持つ。本名ディーノ(原作者によれば、dinoをラテン語っぽく発音したものという)はアルキードの言葉で「強き竜」を意味する。
アバンの来訪までブラスによる魔法使いへの修行を行っていたが、当人には才能が開花していなかったため、メラすら使うことができなかった。ところが訪問してきたレオナが家臣達の陰謀で毒に倒れた際、怒りで紋章が覚醒。バギクロス等上位に当たる呪文を突如使った。
数々の戦いを経て未修得だったアバン流刀殺法をマスター、さらに竜の騎士としての力を自分の意志で自在に扱えるようになる。但し学力面は不得手(今までロクに勉強をする事が出来なかったので仕方ないと言えば仕方ないのだが)で、マトリフからアバンの書を授かった時も自分では読めなかった。父である竜騎将バランが亡き後、彼の持っていた正統なる竜の紋章を受け継ぎ、最終決戦時の対バーン戦直前に「双竜紋」としてこれを発動・覚醒させる。 真バーンとの最終決戦では両拳の紋章を額に戻してひとつにし、竜魔人へと変身した。 (しかしこの竜魔人は目つきこそ野獣の様になるが、バランのような怪物的な風貌ではなく、髪が逆立ち紋章が大きくなる程度のものであり人間時の形を大きく残している。これは最後まで「人間として」戦いたかったダイの想いの反映なのか人間との混血によるものかは不明である。)
大魔王との戦いの後、キルバーンが作動させた爆弾「黒の核晶(コア)」を持って爆発とともに空中に消える。彼の分身でもあるダイの剣の状態からどこかで生きていることは分かっているが、正確な消息は不明である。
後のコンビニでの安価版コミックスでのインタビューによるとバーンを倒した後も作品が続いていた場合、5年後の世界で竜騎将として新生竜騎衆(ラーハルト、クロコダイン、新キャラ)を率いて魔界で戦いを繰り広げる予定であったという。
名前の由来は「dinosaur(恐竜)」から。原作者曰く「竜に関する名前を主役に使いたいと思った」とのこと。 海外輸出版での彼の名前は「fly」となっている。これは「ダイ」と言う名前が「die(死)」を連想させ縁起が悪いと言う事で変更されたとの事。
また、この作品では闘気技はおなじみだが作中で2種類の闘気(竜闘気、光の闘気)を併用できるのは彼一人である(ヒュンケルも暗黒闘気と光の闘気を使っているが、片方を強めるともう片方が弱まってしまうため、併用は出来ない)。
〔技〕 大地斬、海破斬、空裂斬、アバンストラッシュ、ライデインストラッシュ、アバンストラッシュX、(ギガブレイク、)ギガストラッシュ、竜闘気砲呪文(ドルオーラ)
〔呪文〕バギ系呪文(バギクロス)、メラ系呪文(メラミ)、ギラ系呪文(ベギラマ)、イオ系呪文(イオナズン)、デイン系呪文(ライデイン)
ポップ
(魔法使い→大魔道士) (声:難波圭一)
アバンの下で修行中だった魔法使い。15歳(マァムとは誕生日が遅いだけで年下と言う訳ではない)。ランカークス村の武器商人ジャンク(45歳)とその妻スティーヌ(41歳)の間の一人息子で、村を訪れたアバンに憧れて家出同然に弟子入りした。ダイと出会った当初はすぐ逃げたがる臆病者であったが、その後の旅を通じて大きく成長する。この逃げるために策をめぐらせる性格は、後に聡明な作戦を考える能力として活き、チームの士気を支える存在になった。旅の途中で出会った、かつてアバンの仲間であった大魔道士マトリフに師事して呪文を本格的に習得。修行の末、マトリフの開発した最大の奥義である「極大消滅呪文(メドローア)」を習得する。マァムのことが好き。ちょっとスケベで、他の女性に鼻の下を伸ばす事もあるが、本質は彼女一筋なのは言うまでもない。マァムへの恋心からヒュンケルをライバル視している節もあるが、心の奥では仲間として、同じアバンの使徒の兄貴分として尊敬している。 「勇気」に目覚めるまでは勇者メンバー中で自分だけが平凡な家の出である事にコンプレックスを抱いていた。 (ダイは竜の騎士、マァムは戦士と僧侶の子、ヒュンケルはモンスターと勇者に育てられた、レオナは王家の子) しかし、このコンプレックスを克服しようと人一倍努力していたこともあり、終盤では大きく頼られる存在となった。
バランとの戦いで自己犠牲呪文メガンテを使用し命を落とすが、死闘後人間の心を取り戻したバランが竜の血を飲ませたことで息を吹き返す。竜の血は死者を蘇生させるアイテムではなく、死の淵から蘇るだけの強い意志をもつ者に生命力を与えるものである。ポップは臆病ではあるが意志の弱い人間ではない。戦友のダイを救うために自分の命を投げ出せる意志の強さをもっていたという意味では、ポップは彼自身の力で、蘇るべくして蘇ったのである。
師マトリフによって回復呪文を含むほとんどの呪文の契約をさせられたが、最終決戦直前まで実際に使える呪文は少なかった。しかし、最終決戦時に瀕死のメルルを救おうと自分の想いを「勇気」を持ってマァムに告白したことがキッカケで賢者の能力に目覚め、回復呪文も使用できるようになった。その後は師匠マトリフにならって大魔道士と自称した。
その魔法力は冒険が進むごとに増し続け、最終決戦時には通常の魔法使いの数倍の魔法力を持つまでに至り、キルバーンをして「成長力だけならダイ以上」と言わしめるほどに成長。知謀の面でも師・アバンを上回り、真・大魔王バーンの「天地魔闘の構え」の弱点を看破し、見事にそれを破った。さらにはカイザーフェニックスを相殺して思わず「オレってやっぱり天才かも」と嘯くと、ダイには「昔から天才だった」と肯定される(それ以前にも、習得の困難な筈のメドローアを極めて短期間で使いこなせるようになり、師マトリフをして「今日ほど、お前を大した奴だと思ったことはない・・・!」と言わしめている)。魔法力と英知ならば人間の中で最強の実力になったと言えるだろう。物語終盤の大魔王軍との決戦時には「アバンの使徒で最も恐ろしい男」といわれるほどに成長し、間違いなくダイの最大のパートナーであり、二人は最後まで信頼しあっていた。
大魔王との決戦後、ダイと一緒に「黒の核晶」を空中に運び、運命を共にしようとするがダイによって置いていかれてしまう。その後、マァムやメルルとともに旅に出る。
名前の由来は「pop(通俗・大衆)」から。作中ではもっとも人間らしいといえるキャラで原作者も「一般人の代表って感じかな」と述べている。
〔技〕 火炎呪文メラ系全般、閃熱呪文ギラ・ベギラマ、氷系呪文ヒャド・ヒャダルコ、爆裂呪文イオ・イオラ、天候呪文ラナリオン、重圧呪文ベタン、五指爆炎弾フィンガーフレアボムズ(ザムザ戦のみ3発、以降の戦いでは5発)、極大消滅呪文(メドローア)、瞬間移動呪文ルーラ、飛翔呪文トベルーラ、他多数
マァム
(僧侶戦士→武闘家) (声:冨永み~な)
かつてアバンの仲間だった戦士ロカ(故人)と僧侶レイラの間に生まれた娘。16歳。当初は魔弾銃(弾丸に込められた呪文を放つことができる銃)を武器とする僧侶戦士であったが、魔弾銃が壊れたのを機に転職し、格闘と回復を兼ねた武闘家になる。男勝りでカラッとしているが、内面は「慈愛」に溢れ、献身的かつ母性的。しかし恋愛に関しては超が付く程奥手で鈍感。自分で自覚の無いままにポップを傷つけてしまっていた事もあった(本人も後に自覚し、反省している)。ヒュンケルに心魅かれているが、男女の愛とも兄妹愛(血縁はないが)ともとれない微妙なものであった。最終決戦時にポップの告白を受けるが返事は保留中(キス未遂の時にはしっかり目を閉じており、まんざらでもない様子)。 最終決戦時においてハドラー親衛隊リーダー格であるアルビナスと対決。死力を尽くした戦いとなった。 とはいえ、マホイミ等特有の技はあったものの、戦闘面ではダイやヒュンケルに、回復面ではレオナに劣っていた為、戦闘においては半端な存在となってしまっていた。 その為かアバンの使徒であるにも関わらずバーン戦にて最初に瞳にされた一人である。戦闘不能になっていたヒュンケルや戦闘要員としては非力なレオナが瞳にされたのは仕方ないとも取れるが、戦力が残っていたであろうマァムも瞳となった事でレベルの遅れが明らかになったとも取れる。しかし暗黒闘気そのものと言えるミストに侵入され肉体を限界以上に酷使した、言わば体の奥深くにまでダメージを受けた事も考慮されるべきである。(暗黒闘気によるダメージは回復呪文を受け付けない)
最終決戦後はポップ達と旅に出ている。
名前の由来は「mam(母)」から。原作者曰く「パーティーのおふくろさん」。
レオナと顔が非常に似ているため、髪を下ろすとどちらか区別がつきにくい(髪の色が違うが)。
〔技(僧侶戦士)〕魔弾銃による魔法攻撃、その他ベホイミなど中級レベルの回復呪文
〔技(武闘家)〕 閃華裂光拳、猛虎破砕拳、その他ベホイミなど中級レベルの回復呪文
ヒュンケル
(魔剣戦士→戦士(剣士→槍術士)) (声:堀秀行)
ダイ同様怪物たちに育てられた青年でアバンの最初の弟子。21歳。アバンを養父である地獄の騎士バルトスの仇と思い込み、その技を学んだのち襲い掛かるが失敗。ミストバーンに迎えられて魔王軍に加わり、不死騎団(ゾンビ系モンスターの軍団)長となった。ダイたちとの戦いで養父・バルトスの死の真相を知り、バルジ島決戦で復活、仲間となる。その雰囲気と態度からか高慢な人間だと思われがちだが、非常に繊細でナィーブな性格の持ち主。自分の気持ちに対して不器用なだけである。マァムに密かに心を寄せていたが、一度悪に染まった者にその資格なしと、その思いを告げようとはしなかった。エイミの気持ちにも気付いてはいるが、彼女の幸せを願ってわざと突き放している。アバンに対しても本当はその人柄を慕っていた。
武器は当初軍団長時代にバーンより賜った「鎧の魔剣」を振るっていたが、バランとの戦いで失われ、それ以後はバラン戦直前に戦い通じ合った戦友である陸戦騎ラーハルトより託された「鎧の魔槍」を振るうようになる。本来は槍は素人であるため、バラン戦後にアバン流槍殺法の修行に励み、戦いを経てこれをマスターするに至る。ちなみに、剣の実力はロン・ベルクも一目置くほどであった。なお、彼は虚空閃を会得したことでアバンストラッシュを完璧に使えるようになったはずだが、作中は完全版のアバンストラッシュを使うことはなかった(単行本のおまけページでヒュンケル自身がアバンストラッシュを使うことを戒めている旨の発言をしている。ただし初期のダイとの戦いで『未完成のアバンストラッシュ』を放っている)。
持ち前の「闘志」で何度も死の淵から復活しており「不死身」とすら呼ばれたが、最終決戦時の金属生命体との戦いで歩くことは出来ても二度と戦闘はできない程の傷を体に負い、以後武器を振るうことはなかった。しかしその後もアバンの使徒としての使命を忘れず、ミストバーンとの最終決戦では止めを刺すことが出来た。
魔王軍時代、他の軍団長たちを好意的に見ていなかったが、クロコダインとバランだけは騎士道精神を重んじる武人として尊敬していた。また人間を憎んでいたバランも彼を評価していた。彼を含めた三人は魔王軍を離れたあとも信頼関係を保っている。作者の話によると、軍団長六人のうち「カッコイイ系」であるこの三人をダイの仲間にし、「ズルイ&謎系」のミストバーン、フレイザード、ザボエラはそのまま敵方にしたとの事。
最終決戦後はライバルであり友でもあるラーハルトとともに旅に出ている。
名前の由来は「ヒュンと剣(けん)を振るう」から。作品中における名前の由来は、かつて魔界を牛耳ったという剣豪の名前からバルトスが名づけた。
美形ではあるが背は意外と低い。姿が人間そのもののバランと並ぶと少なくとも10cm以上低く見える。そのためヒュンケルは170~175cm、バランが188cm前後と推定される。
〔技〕 アバン流刀殺法の地・海の技(バラン戦以後は武器を持ち替えたために未使用)、ブラッディースクライド、地雷閃、海鳴閃、虚空閃、グランドクルス、アバン流究極奥義無刀陣
レオナ
(賢者) (声:久川綾)
パプニカ王国の王女。14歳。パプニカが魔王軍に襲われた時行方不明になった国王たる父に代わって配下達とともに国を支える。確固たる「正義」の心を持ち、世界各国の国王を招集したサミットを主催する等、その指導力・カリスマ性は若年にしては相当なもの。また勇猛果敢な姫として他国にも知られているらしい。
ダイの人間としての最初の友人(連載前の読み切りエピソードより)で、次第にダイに好意を持つようになる。後に真・大魔王バーンに惚れ込まれ、自分の物となるよう要求されたが彼女の心は揺らぐ事はなかった。行動力に溢れ、ハッキリものを言う事もあり、仲間(特にダイ)のボケに対してのツッコミ役に回る事も。ベホマやザオラル(失敗したが)などの高度な呪文を習得しているが、魔法力そのものは普通の魔法使い程度であるため、回復面を除いてはさほど目立った活躍は無かった。
最終決戦ではダイと行動を共にし、先の敗戦によって萎縮したダイに喝を入れたり、ドルオーラを連発する作戦を阿吽の呼吸で成功させる。更に真の肉体に戻り究極の力を手にしたバーンにも臆せず斬りかかり、大魔王とて無敵ではないと言い放つなど、とりわけ精神面でダイを支えていた。しかしその奮闘がかえってバーンの怒りを買ってしまい瞳にされた。(ゴメちゃんと共に瞳にされていた為、ゴメちゃんの能力で瞳が動いた時バーンによって一緒に元に戻された)
所持していた「アバンのしるし」は、他のアバン使徒と違い卒業の証ではなく女王フローラから譲り受けたものだったが、最終決戦中にアバンから使徒を導くものとしての教えと二種類のフェザーを受け、アバンの使徒の中で修行期間最短記録をマークすることになる。
名前の由来は「leo(獅子)」から。原作者によれば、「ダイが竜なので虎にひっかけようと思ったが可愛くないので獅子に」なったとのこと。
顔がマァムとそっくりであり、髪をおろすと見分けがつかない(髪の色は違うが)。
〔技〕 上級回復呪文ベホマ、蘇生呪文ザオラル、破邪呪文ミナカトール、他幾つかの攻撃呪文など
アバンと関係者
アバン
(勇者→大勇者) (声:田中秀幸)
フルネームは「アバン=デ=ジニュアール3世」。かつて魔王ハドラーを倒した勇者。当時王女のフローラを助けたことが縁でカール王国騎士として平穏に暮らしていたが、カール国が魔王ハドラー率いる一団に襲われたことがキッカケで、打倒魔王のために友人ロカとともに旅立って後年見事これを成し遂げる。その後は勇者育成業を称して各地を回っていた。ダイの潜在能力を見抜く。31歳(ただし、「凍れる時間の秘法」により1年歳をとっていない)。弟子達からは「先生」「アバン先生」の愛称で呼ばれる。
学者の家系の出で、趣味は料理。魔法使いや僧侶の呪文などを多数習得しており、その呪法知識は相当なもの。武術面でも天才的な才能を持っており、普段は剣を使用しているが、本来は拳術も含めたほとんどの武器を扱うことが出来、まさに文武両道の天才である。ダイ達が使うアバン流殺法の元祖。時折しょうもないギャグをかまし(敵であるミストバーンも彼のギャグに大笑いしていた)、常に周りを和ませるようなひょうきんな行動が多いが、それはあまりにも秀でた自分の能力を覆い隠すためのものである。眼鏡をかけているが、実は伊達眼鏡。時折出てくる回想シーンで眼鏡をかけていないのは、ハドラーを倒す旅に出る時に、フローラに預けたからである。
復活した魔王ハドラーとの交戦時、ダイ達を救うために自己犠牲呪文メガンテを使用したため死んだと思われていたが、フローラから「アバンのしるし」と交換に授かった「カールの守り」を所持していたことが幸いして一命を取り留める。
ダイとポップの旅立ちを見ていたアバンは、ダイの潜在力の高さを見抜き、その成長の足枷となることを厭い、敢えて彼らと同道しなかった。そして彼自身も自分にしかできない力を身に付けるため、自身の得意とする破邪呪文を極めんと故郷カール国にある「破邪の洞窟」に挑戦する。その後、レオナ達がミナカトールを使用した時にこれを察知、最終決戦が近いことを知り洞窟を脱出(その時点で地下150階くらいまで到達していた)してダイ達に合流する。そして宿敵であり友でもあったハドラーの死を汚したキルバーンと死闘を繰り広げた。
最終決戦後はフローラ女王と結婚、カール国王に即位している。
名前の由来は「avant(前の。番組の前置き部分のこと)」。原作者によれば、「物語の導き手っていう意味で名付けた」という。後のコンビニコミックでのインタビューでは、キルバーンの登場が決定しなければアバンの復活はなかったらしい。余談だが、アニメにてそのキルバーンを演じたのはアバンの声優である田中秀幸であった。
〔技〕 アバン流刀殺法を含めた自身が編み出した武術の数々、火竜変化呪文ドラゴラム、自己犠牲呪文メガンテ、破邪呪文マホカトール、他多数の呪文、凍れる時間の秘法、破邪の秘法
フローラ
(王女→女王)
カール王国の女王でレオナの憧れの人。アバンに想いを寄せる。29歳。国が魔王軍に滅ぼされた後に地下組織を結成、バーンへの反抗の機会を窺っていた。これにダイやレオナ達を始めとした世界中の有志が加わり、その後魔王軍との最終決戦を繰り広げる。武器はチェーンクロス(ゲームにも登場する鎖の鞭)を使用。大魔王との決戦後は、ずっと想いを寄せていたアバンと結婚した。回想場面などで登場する10代の頃の姿はレオナに似ている。
名前の由来は「floral(花の)」もしくは「本家のⅤ(フローラ)」からか。
かつてのアバンの仲間達
- マトリフ(大魔道士) (声:青森伸)
- かつてのアバンの仲間。世界最強の呪文使いと豪語し、魔法使いの呪文のみならず僧侶の呪文をも操る。しかし賢者の称号を嫌い大魔道士と称する。98歳。片手で使えるものであれば、2つの呪文を同時発動させることもできる。極大閃熱呪文ベギラゴンをも使いこなし、その威力は魔王ハドラーをも凌ぐ。ポップにメドローアなどオリジナルの強力な呪文を授けた。かつて禁呪法等を使った無理がたたり、体を蝕まれている。無類の女好きで「女を泣かさない」のが主義(但し、セクハラ行為でマァムやエイミをよく怒らせている)。編集者の鳥嶋和彦が風貌及びネーミングのモデルとなっている(ジャンプ掲載時に「マシリト」と誤植されたことがある)。
- 〔技〕 ほとんど全ての系統の攻撃呪文・補助呪文・回復呪文、極大消滅呪文(メドローア)、重圧呪文ベタン、瞬間移動呪文ルーラ、飛翔呪文トベルーラ、他多数(作中で見せたのはごく一部)
- ブロキーナ(拳聖)
- かつてのアバンの仲間(臨時)。マァムの格闘の師匠で、武神流を授けた。その後は、布袋を被った変装で「ゴーストくん」や「ビーストくん」となって弟子達を見守る。
- おしりぴりぴり病・ひざがしらむずむず病・くるぶしつやつや病などの持病を持つと自称するものの、本当かどうか怪しい。しかしその実力は本物で、全力時はバーンの肉体を使用したミストバーンをも圧倒するほどの実力を見せる。ただし老齢のため、全力を出せる時間はわずか一分間しかない。
- ワシは獣王遊撃隊のビーストくんじゃ」と胸を張って言ったりするなどジョークのセンスもあり、アバンのジョークは彼譲りと思われる。
- 名前の由来は「武道の翁」から。
- 〔技〕 土竜昇破拳、ほか武神流の技・奥義(閃華裂光拳、猛虎破砕拳等も使えるはずだが作中では見られなかった)、回復呪文
- レイラ(僧侶) (声:上村典子)
- かつてのアバンの仲間。33歳。魔王ハドラーと戦うアバンとロカに力になりたいと、押しかけパーティに加わったらしい。その冒険の途中にマァムを身ごもり、パーティは一時解散となっている。魔王を倒したあとは故郷のネイル村でマァムとともに暮らしている。ダイと共に戦いたいと思っていたマァムを笑って後押しした。
- ロカ(戦士)
- かつてのアバンの仲間。カール王国の騎士団長(年長の騎士達がハドラー軍侵攻で全滅したため、若くして就任した)だが、それ以前からアバンとは旧知の仲。カールを襲撃したハドラーを撃退したアバンの剣に希望を見出し、彼と共に打倒ハドラーの旅に出る。直情的な性格で、「おれは一生女の子なんか好きにならない」と言っていた堅物だったが、仲間のレイラと恋に落ち二人の間にはマァムが生まれた。現在では故人。享年、死因は不明。
ハドラーと親衛騎団
ハドラー
(魔王→魔軍司令→超魔生物) (声:青野武)
元魔王。357歳。アバンに倒されたのち大魔王バーンの力によって復活、魔王軍の司令官として彼に仕える。デルムリン島でアバンを倒し、ダイ達を執拗に狙うものの敗北を重ね続けザボエラと一緒に騙し討ちも使ったが防がれ大怪我を負った。ここに至ってハドラーは全てを捨てる覚悟を決め、最終的にはアバンの使徒を倒すために魔族の身体を捨てて超魔生物へと変貌する。初めは狡猾な戦い方をしていたが、それでは勝てないと悟り、超魔生物になった以降は虚栄を捨て、アバンの使徒と正々堂々と戦い勝つことに全力を尽くすようになる。(後に同じような志を持ったヒムが光の闘気を発したことから、ハドラーにもその資質があった可能性がある。)武器は両手の爪「地獄の爪(ヘルズクロー)」、超魔生物になった後はオリハルコン製の剣「覇者の剣」や内蔵武器「地獄の鎖(ヘルズチェーン)」も振るう。その身体にはバーンによって「黒の核晶(コア)」が埋め込まれており、皮肉にも超魔生物になったことが原因で余命いくばくもなくなる。そして後にバーンと袂を別つことになる。
大魔宮でダイに完全敗北後、キルバーンのトラップにダイとポップとともにかかるもののアバンに救われる。その後最後の力でキルバーンを退け、かつての宿敵であるアバンに後を託して自らの人生に満足しながら灰となって散った。この時アバンが被った灰は後にアバンをメガンテやバーニングクリメイションの攻撃から救うことになり、死後は友としてアバンを守り続けた。上記の事とキルバーンの罠からは最後までポップやダイを庇い続けた彼は、終盤では紛れもなくダイ達の「仲間」であった。このときのハドラーとポップのやりとりは、読者の心を動かした。(武人となって以来、ハドラー自身はアバンを殺した事に後ろめたいものがあったらしく、バーンと袂を分かってもダイに力を貸せない理由に挙げていた)。
名前の由来は怪物の「hydra」から。原作者曰く「蛇のような残酷な目の男という意味」。初登場時の風貌は「竜王」を意識したものと思われる。(余談だが、原作者はプロ野球・ヤクルトに1993年に在籍したレックス・ハドラーについて、「本当にこんな名前の人がいるなんて…」と驚いていた。さらに余談だが後に大阪近鉄バファローズにケビン・バーンという選手も入団している)。
〔技〕 火炎・爆裂・閃熱呪文全般、超魔爆炎覇
親衛騎団
- ヒム(兵士)
- ハドラーの禁呪法によりオリハルコン(超金属)製のチェスの駒から生み出された、意思を持つ五体の金属生命体からなる「ハドラー親衛騎団」の一体。その体に並みの攻撃は通用しない。ハドラーの「闘志」を色濃く受け継ぎ、荒削りな行動が目立つが、性格は雄々しく、誇り高い(事実ヒュンケルとの闘いでは最後の激突は闘気拳の渾身の一撃を選んだ。アルビナスが採用した高速移動と強靭なボディを使った通常攻撃に関しては「こんな勝ち方をするくらいなら死んだほうがマシだ」と発言している)。両拳による格闘戦を得意とし、火炎呪文の素質もあるが拳にのせて攻撃力を上げるために使用していた。ポーンであるため最下級とみられがちだが、こと近接格闘においては他親衛騎団員より優れており、ダイやヒュンケルと戦闘した。大魔宮の戦いでヒュンケルに敗れてから、不屈の意志とハドラーらの遺志により闘気(光の闘気)を操る一個の生命体となる(チェスのプロモーション(成り)の効果?)。その際体質と髪型が変化した(メタルスライム等と同じになった)ため、体が破壊されても回復呪文で修復されるようになった(呪法生命体は本来、生みの親の魔力で修復するらしい)。
- ハドラーのダイとの決戦時はヒュンケルを足止めする役を負うが敗れた。復活して以降はダイ達の仲間として共闘、光の闘気でミストバーンを圧倒する。その時、無理矢理チウに12と胸に書かれ獣王遊撃隊に入隊させられてしまった。その後は元ポーン故のサガなのかチウに頭が上がらなくなってしまうが、なんだかんだ言いながらも彼を尊敬するようになる。その後、バーンパレスの魔力炉からヒムが見様見真似グランドクルスを使用して脱出した際、チウに死んだと勘違いされ永久欠番とされてしまい、嘆いていた(本来ならば永久欠番となるべきなのはゴメちゃん)。ちなみにチウとは初対面(ハドラー親衛騎団)時に「チビ」と呼んでいた。
- 最終決戦後はデルムリン島に移り住んでいる。
- 〔技〕 超熱拳(ヒートナックル)→闘気拳(オーラナックル)、(見様見真似)グランドクルス
- ブロック(城兵)
- ハドラー親衛騎団の一体。「ブローム」としか言葉を話すことができないが、獣王クロコダインをも凌ぐ超怪力・超重量の持ち主。ハドラーの心に芽生えた「優しさ」を受け継いだのか、その巨体に似合わず仲間を何度かかばっていた為、性格は割と温和だと思われる。親衛騎団の他団員から推測すると氷系呪文が使えたのかもしれないが言葉を話さなかったため不明。バーンと袂を分かったハドラーをかばうためにキャスリングを使い、最後に一言だけ「ミンナ・・・ハドラーサマヲ、タノム・・・」と言葉を発して命を落とす。
- キャスリング時は巨体の中から細身の体(ヒムと似た体型だがさらに細身)が出て、すさまじいスピードで行動できる。その後、巨体の「抜け殻」はバリアーとして使用でき、ハドラーたちを逃がすために使用した。
- 〔技〕 キャスリング
- フェンブレン(僧正)
- ハドラー親衛騎団の一体。老獪な喋り方をするが、誇り高い親衛騎団の中ではイレギュラー的な存在で冷徹で残酷。これはハドラーがダイたちを倒すために捨てたはずの「功名心」や「虚栄心」を受け継いでいたらしい。(深く読み解かないと分からないが一概にマイナス要因ばかりがメインではなく、サディスティックに痛めつけたチウに対してもその根性を認める台詞等がある)。しかし普段は他の親衛騎団に足並みを合わせていたことから考えれば、当時のハドラーよりはまともであり現在のハドラーとかつてのハドラーの両方の性格を合わせたものとも取れる。極度のサディストでもある(ただし卑怯な真似はせず、戦い方はあくまでも正々堂々としたもの)。両腕や頭部など全身が刃物で真空呪文も操る。バランに両目を潰されてからは、彼はバランへの復讐心を忘れぬ為に目の傷を残して、バランをターゲットにする。死の大地の門の前でダイとバランを待ち構えるも、功を焦り過ぎて油断し、ダイのアバンストラッシュで真っ二つに切り裂かれて敗れ去った。一部ではボラホーンとともにネタキャラ人気がある。
- 〔技〕真空呪文全般、ツインソードピニング
- シグマ(騎士)
- ハドラー親衛騎団の一体。馬面。武器は「疾風の槍」とあらゆる呪文をはね返す「シャハルの鏡」。爆裂呪文の素質はあるが、腕の内部に圧縮して放つ方法で攻撃力を高めて使用している。マァムを圧倒する跳躍と速度を持っていた。ハドラーの心の中の「騎士道精神」を受け継ぎ、ポップを強敵だと認める。ハドラーのダイとの決戦時は、魔法は跳ね返せる事から相性の良いポップの足止めを受け負っていた。どんな相手にも決して手を抜かない性格によってポップからは一番戦いづらい相手と言われるが、死闘の末ポップとの知力を尽くした一騎打ちに敗れ、「シャハルの鏡」を彼に託し、満足して散る。後にこの「シャハルの鏡」は、真・大魔王バーンとの戦いに置いて重大な勝利の鍵となった。
- 〔技〕 ライトニングバスター
- アルビナス(女王)
- ハドラー親衛騎団の一体。女性の姿で、普段は手足を長いマントに隠している。全力で戦う時はマントを畳み、その時はスピードが格段に増す。閃熱呪文を針状にして攻撃力を高めて使用している。ハドラーとダイとの決戦時にヒュンケル・ダイ・ポップ以外の全員を足止め受け持つ(実際にはレオナを連れる際にゴメちゃんに邪魔された為、結果としてマァム一人を相手にした)役割を負っていたが、密かに自分ひとりで全員を倒し、ハドラーを延命するようにバーンに頼むつもりでいた。ハドラーの心の中に微かにあった「愛情」を受け継いでおり、自分は駒であり性別など無意味と否定してはいたが、ハドラーの命に背いてでも彼を死なせまいとした行動は彼を愛している女性そのものだった。あるいはこの作品で最も性別にこだわり、愛に殉じたのは彼女だったのかもしれない(マァムも「女も大切な物を守るために命を懸けて戦う」と発言しているが、さすがにアルビナスほどのこだわりは見せていない)。マァムとの死闘の末に、素早さと引き換えに防御力が低いと言う弱点を付かれて倒された。余談だが後に発行されたコンビニコミックでは、ハドラー自身も彼女に僅かながら心寄せていた事が判明している。
- 名前の由来はギリシャ神話の女神、アルテミスとビーナスを合成したものと思われる。
- また、名前の語感が南米のマルビナス諸島(英領フォークランド諸島のアルゼンチン名だが日本ではこちらより領有しているイギリス名の方が有名)によく似ているがこれはただの偶然だと思われる。
- 〔技〕 閃熱呪文全般、ニードルサウザンド、サウザンドボール
バランと関係者
バラン
(竜騎将/竜の騎士) (声:石塚運昇)
魔王軍の超竜軍団(竜系モンスターの軍団)長にして最後の純血なる竜の騎士。ダイの父親。年齢は不明だが容姿とダイの年齢から察するに40歳前後と思われる(ちなみに竜の騎士の寿命は人間よりやや長い程度だが、歴代の竜の騎士は戦いに明け暮れ殆んど天寿を全うしていない)。魔王ハドラーが地上を席巻していた頃、魔界で冥竜王ヴェルザーと死闘を繰り広げ、これを斃す。生死の狭間で人間の娘ソアラと出会い、人間の愛に惹かれ、ダイが生まれる。妻ソアラを殺された際、自分たちの責任を棚に上げてソアラを侮辱した人間の醜悪な態度に激怒したバランは国を消し、流刑された息子を探したが船が難破したためか見つけることはかなわず、バーンの呼びかけに応えて人間を滅ぼすことを決意し、これに加担する。我が子と骨肉の死闘を演じてからは、ダイへの愛が芽生え、ダイとともにバーンを討ちに行くことになる。しかしハドラーの体内に仕掛けられていた黒の核晶の爆発からダイを救うために力を使い果たし、ポップ達が見守る中、息子の腕の中で息を引き取る。その際、彼の竜の紋章はダイに受け継がれ、後に双竜紋となる。また、死後もその魂はダイとともにある。
左目に付けている飾り「竜の牙(ドラゴンファング)」を握り締めて上空に掲げ、雷をその身に受けることにより、竜・魔族・人の3つの力を持った竜の騎士の最終戦闘形態(マックスバトルフォーム)である人型の魔獣「竜魔人」にその姿を変える。その際血の色が人の赤から魔族の青へと変化する。竜魔人に変身すると相手が全員死ぬまで元に戻れないようであるが、実際には戦闘不能になった時点で元に戻っている。
その力は竜の騎士の名に恥じぬもので、他の生物を寄せ付けない強さを見せ、超魔生物ハドラーを赤子同然に扱っていた。超常的な強さを誇り、大魔王バーンの魔法力をも跳ね返す。
名前の由来はダイのそれから考えて東宝怪獣のバランと同じく、コモドオオトカゲの異称バラナス・ドラゴンか。同名のキャラクターは『北斗の拳』にも登場する。
姿は人間そのものだが中身は究極の戦闘力を持った生物という80~90年代のジャンプ漫画によくあったパターン(例:『ドラゴンボール』の超サイヤ人など)のキャラでもある。また劇中では竜の騎士である事が公になる以前から人間として扱われていなかった。
役の石塚はダイ役の藤田より1歳年少である。
〔技〕 幾つかの回復呪文や補助呪文(催眠呪文ラリホーマなど)、電撃系全般を含めた幾つかの攻撃呪文、ギガブレイク、竜闘気砲呪文(ドルオーラ)
ソアラ
(王女) (声:山崎和佳奈)
かつて存在したアルキード王国の王女。ダイの母親。19歳(ダイを産んだ時)。
ヴェルザー戦後、瀕死状態だったバランを救い自分の城に招きいれた本人。二人はやがて愛し合うようになるが、見ず知らずの怪しい男が次期国王になることを良しとしなかった人物たちにバランは城を追われる。これを追ったソアラは自分のお腹の中に子供がいることを打ち明け、2人は駆け落ちする。やがて逃げ延びた先の森でディーノ(後のダイ)が生まれ平和な生活を送っていたが、アルキード国王たちに見つかり、バランは妻子の安全保障と引き換えに縛につく。息子は異国の地に流され(実際は船が難破し、デルムリン島に流れ着くことになる。)、やがてバランは魔王軍の生き残りとして処刑されることになるが、これをかばって処刑のために放たれた呪文をその身に受け、非業の最期を遂げることとなる。 ダイが生まれて直ぐに亡くなった為、ダイは顔を覚えていないのだが、ダイの夢の中に出てきた事もある(バランの紋章と共に記憶が継承されたためと、後にダイは推察)。
バランの「太陽のように」の台詞から察するに、命名の由来はソーラー(solar:太陽の~)であろう。
竜騎衆
- ラーハルト(陸戦騎)
- 竜の騎士直属の配下「竜騎衆」最強の男。22歳。魔族の父と人間の母の混血で槍術の達人。目にも止まらぬ超高速移動で敵を翻弄し、真空波を使った攻撃を得意とする。父は幼少時に死んだが、かのハドラーの侵攻後は自分のみならず同種族の母まで迫害しだしたことから人間を極めて憎悪していた。孤独を初めて理解してもらえた(恐らくは人間への憎悪で共感もした)バランを父親のように慕う。ヒュンケルとは敵同士として出会ったが、戦いを通して戦友と認め合う仲となった。バランとともにダイ達を襲撃した際に、ヒュンケルと死闘を繰り広げ、最後は「鎧の魔槍」をヒュンケルに託して一度命を落とすが、バランが自身の体に流れる竜の血を彼に飲ませたことで最終決戦直前に復活を遂げる。最終決戦ではバランの遺言に従い、ダイに忠誠を誓って共闘する。ポップからは「コレ(ヒュンケルと同じ)系の性格」だと言われてはいるが、思いやりのある優しい性格で、ヒュンケルよりは場の空気は読める。主のためなら命を投げ出し、自分の腕に絶対の自信を持って敵と戦う。正々堂々とした戦いを望み、人質を取るなど卑怯な振る舞いをした者は例え味方であろうと愛槍を投げ付けるのが流儀。ヒュンケルはそれによって2度も助けられている。
- なお、竜の血は死の淵から生還できるだけの強靭な精神力を持った人物にしか効果が出ないため、同時に与えられた他の竜騎衆(ガルダンディー、ボラホーン)に効果は無かった。ポップとラーハルトはそれに見合うだけの精神力があったので復活できた。
- 復活した後、ヒュンケルの危機に駆けつけた際は特に武器を持っていなかったが、その状態でどう戦闘に参加するつもりだったのかは謎(魔槍は力尽きたヒュンケルから返却されたもの)。もしかすると本当に弾除けになるためだけに来たのかも知れない(スピードで圧倒するラーハルトの戦術とはかけ離れているが)
- 最終決戦後はヒュンケルとともに旅に出ている。
- 後のコンビニコミックでのインタビューによると彼の復活はバーン打倒後も作品が続いた時の為の伏線であり、その時点(5年後)においても陸戦騎として竜騎将となったダイの部下(ダイは仲間と言うであろうが)として戦う予定であった。
- 槍術の冴えは切断力にも優れているので名前の由来は槍と斧の一体化武器、ハルバードであろう。
- 〔技〕 ハーケンディストール
- ガルダンディー(空戦騎)
- バラン直属の部下「竜騎衆」の一人。外見は鳥人間のようである(鳥人族)。年齢は人間の年齢に換算して20歳前後。兄弟同然に育ったスカイドラゴンのルードに乗って行動する。刺さると体力を奪う赤い羽・魔法力を奪う白い羽やスパイラルソードを武器としている。人間を虫けらの様にしか思っておらず、いたぶり殺す事を好む残忍な性格。ヒュンケルとポップによって倒された。
- 名はガルダから来ているようである。
- バランも軍団長の一人にも関わらず、「バラン様にならともかく魔王軍の軍団長ごときに」と言っており、物議を醸した(ダイの部下となった後のラーハルトの言では竜騎衆は魔王軍靡下ではないのでそのためか。バランが六団長最強であるばかりか上官たるハドラーより上のためとも考えられる。)。
- ボラホーンとともに竜の血による復活は叶わなかったが仮に復活したとき(もしくはバランによるダイの簒奪に成功したら)どのようにダイに接していたかが興味深い。
- ボラホーン(海戦騎)
- バラン直属の部下「竜騎衆」の一人。外見は白熊とトドを足したような感じである(トドマン)。年齢は人間の年齢に換算して30歳前後。自称「天下無双の力」が自慢(しかしヒュンケルはそれを軽く受け止め、更にクロコダインならその倍以上ある旨の発言をしている)。マヒャド級の凍てつく息(コールドブレス)と鋼鉄(はがね)の錨を武器としている。一旦ヒュンケルに敗れた後、隙を狙ってポップを人質に取るが、卑怯な手段を嫌うラーハルトに倒される。一部ではフェンブレンとともにネタキャラ人気がある。
- 語源は大型個体が“とど”と呼ばれ「とどのつまり」の由来となった鯔と警笛も意味するhornと思われ、咆哮のような語感となっている。
マザードラゴン
(聖母竜)
天界からの使者で、代々の竜の騎士を産んできた存在。騎士の命が尽きる時に現れ、竜の紋章を次に産む騎士に継承させる役割を担ってきた。バランの死を察知して出現し、竜の騎士の力では大魔王バーンに及ばないとダイに告げる。これ以上辛い戦いをさせまいと天界にダイを連れて行こうとするも、バランの魂にダイの可能性を諭され、自らの命をダイに与えた。
マザードラゴンは自らの命が「ある邪悪なる存在」のため尽きようとしていることを口にしているが、これは後のコンビニコミックでのインタビューによると続編の伏線であり、ダイ達の新たなる敵となる存在らしい。
人間以外の仲間
ゴメちゃん
ダイとともにデルムリン島で暮らしていた親友であり、ダイの冒険にも同行する。ゴールデンメタルスライムという稀少なモンスターだと思われていたが、その正体は神々の生きたアイテム「神の涙」が幼少のダイの「友達になってほしい」という願いによって姿を変えたものであった。仲間を守るため様々な奇跡を起こす。最後はバーンに恐れられ、握り潰されて砕け散る。そして、ダイの最後の願いである(皆の心をひとつにする)という願いを叶え、消滅した。「神の涙」としては不滅なので(「ゴメちゃん」になっていた間と同じ位の時間をかけて)復活するが、その時には「ゴメちゃん」としての記憶も消えていると言う。
ブラス
(鬼面道士) (声:田の中勇)
デルムリン島に住むモンスター(鬼面道士)。182歳。島の長老的存在にしてダイの育ての親。島に流れ着いた赤子に、難破した際に削れてしまった揺りかごのネームプレートに残されていた「D」の字を見て、「せめて頭文字だけでも同じに」との思いから赤子に「ダイ」と名づけて育てた。アバンが島を訪れる時までは、ダイを魔法使いにしようとしていた。
魔王復活の影響で、アバンのマホカトールで覆われた島より一歩も外に出られない(出ると魔王の支配下に置かれてしまう)。
しかし、ダイ達のクロコダインとの戦いで、ザボエラに拉致されてクロコダインに付きダイ達を攻撃してしまうが、ポップの魔法により我に返る。その後はロモス王国の戦士達に守られながらデルムリン島に残る。
バランは死の間際、「自分よりも人間らしい心を持っていたのだな」と息子の育ての親を褒め称えた。また、その人柄はロモス王国の戦士達も感動している。
〔技〕中級火炎呪文メラミ、解毒呪文キアリー、混乱呪文メダパニ、他回復呪文
クロコダイン
(獣王) (声:銀河万丈)
鰐頭の獣人(リザードマン)で、元魔王軍百獣魔団(動植物型モンスターの軍団)長。年齢は人間の年齢に換算して30歳前後。ダイたちに倒されたのちバルジ島決戦で復活、味方になる。超怪力(ヒュンケル曰くボラホーンの倍以上)と鋼鉄の肉体(ダイの剣をはじいた)、強靭な生命力(ギガブレイクを耐え切る)を持つ。ハドラーやバランに「手強い相手」と言わしめるほどの強さを持ち、中盤までは心強い味方であったが、物語が進むにつれてどんどん強くなっていく味方や敵達についていけなくなり、最終決戦ではついに戦力外となってしまった(ミストバーンやバーン等、相手が強すぎたせいもあるが)。獣王の称号をチウに譲ったのは、洒落なのか本心からなのか不明。武人としての誇りと実直な性格の持ち主で、敵味方関係なく評価されている。
最終決戦後はダイの育ち故郷のデルムリン島に移住する。なお中盤で「戦いの後には嫁探しでもするか」と発言したが、結局実行したのかは不明。
後のコンビニコミックでのインタビューにて、バーン打倒後にも作品が続いていた場合には、5年後の世界で海戦騎としてダイと共に魔界で戦う予定であった事が明かされている。
名前の由来は「crocodile(鰐)」+力の単位「dyne(ダイン)」から。
〔技〕 獣王痛恨(会心)撃、獣王激烈掌、焼けつく息(ヒートブレス)
チウ
(獣王遊撃隊隊長)
おおねずみ。ブロキーナの弟子で、一応武闘家(自称・空手ねずみ)。年齢は人間の年齢に換算して10歳前後。パワーはあるが手足が短いため相手に届かないことが多い。怯えるとしっぽが硬直する癖がある。マァムに憧れを抱いているせいか、ポップにだけ異様に態度が冷たい。
元々は悪い魔物で村で暴れていたりしていたが、3年前にブロキーナが捕まえて徹底的に体質改善を行った結果、魔王の邪悪な意思を跳ね返せる強い心を持ち人間の言葉を話せるようになった。なお、ブロキーナに師事していた期間を考えるとマァムの兄弟子ということになる。
結構な見栄っ張り。しかしそれはただの見栄ではなく、仲間や部下を守るために自己犠牲をも厭わない勇気の現われである。その根性と親分肌を認められ、クロコダインから貰った獣王の笛で呼んだモンスター達とともに獣王遊撃隊を結成して隊長となった。最初こそは只の目立ちたがり屋の弱虫だったが、段々とリーダーとしての資質を開花させていく事に。獣王遊撃隊の隊員達からは尊敬を一身に受けている。バーンパレスのミストバーン戦では戦えなくなってしまったヒュンケルを庇う活躍を見せた。
隊員は1号パピィ(バピラス)、2号ゴメちゃん、3号マリべえ(マリンスライム)、4号アリババ(大アリクイ)、5号ドルやす(ドロル)、6号ラミた(アルミラージ)、7号ドナドナ(ドラキー)、8号クマチャ(グリズリー)、9号バタコ(ハンターフライ)、10号だいご(大王ガマ)、11号ビーストくん(=ブロキーナ)、12号ヒム、そしてバアラック2体を含め14名から成る。
実力的にはダイ達にはとても敵わないが、ある意味一目置かれている。
最終決戦後はヒムやクロコダインとともにデルムリン島に住んでいるようだ。
キャラクターの造形はドラゴンクエスト4コママンガ劇場で栗本和博が創作した「怪傑大ネズミ」というキャラクターが元になっている。
〔技〕 窮鼠文文拳、窮鼠包包(くるくる)拳
ロン・ベルク
(名工)
今は鎧の魔剣や魔槍、ダイの剣を作った"伝説の名工"として知られているが、かつては魔界随一の剣の達人でバーンにも一目置かれていた。ダイたちと初めて出会った当初はポップの故郷のランカークス村近くの森に隠棲し、優れた武器に見合う使い手がめっきり減ったことに悲嘆して酒に溺れていたが、バランの真魔剛竜剣を強度の劣る自身の作品「鎧の魔剣」で折った話を聞いて以降はダイ達に進んで協力するようになる。かつてバーンの下に居た時、バーンの護身用として光魔の杖などを作っている。275歳。ポップの父ジャンクとは、バーンと決別した自分と似た経歴がある事から意気投合し、親友となっている。
最終決戦前にはポップ・マァム・クロコダイン用の武器を作成、本人も用心棒として決戦に参加する。超魔ゾンビザボエラとの戦いの際、ノヴァの勇気に感じ入って封印していた未完成の専用二刀武器「星皇剣」と、本来の戦闘スタイルである二刀流を使用、その結果敵は討ち果たしたが、剣とともに両腕は使い物にならなくなった。完治には魔族の高い再生力をもってしても最低70年近く必要。鍛冶屋をしていたのは自身が全力で戦えるための武器を生み出すためであった。最終決戦後は、ともに戦ったノヴァを弟子に取り、鍛冶を教える日々を送っている。
名前のスペルはキャラ紹介では「Lon-Berk」となっているが、いかにもドイツ風といった名前なので正しいドイツ語から考えれば「Lon-Berg」が正しい。余談ではあるがドイツっぽい響きの名前のキャラは他にヒュンケル、ラーハルト、ヴェルザーと3人もいる。
〔技〕 星皇十字剣
その他の人間
ニセ勇者一行
- でろりん(ニセ勇者) (声:緑川光)
- 勇者の名を騙って詐欺を働いていた人物。初期にデルムリン島を荒らしてゴメちゃんをさらい、ロモス城でダイとモンスター達の逆襲を受け敗れた。アニメではその後ダイ一行の名を騙っている。しかし後には、仲間と共に世界の行方を左右する大事な役目を担うこととなる。ロモス王国出身。20歳。
- 〔呪文〕爆裂呪文イオラ、他
- ずるぼん(ニセ僧侶) (声:江森浩子)
- ニセ勇者一行の一人。悪知恵がよく働く性格。他の三人の弱点を聞き出すため大アリクイに足の裏をくすぐられた。アニメでダイ一行の名を騙っていた時には、マァムを装っていた。ロモス王国出身。22歳。
- まぞっほ(ニセ魔法使い) (声:青野武)
- ニセ勇者一行の一人。マトリフの弟弟子(30歳近く年齢が離れているが、恐らくマトリフは自立後も後輩と顔見知りになるほどに師匠のもとを訪ねていたのだろう)であリ、若い頃は正義の魔法使いを目指して修行していたが、修行途中で夜逃げして落ちぶれた。だが同じく逃避をしようとしていたポップに重要な助言を与える。最終決戦でも人知れず重要な役割を担う。アニメでダイ一行の名を騙っていた時には、ポップを装っていた。パプニカ王国出身。68歳。
- 〔呪文〕氷系呪文、他
- へろへろ(ニセ戦士) (声:堀之紀)
- ニセ勇者一行の一人。金にがめつい性格。アニメでダイ一行の名を騙っていた時には、ゴメちゃんを装っていた(無理があるが)。リンガイア王国出身。40歳。
パプニカ3賢者
- マリン(賢者) (声:江森浩子)
- パプニカ3賢者の一人。エイミの姉。呪文は氷系呪文や回復呪文を得意とし、「海」のシンボルを与えられている。20歳。
- 名前の由来は「marine(海の)」から。
- エイミ(賢者) (声:冬馬由美)
- パプニカ3賢者の一人。マリンの妹。攻撃呪文、回復呪文を得意とし、「風」のシンボルを与えられている。18歳。ヒュンケルに好意を持ち、告白したが「俺にはその気持ちに応えられない」と断られた。しかしその後も想いが変わることは無く、戦いの中に生きる彼と運命を共にする事を誓う。そして決戦後はヒュンケルとラーハルトの後をこっそり付いていっている(恐らくヒュンケルも知っていると思われる)。
- ちなみにポップは、彼女と出会うまで3賢者は老人ばかりと想像していた。
国王と関係者
- シナナ(ロモス国王) (声:あずさ欣平)
- ロモス王国の国王。58歳。割と子供っぽい王様。ゴメちゃんを奪回に来たダイの勇気を知り、未来の勇者と見込んで覇者の冠を授ける。家族は、母親・妻・息子3人・娘1人がいる。
- フォルケン(テラン国王)
- テラン王国の国王。80歳。世界中の伝説や神話に通じ、かなりの博学。生涯独身を貫いている。
- クルテマッカVII世(ベンガーナ国王)
- ベンガーナ王国の国王。42歳。当初は自国の財力・軍事力を鼻にかけてレオナ姫ら他国の代表と反りが合わなかったが、ダイの活躍(鬼岩城戦)を目の当たりにして感動。以降は強力な支援者となった。家族は、妻・息子1人・娘1人がいる。
- アキーム(戦車隊長)
- ベンガーナ王国の戦車部隊隊長。24歳。スキンヘッドがチャームポイント。クロコダインを同じ武人として尊敬し、友人になった。家族は、両親と弟がいる。
- バウスン(リンガイア軍総司令官)
- リンガイア王国の将軍。ノヴァの父親。37歳。
ロモス武術大会ベスト8
- ラーバ(戦士)
- 29歳。怪力無双の戦士。
- ゴメス(格闘士)
- 26歳。レスリングを得意とする。
- スタングル(木こり見習い)
- 15歳。万能ムチを使う少年。
- バロリア(騎士)
- 18歳。甲冑に身を包み、素早い剣さばきを得意とする。最終決戦では姿が見られない。
- フォブスター(魔法使い)
- 24歳。数多くの呪文を使いこなす。
- ヒルト(狩人)
- 弓矢を得意とする。バロリア同様、最終決戦では姿が見られない。
その他
- メルル(占い師) (声:南場千絵子)
- テラン王国の占い師で、ナバラの孫。日々成長するその占いの才能は、祖母をも凌駕するに至った。その力は祖母ナバラに「ほぼ百発百中で気味が悪いくらい」と言わしめるほど(占いと言うよりは近未来予知に近い)。彼女の占いが、ダイ達がロン・ベルクと出会うキッカケとなった。気配を察知する能力と回復呪文でダイ達をサポートする。ポップのことが出会った時から好きであった。15歳。ポップをかばいザボエラの毒牙の鎖の攻撃を受けて瀕死の重傷となるが、ポップの力により回復。それをきっかけに「他人とテレパシーで交信する(但し対象は一人だけ)」という新しい能力に目覚め、バーンパレスのポップと交信し、逆転劇のきっかけを作る。最終決戦後はポップ・マァムとともに旅に出ている。
- 名前の由来は「いつも目がウルウルしているような女の子」ということから。登場した当初は完全に黒目のみであった。
- ナバラ(占い師) (声:江森浩子)
- テラン王国の占い師。主に水晶占いを行なう。やや毒舌の傾向がある。72歳。
- ノヴァ(北の勇者)
- リンガイア王国将軍バウスンの息子。16歳。冷気呪文と闘気を使った闘法を得意とする。「北の勇者」を自称し、自分さえいれば魔王軍を倒せると思い込んでいたが、ハドラー親衛騎団との戦いでヒム・アルビナスに敗北、ダイとの力量の差を知ってからは後方支援に徹し、最終戦においては力量こそダイには及ばないものの、"勇者とは勇気ある者ではなく勇気を与える者"だと言う事を知り、正真正銘の勇者へと成長した。最初はロン・ベルクに反感を抱いていたが、自分の命を捨ててでもザボエラと闘い、勇者として味方に勇気を与えようとする姿をロン・ベルクに認められ、またノヴァ自身も人間のために自らの両腕と生涯をかけて作成していた剣を犠牲にしたロン・ベルクに感動し、その後は彼の鍛冶師としての弟子となる。
- 名前の由来は「nova(新星)」から。原作者によれば、「さっそうと登場した新キャラなので」とのこと。
- 〔技〕闘気剣(オーラブレード)、 ノーザングランブレード、生命の剣、ヒャド系呪文
- バダック(兵士) (声:田原アルノ)
- レオナ姫お付きのパプニカ国の兵士。手先が器用であり、武器・防具の修理や、爆弾を開発するなどしてダイたちに協力した。自称「パプニカ一の剣豪」「パプニカの発明王」。クロコダインの必殺技「獣王痛恨撃」をイメージが悪いからと「獣王会心撃」と改名を勧めて以来、彼とは友人の間柄である。58歳。
- ジャンク(武器屋)
- ポップの父親。45歳。現在はランカークス村で武器屋を営んでいるが、かつてはベンガーナ王宮随一の腕をもつ鍛冶師であり、反りのあわない大臣を殴って辞めたらしい。知り合ったいきさつは不明だが、似たようなところのあるロン・ベルクとは友人。ポップのお調子者ぶりとは似ても似つかないガンコ親父で、ポップが最も苦手としている人物。
- スティーヌ(ポップの母)
- ポップの母。41歳。夫とは違って大人しそうだが、芯の強い女性。どちらかというと、ポップは母親似である。物語の終盤でポップがバーンに向かって言った、本作屈指の名台詞「一瞬…!!だけど…閃光のように…!!!まぶしく燃えて生き抜いてやるっ!!!それがおれたち人間の生き方だっ!!!」は、幼少期のポップに彼女が言った言葉が元になっている。
- テムジン(司教) (声:増岡弘)
- パプニカ王国の司教。賢者バロンと結託し、レオナ姫を亡き者にして自らが権力を握ろうとするが失敗、捕縛される。
- バロン(賢者) (声:塩屋翼)
- パプニカ王国の賢者。旧魔王軍の遺物キラーマシーンでダイと戦うが、紋章の力を発動したダイに敗れ、捕縛される。
大魔王関係者
バーン
(大魔王) (声:内海賢二)
魔界最強の実力者。齢数千年。自称"魔界の神"。聖母竜(マザードラゴン)も神を超える力を持つと言う。バーンの真の野望は地上を消滅させ魔界を浮上させること。そのために禁呪法を扱う者でさえ恐れるという黒の核晶(くろのコア)を平気で扱う、底知れない男。外見は老人だが、その身に膨大すぎる程の魔力を持つ。その力は最下級火炎呪文のメラであってもポップのメラゾーマをも凌ぐ破壊力を見せる。また、その膨大な魔法力のために、魔法力の増幅をする必要がなく、即座に呪文を放てる。これにより2つの技を同時に出すこともできる(ゲームでいう「1ターンに2回行動」に相当する)。
数千年前に永遠に近い生命を得るために、「魔力と叡智」を残した肉体をベースに、「若さと力」を持った肉体の2つに分離し、皆既日食が来る度に「凍れる時間の秘法」をかけ続け、全盛期の肉体を封印し続けていた。しかしダイとの最終決戦時、老人の姿では勝てないと悟り、封印していた全盛時の肉体と合体し「真・大魔王バーン」として復活する。
悪の化身とも言うべき存在でありながらも、嘘は絶対言わない主義(と言うよりは有言実行タイプで嘘をつく必要がない)。人間が脆弱であるという理由で魔族と竜族を魔界に閉じ込めた神々を憎む。異種族を認めない人間の醜さを軽蔑してはいるが、強いものに対しては種族を問わずそれなりの敬意を払う。反旗を翻したバランやハドラーに対してもそれは変わらなかった。ダイを誘ったときの言葉が妙に生々しいものだった為、前途の「人間を軽蔑する」きっかけとなった過去を秘めている可能性もあるが作中では明らかにならなかった。 キルバーンの死に関してはヴェルザーとの会話で言及しているがミストバーン(正確にはミストであったが)の死に関しては長年最も信頼してきた部下であったのにも関わらずなぜか一言も言及していない。
「力が正義」の信念の持ち主だが、ダイが竜魔人化した時、皮肉にもその信念が自分に対して向けられてしまった。 また、彼の「知らなかったのか…?大魔王からは逃げられない…!!」等のセリフはゲーム同様、大魔王の圧倒的な強さと恐怖を象徴するものとして知られる。
なおアニメ版ではカーテン越しの影と声のみ登場。
名前の由来は「burning(燃える)」から。原作者曰く「地上を焼きつくすイメージから」。
〔技〕 カイザーフェニックス、カラミティウォール、凍れる時の秘法
- 真・大魔王バーン
- ミストバーンに預けていた全盛期時代の肉体と合体した真なる大魔王。老バーンの膨大な魔力に若々しい強靭な魔族の肉体が合わさって比類なき実力を誇る。こちらが本来の姿。この姿では最大3つの技を同時に出すこと(1ターンに3回行動)ができるため、奥義「天地魔闘の構え」が使える。老バーンの時にもあった額の第3の瞳「鬼眼」から発せられた光線を浴びた者は、バーン本人との一定以上の実力差がついた時点で「瞳」と呼ばれる宝玉にされ内部に閉じ込められる。この状態になると「見る聞く考える」以外の行動ができなくなる。バーンの下に辿り付いたダイの仲間たちは、ダイを含めた5人(ポップ、アバン、ヒム、ラーハルト)以外は戦わずして皆この状態にされ、その後ダイとポップ以外の残りの仲間もダメージを受けて瞳にされた。
- 弱点はほぼないと言っても過言ではないが、敢えて挙げるならば天地魔闘の構えの直後にスキが生まれること。天地魔闘の構えによって一撃で敵を葬ってきたためバーン自身気付かなかった隙だった。
- シリーズ中でも屈指の美形であり、魔族では珍しく人間と同じ肌の色をしている(魔族と人間の混血児であるラーハルトも紫色っぽい肌の色である)。レオナの事を惚れ込んで求婚した事もあったが、かなり凄まじい形で振られてしまっている。
- 実力面では完全に老人姿を上回っているのだが、言葉が外見と相応に荒っぽくなったり、力を過信(遊びが過ぎると言った方が適切か)している節もあり、老人姿の時よりも威厳が無いという意見が一部にある。また老バーン時は敵に敬意を表したり評価したりする発言が多かったがこの姿になってからはこのような発言はほとんど無かった。
- 〔技〕 老バーン時の技全て、フェニックスウィング、カラミティエンド、天地魔闘の構え
- 鬼眼王バーン
- バーンの魔力の源である額の第3の眼「鬼眼」の力を全解放し肉体に上乗せした魔獣の姿。一度この姿になると二度と元の魔族の姿には戻れないようである(ただし、一度も試した事はない)。全てを捨てバーンを倒すためだけに竜魔人になったダイを倒すため、魔族の姿を捨て、この姿になった。
- 頭部に本体、胸部に巨大な鬼眼を持つ。かつての魔王軍の拠点であった動く城「鬼岩城」はバーンが自分のこの姿をイメージして建造させたもの。その力は竜魔人となったダイをも圧倒し、ドルオーラすら通用しないほどの強靭さを誇ったが、魔族状態の時に胸に刺されたダイの剣をそのままにしていたことが災いし、そこを始点としてダイに真っ二つに切り裂かれて石化するという壮絶な最期を迎えることになる。最後には石化した状態で太陽に消えるが、生死の程は不明(ダイ自身もバーンの事は「死んだ」とは言わず「倒れた」とだけ言っている)。
ミストバーン
(魔影参謀→魔軍司令) (声:難波圭一)
当初は魔王軍の魔影軍団(暗黒闘気生命体の軍団)長。のちバーンの側近であることが判り、バーンの最大の秘密の鍵を握る。ヒュンケルの闇の師。正体を知られないため、滅多に口をきかない(ただし口をきかなかったのは当初だけで物語が進むにつれて他のキャラに負けないくらいしゃべるようになった。「無口キャラ」として登場したが彼はその失敗例と言えるだろう。蛇足だが、他のフィクションでも「無口キャラ」の成功例は銀河英雄伝説のアイゼナッハ、あずまんが大王の榊など非常に少ない)。
正体は暗黒闘気の集合体で本来の名は「ミスト」。実体がないため物理攻撃は一切効かないが、逆にそのままでは他者に攻撃することも出来ない。唯一の能力が「他人を乗っ取ること」。この能力を見込まれ、バーンに「自分の肉体の管理を任せるもの」として拾われて以降、バーンに絶対的な忠誠を誓う。
体質上光の闘気が大いに苦手で、光の闘気を用いた攻撃でダメージを与えることが出来る。実体がなく自らの力で敵と戦うことが出来ないため、自身を鍛えて強くなった強者を敵味方問わず尊敬する傾向がある。その為、ハドラーやバラン、自分より明らかに弱いクロコダインにさえも彼は敬意を表している。
バーンの本来の肉体を預かり、これに纏わりついて正体を隠していた。バーンの許可を前提に彼の本来の肉体を使用でき、この時のミストバーンはバーンの肉体を保存する「凍れる時の秘法」の特性により、あらゆる攻撃が通用しない(ただし消滅呪文メドローアのみは例外)無敵に近い超絶的な戦闘力を発揮する。そのため魔王軍六団長はバランが最強とされているが、事実上最強なのは彼である(作中でも、『私が魔王軍最強なのだ!』と宣言している)。バーンの超必殺技の一つであるフェニックスウイングをも使いこなす。なお、アバンの元を離れたヒュンケルを拾ったのはバーンに肉体を返した時にメインボディとして使用するためであった。
ダイに苦戦していたバーンに肉体を返した後、一時期マァムに取り憑き、ヒュンケルに乗り移ろうとしたが、これを察知していたヒュンケルは魂に光の闘気を溜め込み、ミストはこれを破壊しようとしたために溢れる光の闘気の中に飲まれて最期を迎えた。
のちに発売されたコンビニコミックではバーン以外のキャラに乗り移ったらどうなるかという企画があった。
名前の由来はmyst(霧)+主のバーンの個人名。また「影」という字に「ミスト」の字がよくルビに入っていた事とバーンの分身体を預かっていた事から「影のバーン」という意味でもある。ミストバーン本人の話によると自分の名前はキルバーンが現れてから命名された幹部名との事。また正体が明らかになるまで「ミスト」と「キル」の呼び名はお互い友人同士だからこそのニックネームと思った読者も多かった。またアバンはキルバーンに化けてミストバーンと会話した時事情を知らず「ミストバーン」と呼んでいる。またキルバーンの初登場時、普通に「キルバーン」と呼んだ。
〔技〕(全て肉体に纏わりついている状態の時のもの) ビュートデストリンガー、デストリンガー・ブレード、闘魔傀儡掌、闘魔滅砕陣、闘魔最終掌、フェニックスウイング(闇の衣を取り払った時のみ使用可能)
キルバーン
(死神)(声:田中秀幸)
魔王軍の裏切り者の後始末やバーンパレス(大魔宮)への侵入者を排除する任についていたが、実は冥竜王ヴェルザーからの使者で、バーンの計画がしくじろうものならその場で始末する命を任されていた。
いつも仮面を被っており、それを傷つけられると激怒する。完全決着用の魔界の遺物「ジャッジ」を使ってアバンを亜空間に閉じ込め、激闘を繰り広げたが策に溺れ過ぎ、「14本目のファントムレイザー」にて首を刎ねられて敗れ去った。
その正体はピロロと名乗っていた本当のキルバーンが操る機械人形。その為心臓を刺されても胴体を切られても一切痛くも痒くもない(但し、アバンに敗れて首を刎ねられた際は一時的に機能停止となっていたらしい)。全身を巡る魔界のマグマ成分が原動力となっており、生半可な氷系呪文では凍りつかない。ポップか、バーン並の魔力をもってマヒャドでも放てば凍るのかも知れないが、逆に言うとそのくらいでなければ凍らないため実質氷系呪文が一切無効である。またこのマグマ成分により、彼?を攻撃した武器はオリハルコン製と言えど腐蝕してしまう(ダイの剣や真魔剛竜剣には再生能力がある為、一時的に切れ味が鈍るだけだが)。仮面の下には黒の核晶が隠されており、ウェルザーからはこれを用いてバーンを始末するよう指示を受けていた。
ミストバーンとはなぜか妙に気が合い、互いに「ミスト」「キル」と呼び合う仲となった。
名前の由来はkill(殺す)+ミストバーンと同じくバーンの個人名。ヴェルザーの命を受けていた事から「バーンを殺せ」の暗号名でもあった。バーンはヴェルザーとの会話では彼のことを単に「キル」と呼んでいる。
〔技〕 キル・トラップ、ファントムレイザー、バーニングクリメイション
- ピロロ(使い魔) (声優:江森浩子)
- キルバーンと常に行動をともにする、一つ目ピエロタイプの使い魔。しかし実は彼が本物のキルバーンで、通常の腹話術とは逆にピロロとして話す時に声色を使っていた。最後はアバンのゴールドフェザーとマァムの一撃により死亡。(物語を深く読み取ると、ストーリーの運び次第ではキルバーンも生物の設定にしたであろう可能性も見て取れる。)
マキシマム
(王)
バーンのオリハルコン製チェスの駒を指揮する金属生命体(禁呪法で生み出されたが、術者本人であるバーンの精神が反映されていない。これは彼がリビングピースというモンスターで元々自らの意思を持っていたため。)。345歳。ハドラー親衛騎団分を除いた残りの駒から生み出されたオリハルコン製金属生命体軍団を統括する。「王」だけあって登場した当初は金属生命体最強の実力を持つのではと期待されたが、蓋を開けてみれば戦闘方法は周囲の駒を操って戦わせることで、自身には戦闘力はあまりなく、完全な見かけ倒しであった(もっともこれはチェスの王の特性を反映している)。悪魔の目玉から収集されたデーターを蓄積しており、そこから戦術を編み出す。絶対勝利を常とし、そのために消耗した戦力から始末しようとするので、ヒムは彼を「ハイエナ」に例え、ミストバーンは「掃除屋」と呼んでいた。一人称は「我輩」で自称「大魔宮最強の守護神」。
アルビナスに相当する「女王」がないのはチェスのルール上、「王」とともに一個づつしかないためである。
最終決戦時、死闘で消耗したヒュンケルとヒムを倒そうとしたが、ヒュンケルの捨て身の攻撃とラーハルトの参入で手駒を全て失い一人逃げようとした。しかしその時既にラーハルトに切り刻まれており、飛び上がった瞬間粉々に吹っ飛んだ。ヒムは彼を「正真正銘のバカ」と酷評し、自分がハドラーに仕えていた事に心底安堵した。
名前の由来は「maximum(最大、最高)」
〔技〕 キングスキャン、スーパースキャン
ヴェルザー
(冥竜王)
バーンと魔界を二分する勢力であった竜族の王。キルバーンの真の主人。「真竜の戦い」で雷竜ボリクスに勝利し、「冥竜王」の称号を得た。最後の知恵ある竜で、地上界支配を目論む。数百年前に「各々に神になるための戦略を進め、成功した方に従う」という約定をバーンと交わし、その際にキルバーンをバーンの元に送った。バーンの地上界消滅計画を察知し、先手を打って地上に侵攻しようとするが、バランとの死闘で敗れる。本来ならば不死身の魂で時を経て蘇ることができたが、精霊達に魂を封じ込められ、魔界の奥地に幽閉される。
竜にしては妙に欲深く、キルバーンに「人間みたいだよね」と陰口を言われた事も。
名前のスペルはキャラ紹介では「Velther」となっているが、彼もドイツ風の感じの名前なので「Welser」、または「Werser」が正しいと思われる。
魔王軍軍団長・その他敵
フレイザード
(氷炎将軍) (声:山口健)
魔王軍の氷炎魔団(岩石生命体やエネルギー生命体の軍団)長。右半身が氷の岩、左半身が炎の岩で出来た呪法生命体で、ハドラーの禁呪法により作られた。当時のハドラーの精神を反映して、残虐非道・権力に固執する性格。大魔王バーンからの褒美「暴魔のメダル」をつけている。炎と氷の相反する2つの半身を核で繋ぎとめている。核を破壊されない限り何度でも復活できるが、ダイに核を破壊された上ポップに右半身を溶かされてしまう。その後ミストバーンにより鎧を装着させられるが、完成したダイのアバンストラッシュの前に敗れ、最期はミストバーンに踏み潰されて散った。
ダイ達と戦ったのは生み出されてからおよそ1年ほどの頃であったが、後のマトリフ曰く「生まれたてで良かった」。経験を積んで炎系と氷系の呪文を極めてしまえば行き着くところは極大消滅呪文(メドローア)であり、フレイザードがその域まで到達してしまっていたらおそらく勝てなかったであろう。
名前の由来はフレイム(炎)とブリザード(吹雪)の合成語。また、氷炎魔団の軍団長なのでゲームのモンスターとしてもおなじみのフレイムとブリザードも彼の部下である。内部は溶岩魔人と氷河魔人、外部はフレイムとブリザード、顔を爆弾岩からデザインしている。
ヒュンケルを非常に嫌っており、「人間の分際で」の他に、ヒュンケルより年下(フレイザードは1歳)なのにもかかわらず彼を「青二才」呼ばわりしている。彼がダイに敗れた直後には火山を起爆してダイ達もろとも葬ろうとした。
五本の指からメラゾーマを同時に放つ「フィンガー・フレア・ボムズ」を得意技とし ポップも「敵の技でイメージが悪い」と言いつつも数回使用した(不完全)が、禁呪法に近い為か冒険終盤には使用していない
〔技〕 氷系と炎系の呪文全般、五指爆炎弾(フィンガーフレアボムズ)、氷炎爆花散、弾岩爆花散、氷炎結界呪法
ザボエラ
(妖魔司教) (声:龍田直樹)
当初は魔王軍の妖魔士団(魔法を得意とするモンスターの軍団)長で、後にミストバーン配下の魔軍司令補佐。魔王軍団長が集まったときは大きな魔力で一目置かれていた存在。体内に自在に調合できる数百種の毒物を持っており、調合された毒物は爪から分泌される。常に他者を利用し、自分の保身を図るずる賢い性格。自分の息子・ザムザやハドラーを超魔生物に改造した。890歳。
最終決戦時、魔物の死骸で自身を覆い魔力でこれを操る超魔生物2号「超魔ゾンビ」でフローラ達を苦しめるが、ロン・ベルクの捨て身の切り札の前に敗れ去る。本人は辛くも脱出するものの、直後にクロコダインに見つかる。その期に及んでも彼に命乞いを装い毒素で操ろうとしたが見抜かれ、トドメを刺されて最期を迎える。
〔技〕 死の呪文ザラキ、変身呪文モシャス、集束呪文マホプラウス、中級閃熱呪文ベギラマ、毒素、魔香気、毒牙の鎖、超魔ゾンビ
その他
- ザムザ(妖魔学士)
- ザボエラの息子。自分自身を実験台にして、超魔生物を研究していた。
- 覇者の剣(偽者)をエサに実験台にふさわしい強者を集めようとしたところでダイと遭遇し、超魔生物に変身して剣を持たないダイを圧倒した。一度は勝利したと思われたが、マァムの閃華烈光拳とダイの残りわずかな力を爆発させたアバンストラッシュの前に敗れ、最後は自分の研究成果が魔王軍の力になるであろうと満足しながら灰となって散っていった。182歳。
- 父・ザボエラと似て卑屈な性格だが、今際の際で見せた素顔は魔族でありながらも父の愛を求め続けた普通の青年であった(幼少の頃より道具としてしか扱われてないトラウマもあった為、その事も原因の一つと言える。それでもチウをクズ呼ばわりして侮った事を反省できるだけ、ザボエラよりは遥かにまともである)。しかし、ザボエラは息子の成果を褒め称えたもののその死を悲しむ様子は無かった。
- 命名は恐らくカフカの小説「変身」の主人公グレーゴル・ザムザから。
- ゴロア(ドラムーン)
- 魔力炉の管理を担当するモンスター。「〜だムーン」が口癖。上半身はトロルに似て、下半身の太鼓を打つことで出る重力波により魔力炉を操るが、ミナカトールによりバーンからの魔力の供給を断たれ魔力を欲した魔力炉を操りきれなかった。ダイを思わぬ苦戦においこむが、ダイが双竜紋に目覚めたことによりドルオーラを受けて敗れ去った。
- 実は小さなドラムのようなモンスターにバーンの鬼眼の力を加えた魔物。読者の投稿を元に制作された。
- バルトス (声:平野正人)
- 捨てられていたヒュンケルの親代わりとなった地獄の騎士(骸骨剣士属)。ハドラーの間に通じる地獄門を守護していた。魔王軍でありながらも騎士道精神に溢れた優しい性格で、ヒュンケルに可能な限りの愛情を注いで育てた。アバンによって殺された(ハドラーの死で魔力が途絶え消滅)とヒュンケルは思っていたが、実際にはアバンとの対決でヒュンケルが贈った紙の首飾りをしていた事からアバンに見逃された事から敗北を認め、ヒュンケルの事をアバンに託して自らはハドラーの死と共に滅びるつもりであった。しかし、ハドラーは瀕死の状態から生き延び、バルトスを失敗作として葬っていた。だが、彼はその事に対しても恨み言一つ言わず、ヒュンケルに「思い出をありがとう」とだけ遺言を残して安らかに消滅した。
- 狡猾だった頃のハドラーによって製作されたにも関わらず、騎士道精神に溢れた性格であるのは、この時点で既にハドラーに武人としての心が存在したからだという説もある。