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関連する企業の統廃合が繰り返されているため、版権や製作体制は何度も変遷している。最初のテレビドラマである『[[宇宙大作戦]]』の権利は当初制作した[[デシル・プロダクション]]が有していたが、[[1967年]]に同社は作品の権利ともども[[パラマウント映画]]に買収された。さらに、[[1994年]]にパラマウント映画は[[バイアコム (1952-2006)|バイアコム]]に買収され、その後、[[2005年]]にテレビ事業と映画事業が分社化された結果、[[CBS]]が作品の諸権利を全て一元的に管理すると共にテレビ番組の製作を担当し、パラマウント映画は映画作品の製作および映像メディア商品の販売をCBSから請け負うという体制になった。さらに、[[2019年]]のバイアコムとCBSの合併により、全ての権利の管理は[[バイアコムCBS]]が引き継いだ。このため、『宇宙大作戦』以降のテレビ番組のうち、『[[まんが宇宙大作戦]]』から『[[スタートレック:エンタープライズ]]』まではパラマウント映画、『[[スタートレック:ディスカバリー]]』以降は[[CBS]]が制作している。 |
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===テレビドラマ=== |
===テレビドラマ=== |
2021年11月17日 (水) 09:19時点における版
スタートレック | |
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『宇宙大作戦』タイトルロゴ | |
創作者 | ジーン・ロッデンベリー |
初作品 | 『宇宙大作戦』 |
所有者 | バイアコムCBS |
期間 | 1966年 - |
出版物 | |
書籍 | 参照 |
小説 | 参照 |
映画・テレビ | |
映画 |
|
テレビシリーズ | |
アニメーション シリーズ | |
テレビショート | 『ショートトレック』 (2018–) |
公式ウェブサイト | |
STAR TREK/スター・トレック |
『スタートレック』(英: Star Trek)は、ジーン・ロッデンベリーの制作したSFテレビドラマシリーズを基にするメディア・フランチャイズ。最初の作品である『宇宙大作戦』が1966年に放映開始以来、7本のテレビドラマ、3本のテレビアニメ、13本の劇場版が制作されており、各作品によってハードSF、スペースオペラ、コメディー、サスペンス、ヒューマンなどの要素を含み、その内容は多岐にわたる。
初作の『宇宙大作戦』では、原作者であるジーン・ロッデンベリーが理想とする未来像を描きつつ、現代における様々な社会問題をSFの形で提示した。以降に開始された作品においても、現実社会の複雑化を反映して、今日に至るヒットに結びついた。
邦題は『スタートレック』(中黒なし)、『スター・トレック』(中黒あり)のふたつの表記が混在している[注 1]。
作品の概要
このシリーズの主要な構成は、宇宙船もしくは宇宙ステーションで活動する登場人物(地球人とは限らない)が、艦長や司令官の指揮のもとに様々な困難を乗り越えて活躍し、未知の生命体や文明と交流していくというものである。これらの登場人物と、習慣や価値観の異なる異星人や、様々な宇宙の現象との遭遇等が絡みあい、ドラマが繰り広げられる。
時代設定
時代は作品ごとに違うが、おおむね22世紀から24世紀の話である。地球人は銀河系内の約4分の1の領域に進出しており、様々な異星人と交流しながら、残りの領域の探索を進めている。地球からは貧困や戦争などが根絶されており、見た目や無知から来る偏見、差別も存在しない、ある意味で理想的な世界と化している。貨幣経済はなくなり、人間は富や欲望ではなく人間性の向上を目指して働いている。
地球は150個ほどの星系とともに惑星連邦という組織を形成しており、宇宙艦隊を編成して銀河系の探査や学術調査、外交、治安維持等の任務にあてている。他にも様々な星間国家が存在して、武力行使を含めた外交の駆け引きを繰り広げている。惑星連邦の本部はパリにあり、宇宙艦隊の本部はサンフランシスコにある。惑星連邦内では軍事力を伴った紛争がほぼ根絶されたが、他の星間国家との間ではそうはなっていない。クリンゴン帝国やロミュラン帝国、カーデシア連合などの侵略的な星間国家との関係が必ずしも良好ではないためである。『スタートレック:エンタープライズ』では惑星連邦設立以前の時代を描いているが、他の作品に出てくる星間国家や異星人が登場しており、シリーズとしての一貫性が保たれている。また、銀河系の一部しか知られていないという設定のため、後の作品では既成の事実や知識となっている未知の異星人や、天文現象と初めて遭遇するパターンも多く使われている。
舞台設定
長く作品が制作され続けるシリーズでは、これまでの作品を「なかったこと」にして、複雑化した設定を一新することがよくあるが、このシリーズではほとんどすべての作品が同じ宇宙を共有している。そのため、これまでに制作されたテレビドラマ・テレビアニメはすべて『宇宙大作戦』から見て過去または未来の出来事である。一方で、作品の根幹としてマルチバースの概念が取り入れられており、物語の主軸として描かれている宇宙とは異なる平行宇宙(いわゆるパラレルワールド)が登場する話もある。劇場版第11作から劇場版第13作まではいわゆるリブート作品であり、『宇宙大作戦』とは別の宇宙が舞台となっているが、タイムトラベルの影響で異なる歴史が生じた平行宇宙を舞台にするという設定により、シリーズとしての連続性が保たれている(『宇宙大作戦』から始まる宇宙は別に存続しており、これまでの作品の出来事が書き換えられたわけではない)。
このほか、『宇宙大作戦』第33話「イオン嵐の恐怖」が初出となる「鏡像宇宙」は、地球が惑星連邦ではなく侵略的なテラン帝国を形成した宇宙である。また、同じ宇宙の中においても、『新スタートレック』第63話「亡霊戦艦エンタープライズ'C'」などで描かれているように、タイムトラベルの影響で異なる歴史が生じたタイムラインがいくつも存在している。『スタートレック:ディープ・スペース・ナイン』第37話「宇宙の原型」では宇宙に内包されるかたちで別の宇宙が発見されるなど、この作品の宇宙は多元多層の非常に複雑な構成になっている。
登場する異星人にはヒューマノイド型の異星人が多い。これは元々の遺伝子が同じものであったからということが『新スタートレック』で語られている。クリンゴン人を始めいくつかの種族には独自の言語が設定されているが、高性能な宇宙翻訳機があるため、基本的にどの星の人とも英語で会話ができる(フェレンギ人が過去の地球に囚われてしまった話では、翻訳機が頭に埋め込まれていることを示唆する描写がある)。未知の言語であっても普通はコンピューターが短時間で解析し翻訳できるようになるが、一部の特殊な言語を持つ種族に対しては翻訳が不能であるなど例外もある。22世紀ではまだ翻訳機の性能が低く、意思疎通に苦労することも多かった。
作品の沿革
作品が世に出るまで
『スタートレック』はジーン・ロッデンベリーにより創作された。アメリカ西部開拓を描いたテレビドラマ『幌馬車隊』のように、宇宙を開拓する物語が初期の構想であった[3]。これは、SFの形をとることにより、当時のアメリカの社会問題を検閲されずに物語に盛り込み、指摘できると考えたためである。彼は『ホーンブロワー』にインスパイアされたことも語っている。なお、企画段階の時点では舞台となる宇宙船の名前は「エンタープライズ」ではなく「ヨークタウン」だった[4]。
1964年、ロッデンベリーはまずメトロ・ゴールドウィン・メイヤーに『スタートレック』の企画を持ち込むが、採用されなかった。次にCBSに企画を持ち込んだが、CBSではすでに『宇宙家族ロビンソン』というSFテレビドラマの企画が進行中であったために断られてしまった。次にロッデンベリーはデシル・プロダクションに持ち込み、デシル・プロダクションが売り込んだNBCから3話分のプロットを求められる。その後、3話分のプロットのうちの1話分をパイロット版として制作することが決まり、ジェフリー・ハンターをクリストファー・パイク船長役とした第1パイロット版「歪んだ楽園」が制作された。この第1パイロット版「歪んだ楽園」はNBCからアクションシーンの少なさを指摘されたものの[5]、異例ながら新たなパイロット版の制作が許可され、ウィリアム・シャトナーをジェームズ・T・カーク船長役とする第2パイロット版「光るめだま」が制作された[6]。この際、スポック以外の登場人物は一新されている。この第2パイロット版「光るめだま」により、1966年2月に最初のテレビドラマである『宇宙大作戦』の放映が決定し、同年9月より放映されることとなった。
打ち切りと劇場版化
『宇宙大作戦』の放映当時は視聴率が伸び悩み、第2シーズンでの打ち切りが囁かれるほどであった。ファンによる手紙での継続嘆願運動などにより、辛うじて第3シーズンへ継続できたものの[7]、放映時間の変更や予算削減、それに伴う内容の方針転換から更なる視聴率の低下を招き、結局このシーズンで打ち切りが決定し[6]、1969年6月に放送を終了した。しかしその後、番組販売による再放送が始まると、次第にアメリカ全土でファンを獲得し、ニューヨークなどの大都市でコンベンションが開かれるなど、カルトクラシックの地位を獲得しつつ大衆文化に影響を与えるに至った[8]。
本作の版権を持っていたパラマウント映画では、ロッデンベリーに続編の制作を依頼し、テレビアニメ『まんが宇宙大作戦』が1973年9月から放送されるも[9]、依然として実写でのシリーズ復活を求めるファンの声は大きかった。1975年5月、ロッデンベリーはパラマウント映画と劇場版制作の契約を結び "Star Trek: The God Thing" の企画が立ち上がるが、宗教色の強い内容にパラマウント映画が難色を示したためこの企画は消滅した[10]。1976年9月、新たに雇われた脚本家達によって "Star Trek: Planet of the Titans" の企画が立ち上がるが、この企画もまた草稿台本に了承が出ずに消滅している[11]。1977年にはテレビドラマ『スタートレック:フェイズII』の企画が立ち上がり、1978年春からの放送がパラマウント・テレビジョン・サービスによって告知される。ところが、同年より『スター・ウォーズ』の大ヒットを契機としたSF映画ブームが生じたため、改めて劇場版へ企画が再変更され、1979年12月、劇場版第1作『スター・トレック』として公開されるに至った。この劇場版第1作は莫大な制作費の回収さえ至らなかったものの、パラマウント映画が制作費を抑えつつ続編を企画するには十分で、その後も劇場版が継続して作られるようになった。
テレビドラマの再開
劇場版第1作が莫大な制作費の回収に至らなかったこともあり、ロッデンベリーは制作総指揮から制作顧問という役職に回され、以降の劇場版の制作にあまり関れなくなった。1982年6月に公開された劇場版第2作『カーンの逆襲』では、監督のニコラス・メイヤーによって登場人物が年をとったことを隠さない方針が持ち込まれ、人生、成長、老いが物語に深く関わるようになり、これらの要素は以降の作品群にも受け継がれている。『宇宙大作戦』の劇場版はその後も好評だったが、キャストの出演料の高騰もあり、シリーズの価値を認めるパラマウント映画は新しいテレビドラマの制作を企画する[12]。『宇宙大作戦』のキャストに多額の出演料を支払うよりも、新しいキャストを起用したほうが利益が大きいと判断したためである[13]。ロッデンベリーは当初は関与を拒否していたが、初期のコンセプトワークに不満があったため、制作総指揮として参加することになった。こうして、1986年10月に新しいテレビドラマである『新スタートレック』の放映が告知され、1987年9月より放映されることとなった。
『新スタートレック』は『宇宙大作戦』の続編ではあるものの、約80年後を舞台に、登場人物を一新した次世代の物語となった。第2シーズンまでは前作から脱し切れていないという評価が多く、また本作は脚本家の墓場と呼ばれるほど脚本家チームとロッデンベリーの折り合いが悪かったが、第3シーズンからは脚本家のマイケル・ピラーらの手腕でイメージを一新、毎話ごとにスポットを当てる登場人物を変えていく形式とし、制服や小道具、船内セットなどのビジュアル的な部分も作り変えられた。こうした努力により、『新スタートレック』は中盤から人気が上昇し、『宇宙大作戦』に匹敵すると言われるほどの人気作品に成長するに至った。
作品が及ぼした影響
『スタートレック』の熱心なファンのことを、トレッキーまたはトレッカーと呼ぶが、アメリカのみならず世界中の宇宙関連事業関係者にもファンが多いと言われる。また、スティーヴン・ホーキングのように、『スタートレック』を自らの講演で引用したり、ゲストとして出演するような著名人もいる。また、映画『ターミナル』の入国審査官のように、現代のアメリカを舞台とした作品では、登場人物がトレッキーという設定になっていることもある。
トレッキーによる40万通ほどの投書が行われたことで、スペースシャトルのオービタ1号機(ただし大気圏内での滑空飛行試験用の機体)に、当初考えられていた「コンスティテューション」ではなく「エンタープライズ」の名が付けられた。そのお披露目にはロッデンベリーやキャストなどの関係者が招待されている。なお、『宇宙大作戦』の頃から科学考証をアメリカ航空宇宙局(NASA)に求めることがあり、劇場版のクレジットタイトルなどでNASAの名前が出ることがある。また、小惑星2309番が「ミスター・スポック」[14](公式には発見者のペットの同名の猫に由来するとされている)、9777番が「エンタープライズ」[15]と命名された。ほか数個の小惑星にも、作品に出演したキャストなどの名前がつけられている。
作品の一覧
関連する企業の統廃合が繰り返されているため、版権や製作体制は何度も変遷している。最初のテレビドラマである『宇宙大作戦』の権利は当初制作したデシル・プロダクションが有していたが、1967年に同社は作品の権利ともどもパラマウント映画に買収された。さらに、1994年にパラマウント映画はバイアコムに買収され、その後、2005年にテレビ事業と映画事業が分社化された結果、CBSが作品の諸権利を全て一元的に管理すると共にテレビ番組の製作を担当し、パラマウント映画は映画作品の製作および映像メディア商品の販売をCBSから請け負うという体制になった。さらに、2019年のバイアコムとCBSの合併により、全ての権利の管理はバイアコムCBSが引き継いだ。このため、『宇宙大作戦』以降のテレビ番組のうち、『まんが宇宙大作戦』から『スタートレック:エンタープライズ』まではパラマウント映画、『スタートレック:ディスカバリー』以降はCBSが制作している。
テレビドラマ
『宇宙大作戦』はNBC系列で放送されたが、『新スタートレック』は三大ネットワークやフォックス放送との交渉が頓挫した(ミニシリーズとしての制作しか認められなかった)ため、当時としては異例の番組販売となった。これは成功を収め、続く『スタートレック:ディープ・スペース・ナイン』でも同様の放送形態がとられている。1995年にはパラマウント映画の傘下の放送局UPNが誕生し、『スタートレック:ヴォイジャー』と『スタートレック:エンタープライズ』はUPNで放送された。
『スタートレック:ディスカバリー』以降はCBSの映像配信サービスであるParamount+が配信しており、放送ではなく映像ストリーミングによる配信となっている。
略称 | 日本語版の題 原題 |
制作 | 放送・映像配信局 | 放送期間 | シーズン数 | 話数 | 劇中の時代 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
TOS | 宇宙大作戦 Star Trek: The Original Series[注 2] |
デシル・プロダクション パラマウント映画 |
NBC | 1966年9月8日 - 1969年6月3日 |
3 | 79 | 2264年 - 2269年 |
TNG | 新スタートレック Star Trek: The Next Generation |
パラマウント映画 | 番組販売 | 1987年9月28日 - 1994年5月23日 |
7 | 176[注 3] | 2363年 - 2370年 |
DS9 | スタートレック:ディープ・スペース・ナイン Star Trek: Deep Space Nine |
1993年1月2日 - 1999年5月29日 |
7 | 173[注 4] | 2369年 - 2375年 | ||
VOY | スタートレック:ヴォイジャー Star Trek: Voyager |
United Paramount Network | 1995年1月16日 - 2001年5月23日 |
7 | 168[注 5] | 2371年 - 2378年 | |
ENT | スタートレック:エンタープライズ Star Trek: Enterprise[注 6] |
2001年9月26日 - 2005年5月13日 |
4 | 97[注 7] | 2151年 - 2161年 | ||
DSC | スタートレック:ディスカバリー Star Trek: Discovery |
CBS | CBS(第1話のみ) Paramount+(映像配信・アメリカ) CTV Sci-Fi Channel(英語版・カナダ) Z(フランス語版・カナダ) Crave(映像配信・カナダ) Netflix(映像配信・その他国々) |
2017年9月24日 - | 3~ | 42~ | 2256年 - 2258年 3188年 - |
PIC | スタートレック:ピカード Star Trek: Picard |
Paramount+(映像配信・アメリカ) CTV Sci-Fi Channel(英語版・カナダ) Z(フランス語版・カナダ) Crave(映像配信・カナダ) Amazonプライム・ビデオ(映像配信・その他国々) |
2020年1月23日- | 1~ | 10~ | 2399年 | |
SNW | Star Trek: Strange New Worlds | Paramount+(映像配信・アメリカ) | 未定 | 1~ | 10~ | 2256年 ごろ | |
未定 | (セクション31を中心とするスピンオフ作品) | Paramount+(映像配信・アメリカ) | 未定 | 未定 | 未定 | 未定 |
テレビアニメ
以前は実写映像作品のみが公式な設定(正史)とされていたため、テレビアニメである『まんが宇宙大作戦』が他の作品と同列に扱われることはなかったが[注 8]、2012年以降、『スタートレック』シリーズの版権を管理するCBSは本作を「公式な映像作品」に含めるようになった。
2020年にはParamount+でコメディ作品『スタートレック:ローワー・デッキ』が配信され、第3シーズンの制作も決定している。また、2021年にはParamount+で子供向け作品 "Star Trek: Prodigy" が配信され[17]、のちにニコロデオンで放送予定である。
略称 | 日本語版の題 原題 |
制作 | 放送・映像配信局 | 放送期間 | シーズン数 | 話数 | 劇中の時代 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
TAS | まんが宇宙大作戦 Star Trek: The Animated Series[注 9] |
フィルメーション | NBC | 1973年9月8日 - 1974年10月12日 |
2 | 22 | 2269年 - 2270年 |
LD | スタートレック:ローワー・デッキ Star Trek: Lower Decks |
CBS | Paramount+(映像配信・アメリカ) CTV Sci-Fi Channel(英語版・カナダ) Z(フランス語版・カナダ) Crave(映像配信・カナダ) Amazonプライム・ビデオ(映像配信・その他国々)[18] |
2020年8月6日 - | 2~ | 20~ | 2380年 - |
PRO | Star Trek: Prodigy | Paramount+(映像配信・アメリカ Crave(映像配信・カナダ ニコロデオン[19] |
2021年10月28日[20] - | 1 | 10 | 2383年 - [21] |
短編
2018年以降、Paramount+が短編のアンソロジーシリーズである『スタートレック:ショートトレック』を配信している。2018年には『スタートレック:ディスカバリー』に関連した第1シーズンの4話が配信され、2019年から2020年にかけては『スタートレック:ディスカバリー』だけでなく『スタートレック:ピカード』に関連した話やアニメーションを含む第2シーズンの6話が配信された。
劇場版
略称 | 日本語版の題 原題 |
監督 | 公開年 | 劇中の 時代 |
備考 |
---|---|---|---|---|---|
TMP | スター・トレック Star Trek: The Motion Picture |
ロバート・ワイズ | 1979年 | 2271年 | 『宇宙大作戦』のキャラクターによる作品。 |
TWOK | スタートレックII カーンの逆襲 Star Trek II:The Wrath of Khan |
ニコラス・メイヤー | 1982年 | 2285年 | |
TSFS | スタートレックIII ミスター・スポックを探せ! Star Trek III:The Search for Spock |
レナード・ニモイ | 1984年 | 2285年 | |
TVH | スタートレックIV 故郷への長い道 Star Trek IV:The Voyage Home |
1986年 | 2286年 | ||
TFF | スタートレックV 新たなる未知へ Star Trek V:The Final Frontier |
ウィリアム・シャトナー | 1989年 | 2287年 | |
TUC | スタートレックVI 未知の世界 Star Trek VI:The Undiscovered Country |
ニコラス・メイヤー | 1991年 | 2293年 | |
GEN | スタートレック ジェネレーションズ Star Trek Generations |
デヴィッド・カーソン | 1994年 | 2371年 | 『新スタートレック』のキャラクターによる作品。 |
FC | スタートレック ファーストコンタクト Star Trek: First Contact |
ジョナサン・フレイクス | 1996年 | 2373年 | |
INS | スタートレック 叛乱 Star Trek: Insurrection |
1998年 | 2375年 | ||
NEM | ネメシス/S.T.X Star Trek Nemesis |
スチュアート・ベアード | 2002年 | 2379年 | |
STXI | スター・トレック Star Trek |
J・J・エイブラムス | 2009年 | 2258年 | 新キャストでの『宇宙大作戦』のキャラクターによる作品。 ケルヴィン・タイムラインの平行宇宙が舞台となる。 |
STID | スター・トレック イントゥ・ダークネス Star Trek Into Darkness |
2013年 | 2259年 | ||
STB | スター・トレック BEYOND Star Trek Beyond |
ジャスティン・リン | 2016年 | 2263年 |
公式作品とその他の作品について
2012年以降、シリーズの版権を管理するCBSは「公式」(英: official)という表現を用いて、シリーズの作品を「CBS・パラマウント映画が制作したオフィシャルな作品(テレビドラマ・テレビアニメ・劇場版など)」「オフィシャルライセンス契約に基づいてサードパーティーが制作した作品(小説・コミック・ゲームなど)」「オフィシャルライセンス契約がなされていないファンメイドの作品(いわゆるファンムービーなど)」の三つに分類し、前の二つについて公式サイトで取り扱っている[22][23]。
以前は版権元により「正史」(英: canon)といった分類がなされており、異なるメディア間の作品の内容については、実写映像作品のみを公式な設定として扱ってきた[注 8]。しかし、CBS副社長でシリーズのブランド開発担当であるジョン・ヴァン・チッターズと制作プロデューサーであるアレックス・カーツマンらは、『スタートレック:ディスカバリー』以降の作品においては映像作品と小説・コミック・ゲームの境界をなくし扱いを統合する方針を打ち出している[24]。『スタートレック:ディスカバリー』では作品のサイドストーリーがMMORPG『Star Trek Online』で配信されたり、小説が初出となる設定が登場するなどのメディアミックスの手法がとられており、実写映像作品のみを公式な設定(正史)として扱う概念は既に曖昧で意味を成さないものとなっている。
小説・コミック
アメリカでは『スタートレック』の世界を舞台とする小説・コミック等が数多く出版され続けているが、これらは版権元であるCBSにより「オフィシャルライセンス契約に基づいてサードパーティーが制作した作品」に区分される。小説の日本語訳は、『スタートレック:ディープ・スペース・ナイン』と『スタートレック:ヴォイジャー』が角川文庫から、他がハヤカワ文庫から出版されたが、多くが絶版状態となっている。また、テレビドラマや劇場版のノベライズとは別に、オリジナル小説もいくつか出版された。
コンピュータゲーム
アメリカでは『スタートレック』の世界を舞台とするゲームも数多く販売され、1971年に一般のファンらが作成したシミュレーションマイコンゲームは人気を博し、日本でも1980年代初期まで人気だった。『宇宙大作戦』は北海道や関西地域では度々再放送されるも、関東地方では本放送時、劇場版第1作日本公開時、1980年代後半と3時期のみで、本作品とゲームの関係性を希薄に感じる者も見られた。
作品のキャスト
日本語吹き替え
『宇宙大作戦』の登場人物については、続編で同じ声優が続投できなかったり、当初日本語版でカットされていたシーンに後から吹き替えを追加したことで声優が変更されるケースが多いため、ここにまとめて記載する。なお、劇場版は便宜上「劇場版第○作」で表記した。括弧内は追加収録担当声優。
作品 | カーク | スポック | マッコイ | スコット (チャーリー) |
ウフーラ (ウラ) |
スールー (カトウ) |
チェコフ | パイク | サレク |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
宇宙大作戦 第1シーズン |
矢島正明 (矢島正明) |
久松保夫 (菅生隆之) |
吉沢久嘉 (小島敏彦) |
小林修 (小林修) |
松島みのり (松島みのり) |
富山敬 (坂東尚樹) 納谷六朗 (納谷六朗) |
中田浩二 (中田浩二) |
||
宇宙大作戦 第2 - 3シーズン |
内海賢二 (内海賢二) |
田中亮一 (田中亮一) |
井上弦太郎 (樫井笙人) |
加藤正之 (小山武宏) | |||||
まんが宇宙大作戦 | 佐々木功 | 阪脩 | 村越伊知郎 | 石丸博也 | 高島雅羅 | 村山明 | 上田敏也 | ||
劇場版第1作(テレビ朝日版) | 矢島正明 | 瑳川哲朗 | 山内雅人 | 小林修 | 川島千代子 | 富山敬 (坂東尚樹) |
古川登志夫 | ||
劇場版第2作(日本テレビ版) | 曽我部和恭 | ||||||||
劇場版第3作(日本テレビ版) | 横尾まり | 納谷悟朗 | |||||||
劇場版第4作(フジテレビ版) | 大塚明夫 | 大木民夫 | 江角英明 | 神山卓三 | さとうあい | 宮本充 | 金尾哲夫 | 清川元夢 | |
劇場版第5作(機内上映版) | 筈見純 | 仁内建之 | 嶋俊介 | 島香裕 | 竹口安芸子 | 牛山茂 | 西村知道 | (台詞なし) | |
新スタートレック | 矢田耕司 | 丸山詠二[注 10] | 寺島幹夫 | 山野史人 | |||||
劇場版第6作(VHS版) | 大塚明夫 | 吉水慶 | 仁内建之 | 藤本譲 | 小宮和枝 | 田原アルノ | 辻親八 | 不明 | |
劇場版第7作(VHS版) | 矢島正明 | ||||||||
ディープ・スペース・ナイン | 菅生隆之 | 小島敏彦 | 小林修 | 松島みのり | 遊佐浩二 | ||||
ヴォイジャー | 納谷六朗 | ||||||||
劇場版第1作(新録版) | 矢島正明 | 菅生隆之 | 小島敏彦 | 小林修 | 松島みのり | 坂東尚樹 | 佐久田修 | ||
劇場版第2 - 6作(新録版) | 朴璐美 | 樫井笙人 | 納谷悟朗[注 11] | ||||||
劇場版第7作(新録版) | |||||||||
エンタープライズ | 矢島正明[注 12] | ||||||||
劇場版第11作 | 阪口周平 | 喜山茂雄 菅生隆之[注 13] |
宮内敦士 | 根本泰彦 | 東條加那子 | 浪川大輔 | 粟野志門 | 田中正彦 | 佐々木睦 |
劇場版第12作 | 栗山千明 | ||||||||
劇場版第13作 | 喜山茂雄 | 東條加那子 | |||||||
宇宙大作戦 パイロット版 (Netflix配信版) |
小原雅人 | 山野井仁 | |||||||
ディスカバリー | 星野貴紀 矢田耕司[注 14] |
てらそままさき | 楠大典 |
作品の年表
プライム・タイムライン
テレビドラマ・テレビアニメとその劇場版が舞台としている宇宙。後述の「ケルヴィン・タイムライン」と区別してこう呼ばれている。
年 | 出来事 | 作品 |
---|---|---|
20世紀 | ||
1957年 | 人工衛星スプートニクが打ち上げられ、調査に訪れたバルカン人が地球に不時着する。 | エンタープライズ |
1986年 | カーク達がザトウクジラを求め、2286年からタイムトラベルしてくる。 | 劇場版第4作 |
1992年 - 1996年 | 優生戦争が勃発する。カーン率いる優生人類が地球上の約3分の1を征服するが、内紛を起こして敗北、カーンら一部の優生人類は冷凍冬眠のうえ冬眠宇宙船ボタニー・ベイに乗り地球を脱出する。 | 宇宙大作戦 |
1999年 | 惑星探査機ボイジャー6号が打ち上げられる。 | 劇場版第1作 |
21世紀 | ||
2026年 - 2053年 | アメリカ合衆国と東部連合(ECON)の間で第三次世界大戦が勃発する。双方が核兵器を使用し約6億人の犠牲者を出す。世界各地で政府や社会秩序が崩壊し独裁者が台頭、暗黒時代が始まる。 | 劇場版第8作 |
2063年 | コクレーンが大陸間弾道ミサイルを改造した宇宙船フェニックスで人類初のワープ航法に成功し、調査に訪れたバルカン人と初接触する。 ボーグとピカード達がタイムトラベルしてくる。 |
劇場版第8作 |
22世紀 | ||
2150年 | 地球連合が名実共に地球の統一政府となる。 | エンタープライズ |
2151年 | 地球連合がクリンゴン人およびスリバン人と初接触する。 | エンタープライズ |
2151年 - 2161年 | エンタープライズ(NX-01)がアーチャーの指揮下で進宙し、宇宙探査を行う。 | エンタープライズ |
2152年 | 地球連合がロミュラン人と初接触する。 | エンタープライズ |
2153年 | ズィンディが惑星破壊兵器を用いて地球を攻撃し、700万人が虐殺される。 | エンタープライズ |
2154年 | コロンビア(NX-02)がヘルナンデスの指揮下で進宙する。 | エンタープライズ |
2155年 | 地球連合がアルファ宇宙域の友好的種族の代表をサンフランシスコに招き惑星間同盟協議を主催する。パクストン率いる政治結社テラ・プライムが、地球からの異星人排除を求めて武力蜂起を起こす。 | エンタープライズ |
2156年 - 2160年 | 地球連合初となる恒星間戦争がロミュラン帝国との間で勃発する(ロミュラン戦争)。 | 宇宙大作戦 |
2161年 | 惑星連邦憲章が成立し、惑星間同盟協議に参加していた国家の中で地球・バルカン・アンドリア・テラライトが原加盟国となり恒星間共同体惑星連邦が発足する。宇宙艦隊が軍事攻撃指令作戦部隊と統合・再編され、地球連合政府から惑星連邦評議会へ移管される。 | エンタープライズ 劇場版第13作 |
2164年 | U.S.S.フランクリン(NX-326)がガガーリン放射線帯で行方不明となる。 | 劇場版第13作 |
23世紀 | ||
2245年 | U.S.S.エンタープライズ(NCC-1701)がエイプリルの指揮下で進宙する。 | 宇宙大作戦 |
2251年 - 2264年 | U.S.S.エンタープライズ(NCC-1701)がパイクの指揮下で2回にわたる5年間の深宇宙調査を行う。 | 宇宙大作戦 |
2256年 | トゥクヴマがクリンゴン帝国の統一を24の名家に呼びかけ、これをきっかけに惑星連邦とクリンゴン帝国の間で戦争が勃発する。バーナムが終身刑を宣告される。 | ディスカバリー |
2257年 | 惑星連邦とクリンゴン帝国の間の戦争が終結する。バーナムが任務に復帰する。パイクがU.S.S.ディスカバリー(NCC-1031)船長となり、セクション31を乗っ取ったAIと戦う。 | ディスカバリー |
2258年 | U.S.S.ディスカバリー(NCC-1031)がセクション31を乗っ取ったAIから貴重なデータを守るため、3189年にタイムトラベルする。U.S.S.ディスカバリー(NCC-1031)は公式には破壊されたものと記録され、そのタイムトラベルや活性マイセリウム胞子転移ドライブに関する情報は隠匿される。 | ディスカバリー |
2264年 - 2269年 | U.S.S.エンタープライズ(NCC-1701)がカークの指揮下で5年間の深宇宙調査を行う。 | 宇宙大作戦 |
2267年 | U.S.S.エンタープライズ(NCC-1701)によって冬眠宇宙船ボタニー・ベイが発見され、冷凍冬眠から目覚めたカーン達はセティ・アルファ第5惑星に追放される。 | 宇宙大作戦 |
2268年 | ロミュラン帝国とクリンゴン帝国が同盟を結び、隠蔽装置や宇宙船などの技術交換が行われる。 | 宇宙大作戦 |
U.S.S.ディファイアント(NCC-1764)が鏡像宇宙にタイムトラベルし、行方不明となる。 | 宇宙大作戦 エンタープライズ ディスカバリー | |
2269年 - 2271年 | U.S.S.エンタープライズ(NCC-1701)がデッカーの指揮下で改装を開始する。 | 劇場版第1作 |
2271年 | ヴィジャーが地球に接近する。 | 劇場版第1作 |
2271年 - 2276年 | U.S.S.エンタープライズ(NCC-1701)がカークの指揮下で5年間の深宇宙調査を行う。 | 劇場版第1作 |
2285年 | カーン達がカークに復讐を企て、スポックが殉職する。 | 劇場版第2作 |
ジェネシス計画が失敗する。U.S.S.エンタープライズ(NCC-1701)がクリンゴン帝国との戦闘中に自爆する。スポックが復活する。 | 劇場版第3作 | |
2286年 | カーク達がザトウクジラを求め、1986年にタイムトラベルする。 U.S.S.エンタープライズ(NCC-1701-A)がカークの指揮下で進宙する。 |
劇場版第4作 |
2293年 | クロノスの衛星プラクシスが爆発。エネルギー供給を断たれたクリンゴン帝国は惑星連邦と和平交渉を行うが、双方の継戦派の陰謀によりゴルコン総裁が暗殺される。カーク達がさらなる暗殺を防ぎ惑星連邦とクリンゴン帝国がキトマー協定により和平を結ぶ。 | 劇場版第6作 |
2294年 | U.S.S.エンタープライズ(NCC-1701-B)がハリマンの指揮下で進宙する。処女航海に出て間もなく、難破した惑星連邦の貨客船S.S.ラクールの乗員乗客を救助中にカークが行方不明となる。 | 劇場版第7作 |
24世紀 | ||
2328年 | カーデシア連合がベイジョーを併合する。 | ディープ・スペース・ナイン |
2332年 | U.S.S.エンタープライズ(NCC-1701-C)がギャレットの指揮下で進宙する。 | 新スタートレック |
2344年 | U.S.S.エンタープライズ(NCC-1701-C)がロミュラン帝国との戦闘で撃沈され、クルーの一部が捕虜になる。 | 新スタートレック |
2347年 - 2367年 | 惑星連邦とカーデシア連合の間でカーデシア戦争が勃発する。 | 新スタートレック |
2355年 | U.S.S.スターゲイザー(NCC-2893)がマクシア・ゼータ星系で未知の異星人(後にフェレンギ人と判明)に攻撃され大破し、ピカードら一部の生存者が船を放棄して脱出する。 | 新スタートレック |
2363年 - 2371年 | U.S.S.エンタープライズ(NCC-1701-D)がピカードの指揮下で進宙し、7年間の深宇宙探査を行う。 | 新スタートレック |
2364年 | 惑星連邦がQ連続体と初接触する。フェレンギ人に鹵獲されていたU.S.S.スターゲイザー(NCC-2893)が惑星連邦に返還される。 | 新スタートレック |
2365年 | 惑星連邦がボーグと初接触する。 | 新スタートレック |
2367年 | ボーグが最初の太陽系侵攻を行い、ウルフ359の戦いで連邦艦39隻が撃沈される。 | 新スタートレック ディープ・スペース・ナイン |
2369年 | カーデシア連合がベイジョーから撤退し、発掘用宇宙基地テロック・ノールは「ディープ・スペース・ナイン」として、惑星連邦の管理下に置かれる。 シスコがディープ・スペース・ナインの司令官として指揮を執る。 ガンマ宇宙域へ繋がるベイジョー・ワームホールが発見される。 |
ディープ・スペース・ナイン |
2370年 | 惑星連邦がドミニオンと初接触する。 | ディープ・スペース・ナイン |
2371年 | U.S.S.ヴォイジャー(NCC-74656)がジェインウェイの指揮下で進宙するも、7万光年先のデルタ宇宙域に飛ばされてしまう。 | ヴォイジャー |
ピカード達が有人惑星を犠牲にしてでも理想郷ネクサスへ行こうとするソランの企てを阻止する。U.S.S.エンタープライズ(NCC-1701-D)が大破する。ネクサスに囚われていたカークが発見されるも殉職する。 | 劇場版第7作 | |
2372年 | クリンゴン帝国がドミニオンに抗戦しない惑星連邦を見限ってキトマー協定を破棄し、カーデシア連合を攻撃する。 | ディープ・スペース・ナイン |
U.S.S.エンタープライズ(NCC-1701-E)がピカードの指揮下で進宙する。 | 劇場版第8作 | |
2373年 | ボーグが2度目となる太陽系侵攻を行い、ピカード達がボーグによる歴史改変を防ぐため、2063年にタイムトラベルする。宇宙艦隊が初めてボーグ・クイーンを倒す。 | 劇場版第8作 |
カーデシア連合がドミニオンの一員となる。 | ディープ・スペース・ナイン | |
キトマー条約の再調印により再び惑星連邦とクリンゴン帝国が同盟を結ぶ。 | ディープ・スペース・ナイン | |
U.S.S.ヴォイジャー(NCC-74656)が生命体8472と初接触する。生命体8472に対抗するため、ボーグと一時的に同盟を結ぶ。 | ヴォイジャー | |
2373年 - 2375年 | 惑星連邦・クリンゴン帝国とドミニオンの間でドミニオン戦争が勃発する。 | ディープ・スペース・ナイン |
2375年 | カーデシア連合がドミニオンに叛乱を起こし、独立を取り戻す。シスコが行方不明となる。 | ディープ・スペース・ナイン |
2378年 | U.S.S.ヴォイジャー(NCC-74656)が地球に帰還する。 | ヴォイジャー |
2379年 | ロミュラン帝国でクーデターが発生し、ピカード達がシンゾンの地球侵攻を阻止する。データが殉職する。 | 劇場版第10作 |
2380年代 | ロミュラン主星の超新星爆発の兆候が表れる。ピカードの主導により、惑星連邦はロミュラン市民の救難活動を始め、そのための艦隊を建造する。 | ピカード |
2385年 | 人工生命の襲撃によりユートピア・プラニシア造船所が破壊され、艦隊が不足した惑星連邦はロミュラン市民の救難活動を停止し、ピカードがこの決定に抗議して宇宙艦隊を辞職する。その後、人工生命は活動も研究も禁止となる。 | ピカード |
2387年 | ロミュラン主星の超新星爆発により惑星ロミュラスと惑星レムスが消滅する。スポックとネロ達がブラックホールに飲み込まれ、行方不明となる。 | ピカード 劇場版第11作 |
2399年 | ピカードがデータの「娘」に相当するアンドロイドを探して人工生命の故郷の惑星を見つけ、ロミュラン艦隊による撲滅から防ぐ。人工生命の禁止は解かれ、ピカードの意識が人工の有機体の身体に転送される。 | ピカード |
31世紀 | ||
3064年頃 | 全宇宙でダイリチウムの大部分が爆発して惑星連邦が壊滅する「大火」と呼ばれる出来事があり、以降、ダイリチウムは極めて希少な資源となる。その後、地球、トリル、ニバー(バルカンとロミュランの統一政府)などが惑星連邦を離脱する。 | ディスカバリー |
32世紀 | ||
3189年 | U.S.S.ディスカバリー(NCC-1031)が2258年からタイムトラベルしてくる。前年にタイムトラベルしていたバーナムと合流し、弱体化した惑星連邦を再建するため「大火」の原因究明に乗り出す。 | ディスカバリー |
ケルヴィン・タイムライン
劇場版第11作から劇場版第13作までが舞台とする平行宇宙。プライム・タイムライン(以下PT)のネロ達がタイムトラベルしたことの影響で異なる歴史が生じた平行宇宙で、2233年以前の出来事はPTと同一である。
この平行宇宙を指す公式名は当初存在せず、ファンからは「別現実(劇場版第11作での台詞に由来)」「エイブラムスバース(劇場版第11作の監督である「J・J・エイブラムス」と多元宇宙を意味する「マルチバース」のかばん語)」などと呼ばれていたが、劇場版第13作の公開前になって「ケルヴィン・タイムライン」という公式名が与えられた[25]。この公式名は2233年に起こったU.S.S.ケルヴィンの破壊がPTとの歴史の分岐点であることに由来している。
年 | 出来事 | 作品 |
---|---|---|
20世紀 | ||
1992年 - 1996年 | 優生戦争が勃発する。カーン率いる優生人類が地球上の約3分の1を征服するが、内紛を起こして敗北、カーンら一部の優生人類は冷凍冬眠のうえ冬眠宇宙船ボタニー・ベイに乗り地球を脱出する。 | 宇宙大作戦 |
22世紀 | ||
2153年 | ズィンディが惑星破壊兵器を用いて地球を攻撃し、700万人が虐殺される。 | エンタープライズ |
2156年 - 2160年 | 地球連合初となる恒星間戦争がロミュラン帝国との間で勃発する(ロミュラン戦争)。 | 宇宙大作戦 |
2161年 | 惑星連邦憲章が成立し、惑星間同盟協議に参加していた国家の中で地球・バルカン・アンドリア・テラライトが原加盟国となり恒星間共同体惑星連邦が発足する。宇宙艦隊が軍事攻撃指令作戦部隊と統合・再編され、地球連合政府から惑星連邦評議会へ移管される。 | エンタープライズ 劇場版第13作 |
2164年 | U.S.S.フランクリン(NX-326)がガガーリン放射線帯で行方不明となる。 | 劇場版第13作 |
23世紀 | ||
2233年 | ブラックホールに飲み込まれたネロ(PT)達が、PTの2387年からタイムトラベルしてくる。ネロ(PT)達によってU.S.S.ケルヴィン(NCC-0514)は破壊され、カークの父が殉職する。 | 劇場版第11作 |
2258年 | ブラックホールに飲み込まれたスポック(PT)が、PTの2387年からタイムトラベルしてくる。 U.S.S.エンタープライズ(NCC-1701)がパイクの指揮下で進宙する。ネロ(PT)達が惑星連邦の崩壊を企てるも、カーク達によって阻止される。 |
劇場版第11作 |
セクション31によって冬眠宇宙船ボタニー・ベイが発見され、冷凍冬眠から目覚めたカーンは他の仲間を人質にセクション31に徴用される。 | 劇場版第12作 | |
2259年 | カーンが反旗を翻し惑星連邦に対してテロ攻撃を行う。 | 劇場版第12作 |
2260年 - 2263年 | 一年間の修理および改装を終えたU.S.S.エンタープライズ(NCC-1701)がカークの指揮下で5年間の深宇宙調査を行う(3年で中断)。 | 劇場版第12作 |
2263年 | スポック(PT)が死亡する。 U.S.S.エンタープライズ(NCC-1701)が惑星アルタミッドで撃沈される。 行方不明となっていたU.S.S.フランクリン(NX-326)が発見される。 |
劇場版第13作 |
鏡像宇宙
『宇宙大作戦』第33話「イオン嵐の恐怖」を初出とする平行宇宙。プライム・タイムライン(以下PT)と対になっており、同じ名前の人物や組織が存在しているが、その性格や性質は大きく異なる。
年 | 出来事 | 作品 |
---|---|---|
21世紀 | ||
2063年 | コクレーンが宇宙船フェニックスで人類初のワープ航法に成功し、調査に訪れたバルカン人と初接触するが、地球人は地球に着陸したバルカン船を襲い最新技術を略奪する。以降、22世紀にかけて多種族を征服し、テラン帝国を建国する。 | エンタープライズ |
22世紀 | ||
2155年 | PTからU.S.S.ディファイアント(NCC-1764)が次元を超えてタイムトラベルしてくる。U.S.S.ディファイアントを奪ったサトウがクーデターを起こし、テラン帝国の女帝に即位する。 | エンタープライズ ディスカバリー |
23世紀 | ||
2250年代 | I.S.S.ブラン(NCC-1422)のロルカがジョージャウ皇帝暗殺を謀って失敗、逃亡する。その際にイオン嵐に遭い、PTに転移する。 | ディスカバリー |
2256年 | PTからU.S.S.ディスカバリー(NCC-1031)が鏡像宇宙のI.S.S.ディスカバリー(NCC-1031)と入れ替わりに出現する。皇帝専用艦I.S.S.カロンは破壊され、ジョージャウ皇帝はU.S.S.ディスカバリー(NCC-1031)とともにPTへ移動し、セクション31に加わる。 | ディスカバリー |
2267年 | PTからやってきたカーク(PT)が、I.S.S.エンタープライズ(NCC-1701)のスポックに惑星連邦の理念を伝える。指導者となったスポックは、この後20年以上の年月をかけてテラン帝国の改革を推進する。 | 宇宙大作戦 |
2293年 | テラン帝国は帝政を廃して共和制に移行するも、侵略と反乱が相次いで同年の内にクリンゴン・カーデシア同盟に征服される。以降、地球人はクリンゴン・カーデシア同盟内の奴隷階級として支配される。 | ディープ・スペース・ナイン |
24世紀 | ||
2370年 | PTからやってきたキラ(PT)とベシア(PT)が、発掘用宇宙基地テロック・ノールで捕虜となるも脱走を試みたことで、シスコやオブライエンがクリンゴン・カーデシア同盟に反乱を起こし、テラン・リベリオンを結成する。オドーがベシア(PT)に撃たれて死亡する。 | ディープ・スペース・ナイン |
2371年 | テラン・リベリオンのリーダーであったシスコが死亡する。PT・鏡像宇宙間の任意の転送方法を発見したオブライエンによって、PTからシスコ(PT)が誘拐される。 | ディープ・スペース・ナイン |
2372年 | テラン・リベリオンがPTから盗んだ設計図を基に、I.S.S.ディファイアント(NX-74205)を建造し、オブライエンの指揮下で進宙する。 | ディープ・スペース・ナイン |
2375年 | PTからやってきたフェレンギのグランドネーガス・ゼク(PT)が、クリンゴン・カーデシア同盟の捕虜になる。テラン・リベリオンがクリンゴンのI.K.S.ネグヴァーを鹵獲して艦長のウォーフ評議員を捕虜とし、テロック・ノールを降伏させ支配下に置く。 | ディープ・スペース・ナイン |
作品を超えた歴史改変
作品終了後に、他の作品でその歴史改変の影響が出ることがある。
2063年は、バルカン人との初接触を取った歴史上重要な年とされている。劇場版第8作において、ボーグは歴史改変により初接触を妨害しようとするが、ピカード達によって阻止された。コクレーンが未来を知った以外は歴史が元に戻ったかに見えたが、『スタートレック:エンタープライズ』第49話「覚醒する恐怖」において、撃墜された一部のボーグは北極に墜落し、そこで活動を停止していたことが明らかとなる。蘇生したボーグには地球の座標をデルタ宇宙域に送信し、2365年に惑星連邦がボーグと初接触する原因となる。
テーマ曲
アレクサンダー・カレッジ作曲による『宇宙大作戦』のテーマ曲は、後のシリーズ作品で他の作曲家に担当が変わっても、必ずモチーフとして用いられている。この曲にはロッデンベリーによって歌詞がつけられたが、ボーカルバージョンは実現しなかった。器楽曲としては多くの音楽家にカバーされ、とりわけ日本ではメイナード・ファーガソンによる演奏版が『アメリカ横断ウルトラクイズ』の主題曲などに使われたことから広く知られている。またニュー・サウンズ・イン・ブラス等、吹奏楽への編曲もファーガソン版を基にしたものが多い。
劇場版はジェリー・ゴールドスミスが音楽を担当し、『宇宙大作戦』のファンファーレやメインモチーフが所々で引用された。カレッジはゴールドスミスと親しく、晩年はゴールドスミスが手掛けた映画音楽のオーケストレイターを務めた。元々『宇宙大作戦』の制作者はゴールドスミスに依頼するつもりであったが、ゴールドスミスは他の仕事が入っていて受けられなかったという。企画書を読んだカレッジは、音楽をゴールドスミスに依頼する予定と記述してあったので、このことをゴールドスミスに伝えると、そう言われてみればロッテンベリーから電話で依頼があったと、思い出したそうである[要出典]。なお、『新スタートレック』のテーマ曲は、劇場版第1作のテーマ曲を流用しアレンジしたものであり、『スタートレック:ヴォイジャー』のテーマ曲もゴールドスミスが作曲している。
脚注
注釈
- ^ 日本でのテレビ放送権を持つ東北新社が中黒なし、ソフト販売と劇場版配給を行うパラマウント映画が中黒ありを用いているため、同じ作品でも媒体によって邦題が異なる場合がある。たとえば、『スタートレック:ディスカバリー』は映像ストリーミング時は中黒ありだったが[1]、テレビ放送時は邦題とロゴから中黒が取り除かれている[2]。
- ^ 当初の原題は『Star Trek』だったが、他作品との区別のため変更された(レトロニム)。
- ^ 再放送では長編が分割され178話である。
- ^ 再放送では長編が分割され176話である。
- ^ 再放送では長編が分割され172話である。
- ^ 当初の原題は『Enterprise』だったが、第3シーズンから『Star Trek』を冠するよう変更された。
- ^ 再放送では長編が分割され98話である。
- ^ a b たとえば、『スタートレックパラマウント社公認オフィシャルデータベース』には「本章ではTVと映画の両シリーズ(ただしアニメ版は除く)の設定上の歴史を、STの正史として解説を行っていく」と記述されている[16]。
- ^ 当初の原題は『Star Trek』だったが、他作品との区別のため変更された(レトロニム)。
- ^ 劇中でマッコイであることは明言されていない。
- ^ 劇場版第3、4、6作のみ出演。
- ^ ナレーションのみ。
- ^ 老スポック役。
- ^ 記録映像の老スポック役。『新スタートレック』からのアーカイブ出演。
出典
- ^ “スター・トレック: ディスカバリー - Netflix”. Netflix. 2021年9月28日閲覧。
- ^ “スタートレック ディスカバリー シーズン1”. 海外ドラマ専門チャンネル スーパー!ドラマTV. 2021年9月28日閲覧。
- ^ Roddenberry, Gene (1964年3月11日). “Star Trek Pitch” (英語). 2016年3月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年7月31日閲覧。
- ^ マイケル・オクダ『スタートレックエンサイクロペディア 完全日本語版 スタートレックBOOKスペシャル』ダイエックス出版、2003年。ISBN 978-4-8125-1872-4。
- ^ Shatner, William (2008). Up Till Now: The Autobiography. New York: Thomas Dunne Books. pp. 119. ISBN 978-0-312-37265-1
- ^ a b Davies, Máire Messenger; Pearson, Roberta (2007). NBC: America's network. Berkeley: University of California Press. pp. 209–223. ISBN 978-0-520-25079-6
- ^ Solow, Herbert F.; Justman, Robert H. (1996). Inside Star Trek: The Real Story. New York: Pocket Books. pp. 377–394. ISBN 978-0-671-89628-7
- ^ “Celebrating 40 Years since Trek's 1st Convention” (英語). StarTrek.com (2012年1月20日). 2021年9月4日閲覧。
- ^ Turnbull, Gerry, ed (1979). A Star Trek Catalog. New York: Grosset & Dunlap. ISBN 978-0-441-78477-6
- ^ Burns, Jim (1976). “The Star Trek movie”. Starlog (2): 13 .
- ^ Reeves-Stevens, Judith; Reeves-Stevens, Garfield (1997). Star Trek: Phase II: The Lost Series (2nd ed.). New York: Pocket Books. ISBN 978-0-671-56839-9
- ^ Harmetz, Aljean (1986年11月2日). “New 'Star Trek' Plan Reflects Symbiosis of TV and Movies”. The New York Times: p. 31 2015年2月11日閲覧。
- ^ Teitelbaum, Sheldon (1991年5月5日). “How Gene Roddenberry and his Brain Trust Have Boldly Taken 'Star Trek' Where No TV Series Has Gone Before : Trekking to the Top”. Los Angeles Times: p. 16. オリジナルの2015年11月6日時点におけるアーカイブ。 2011年4月27日閲覧。
- ^ “JPL Small-Body Database Browser”. ジェット推進研究所. 2019年8月14日閲覧。
- ^ “JPL Small-Body Database Browser”. ジェット推進研究所. 2019年8月14日閲覧。
- ^ 岸川靖『スタートレックパラマウント社公認オフィシャルデータベース』ぶんか社、1998年、22頁。ISBN 978-4-8211-0570-0。
- ^ Otterson, Joe (2019年2月13日). “‘Star Trek’ Animated Kids Show in the Works at Nickelodeon – Variety”. Variety. 2019年2月17日閲覧。
- ^ “Star Trek: Lower Decks Transports to Amazon Prime In Multiple International Territories” (英語). Star Trek. 2020年12月17日閲覧。
- ^ Zalben, Alex (September 9, 2021). “'Star Trek: Prodigy' Reveals October Premiere Date, Full Trailer”. Decider. September 9, 2021時点のオリジナルよりアーカイブ。September 10, 2021閲覧。
- ^ “‘Star Trek: Prodigy’ Reveals October Premiere Date, Full Trailer” (英語). Decider (2021年9月9日). 2021年9月9日閲覧。
- ^ “'Star Trek: Prodigy' First Look Reveals A Whole New Janeway And More Show Details”. TrekMovie.com (April 5, 2021). April 6, 2021時点のオリジナルよりアーカイブ。April 6, 2021閲覧。
- ^ 公式サイトのオフィシャルライセンス契約者の一覧
- ^ 公式サイトのオフィシャルライセンス契約を伴わないファンムービーに関する記載
- ^ Lovett, Jamie (2018年10月9日). “Star Trek Just Launched Its First Comics and Video Games Crossover”. Comic Book. 2019年8月14日閲覧。
- ^ “The ‘Abramsverse’ Is No More | TREKNEWS.NET”. TREKNEWS.NET (2016年6月23日). 2019年8月14日閲覧。
関連項目
スタッフ
関連作品
- ギャラクシー・クエスト - 本作のパロディであるSF映画
- 宇宙探査艦オーヴィル - 本作のパロディであるSFドラマ
- 500ページの夢の束 - 本作を題材とする映画
関連用語
- Mary Sue - 本作の二次創作に由来する同人用語
- チャーリー、転送を頼む - 『宇宙大作戦』から生まれたキャッチフレーズ
外部リンク
公式
非公式
- Memory Alpha - WIKIを使ったスタートレック百科辞典
- Memory Alpha 日本語版 - 上記の日本語版