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「峠の群像」の版間の差分

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2020年7月6日 (月) 21:54時点における版

峠の群像
ジャンル ドラマ
原作 堺屋太一『峠の群像』
脚本 冨川元文
演出 岡本憙侑 他
出演者 緒形拳
松平健
多岐川裕美
丘みつ子
隆大介
郷ひろみ
古手川祐子
樋口可南子
小林薫
磯部勉
野村義男
寺田農
小泉今日子
名高達郎
吉田日出子
岡本富士太
山内明
愛川欽也
伊丹十三
竹脇無我
宇野重吉
丹波哲郎
中村梅之助
ナレーター 加賀美幸子
オープニング 池辺晋一郎
製作
製作総指揮 小林猛
制作 日本放送協会
放送
放送国・地域日本の旗 日本
放送期間1982年1月10日-12月19日
放送時間日曜20:00-20:45
放送枠大河ドラマ
放送分45分
回数全50
テンプレートを表示

峠の群像』(とうげのぐんぞう)は、1982年1月10日から12月19日に放送されたNHK大河ドラマ第20作。赤穂事件を題材とした作品。

概要

江戸時代元禄と放送時の時代が同じような時代の方向が変化する時期となる「峠」の時代だとする原作者・堺屋太一の観点を軸に、赤穂事件を現代的に描いたドラマ。赤穂藩断絶を現代の企業倒産になぞらえ、仇討ちのヒロイズムよりもサラリーマンつまり赤穂の藩士たちがいかに行動したかを再考する作品となっている[1]。脚本にはデビューして間もない冨川元文が大河ドラマ史上最年少で起用され、これによる各回のサブタイトルがユニークであった。というのも、大河におけるサブタイトルのほとんどは名詞形を主体としており、本作のように動詞形のそれが用いられることはあまり例がないのである。配役面では主役にベテランの緒形拳を起用する一方、当時人気絶頂にあった"たのきんトリオ"のひとり野村義男をはじめ、三田寛子小泉今日子錦織一清薬丸裕英など、次世代のアイドルが多数起用されている。なお、現在もジャニーズ事務所に在籍している俳優の出演大河としては一番古い作品である。

また、この作品は1980年に放映されたNHK水曜時代劇風神の門』のスタッフがそのまま多く続投しており(音楽の池辺晋一郎や演出の小林平八郎など)、同じく『風神の門』のキャストだった役者も多く出演しているのが特徴でもある。(三浦浩一小野みゆき磯部勉樋口可南子多岐川裕美竹脇無我伊丹十三寺田農北見治一小野ヤスシ辻萬長政岡愛子など。主演だった三浦が橋本平左衛門役、小野が平左衛門の恋人役で二人とも一話限りのゲスト出演で、他のキャストはみなレギュラーとして出演した)

なお、女性単独の語り手は本作が初である(女性の語り手は10年前の『新・平家物語』でも存在するが、同作には男性の語り手も存在しており、女性単独ではない)。

大河ドラマにおいて過去の作品と同じ主人公が採用されたのは本作品が初めてである。

平均視聴率は23.7%、最高視聴率は33.8%。

総集編のDVDが発売されており、NHKアーカイブスでも視聴できる。

1995年に放送された『八代将軍吉宗』で刃傷松の廊下事件が出てくるが、本作の映像が使用された。

キャスト

太字は総集編に登場

大石内蔵助
演:緒形拳
石野七郎次
演:松平健
浅野家に召抱えられた後、仲が悪い不破数右衛門のもとで塩吟味役として働いていた。当初は塩田開発がうまくいかず周囲から冷たい目で見られていた。しかし、その後の改革で質のよい塩がたくさん作れるようになり、吉良の塩商人を駆逐するまでになった。赤穂藩取り潰しの後は、それ以前にも増して塩作りに力を入れるようになる。討ち入りに対しては批判的。
竹島素良
演:多岐川裕美
石野七郎次に対し、恋心を抱き、彼に対して様々な助言を行う。
大石理玖
演:丘みつ子
大石主税
演:松本秀人[2]
大石くう
演:山下陽子堀内文子
大石るり
演:西嶋真未
浅野内匠頭
演:隆大介[3]
片岡源五右衛門
演:郷ひろみ
浅野内匠頭の小姓。赤穂藩取り潰し後、単独で仇討ちを目指していたが、後に大石達に合流する。
中山安兵衛→堀部安兵衛
演:磯部勉
高田馬場の決闘で武勇伝を持つ。
堀部弥兵衛
演:北見治一
不破数右衛門
演:小林薫
奥田孫太夫
演:毒蝮三太夫
小野寺十内
演:小栗一也
矢頭右衛門七
演:野村義男
大野九郎兵衛
演:山内明[4]
石野七郎次の上司で有能な経済官僚的家老。「忠臣蔵」では悪役にされているが、本作では史実に近づけられている。
高田郡兵衛
演:名高達郎
内田三郎右衛門
演:久米明
高田郡兵衛のおじ
藤井又左衛門
演:藤木悠
奥野将監
演:立原博
西村小次郎
演:戸浦六宏
萱野三平
演:中村梅雀
浅野家への忠義を大切にしたいと考えている。このため、父から他藩への仕官を命じられたとき、それに悩み内匠頭の命日に自害した。
萱野七郎左衛門
演:今福将雄
萱野三平の父
田中貞四郎
演:林邦史朗[5]
早見藤左衛門
演:片岡五郎
矢田五郎右衛門
演:坂西良太
田原伊右衛門
演:所ジョージ
脇坂兵部
演:小泉博
阿久里
演:岡本舞
与之助
演:大門正明
浅野大学
演:東村晃幸
堀部ホリ
演:岩井友見五十嵐めぐみ
堀部安兵衛の妻
小野寺丹
演:鈴木光枝
安井彦右衛門
演:金内吉男
進藤源四郎
演:桑山正一
小山田庄左衛門
演:深水三章
橋本平左衛門
演:三浦浩一
吉良上野介
演:伊丹十三
吉良義周
演:山中康仁
小林平八郎
演:寺田農
清水一学
演:錦織一清
山吉新八
演:峰岸徹
四方庵宗偏
演:中村伸郎
吉田忠左衛門
演:下元勉
吉田沢右衛門
演:桑原一夫
原惣右衛門
演:矢野宣
間瀬久太夫
演:増田順司
間瀬孫九郎
演:桜井勝
小野寺幸右衛門
演:小田健八
間喜兵衛
演:村上冬樹
間十次郎
演:倉地雄平
間新六
演:渡辺寛二
磯貝十郎左衛門
演:鷹瀬出
徳川綱吉
演:竹脇無我
柳沢保明→柳沢吉保
演:岡本富士太
町子
演:吉田日出子
牧野成貞
演:神田正夫
徳川綱豊
演:堀内正美
徳川光圀
演:宇野重吉
上杉綱憲
演:松橋登
伊達村豊
演:薬丸裕英
浅野綱長
演:山内雅人
亀井茲親
演:田辺宏章
色部又四郎
演:藤岡重慶
隆光
演:金子信雄
荻生徂徠
演:藤木孝
鶴見内蔵助
演:丹波哲郎
稲村義久
演:宮内洋
近藤新吾
演:北詰友樹
茶屋四郎次郎
演:戸沢佑介
堀内伝右衛門
演:小林稔侍
討ち入り後の内蔵助らの預かりを担当。
庄田下総守
演:森山周一郎
新貝弥七郎新見弥一郎
演:坂東豊之助
小笠原佐渡守
演:渥美国泰
仙石伯耆守
演:成田次穂
多門伝八郎
演:勝部演之
荒木十左衛門
演:富田浩太郎
榊原采女
演:松村彦次郎
梶川与惣兵衛
演:岩下浩[6]
大友近江守
演:加藤正之
田村右京大夫
演:竜崎勝
脇坂淡路守
演:里居正美
土屋主税
演:龍虎
天野屋利兵衛天川屋儀兵衛
演:大門伍朗
近松勘六
演:神大介
富森助右衛門
演:千波丈太郎
潮田又之丞
演:吉沢健
鈴田十八
演:辻萬長
塩田開発に従事させられ、七郎次と対立していたが、そのひた向きさに心を打たれ協力するようになる。赤穂藩取り潰し後は、塩田開発に従事していたが、七郎次から、武士をやめて塩田開発を続けるか武士として赤穂を去るかの選択を迫られると、感謝の言葉を述べて赤穂を去った。
早水藤左衛門
演:片岡五郎
赤埴源蔵
演:若狭厚
奥田貞右衛門
演:後藤修
矢田五郎右衛門
演:坂西良太
大石瀬左衛門
演:赤羽根明
中村勘助
演:松島敏雄
菅谷半之丞
演:中山剣吾
木村岡右衛門
演:番哲也
千馬三郎兵衛
演:伊藤浩二
岡野金右衛門
演:石原昇
貝賀弥左衛門
演:湊俊一
神崎与五郎
演:小野ヤスシ
寺坂吉右衛門
演:十貫寺梅軒
近松門左衛門
演:中村梅之助
町人でありながら武士との間のパイプ役としての側面を強く持つ。
大文字屋ゆう
演:古手川祐子
赤穂藩の参勤交代の際、片岡源五右衛門と出会い、彼に恋心を抱くようになる。
飛脚屋伝平
演:愛川欽也
嶋屋美波
演:樋口可南子
和泉屋仁左衛門
演:片岡仁左衛門
岸部屋九郎兵衛
演:今西正男
川口屋甚兵衛
演:梅津栄
鈴木庄蔵
演:拡森信吾
祐海
演:内田朝雄
房五郎
演:花沢徳衛
徳造
演:岡本信人
銀平
演:二見忠男
くめ
演:正司歌江
かる
演:三田寛子
つる
演:小泉今日子
井上医師
演:伊藤正博
茶屋の女
演:あき竹城
薬売り
演:沼田爆
町人
演:千葉繁
夕霧太夫
演:小林麻美
たみ
演:政岡愛子
大高源吾
演:松井範雄
武林唯七
演:竹本和正
倉橋伝助
演:河合信芳
村松喜兵衛
演:夏木順平
村松三太夫
演:吉田悟
杉野十平次
演:吉岡祐一
勝田新左衛門
演:光石研
前原伊助
演:粟津號
茅野和助
演:野村信次
嶺善左衛門
演:堀礼文
横川勘平
演:園田裕久
三村次郎左衛門
演:島英司
大石吉千代
演:北沢輝樹
八助(大石家僕)
演:関武志(本作が遺作となった)
矢頭長助
演:奥村公延
岩瀬舎人
演:小林尚臣
茶坊主
演:斉川一夫
近藤平八郎
演:小比類巻孝一
宮一郎左衛門
演:金尾哲夫
演:をはり万造
その他
演:市川勇谷津勲頭師佳孝頭師孝雄富沢美智恵須永慶田原アルノ長克巳剛たつひと森康子滝沢ロコ宮内幸平江幡高志信沢三恵子依田英助平井高雄早川純一武内文平小瀬格広森信吾水橋和夫真田健一郎加賀谷純一三浦康治笹入舟作井上三千男吉橋定夫山崎猛渡辺寛二桑原一人藤田直人

スタッフ

放送

特記が無い限りNHKクロニクルのNHK番組表ヒストリーで確認。

通常放送時間

  • NHK総合テレビジョン:毎週日曜 20時00分 - 20時45分
  • (再放送)NHK総合テレビジョン:毎週土曜 13時25分 - 14時10分[7]

放送日程

  • 第1回は24分拡大で放送。
  • 第36回は19時59分からニュースを放送したため1分繰り下げ。
  • 最終回は15分拡大で放送。
放送回 放送日
第1回 1月10日 高田馬場発赤穂行
第2回 1月17日 眠れない夜
第3回 1月24日 内蔵助勉強
第4回 1月31日 大石初陣三十六歳
第5回 2月7日 内蔵助対内蔵助
第6回 2月14日 水戸黄門がんばる
第7回 2月21日 七郎次泥まみれ
第8回 2月28日 内匠頭あぶない
第9回 3月7日 内蔵助ほえる
第10回 3月14日 近松、大石すれ違い
第11回 3月21日 われら浅野消防団
第12回 3月28日 おのれ上野介
第13回 4月4日 内匠頭がまん
第14回 4月11日 遺恨覚えたか
第15回 4月18日 内匠頭切腹
第16回 4月25日 悲報赤穂へ
第17回 5月2日 近松、赤穂取材中
第18回 5月9日 内蔵助決めた
第19回 5月16日 囚われた内蔵助
第20回 5月23日 七郎次怒る
第21回 5月30日 大石斬られるか
第22回 6月6日 さよなら、赤穂城
第23回 6月13日 石野組できるか
第24回 6月20日 石野組できた
第25回 6月27日 仇討ちはさせぬ
第26回 7月4日 大石傷だらけ
第27回 7月11日 片岡斬り込む
第28回 7月18日 大石動く
第29回 7月25日 内蔵助、記者会見
第30回 8月1日 仇討ち組を引き抜け
第31回 8月8日 大石暗殺計画
第32回 8月15日 あの中に、吉良が
第33回 8月22日 主税の恋人
第34回 8月29日 一人ぬけ二人ぬけ
第35回 9月5日 素良と男ふたり
第36回 9月12日 大石家離散
第37回 9月19日 内蔵助あそぶ
第38回 9月26日 おゆう裏切り
第39回 10月3日 仇討ち決定
第40回 10月10日 仇討ち連合成る
第41回 10月17日 江戸へ向かう
第42回 10月24日 吉良の抜け穴
第43回 10月31日 上野介は偽者
第44回 11月7日 第一次討ち入り計画
第45回 11月14日 その日の朝
第46回 11月21日 仕度はできた、いざ
第47回 11月28日 吉良邸突入
第48回 12月5日 上野介最期
第49回 12月12日 大石勝った
最終回 12月19日 伝説のはじまり
平均視聴率 23.7%(視聴率は関東地区ビデオリサーチ社調べ)[8]

総集編

放送回 放送日 放送時間
第一部 12月28日 なつかしの日日 21:40-23:10
第二部 12月29日 迷い道 21:25-22:55
第三部 12月30日 伝説へ向かって 21:05-23:00

メディア

  • 総集編:全3巻(VHS)、3枚組 (DVD)

脚注

  1. ^ 赤穂と吉良の製塩事業における対立が、赤穂事件の伏線とされるが、吉良領内で製塩事業が行われていたというのは誤りであり、現代ではこの説は否定されている。
  2. ^ X JAPANHideとは同姓同名の別人
  3. ^ 1995年の大河ドラマ「八代将軍吉宗」では松の廊下のシーンで今作の隆大介扮する内匠頭の映像が流用されている。
  4. ^ 製作発表では木村功が扮する予定だったが、逝去のため変更
  5. ^ 本作では殺陣指導をせず出演のみ。尚、番組予告編では梶川与惣兵衛に扮している。
  6. ^ 番組予告編では林邦史朗が扮している。
  7. ^ 一部放送日時の変更あり
  8. ^ ビデオリサーチ NHK大河ドラマ 過去の視聴率データ

外部リンク

NHK 大河ドラマ
前番組 番組名 次番組
峠の群像