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「小学館の学年別学習雑誌」の版間の差分

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| 小学二年生 || 111万部 || 1973年1月号 || ||<ref>[http://www.iza.ne.jp/kiji/economy/news/161004/ecn16100416240017-n1.html 小学館「小学二年生」が休刊へ 残るは「小学一年生」だけに]、イザ!(産経新聞)、2016年10月4日 16:24。</ref>
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| 小学三年生 || 102万部 || 1973年4月号 || ||<ref name=sankeibiz_111201>[http://web.archive.org/web/20111203211309/http://www.sankeibiz.jp/econome/news/111201/ece1112011339001-n1.htm 小学館が「小学三年生」「四年生」も休刊へ 学年誌、残るは2誌に]、SankeiBiz、2011年12月1日 13:39。([[インターネットアーカイブ]]のキャッシュ)</ref>
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2017年9月5日 (火) 02:45時点における版

小学館の学習雑誌 > 小学館の学年別学習雑誌
小学館の学習雑誌(など)が並ぶ売場(2004年撮影)

小学館の学年別学習雑誌(しょうがくかんのがくねんべつがくしゅうざっし)は、日本出版社小学館1922年(大正11年)に創刊した、幼稚園児および小学生を対象にする学年別の総合雑誌

概要

1922年(大正11年)に『小學五年生』と『小學六年生』が創刊し、翌1924年(大正13年)に『小學四年生』、1925年(大正14年)に『セウガク一年生』『セウガク二年生』『せうがく三年生』が創刊した。現在は『小学一年生』と1982年(昭和57年)に創刊した季刊(2006年度までは月刊)の『学習幼稚園』と増刊扱いの『入学準備 小学一年生』の3誌が刊行されており、一般に「学年誌」と言えばこれらの雑誌を指す。『学習幼稚園』・『入学準備 小学一年生』は小学校入学を控えた5 - 6歳の年長児向け、『小学一年生』、そして休刊した『小学二年生』から『小学六年生』までは誌名の通り、それぞれ小学生の読者の学年に対応している。

編集部は各誌別に設けられ、年度が変わると読者は自動的に1つ上の学年の雑誌に移るが編集部自体は繰り上がらず、次年度も同じ学年向け雑誌を編集する。

事実上の競合誌には、通信教育の『進研ゼミ小学講座』・『こどもちゃれんじ』(ベネッセ)や、出版物扱いながらも一般書店では購入できない『ポピー』(全日本家庭教育研究会)・『科学と学習』(学習研究社、末期には店頭販売も行われたが2010年に休刊)などが挙げられる。これらと比較して多くの書店で購入できること、娯楽の要素を重視していることが特徴である。そのため『オバケのQ太郎』、『ドラえもん』、『あさりちゃん』、『とっとこハム太郎』など本誌から数多くの人気漫画が生み出され、1980年代後半以降は任天堂の人気テレビゲームから派生したキャラクターである『スーパーマリオ』、『星のカービィ』、『ポケットモンスター』などの漫画版を積極的に載せている。ゲームソフトの記事も、任天堂製ハードのものを中心に取り上げて、公式攻略本の発行にまで至る任天堂との蜜月関係を築いた。1990年代後半以降は『週刊少年サンデー』で連載された『名探偵コナン』をテレビアニメ化をきっかけに本誌でも積極的に展開することで、『週刊少年サンデー』の主な読者である中高生に加えて小学生にも爆発的な人気を作り上げてきた。

しかし、現在では学習用を重視した『進研ゼミ小学講座』の一人勝ちである。1980年代から1990年代の学習雑誌には『進研ゼミ小学講座』の広告が掲載され、購読を斡旋していた時期もあったが(後述)、その『進研ゼミ小学講座』が本誌の売り上げを奪うという事態になり、『小学二年生』から『小学六年生』の5誌が休刊に追い込まれる最大の原因になっている。2000年代からは小学館と小学館集英社プロダクションが共同で『ドラえもん』をキャラクターとして使用した、学年誌の増刊扱いの学習教材『ドラゼミ』で通信教育業界に参入し、ベネッセに対抗している。

小学校中学年ごろになると娯楽の方面でも、男子は『コロコロコミック』・『週刊少年サンデー』や『週刊少年ジャンプ』(集英社)、『週刊少年マガジン』(講談社)などの少年漫画専門誌やゲーム専門誌、女子は『ニコ☆プチ』・『ニコラ』(新潮社)や『ピチレモン』(学習研究社)などのファッション雑誌や『ちゃお』・『Sho-Comi』や『りぼん』(集英社)、『なかよし』(講談社)、『花とゆめ』・『LaLa』(白泉社)などの少女漫画専門誌に多くの読者が移行する。そのため学年誌を途中で読まなくなる読者もいる。対して、逆に途中から読み始める読者は限られる。発行部数は学年が上がるごとに漸減傾向にあり、こちらに関しても前述の5誌が休刊に追い込まれる原因になっている。

2010年度発売号からは内容がリニューアルし、学習記事の強化が図られ、『小学一年生』では毎号学習ドリルが付録として付いてくるようになった[1]。しかし、1997年度から2009年度までは500円台だった価格が、2010年度以降は680円と大幅に値上げされ、結果的に部数は激減した。

読売新聞東京本社2011年(平成23年)3月に創刊した小学生高学年向け週刊新聞読売KODOMO新聞』の一部紙面に、小学館が制作協力を開始している。

2016年7月7日、『小学二年生』2016年8月号増刊として『小学8年生』(しょうがくはちねんせい)を発売[2]2017年2月15日より『小学二年生』増刊として新創刊した[3]。誌名の『8』は7セグ数字で個々のセグメントをすべて点灯させた状態であり、「小学校の全学年対応」を意味するとしている[4]

休・廃刊誌

2017年度以降も引き続き刊行される『小学一年生』と、2016年度限りで休刊した『小学二年生』についてはそれぞれの項目を参照。

小学三年生・四年生・五年生・六年生

(旧)小学三年生 小学四年生
小学五年生 小学六年生
愛称・略称 小三、小四、小五、小六
ジャンル 学習幼年漫画情報雑誌
読者対象 小学3年生、小学4年生、小学5年生、小学6年生の児童
刊行頻度 月刊(各誌とも毎月3日発売)
発売国 日本の旗 日本
言語 日本語
定価 各680円(休刊時、4誌とも)
出版社 小学館
編集部名 小学三年生、小学四年生、小学五年生、小学六年生、編集部
刊行期間 1922年 - 2010年(五年生・六年生)
1924年 - 2012年(小学四年生)
1925年 - 2012年(小学三年生)
発行部数 小学三年生:42,334部
小学四年生:26,667部
小学五年生:44,000部
小学六年生:41,334部(2011年7月1日 - 2011年9月30日(三年生・四年生)、2009年7月1日 - 2009年9月30日(五年生・六年生)日本雑誌協会調べ)
レーベル てんとう虫コミックス
ウェブサイト ネットくんプラス
特記事項 姉妹誌の『小学一年生』『小学二年生』は刊行中。
テンプレートを表示

2010年(平成22年)2月まで高学年向けに『小学五年生』と『小学六年生』、2012年(平成24年)2月まで中学年向けに『小学三年生』と『小学四年生』が発行されていた。この内『小学五年生』は1922年の創刊当初「児童の成長を阻害する天井を取り払う」意味を込めて数字の「五」の上部の線を無くした独自の題号を使用していた[5]。また『小学六年生』では2005年(平成17年)以降、表紙において略称の「小六」を強調した題号を使用していた。

『五年生』と『六年生』は部数の低迷から、2009年度いっぱいで休刊することが2009年(平成21年)10月26日に発表され[6]、『五年生』は2010年(平成22年)2月3日発行の3月号、『六年生』は2009年(平成21年)12月28日発行の2・3月合併号が最終号となった。小学館側は部数低迷の一因を「男女の嗜好の差」と「情報・趣味・嗜好の多様化」としている[7]

休刊した高学年2誌に代わり、2010年(平成22年)4月15日に小学校高学年と中学生を読者ターゲットとした学習マンガ誌『GAKUMANplus』を隔月刊で創刊したが、2011年(平成23年)10月発売の11/12月号で休刊した。休刊前の2誌が網羅していた女子向けローティーンファッション関連の情報は『DiaDaisy』(増刊)が年齢層を中学生にまで引き上げる形で引き継いだが、2010年(平成22年)8月までに3号が発売されたのみに留まり、事実上休刊した。

中学年向けの『小学三年生』と『小学四年生』も2012年(平成24年)2月3日発売の同年3月号を以て休刊した。

『三年生』と『四年生』の発行に変わる企画として中・高学年向けの『小学館の学習ムック』の発刊が発表され[8]、2012年(平成24年)3月31日に第1号として『コナンをめざせ!謎解きチャレンジ 2012』が発行されたのを皮切りに、以後不定期に発行されている[9]

さらに、『小学二年生』も「「子どもの環境の大きな変化」と「趣味・嗜好の多様化」で読者のニーズと合致しない」という判断で2016年(平成28年)12月26日発売の17年2・3月合併号で休刊する事となった[10]

一方で『ドラゼミ』の小学2年生 - 6年生コースは存続している。

中高生向け

かつては中学生を対象とした学習雑誌である『中学生の友』(1949年(昭和24年) - 1963年(昭和38年))と、女子中学生・高校生を対象とした学習雑誌である『女学生の友』(1950年(昭和25年) - 1977年(昭和52年))、『プチセブン』の前身)も発刊された事があった。『中学生の友』は1957年(昭和32年)から1963年(昭和38年)の休刊まで『中学生の友1年』・『中学生の友2年』・『中学生の友3年』と学年別に分かれていた。

沿革

  • 1922年(大正11年) - 『小學五年生』『小學六年生』創刊。
  • 1924年(大正13年) - 『小學四年生』創刊。
  • 1925年(大正14年) - 『セウガク一年生』『セウガク二年生』『せうがく三年生』創刊。
  • 1928年(昭和3年) - 学習雑誌のシンボルマークである「勉強マーク」(その後児童図書のシンボルマークに格上げ)制定。
  • 1941年(昭和16年) - 小学校が国民学校と改称。同時に誌名を『國民一年生』 - 『國民六年生』に変更。
  • 1942年(昭和17年) - 戦時統制により、『良い子の友』と『少國民の友』に統合。
  • 1946年(昭和21年) - 『コクミン一年生』『こくみん二年生』が復刊。
  • 1947年(昭和22年) - 学校教育法に基づき『小學一年生』に変更。12月に『小学四年生』復刊。
  • 1948年(昭和23年) - 3月から『小学五年生』『小学六年生』復刊し全学年誌が復刊。
  • 1957年(昭和32年) - 1月号より『小学一年生』『小学二年生』『小学三年生』 をB5判サイズに拡大。
  • 1980年(昭和55年) - 1994年(平成6年) - 流行語にもなったキャッチコピー『ピッカピカの一年生』(電通杉山恒太郎の発案)を使った『小学一年生』のテレビCMシリーズが放映される(その後も一時期復活した)。
  • 1982年(昭和57年)- 『学習幼稚園』創刊。
  • 2009年(平成21年)10月26日 - 『小学五年生』、『小学六年生』を2009年度いっぱいで休刊にすることを発表[6]
  • 2009年(平成21年)12月28日 - 『小学六年生』最終号に当たる2010年2・3月合併号が発売。
  • 2010年(平成22年) 2月3日 - 『小学五年生』最終号に当たる2010年3月号が発売。
  • 2011年(平成23年)12月1日 - 『小学三年生』、『小学四年生』を2011年度いっぱいで休刊にすることを発表。
  • 2012年(平成24年) 2月3日 - 『小学三年生』、『小学四年生』最終号に当たる2012年3月号が発売。
  • 2016年(平成28年) 10月4日 - 『小学二年生』を2016年いっぱいで休刊にすることを発表。
  • 2016年(平成28年) 12月26日 - 『小学二年生』最終号に当たる2017年2・3月合併号が発売。
  • 2017年(平成29年) 2月15日 - 『小学8年生』創刊。
雑誌名・ラインナップの変遷
年度 小学六年生 小学五年生 小学四年生 小学三年生 小学二年生 小学一年生 学習幼稚園 小学8年生
1922 - 1923 小學六年生 小學五年生 - - - - - -
1924 小學四年生
1925 - 1940 せうがく三年生 セウガク二年生 セウガク一年生
1941 國民六年生 國民五年生 國民四年生 國民三年生 國民二年生 コクミン一年生
1942 - 1945 少國民の友 良い子の友
1946 (休刊) (休刊) (休刊) (休刊) こくみん二年生 コクミン一年生[11]
1947 小学四年生 小學二年生 小學一年生
1948 - 1981 小学六年生 小学五年生 小学三年生 小学二年生 小学一年生
1982 - 2009 学習幼稚園
2010 - 2011 (休刊) (休刊)
2012 - 2016 (休刊) (休刊)
2017 - (休刊) 小学8年生

現在の掲載作品

※括弧内は掲載学年および掲載期間を表す。

過去の掲載作品

2012年度以降の『小学一年生』と『小学二年生』の掲載作品については小学一年生#現在の掲載作品小学二年生#現在の掲載作品を参照。

1960年代掲載

1970年代掲載

1980年代掲載

1990年代掲載

2000年代・2010年度・2011年度掲載

掲載開始年不明作品

誌面の変遷

1960年代までは、娯楽性よりも学習誌としてのスタンスを重視していた。しかし1970年代になるとウルトラマン等の特撮やアニメ・バラエティ番組等のテレビ番組テレビゲーム玩具の記事を載せたりする等、次第に娯楽性を重視していく。表紙もそれまでは子供の肖像だったものを、『小学一年生』 - 『小学三年生』では連載漫画やアニメのキャラクター、『小学五年生』・『小学六年生』ではアイドル歌手や人気女優の写真を、『小学四年生』ではその両方を使うようになった。

1980年代半ばからジャンル別の雑誌が多数発行されるようになると、高学年向けの『小学六年生』では1991年の「ゴルバチョフの挑戦」等政治問題や、13歳のハローワークをモチーフとした2005年の「12歳のハローワーク」等就職問題を取り上げたり、2ちゃんねるAA顔文字を掲載したりする等、時代に合わせて新しいものや別の方向性を取り入れようと変化しており、読者層の獲得に努める様子が伺えていた。その過程で1990年代前期 - 中盤にはややアングラ寄りのサブカルチャー色の強い路線、1990年代後半 - 2000年代前期にはティーンズファッション・芸能情報メインの路線へ舵を切っていた。

ページ数は現在、最盛期の半分に減っている[要検証]。対して値段は、物価の違いを考慮したとしても最盛期の倍といった状況にある。

現在も子供自身の意向では無く、保護者の意向で購入されている場合が多いと推測される。高学年向けでは末期には、漫画を数多く掲載する別冊付録を付け、本誌を学習的内容の比率の高い物にする策を取っていた。また、会社[どこ?]の社員に子供がいる場合、その社員の子供に、小学校入学祝いとして『一年生』等、学年誌が配られることもある。[要出典]

近年の特色

以下は2000年代に刊行されている誌面(三年生 - 六年生は最終号まで)の内容である。

  • 『五年生』までは、ノベルティペーパークラフト小冊子など、ほぼ必ず付録として同梱されている。『六年生』でも不定期的ながら、CDが付録となった例もある。
  • 『一年生』と『二年生』では字の書き取り、計算など、学校授業の補習的内容の平易な学習問題が多く掲載されている。1990年代中頃まで有料(切手払い)で行っていた添削サービスは、現在はドラゼミにその役割を譲っている。
  • 『二年生』から『五年生』にかけては漫画連載が主体であり、作品によっては同一作品を複数誌に並行連載したり誌別に書き下ろしたものを連載させている。『コロコロコミック』のような、ゲームソフトや小学館系アニメ番組を中心としたホビー情報も掲載している。
  • 『四年生』から『六年生』の連載漫画では、年度を区切りとする他、前学年の2・3月号から開始する例も見られた。作品によっては1年で区切らず、ストーリーが継続するように学年を跨いで長期連載をしている作品も存在した。
  • 『六年生』では1990年代末よりローティーン向けの総合情報誌的な構成にシフトするようになり、他学年誌よりタレントを多く取り上げている。また、2003年度頃より顕著に作家・漫画家・スポーツなど著名人のインタビュー記事を取り上げている。2005年度からはA4ワイド判へ変更し、いわゆる中学生デビューに関連する記事や将来の職業選択にまつわる「12歳のハローワーク」などの記事、経済的な問題について取り上げ、野村伸原作の『トップ』などそれに連携した漫画を掲載し、少し背伸びした大人な内容へ舵を切っていた。これは『13歳のハローワーク』のヒットやヒルズ族の躍進による影響が伺える。
  • 誌面のグラビアではスポーツ(松井秀喜イチローなどのメジャーリーグオリンピック関係中心)や、番宣・CD発売などのプロモーションを兼ねてタレントを取り上げている。一部は複数誌で共用している場合も見受けられる。
  • 『四年生』以上では、ジャニーズタレント(KAT-TUNYa-Ya-yahHey! Say! JUMPなど)が表紙写真となる事が多かった。その場合はジャニーズ事務所との肖像権の契約上、公式サイト上ではシルエットにされた上での掲載、通販サイトなどでは掲載を見合わせている。『六年生』2005年4月号では1988年当時12歳の香取慎吾のインタビュー記事を用いて現在の本人と対談する企画があり、過去と現在の香取がツーショットをとる構図の表紙写真は黒塗りのシルエット加工された上での掲載とった。
  • 2006年に12歳以下の小学生が投稿対象となる12歳の文学賞が設けられた。

不祥事

性教育にまつわる掲載

  • 1990年代より読者が第二次性徴期を迎える年齢に合わせて、山本直英が創立した性教育を大きく推進している団体「"人間と性"教育研究協議会」の監修の下、思春期に訪れる外面的・内面的な体の変化(初潮精通コンプレックス・男女の違い・いじめなどの人間関係)についてQ&A形式の記事が『五年生』に連載されており、投書(質問)が掲載されるとノベルティが贈呈される。2004年からは『ないしょのつぼみ』本編次ページと、2005年より付録小冊子内にそれぞれコーナーが設けられている。
  • 2001年から2002年には『五年生』で山辺麻由による漫画『おとな図鑑』で性教育にまつわるシチュエーションが描かれ、2003年には単行本化している。小学生に向けて性交について具体的に解説するといった内容が過激であるとして、『週刊新潮』2003年1月30日号のジェンダーフリーに纏わる記事で取り上げられた。2003年には同じく山辺麻由による『思春期革命』が掲載された。
  • 2004年度から『五年生』で連載開始されたやぶうち優ないしょのつぼみ』は魅力的な画風と取り上げるテーマが所以して、本来の読者層以外の年齢層からも支持された。また、学習雑誌発の作品としては久しぶりにOVAアニメ化された。『五年生』が休刊した2010年度からは『小学四年生』に掲載され、同誌の休刊まで連載された。
  • 『六年生』2004年9月号の別冊付録「小六文庫」で掲載された石田衣良の「ぼくたちがセックスについて話すこと」(直木賞受賞作である『4TEEN』の一編)について、登場人物の男子中学生が教室で性に関わるある事について晒し者にされカミングアウトする流れがあり、性教協の役員が執筆した補足的なコラムにはそれを肯定する内容が記述されたため、一部の識者や雑誌で物議を醸した。なお当該号は別件で自主回収の上、訂正本に交換される措置が執られたものの、この件では特に訂正や、セクシュアリティにまつわる作品を掲載した経緯についての弁明はされていない。
  • 第二次性徴について真っ当に掲載している唯一の小学生向け雑誌として評価された。その一方、"人間と性"教育研究協議会関係者の監修・助言の上で編集されているため、性教育に慎重な識者や読者の保護者との中立性が保たれていない。
  • 2008年から『五年生』の性教育コラム「ないしょの思春期クリニック」の監修・回答者が、性教協役員から社団法人日本家族計画協会クリニックの産婦人科(ないしょ―OVA版の解説も担当している)へ変更され、最終号(2010年3月)まで掲載が続けられた。

通信教育のプロモーション

1990年代中頃までは例年4月号が発売される頃に福武書店~ベネッセコーポレーション通信教育サービス『こどもちゃれんじ』(『学習幼稚園』のみ)や『進研ゼミ小学講座』(『小学一年生』 - 『小学六年生』)の申し込みはがき付広告が掲載され、受講者獲得のために展開してきた。1990年代後半以降、進研ゼミはダイレクトメール送付による勧誘へ全面的に移行したことにより広告から退き、2000年以降は小学館プロダクションが『ドラゼミ』の事業を開始した事に伴い、主に背表紙裏面または中間カラー面に同広告が掲載されている。

各誌の連携

年度替りごとに読者を引き継いでいく格好になるため、例えば漫画の新連載が年度始めよりも前倒しに前学年の1 - 3月号からスタートする等の連携は見られる。

ただし、そういった事以外での連携はかなり少ない。

また、複数誌に渡って同じキャラクター・原作の漫画が載る事があるが必ずしも横並びではない。例えば、1994年から1995年度に『ウェディングピーチ』が連載されたが『小学一年生』・『小学三年生』・『小学四年生』のみで、『小学二年生』では連載されなかった。また2004年度にはこれと逆に、テレビアニメの企画を元に『みらくる・ドリーム ミンキーモモ』が『小学二年生』のみで連載されていた。そして2007年現在では同様に、『名探偵コナン』の扱いが各誌ごとで大きく異なっている。

他にも、各誌ごとの方針の違いも目立つ。例えば2000年代の『小学五年生』では『ないしょのつぼみ』などの少女向け漫画、企画が非常に充実していたが、同時期の『小学六年生』は『小学五年生』と比較するとかなり減少していた。こういったところで、学年が上がる際の読者の取りこぼしも少なからず存在しているとの懸念もある。

小学館学年誌杯争奪全国小学生将棋大会

小学館と日本将棋連盟のタイアップによって開催された小学生を対象とする将棋大会であり、2003年から毎年1月に一ツ橋の小学館社屋で実施されている。総合優勝決定トーナメント上位2名(小学校6年の児童は除外)は小学生将棋名人戦 東日本大会の出場権が与えられる。大会委員長は森内俊之

この大会の開催に合わせて、「小学五年生」(駒魂伝!のみ、六年生でも別エピソードで同時並行)で将棋を題材とする漫画が森内俊之の監修付きで連載が行われた。大会開催時にはその当時掲載されていた作品の主人公達のイラストのカットがポスターなどに起用された。第7回以降のポスターイラストは後継誌の「GAKUMANplus」で連載作品を持つ村川和宏が再び担当している。

第7回については、2009年秋の小五・小六の休刊決定に伴い、急遽繰り上がる形で2009年12月に実施され、小五・小六それぞれの最終号で大会結果の掲載が行われた。

第8回は「小学四年生」誌面と学習雑誌のホームページ「ネットくんプラス」の告知後、2011年1月16日に、第9回は同様の告知をした上で2012年1月29日にそれぞれ開催されたが、2013年の開催を見送り、それ以降の開催も未定とされたことが「ネットくんプラス」で発表されている[12]

発行部数

各誌ごとの最大発行部数は以下の通り。

雑誌名 部数 年代・号 備考 出典
小学一年生 116万部 1974年(号不明) 実売部数96万5000部 [13][14]
小学二年生 111万部 1973年1月号 [15]
小学三年生 102万部 1973年4月号 [16]
小学四年生 82万部 1973年4月号 [16]
小学五年生 63万5000部 1973年4月号 [17]
小学六年生 46万部 1973年4月号 [17]

日本雑誌協会のデータによる各誌ごとの月平均発行部数推移は以下の通り。なお、この場合の「年度」とは、前年の10月からその年の9月までの期間である。

雑誌名 2004年度 2005年度 2006年度 2007年度 2008年度 2009年度 2010年度 2011年度 2012年度 2013年度
学習幼稚園 9.5万部 9.5万部 9.6万部 10.1万部 10.3万部 10.0万部 8.3万部 6.0万部 5.5万部 4.7万部
小学一年生 27.6万部 29.2万部 31.8万部 29.9万部 25.5万部 23.6万部 18.2万部 16.7万部 17.0万部 14.2万部
小学二年生 17.4万部 20.5万部 23.0万部 20.9万部 16.7万部 12.4万部 10.4万部 7.7万部 7.5万部 6.6万部
小学三年生 11.1万部 12.7万部 15.1万部 15.8万部 12.1万部 8.4万部 6.5万部 5.0万部 (休刊)
小学四年生 7.5万部 8.0万部 9.5万部 10.4万部 9.1万部 6.5万部 4.7万部 2.9万部 (休刊)
小学五年生 5.8万部 5.8万部 6.2万部 6.7万部 6.2万部 非公表 (休刊)
小学六年生 5.3万部 5.2万部 5.2万部 4.7万部 5.0万部 非公表 (休刊)

2007年度は『学習幼稚園』・『小学三年生』・『小学四年生』・『小学五年生』で昨年度より増加に転じた。

2008年度は『学習幼稚園』以外の全ての雑誌で2007年度より減少に転じ、『小学三年生』・『小学四年生』は2006年度よりも下回った。

2009年度は全ての雑誌で下回った。特に『小学三年生』・『小学四年生』の減少具合が著しい。なお、『小学五年生』・『小学六年生』については公表されていない。

2010年度は価格が大幅に値上げされ、全ての雑誌で下落した。特に『小学二年生』から『小学四年生』までは2007年度の半分程度にまで下がっている。

2011年度は『小学二年生』が大幅に減少した。

2012年度は各誌とも微減傾向にある。

競合誌

  • 科学と学習シリーズ(学習研究社) - 1946年創刊。学研の創業者・古岡秀人はかつて『小学三年生』編集部に勤めていたことがあり後に本誌に倣った『科学と学習』シリーズを創刊、ライバル誌となった。しかし近年は購読者数の減少もあり、2004年には『学習』が季刊となった。2010年3月限りで『科学』・『学習』共に『大人の科学』を除いて休刊した。
  • たのしい○年生 / たのしい幼稚園講談社) - 昭和30年代に創刊。当初は本誌と同様、幼稚園児向けの「たのしい幼稚園」から小学6年生向けの「たのしい六年生」まで揃えられていたが、昭和40年代以降は現存する「たのしい幼稚園」を除いて全て休刊となり、2006年まで「たのしい一年生」は「入学準備 小学一年生」と同様、幼稚園児の入学準備雑誌として不定期に刊行されていた。2010年現在は発刊されておらず、講談社と小学館が協力して毎年「たのしい幼稚園」に小学館の雑誌である「学習幼稚園」や「入学準備 小学一年生」の広告を掲載して読者の斡旋を行っている。
  • ポピー全日本家庭教育研究会新学社) - 特約書店で販売される。中学生向けの教材もある。
  • 進研ゼミ小学講座』(ベネッセ
  • ジュニアエラ』(朝日新聞出版
  • たくさんのふしぎ』(福音館書店

脚注

  1. ^ べんきょうを、あそぼう。2010年「小学館の学習雑誌」マニフェスト
  2. ^ 小学二年生 増刊号|小学8年生、小学館ファミリーネット。(2016/8/6閲覧)
  3. ^ 「小学○年生」の後継は全学年対応の『小学8年生』BIGLOBEニュース 2017年1月12日
  4. ^ 夏休みの小学生向け生活&学習増刊号 『小学二年生』8月号増刊 小学8年生(仮)(2016/8/6閲覧)
  5. ^ 『小学五年生』2010年3月号「小学五年生87年間の歴史 1922→2010」。
  6. ^ a b 「小学五年生」「小学六年生」が休刊 小学館 - MSN産経ニュース(2009年10月26日)
  7. ^ 【手帖】学習まんが誌、15日創刊 小学館 - MSN産経ニュース(2010年4月4日)
  8. ^ “学習雑誌『小学三年生』『小学四年生』の休刊と、小学生向け新ムックシリーズの展開について” (PDF). 小学館. (2011年12月1日). http://www.shogakukan.co.jp/st/files/sho3_sho4.pdf 2012年6月29日閲覧。 
  9. ^ “『小学館の学習ムック』発刊のお知らせ” (PDF). 小学館. (2012年2月2日). http://www.shogakukan.co.jp/st/files/gakushumook.pdf 2012年6月29日閲覧。 
  10. ^ “『小学二年生』休刊、および今後の小学生向け出版事業について” (PDF). 小学館. (2016年10月4日). https://www.shogakukan.co.jp/sites/default/files/manual/20161004.pdf 2016年10月4日閲覧。 
  11. ^ 『小学一年生』90年のあゆみ 表紙コレクション
  12. ^ 小学館ファミリーネット|ネットくんプラスの小学館学年誌杯争奪全国小学生将棋大会告知ページ
  13. ^ 河野誠哉「〈学年誌の時代〉をめぐる社会史的考察 : 書店と戦後日本社会」、『山梨学院大学経営情報学論集』21巻、山梨学院大学経営情報学研究会、2015年、57-76頁。
  14. ^ 「小学一年生」90年のあゆみ 表紙コレクション、小学館。 - 2017年3月12日閲覧。
  15. ^ 小学館「小学二年生」が休刊へ 残るは「小学一年生」だけに、イザ!(産経新聞)、2016年10月4日 16:24。
  16. ^ a b 小学館が「小学三年生」「四年生」も休刊へ 学年誌、残るは2誌に、SankeiBiz、2011年12月1日 13:39。(インターネットアーカイブのキャッシュ)
  17. ^ a b 小学館、基幹の学年誌を大幅刷新へ、新文化、2009年10月26日。

関連項目

外部リンク