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「シンシロ」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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『'''シンシロ'''』({{IPA-ja|ɕinɕiɺo}})は、日本の[[ロック (音楽)|ロック]]・[[バンド (音楽)|バンド]]、[[サカナクション]]の[[スタジオ・アルバム]]。バンドのフロントマン[[山口一郎]]によって[[作詞]]・[[作曲]]された[[アルバム]]は、[[JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント|ビクターエンタテインメント]]より[[2009年]][[1月21日]]に[[コンパクトディスク|CD]]としてリリースされた。バンドは本作でレーベルをビクターエンタテインメントの傘下にあたるレーベル、[[FlyingStar Records|BabeStar Label]]からビクターエンタテインメントに移籍しリリースした。タイトルの「シンシロ」には「新色の白」という意味が含まれている。
『'''シンシロ'''』({{IPA-ja|ɕinɕiɺo}})は、日本の[[ロック (音楽)|ロック]]・[[バンド (音楽)|バンド]]、[[サカナクション]]の[[スタジオ・アルバム]]。バンドのフロントマン[[山口一郎]]によって[[作詞]]・[[作曲]]された[[アルバム]]は、[[JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント|ビクターエンタテインメント]]より[[2009年]][[1月21日]]に[[コンパクトディスク|CD]]としてリリースされた。バンドは本作でレーベルをビクターエンタテインメントの傘下にあたるレーベル、[[FlyingStar Records|BabeStar Label]]からビクターエンタテインメントに移籍しリリースした。タイトルの「シンシロ」には「新色の白」という意味が含まれている。


アルバムは、前作『[[NIGHT FISHING]]』の制作時まで活動していた[[札幌市|札幌]]を離れ、[[東京]]に拠点を移動し、制作ている。これは、前作のアルバムのリリース後からオファーが来ていたマネジメント会社と契約を交わしたことによる移動であり、バンドは移動までにメンバー同士の交渉などを重ねている。また、東京に進出し、兼業していた職を辞職し、バンド活動のみとなったために今までより音楽に手が伸ばせるようになったなどバンドにとっての変化が見られる。「シンシロ」は複数の[[音楽評論家]]からの肯定的評価を得ている。[[音楽雑誌]]、『CDJournal』は、アルバムそれぞれのアレンジをメンバーそれぞれが担当しているのに対して、まとまったアルバムとして完成されていることに対して称賛した。一方で、[[オールミュージック]]のアレクセイ・エレメンコは、バンドの音楽性を日本のロック・バンド、[[ASIAN KUNG-FU GENERATION]]の作品と比較し、星を3.5与えた。アレクセイは、バンドがいままでにないニューウェイブを創り出している、と肯定的にコメントもしたが、「あまりにも曲が軽快すぎる」として批判的なコメントも残している。
アルバムは、前作『[[NIGHT FISHING]]』の制作時まで活動していた[[札幌市|札幌]]を離れ、[[東京]]に拠点を移動し、制作されている。これは、前作のアルバムのリリース後からオファーが来ていたマネジメント会社と契約を交わしたことによる移動であり、バンドは移動までにメンバー同士の交渉などを重ねている。また、東京に進出し、兼業していた職を辞職し、バンド活動のみとなったために今までより音楽に手が伸ばせるようになったなどバンドにとっての変化が見られる。「シンシロ」は複数の[[音楽評論家]]からの肯定的評価を得ている。[[音楽雑誌]]、『CDJournal』は、アルバムそれぞれのアレンジをメンバーそれぞれが担当しているのに対して、まとまったアルバムとして完成されていることに対して称賛した。一方で、[[オールミュージック]]のアレクセイ・エレメンコは、バンドの音楽性を日本のロック・バンド、[[ASIAN KUNG-FU GENERATION]]の作品と比較し、星を3.5与えた。アレクセイは、バンドがいままでにないニューウェイブを創り出している、と肯定的にコメントもしたが、「あまりにも曲が軽快すぎる」として批判的なコメントも残している。


== 背景と制作 ==
== 背景と制作 ==
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| image1 = [[:en:File:Shinshiro j.jpg]] - [[英語版ウィキペディア]]のシンシロのジャケットの画像ファイルへのリンク。
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アルバムのタイトルの「シンシロ」は、バンドが構想をまとめているスケッチブックを今作で白紙に戻し、「新しい白」、「新色の白」を作るつもりでいこうという構想の元名付けられた<ref name="Excite-pt1" />。アルバムの[[ディスクジャケット]]・アートワークをアートクリエイティブ集団・[[hatos]]が務めており、「シンシロ」と言葉で発音した際に現れる波紋をデータに録り、表したデザインとなっている<ref>{{cite web | url=http://natalie.mu/music/news/12015 |title=サカナクション「シンシロ」ジャケで波形が見える |publisher=ナターシャ |work=ナタリー |date=December 23, 2008 | accessdate=February 27, 2015}}</ref>。今作でバンドはアルバムの制作方法を大きく変えており、製作地が東京になっただけではなく、アルバムのそれぞれの楽曲は各メンバーが[[デモテープ|デモ音源]]を1人で[[編曲]]し、それぞれの曲の主導権を各自持たすことによって、楽曲それぞれにメンバーながらのアレンジがされている<ref name="RockingOn" />。また、アルバムに収録されている「雑踏」は、バンドが山口と[[ギター]]、岩寺基晴の2人で活動していた当時からの楽曲であり、アルバムに収録された楽曲のなかでは唯一アウトロを編集されたのみで、原型のまま収録されている<ref name="Tower_in">{{cite web | url=http://tower.jp/article/interview/2009/01/15/100041046 |title=サカナクション |author=土田 真弓 |publisher=[[タワーレコード]] |date=2009-01-15 |accessdate=2015-02-26 |pages=1-4 }}</ref><ref name="ListenInterview">{{cite web |url=http://listen.jp/store/musictopics_2369.htm |title=話題のテクノ・ロックバンド、サカナクションが3rdアルバム発表! |publisher=Listen Japan |accessdate=2015-05-13 |archiveurl=http://web.archive.org/web/20100323042034/http://listen.jp/store/musictopics_2369.htm |archivedate=2010-03-23 }}</ref>。楽曲、「アドベンチャー」は、元々アルバムの先行シングルになる予定であった。しかし、楽曲、「[[セントレイ]]」が出来たことにより、「アドベンチャー」が狙った楽曲になり、「セントレイ」が先行シングルとして発売となった<ref name="HotExp3">{{cite web | url=http://www.hotexpress.co.jp/interview/sakanaction_090121/sakanaction_article03.html#official | title=『サカナクション』 SPECIAL INTERVIEW |author=平賀哲雄 |publisher=Hot Express |date=January 21, 2009 | accessdate=February 26, 2015 }}</ref>。{{-}}
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== プロモーションとリリース ==
== プロモーションとリリース ==
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「シンシロ」は複数の[[音楽評論家]]から賛否両論の評価を得ている。[[音楽雑誌]]『VIBE』の山田美央は、詩的なレビューを展開しており、バンドの音楽性を独自の表現で評価している<ref name="Vibe">{{cite web | url=http://www.vibe-net.com/musicinfo/release/review/?record_cd=1588 | title=サカナクション『シンシロ』 |author=山田美央 |publisher=VIBE |date=January 20, 2008 | accessdate=February 24, 2015}}</ref>。音楽配信サイト、ListenJapanの伊勢四郎は、「[[1990年代|90's]][[オルタナティヴ・ロック]]、[[ニューエイブ|ニューウェイヴ]]、[[テクノポップ]]、[[ハウス (音楽)|ハウス]]、[[アンビエント]]、[[ブラックミュージック|ブラック・ミュージック]]……などの要素を、自由に気の趣くままに料理した、サカナクションならではのサウンドがこれまで以上にきっちりと丁寧に鳴らされている」とし、バンドを逸材と評した<ref name="Listen">{{cite web | url=http://listen.jp/store/diskreview_26265.htm | title=新作レビュー シンシロ |author=伊勢四郎 |publisher=Listen.jp | accessdate=February 24, 2015 |archiveurl=http://web.archive.org/web/20090201131258/http://listen.jp/store/diskreview_26265.htm |archivedate=February 1, 2009}}</ref>。音楽雑誌、『[[CDJournal]]』は、アルバムそれぞれのアレンジをメンバーそれぞれが担当しているのに対して、まとまったアルバムとして完成されていることに対して称賛した<ref name="CDJ">{{cite web |url=http://artist.cdjournal.com/d/-/4108111335 |title=サカナクション / シンシロ [限定] |publisher=[[CDJournal]] |accessdate=February 24, 2015 }}</ref>。データベースサイト、[[オールミュージック]]のアレクセイ・エレメンコは、バンドの音楽性を日本のロック・バンド、[[ASIAN KUNG-FU GENERATION]]の作品と比較し、星を3.5与えた。アレクセイは、バンドがいままでにないニューウェイブを創り出している、と肯定的にコメントしている。しかし、「あまりにも曲が軽快すぎる」として批判的なコメントも残している<ref name="Allmusic">{{cite web | url=http://www.allmusic.com/album/shinshiro-mw0001281945 | title=Sakanaction Shinshiro |author=Alexey Eremenko |publisher=[[AllMusic]] | accessdate=February 24, 2015}}</ref>。また、第2回『[[CDショップ大賞]]』では、バンドは「シンシロ」で入賞をしている<ref>{{cite web |url=http://www.cdshop-kumiai.jp/?page_id=199 |title=第2回(2010)CDショップ大賞結果 |publisher=[[全日本CDショップ店員組合]] |accessdate=April 24, 2015}}</ref>。
「シンシロ」は複数の[[音楽評論家]]から賛否両論の評価を得ている。[[音楽雑誌]]『VIBE』の山田美央は、詩的なレビューを展開しており、バンドの音楽性を独自の表現で評価している<ref name="Vibe">{{cite web | url=http://www.vibe-net.com/musicinfo/release/review/?record_cd=1588 | title=サカナクション『シンシロ』 |author=山田美央 |publisher=VIBE |date=January 20, 2008 | accessdate=February 24, 2015}}</ref>。音楽配信サイト、ListenJapanの伊勢四郎は、「[[1990年代|90's]][[オルタナティヴ・ロック]]、[[ニューエイブ|ニューウェイヴ]]、[[テクノポップ]]、[[ハウス (音楽)|ハウス]]、[[アンビエント]]、[[ブラックミュージック|ブラック・ミュージック]]……などの要素を、自由に気の趣くままに料理した、サカナクションならではのサウンドがこれまで以上にきっちりと丁寧に鳴らされている」とし、バンドを逸材と評した<ref name="Listen">{{cite web | url=http://listen.jp/store/diskreview_26265.htm | title=新作レビュー シンシロ |author=伊勢四郎 |publisher=Listen.jp | accessdate=February 24, 2015 |archiveurl=http://web.archive.org/web/20090201131258/http://listen.jp/store/diskreview_26265.htm |archivedate=February 1, 2009}}</ref>。音楽雑誌、『[[CDJournal]]』は、アルバムそれぞれのアレンジをメンバーそれぞれが担当しているのに対して、まとまったアルバムとして完成されていることに対して称賛した<ref name="CDJ">{{cite web |url=http://artist.cdjournal.com/d/-/4108111335 |title=サカナクション / シンシロ [限定] |publisher=[[CDJournal]] |accessdate=February 24, 2015 }}</ref>。データベースサイト、[[オールミュージック]]のアレクセイ・エレメンコは、バンドの音楽性を日本のロック・バンド、[[ASIAN KUNG-FU GENERATION]]の作品と比較し、星を3.5与えた。アレクセイは、バンドがいままでにないニューウェイブを創り出している、と肯定的にコメントしている。しかし、「あまりにも曲が軽快すぎる」として批判的なコメントも残している<ref name="Allmusic">{{cite web | url=http://www.allmusic.com/album/shinshiro-mw0001281945 | title=Sakanaction Shinshiro |author=Alexey Eremenko |publisher=[[AllMusic]] | accessdate=February 24, 2015}}</ref>。また、第2回『[[CDショップ大賞]]』では、バンドは「シンシロ」で入賞をしている<ref>{{cite web |url=http://www.cdshop-kumiai.jp/?page_id=199 |title=第2回(2010)CDショップ大賞結果 |publisher=[[全日本CDショップ店員組合]] |accessdate=April 24, 2015}}</ref>。


=== チャート成績 ===
=== チャート成績 ===

2016年4月24日 (日) 14:22時点における版

『シンシロ』
サカナクションスタジオ・アルバム
リリース
ジャンル J-POP
時間
レーベル ビクターエンタテインメント
チャート最高順位
サカナクション アルバム 年表
REMIXion
2008年
シンシロ
2009年
“FISH ALIVE”30min., 1 sequence by 6 songs SAKANAQUARIUM 2009@SAPPORO
2009年
EANコード
EAN 4988002564217
『シンシロ』収録のシングル
  1. セントレイ
    リリース: 2008年12月10日 (2008-12-10)
  2. ネイティブダンサー英語版
    リリース: 2009年2月9日 (2009-02-09)
テンプレートを表示

シンシロ』(日本語発音: [ɕinɕiɺo])は、日本のロックバンドサカナクションスタジオ・アルバム。バンドのフロントマン山口一郎によって作詞作曲されたアルバムは、ビクターエンタテインメントより2009年1月21日CDとしてリリースされた。バンドは本作でレーベルをビクターエンタテインメントの傘下にあたるレーベル、BabeStar Labelからビクターエンタテインメントに移籍しリリースした。タイトルの「シンシロ」には「新色の白」という意味が含まれている。

アルバムは、前作『NIGHT FISHING』の制作時まで活動していた札幌を離れ、東京に拠点を移動し、制作されている。これは、前作のアルバムのリリース後からオファーが来ていたマネジメント会社と契約を交わしたことによる移動であり、バンドは移動までにメンバー同士の交渉などを重ねている。また、東京に進出し、兼業していた職を辞職し、バンド活動のみとなったために今までより音楽に手が伸ばせるようになったなどバンドにとっての変化が見られる。「シンシロ」は複数の音楽評論家からの肯定的評価を得ている。音楽雑誌、『CDJournal』は、アルバムそれぞれのアレンジをメンバーそれぞれが担当しているのに対して、まとまったアルバムとして完成されていることに対して称賛した。一方で、オールミュージックのアレクセイ・エレメンコは、バンドの音楽性を日本のロック・バンド、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの作品と比較し、星を3.5与えた。アレクセイは、バンドがいままでにないニューウェイブを創り出している、と肯定的にコメントもしたが、「あまりにも曲が軽快すぎる」として批判的なコメントも残している。

背景と制作

アルバムに収録された楽曲は、移転後、当時山口が住居していた神奈川県川崎市多摩区登戸にあった自宅で制作された[1]。(写真は登戸にある駅、向ヶ丘遊園駅にあるモノレール跡地、2007年6月撮影)

バンドはアルバム『NIGHT FISHING』のリリース後より複数のマネジメント会社からオファーが来ていた。バンドのメンバーは当初どこと契約をするかと考える上で、メンバーらの地元である札幌から出ることを考えていなかった。また、ほとんどのマネジメント会社も同様に東京へ進出することを提言する企業はなかった。しかし、その中でヒップランドは「いずれは東京で活動してほしい」とバンドに提言。事務所とフロントマン、山口一郎が商談を進める上で、ヒップランドに「外に発信しなくてはしけない」と言われたことや、山口が「もっと多くの人に聴いてもらいたい」などといった意志があったため、メンバーと交渉したところ、快諾。山口らバンドはヒップランドと契約し、東京へ拠点を移動した[2]。また、バンドは東京に移る際に兼業していた職を辞職し、東京進出している。これにより、音楽しか時間が無くなった分、今まで手が伸ばせるようになったという[3]

画像外部リンク
en:File:Shinshiro j.jpg - 英語版ウィキペディアのシンシロのジャケットの画像ファイルへのリンク。

アルバムのタイトルの「シンシロ」は、バンドが構想をまとめているスケッチブックを今作で白紙に戻し、「新しい白」、「新色の白」を作るつもりでいこうという構想の元名付けられた[3]。アルバムのディスクジャケット・アートワークをアートクリエイティブ集団・hatosが務めており、「シンシロ」と言葉で発音した際に現れる波紋をデータに録り、表したデザインとなっている[4]。今作でバンドはアルバムの制作方法を大きく変えており、製作地が東京になっただけではなく、アルバムのそれぞれの楽曲は各メンバーがデモ音源を1人で編曲し、それぞれの曲の主導権を各自に持たすことによって、楽曲それぞれにメンバーながらのアレンジがされている[2]。また、アルバムに収録されている「雑踏」は、バンドが山口とギター、岩寺基晴の2人で活動していた当時からの楽曲であり、アルバムに収録された楽曲のなかでは唯一アウトロを編集されたのみで、原型のまま収録されている[5][6]。楽曲、「アドベンチャー」は、元々アルバムの先行シングルになる予定であった。しかし、楽曲、「セントレイ」が出来たことにより、「アドベンチャー」が狙った楽曲になり、「セントレイ」が先行シングルとして発売となった[7]

プロモーションとリリース

映像外部リンク
ネイティブダンサー - YouTube - サカナクションのレーベル、ビクターエンタテインメント内レーベル「NFRecords sakanaction」公式チャンネルによるプロモーション・ビデオへのリンク。

アルバムは、先行シングルとして2曲がビクターエンタテインメントより、リリースされている。2008年12月10日には、マキシシングルとして『セントレイ』が[8]2009年2月9日には、『ネイティブダンサー英語版』が配信シングルとしてリリースされた[9]。また、「ネイティブダンサー」は、監督、児玉裕一プロモーション・ビデオが制作されており[9]、作品は『SPACE SHOWER Music Video Awards』でコンセプチュアル・ビデオ賞を受賞している[10]

バンドは、アルバムの発売を記念し、ライブツアー『SAKANAQUARIUM 2009“シンシロ”』を開催している[9][11][12]。ツアーは、日本では、京都名古屋福岡大阪岡山広島、東京・赤坂金沢新潟仙台札幌で行われた[9][11]。また、バンドは海外公演も行っており、2009年に韓国イムジン閣平和ヌリ公園で行われたロック・フェスティバル、『GENTRA X SSAMZIE SOUND FESTIVAL』に唯一韓国国外のアーティストとして出演している[12]

評価

評論家の評価

音楽評論家によるレビュー
レビュー・スコア
出典評価
『VIBE』中立的[13]
ListenJapan肯定的[14]
CDJournal肯定的
オールミュージック3.5/6stars[15]

「シンシロ」は複数の音楽評論家から賛否両論の評価を得ている。音楽雑誌『VIBE』の山田美央は、詩的なレビューを展開しており、バンドの音楽性を独自の表現で評価している[13]。音楽配信サイト、ListenJapanの伊勢四郎は、「90'sオルタナティヴ・ロックニューウェイヴテクノポップハウスアンビエントブラック・ミュージック……などの要素を、自由に気の趣くままに料理した、サカナクションならではのサウンドがこれまで以上にきっちりと丁寧に鳴らされている」とし、バンドを逸材と評した[14]。音楽雑誌、『CDJournal』は、アルバムそれぞれのアレンジをメンバーそれぞれが担当しているのに対して、まとまったアルバムとして完成されていることに対して称賛した[16]。データベースサイト、オールミュージックのアレクセイ・エレメンコは、バンドの音楽性を日本のロック・バンド、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの作品と比較し、星を3.5与えた。アレクセイは、バンドがいままでにないニューウェイブを創り出している、と肯定的にコメントしている。しかし、「あまりにも曲が軽快すぎる」として批判的なコメントも残している[15]。また、第2回『CDショップ大賞』では、バンドは「シンシロ」で入賞をしている[17]

チャート成績

オリコンの調査によると「シンシロ」は、2009年1月21日にフィジカルとしてリリースされた後、発売初週に1万2,000枚を売り上げている。これは、過去作であるアルバム2作品、『GO TO THE FUTURE』および『NIGHT FISHING』の2枚を合計した以上の売り上げであり、バンドにとっての快挙となった[18]

収録曲

全作詞: 山口一郎
#タイトル作詞作曲時間
1.「Ame (B)」山口一郎山口一郎
2.「ライトダンス」山口一郎山口一郎
3.セントレイ山口一郎山口一郎
4.ネイティブダンサー英語版山口一郎山口一郎
5.「minnanouta」山口一郎サカナクション
6.「雑踏」山口一郎山口一郎
7.「黄色い車」山口一郎山口一郎
8.「Enough」山口一郎山口一郎
9.「涙ディライト」山口一郎山口一郎
10.「アドベンチャー」山口一郎山口一郎
11.「Human」山口一郎山口一郎
合計時間:

チャート

「セントレイ」の週間チャート
チャート(2008年) 最高
順位
出典
日本・Billboard Top Albums Sales 11 [19]
オリコンアルバムチャート 8 [20]
チャート(2015年) 最高
順位
出典
オリコンアルバムチャート 64 [18]

売り上げ

集計団体 売り上げ/枚 出典
オリコン 3万4,000枚 [18]

発売日一覧

国/地域 発売/発信元 発売日 規格 規格品番 出典
日本の旗 日本 ビクターエンタテインメント 2009年1月21日 (2009-01-21) CD(期間限定価格盤) VICL-63223 [21]
2009年3月24日 (2009-03-24) レンタルCD VICL-63224 [22]
中華民国の旗 台湾 ロックレコード 2009年4月10日 (2009-04-10) CD GUT2262 [23]
大韓民国の旗 韓国 J-Box Entertainment 2009年4月13日 (2009-04-13) デジタル・ダウンロード [24]
世界の旗 世界 ビクターエンタテインメント 2009年7月15日 (2009-07-15) デジタル・ダウンロード [25]
大韓民国の旗 韓国 Mnet Media英語版朝鮮語版 2009年10月8日 (2009-10-08) CD 2383479 [26]
日本の旗 日本 ビクターエンタテインメント 2015年3月18日 (2015-03-18) ロスレス圧縮デジタル・ダウンロード VEAHD-10614 [27]
2015年3月25日 (2015-03-25) CD、LP VICL-64345, VIJL-60148〜9 [28]

脚注

  1. ^ "レクリエーション". 10 December 2012. JFN. TOKYO FM. 2016年3月30日閲覧 {{cite episode}}: |series=は必須です。 (説明)
  2. ^ a b 兵庫慎司 (2011年). “特集 サカナクション”. RO69. ロッキングオン. pp. 3-4. February 17, 2015閲覧。
  3. ^ a b 麦倉正樹 (January 1, 2009). “サカナクション インタビュー”. Excite. p. 1-2. August 23, 2015時点のオリジナルよりアーカイブ。February 26, 2015閲覧。
  4. ^ サカナクション「シンシロ」ジャケで波形が見える”. ナタリー. ナターシャ (December 23, 2008). February 27, 2015閲覧。
  5. ^ 土田 真弓 (2009年1月15日). “サカナクション”. タワーレコード. pp. 1-4. 2015年2月26日閲覧。
  6. ^ 話題のテクノ・ロックバンド、サカナクションが3rdアルバム発表!”. Listen Japan. 2010年3月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年5月13日閲覧。
  7. ^ 平賀哲雄 (January 21, 2009). “『サカナクション』 SPECIAL INTERVIEW”. Hot Express. February 26, 2015閲覧。
  8. ^ サカナクション新曲タイトルにちなんで千円ライブ”. ナタリー. ナターシャ (2008年12月12日). February 17, 2015閲覧。
  9. ^ a b c d サカナクション「ネイティブダンサー」のPVは「UNIQLOCK」CMチーム制作”. BARKS (January 19, 2009). February 24, 2015閲覧。
  10. ^ 児玉裕一監督が3年連続最優秀監督賞!”. White Screen (March 19, 2009). February 26, 2015閲覧。
  11. ^ a b サカナクション アルバム『シンシロ』レコ発全国ツアーが全公演ソールドアウト!”. RO69. ロッキングオン (February 25, 2009). February 27, 2015閲覧。
  12. ^ a b サカナクション、韓国のオーディエンスを熱くさせた初の海外公演”. BARKS (October 16, 2009). February 27, 2015閲覧。
  13. ^ a b 山田美央 (January 20, 2008). “サカナクション『シンシロ』”. VIBE. February 24, 2015閲覧。
  14. ^ a b 伊勢四郎. “新作レビュー シンシロ”. Listen.jp. February 1, 2009時点のオリジナルよりアーカイブ。February 24, 2015閲覧。
  15. ^ a b Alexey Eremenko. “Sakanaction Shinshiro”. AllMusic. February 24, 2015閲覧。
  16. ^ サカナクション / シンシロ [限定]”. CDJournal. February 24, 2015閲覧。
  17. ^ 第2回(2010)CDショップ大賞結果”. 全日本CDショップ店員組合. April 24, 2015閲覧。
  18. ^ a b c オリコンランキング情報サービス「you大樹」”. オリコン. August 31, 2015閲覧。
  19. ^ 2009/02/02付:Japan Billboard Top Albums Sales”. Billboard. 阪神コンテンツリンク (January 29, 2009). January 10, 2016閲覧。
  20. ^ シンシロ”. オリコン. December 13, 2014閲覧。
  21. ^ 【CD】シンシロ<通常価格盤>”. タワーレコード. February 16, 2015閲覧。
  22. ^ シンシロ(通常盤)”. ビクターエンタテインメント. February 26, 2015閲覧。
  23. ^ sakanaction 魚韻 / 新白” (中国語). Books.com.tw. February 17, 2015閲覧。
  24. ^ シンシロ (Shinshiro)” (韓国語). Bugs. February 17, 2015閲覧。
  25. ^ サカナクション、ライヴ音源第2弾をiTunes限定配信&アルバム世界配信”. BARKS (July 3, 2009). February 17, 2015閲覧。
  26. ^ サカナクション(사카낙션) - シンシロ [신시로]” (韓国語). Hot Tracks. April 18, 2015閲覧。
  27. ^ シンシロ”. Onkyo & Pioneer Innovations Corporation (March 18, 2015). March 27, 2015閲覧。
  28. ^ サカナクション、アナログ&ハイレゾ配信企画始動”. ナタリー. ナターシャ (February 10, 2015). February 17, 2015閲覧。