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「福井鉄道F1000形電車」の版間の差分

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{{鉄道車両
{{鉄道車両
|車両名 = 福井鉄道F1000形電車<br />FUKURAM(ふくらむ)
|車両名=福井鉄道F1000形電車<br />FUKURAM(ふくらむ)
|社色=green
|社色=green
|画像= Orange Fukuram.JPG
|画像=F1000FUKURAM.JPG
|pxl=280px
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|画像説明= F1000形<br />([[福井 (福井県)#福井鉄道_2|福井駅前電停]] 2015年6)
|画像説明=F1000形<br />([[越前武生駅]]2015年2
|編成両数 = 3車体連接車
|編成両数=3車体連接車
|営業最高速度=65
|編成定員 = 155(座席53)人
|設計最高速度=70
|起動加速度=3.5
|減速度(常用最大)=4.4
|減速度(非常)=5.0
|編成定員=155人(座席53人)
|全長=27,160
|全長=27,160
|全幅=2,650
|全幅=2,650
|全高=3,437
|全高=3,437
|車体材質=[[耐候性鋼]]<br />前頭部:[[繊維強化プラスチック|ガラス繊維強化プラスチック]]
|軌間 = 1,067
|軌間=1,067
|営業最高速度 = 65<ref name="fukutetsupdf">{{cite web|url=http://www.fukutetsu.jp/pdf/anzenhoukokusyo2015train.pdf|title=鉄道安全報告書2015|format=PDF|page=12|publisher=福井鉄道|accessdate=2015-08-31}}</ref>
|編成質量=37[[トン|t]]
|設計最高速度 = 70<ref name="fukutetsupdf"/>
|電気方式=[[直流電化|直流]]600[[ボルト (単位)|V]]([[架空電車線方式]])
|編成質量 = 37[[トン|t]]<ref name="fukutetsupdf"/>
|主電動機=[[かご形三相誘導電動機]] 100[[ワット|kW]]×3基
|制御装置 = [[可変電圧可変周波数制御|VVVFインバータ制御]]<ref name="fukutetsupdf"/>
|歯車比=6.789<ref name="n2013_p196"/>
|制動方式 = [[ディスクブレーキ#鉄道車両|油圧式ディスクブレーキ]]<ref name="fukutetsupdf"/>
|駆動装置=[[車体装架カルダン駆動方式|車体装荷式直角カルダン軸駆動方式]]
|電気方式 = [[直流電化|直流]]600[[ボルト (単位)|V]]
|制御装置=[[絶縁ゲートバイポーラトランジスタ|IGBT]]-[[可変電圧可変周波数制御|VVVFインバータ制御]]
|駆動装置 = 車体装荷式[[車体装架カルダン駆動方式|直角カルダン]]軸駆動方式 東洋電機製造製<ref name="toyo"/>
|台車=独立車輪式[[ボルスタレス台車]]
|電動機 = [[かご形三相誘導電動機|三相交流誘導電動機]]TDK6413-B 東洋電機製造製<ref name="toyo"/>
|制動方式=[[回生ブレーキ|回生]]・[[発電ブレーキ|発電]]併用電気ブレーキ<br />油圧式[[ディスクブレーキ]]
|製造メーカー = [[新潟トランシス]]
|製造初年=2013年
|備考 = 出典:『鉄道ファン』2013年6月号<br />{{ローレル賞|54|2014|link=no|align=right}}
|製造メーカー=[[新潟トランシス]]
|備考=出典:[[#rst203|『鉄道車両と技術』通巻203号]]
|備考全幅 ={{ローレル賞|54|2014|link=no|align=right}}
}}
}}
'''福井鉄道F1000形電車'''(ふくいてつどうF1000がたでんしゃ)は、[[福井鉄道]][[路面電車]]である。
'''福井鉄道F1000形電車'''(ふくいてつどうF1000がたでんしゃ)は、[[福井鉄道]]が保有する[[路面電車]][[鉄道車両|車両]]である。3車体・3台車方式の[[超低床電車]]で、「'''FUKURAM'''」(ふくらむ)の愛称を持つ。[[2013年]](平成25年)3月に営業運転を開始し、[[2016年]](平成28年)3月時点で3編成在籍する。


福井鉄道の路線である[[福井鉄道福武線|福武線]]で運用されるほか、一部の編成は[[えちぜん鉄道]][[えちぜん鉄道三国芦原線|三国芦原線]]との相互直通運転(フェニックス田原町ライン、2016年3月運転開始)でも使用されている。
== 概要 ==
[[2013年]](平成25年)[[3月31日]]に営業運転を開始した<ref> [http://www.pref.fukui.jp/doc/sokou/fukutetsu/lrvunkou.html 福井鉄道新型車両(LRV)運行開始のお知らせ] 福井県 2013年12月25日閲覧</ref>、3車体・3台車方式の100%低床構造の車両である。ドイツの車両製造メーカーである[[アドトランツ]](後にボンバルディア・トランスポーテーションに吸収)の[[ブレーメン形]]超低床電車をライセンス導入して、[[新潟トランシス]]で製造された。この製造方式は、[[万葉線MLRV1000形電車|万葉線MLRV1000形]]や[[富山ライトレールTLR0600形電車|富山ライトレールTLR0600形]]などと同様だが、本形式は国内で初めて中間車を組み込んだ3車体構造をとり、車体全長は約27メートル、定員は155人(着席定員53人)である。


== 導入までの経緯 ==
愛称は'''FUKURAM'''(ふくらむ)。これは、「FUKUI(福井)」と「TRAM(トラム)」を組み合わせた造語であり、街や夢が膨らむとの意味が込められている。2014年には[[鉄道友の会]]の[[ローレル賞]]を受賞した。
F1000形が導入された[[福井鉄道]]の[[福井鉄道福武線|福武線]]は、[[福井県]]の[[越前市]](旧[[武生市]])・[[鯖江市]]・[[福井市]]を結ぶ20キロメートル余りの鉄道路線で、福井市内の一部に[[道路]]上を走る[[併用軌道]]区間があるという特徴を持つ<ref name="rj529">[[#rj529|「地方鉄道レポート74 福井鉄道」]]</ref>。


[[ファイル:Fukutetsu-Step.JPG|thumb|left|200px|併用軌道区間のホームに停車した高床車と乗降に用いる補助ステップ(2006年撮影)]]
2015年2月18日には、第2編成F1002が営業運転開始。福井の海と空をイメージした青色基調とし、車体下のシルバーラインは第一編成から継承し爽快感を表現したものとなっている<ref> [http://news.mynavi.jp/news/2015/02/10/084/ 福井鉄道F1000形第2編成、青の基調色で運行開始 - 200形モハ201号車は引退] マイナビニュース 2013年12月25日閲覧</ref>。また、内装では座席クッションの厚みを増す<ref>{{Cite web|author=fukutetsu_info|date=2015-02-12|url=https://twitter.com/fukutetsu_info/status/565781617352798209|title=座席のクッションを厚くしたりして、座り心地を向上させました。...|publisher =福井鉄道(株)|accessdate=2015-02-19}}</ref>、天井ポールの位置を少し通路側に移す<ref>{{Cite web|author=fukutetsu_info|date=2015-02-12|url=https://twitter.com/fukutetsu_info/status/565782214248382464|title=天井のポールの位置を少し通路側に移しました。...|publisher =福井鉄道(株)|accessdate=2015-02-19}}</ref>、温風ヒータの強化<ref>{{Cite web|author=fukutetsu_info|date=2015-02-12|url=https://twitter.com/fukutetsu_info/status/565783644426764288|title=他にも温風ヒータの強化などをしています。乗られた際にちょっと気にしてみて下さい。...|publisher =福井鉄道(株)|accessdate=2015-02-19}}</ref>などといったマイナーチェンジが施されている。


かつては併用軌道区間も含め福武線の列車は大型の高床車両で運転されており、併用軌道区間の停留場にて停車する際は低床の[[プラットホーム|ホーム]]との間に大きな段差が生じていた<ref name="ex02p12">[[#ex02|「特集福井鉄道の挑戦」]]12-17頁</ref>。そこで福井鉄道は[[2005年]](平成17年)、親会社の[[名古屋鉄道]](名鉄)から路線の廃止に伴って不要となった低床の路面電車車両([[名鉄モ880形電車|880形]]・[[名鉄モ770形電車 (2代)|770形]]・[[名鉄モ800形電車 (2代)|800形]])を購入し、翌年の運転開始にあわせて併用軌道区間以外の各駅のホームを切り下げて低床ホームに統一した<ref name="rj529"/>。ただし主として朝夕の通勤通学輸送にあてるため、[[福井鉄道200形電車|200形]]をはじめ一部の大型高床車両は残された<ref name="rj529"/>。
2016年3月17日にはFUKURAMの第3編成が搬入された。
福井の美しい緑と重なる爽やかで明るい緑を基調に、新芽のイメージから未来への希望を表現している。


低床車両導入後の[[2007年]](平成19年)9月、経営の悪化によって福井鉄道は福井県と福武線沿線3市に支援を要請するに至り、福武線の存廃問題が浮上する<ref name="ex02p12"/>。支援要請を受けて県と沿線3市は福井鉄道および親会社名鉄と協議を続け、翌[[2008年]](平成20年)3月福武線存続の方針を確認、5月には「福井鉄道福武線活性化連携協議会」を設置した<ref name="ex02p12"/>。さらに同年12月には沿線企業・団体で名鉄が保有する福井鉄道の全株式を引き受け、会社の経営体制も変更している<ref name="ex02p12"/>。こうした過程を経て[[2009年]](平成21年)2月、連携協議会では「福井鉄道福武線地域公共交通総合連携計画」を策定し、[[地域公共交通の活性化及び再生に関する法律]]に基づく鉄道事業再構築実施計画の認定を国から受けた<ref name="ex02p12"/>。この再構築実施計画の期間は[[2018年]]3月までの10年間で<ref name="rj529"/>、設備の更新および維持修繕に対する補助と沿線3市による鉄道用地取得の3点に対して総額55億2,700万円(うち国庫補助10億円、その他は県・沿線3市などの負担)の財政支援を受けるものとされた<ref name="ex02p12"/>。
2016年3月27日から、福井鉄道とえちぜん鉄道の[[直通運転|相互直通運転]]が開始され、[[名鉄モ770形電車 (2代)| 770形]]と共に直通運転列車に使用される。


上記の総合連携計画には、2006年以降も残存している大型高床車両を置き換えて[[バリアフリー]]化を推進すべく、新型車両4編成の導入も盛り込まれた<ref name="ex02p23">[[#ex02|「特集福井鉄道の挑戦」]]23-25頁</ref>。新型車両導入決定を受けて福井鉄道と県は車両メーカーと車両形式の選定を開始する<ref name="ex02p23"/>。この選定作業には、当時福井鉄道との相互直通運転を検討していた[[えちぜん鉄道]]も、車両調達コストの圧縮と運行・メンテナンスの都合を考慮して加わった<ref name="ex02p23"/>。通勤通学輸送時の状況から少なくとも150 - 170人程度の定員が必要であるといった点が考慮され、検討の結果[[新潟トランシス]]が製造する100%低床構造の[[超低床電車|超低床車両]]で、3車体式の形式を採用することとなった<ref name="ex02p23"/>。こうして導入された新型車両がF1000形である。車両のコンセプトは「人と環境にやさしい」とされた<ref>[[#rst203|「福井鉄道福武線新型車両F1000形の概要と福武線の今後について」]]8頁</ref>。
なお、福井鉄道の自社発注車両は[[福井鉄道200形電車|200形]]以来53年ぶりである。
<gallery>
ファイル:Blue fukuram.JPG|第2編成 (F1002)
ファイル:Fukui Railway F1003.jpg|第3編成 (F1003)
</gallery>


== 事故 ==
=== 導入計画 ===
連携協議会が[[2012年]](平成24年)3月に作成した「福井鉄道LRT整備計画」では、福井鉄道は新型の低床車両(F1000形)を2012年度と2014 - 2016年度に1編成ずつ導入するものとされた<ref name="plan">{{PDFlink|[http://www.city.fukui.lg.jp/kurasi/koutu/public/renkei_d/fil/071.pdf 「福井鉄道LRT整備計画」]7頁}}([http://www.city.fukui.lg.jp/ 福井市ウェブサイト])、2016年4月17日閲覧</ref>。車両を導入しない2013年度は、車両基地を新型車両の保守修繕作業に対応するよう更新する<ref name="plan"/>。事業費は最初の編成については3億4,690万円(うち国が1億1,560万円、県が2億700万円、会社が2,430万円を負担)、それ以後の編成については3億1,690万円(うち国が1億560万円、県が2億700万円、会社が430万円を負担)を見込む<ref name="plan"/>。
* [[2015年]][[10月15日]]午前7時50分頃、福武線[[木田四ツ辻駅]]付近の路上でF1002編成が脱線する事故が発生。乗客乗員に負傷者は出なかったが、この事故の影響で福武線は当日中[[赤十字前駅]]と[[田原町駅 (福井県)|田原町駅]]の間で運転を取りやめ、バスによる[[代行輸送]]を行った<ref>[http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151015-00010002-fukui-l18&pos=5 福井鉄道の次世代型低床車両が脱線 福武線、乗員乗客200人にけがなし] [[福井新聞]](2015年10月15日)、2015年10月17日閲覧。</ref><ref>[http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151015-00000014-rescuenow-soci&pos=3 福井鉄道で脱線事故 明日16日から運転再開予定] レスキューナウニュース(2015年10月15日)、2015年10月17日閲覧。</ref>。
{{-}}

== 車体・主要機器 ==
=== 車体と車両メーカー ===
[[ファイル:Fukui Railway F1000 series006.JPG|thumb|F1000形の外観<br />写真はF1001([[北府駅]]・2013年4月)]]
[[ファイル:Interior of Fukui Railway F1001.jpg|thumb|車内の様子(F1001)。中間車C車から先頭車A車方向を撮影。<br />(2016年3月)]]

F1000形は、[[新潟トランシス]]の製造による3車体3台車式・100%低床構造の超低床電車である<ref name="rf626">[[#rf626|「CAR INFO 福井鉄道F1000形」]]</ref>。新潟トランシスによる超低床電車製造は、同社の前身である旧[[新潟鐵工所]]の時代にさかのぼる<ref name="ex03_p6">[[#ex03|「特集・リトルダンサーと日本の超低床車」]]6-7頁</ref>。その第1号は[[1997年]](平成9年)に[[熊本市交通局]]へ納入した[[熊本市交通局9700形電車|9700形]]で、[[車軸]]のない独立車輪を用いることで低床化を実現するという[[アドトランツ]]([[ドイツ]]、現・[[ボンバルディア・トランスポーテーション]])の超低床電車、通称「[[ブレーメン形]]」を導入し、足回りを同社から輸入して日本国内で製造した車体と組み合わせた車両である<ref name="ex03_p6"/>。続いて[[2002年]](平成14年)に[[岡山電気軌道]]へ納入した[[岡山電気軌道9200形電車|9200形]]では、アドトランツが新開発した超低床電車シリーズ「インチェントロ」の車体デザインを取り入れ、丸みを帯びた車体に変更した<ref name="ex03_p19">[[#ex03|「特集・リトルダンサーと日本の超低床車」]]19頁</ref>。以後この仕様が標準として各地への納入が続いており、F1000形もこの車両シリーズの一つにあたる<ref name="ex03_p19"/>。ただし従前の車両はすべて2車体2台車式であり、中間車を組み込んだ3車体3台車式車両の製造はF1000形が初めてである<ref name="ex03_p19"/>。なお、これらの車両製造の途中で新潟トランシスは台車製造のライセンスを取得して台車の自社製造を行うようになっており<ref name="ex03_p19"/>、F1000形でも車体製造と艤装に加えて台車製造も新潟トランシスが行っている<ref name="rst203_p9">[[#rst203|「福井鉄道福武線新型車両F1000形の概要と福武線の今後について」]]9-10頁<!--節2.1--></ref>。

車体[[構体 (鉄道車両)|構体]]には耐久性と保守性を考慮して[[耐候性鋼|耐候性鋼板]] (SPA) を使用し、屋根と床板には[[ステンレス鋼|ステンレス鋼板]]を用いる<ref name="rst203_p10">[[#rst203|「福井鉄道福武線新型車両F1000形の概要と福武線の今後について」]]10-12頁<!--節2.2-2.4--></ref>。また先頭部は[[繊維強化プラスチック|ガラス繊維強化プラスチック]] (GRP) 製である<ref name="rst203_p10"/>。連結部を除いた車体の長さは先頭車が8.82メートル、中間車が7.68メートルで、編成全体の長さは27.16メートル<ref name="rst203_p9"/>。車体の幅は最大2.65メートルで<ref name="rst203_p9"/>、上記の新潟トランシス製の他形式より25センチメートル広い<ref name="rj566">[[#rj566|「小さな都市間鉄道福井鉄道」]]</ref>。これは福武線では200形など大型の車両が運行されるために[[車両限界]]が通常の路面電車よりも大きいことによる<ref name="rj566"/>。車体の高さ(パンタグラフ折りたたみ高さ)は3.437メートル、自重は37トン<ref name="rst203_p9"/>。塗装は車体下部にシルバーのラインが入るという点は各編成で共通するが、編成毎に異なる(下記[[#運行開始と各車の状況]]と参照)。

レール上面から車内の床面までの高さは、通路部分は39センチメートルだが、出入り口ステップ部分ではさらに下げて33センチメートルとし、乗降時のホームとの段差を極力小さくしている<ref name="rst203_p10"/>。ドアは電動スライド式の[[プラグドア]](有効幅1.25メートル、両開き式)で、片側4か所ずつ計8か所の設置<ref name="rst203_p10"/>。座席は[[クロスシート]]を中心とし一部に[[ロングシート]]を配する<ref name="rj560">[[#rj560|「RAILWAY TOPICS 福井鉄道に新型低床車両が登場」]]</ref>。クロスシート部分は他形式では1.5人掛け程度の幅だが、F1000形では車体幅が広いため2人掛けとなっている<ref name="rj566"/>。定員は着席53人・立席102人で合計155人<ref name="rf626"/>。中間車に[[車椅子スペース]]を設ける<ref name="rf626"/>。室内灯には[[LED照明|LED]]を使用しており消費電力の抑制を図っている<ref name="rst203_p10"/>。

3車体のうち[[越前武生駅]]側の先頭車を「A車」、[[田原町駅 (福井県)|田原町駅]]側の先頭車を「B車」、中間車を「C車」と称するが、車両の番号は越前武生側から順に1 - 3と振られている(例えば第1編成の越前武生側先頭車は「F1001-1」、中間車は「F1001-2」、田原町側先頭車は「F1001-3」となっている)<ref name="rf626"/>。

=== 台車・床下機器 ===
[[鉄道車両の台車|台車]]は各車中央部に1台ずつ、車軸のない左右独立の車輪4輪からなる[[ボルスタレス台車|ボルスタレス式]][[ボギー台車]]を配する<ref name="rst203_p12">[[#rst203|「福井鉄道福武線新型車両F1000形の概要と福武線の今後について」]]12-15頁<!--節2.5-2.9--></ref><ref name="rf626"/>。台車・車体間の[[枕バネ]]には[[ゴム]]バネが使用され、車輪・台車間の軸バネにはゴムバネとコイルバネが併用されている<ref name="rst203_p12"/>。また車輪には防音・防振による乗り心地の改善を目的に<ref name="ex03_p19"/>、ゴムを挟み込んだ[[弾性車輪]]を使用する<ref name="rst203_p12"/>。車輪直径は660ミリメートル<ref name="rst203_p12"/>。

[[主電動機]]は出力100[[ワット|キロワット]]の[[かご形三相誘導電動機]]([[東洋電機製造]]製、形式名TDK6413-B)で<ref name="toyo">[[#toyo|『東洋電機技報』第129号]]</ref>、台車1ユニットにつき1台ずつ搭載<ref name="rj560"/>。主電動機は車体側の客室座席直下に装荷されており<ref name="rst203_p12"/>、[[自在継手]](ユニバーサルジョイント)を介して動力を駆動装置に伝えるという[[車体装架カルダン駆動方式|車体装荷式直角カルダン軸駆動方式]]を採用している<ref name="toyo"/>。具体的には、駆動力は主電動機から自在継手、[[プロペラシャフト|推進軸]](スプライン軸)、[[かさ歯車]]、2段減速平歯車装置を経て片側(電動機に近い側)の車輪に伝わり、さらに駆動軸(ねじり軸)を介して反対側の車輪に伝達される<ref name="rst203_p12"/>。なお主電動機から直接動力が伝わる[[駆動輪|動輪]]は主電動機に近い側の左右2輪のみであり、この動輪のみで駆動力とブレーキ力を賄うことから、台車・車体間の枕バネを動輪側へ偏らせて[[粘着式鉄道|粘着力]]の向上を図っている<ref name="rst203_p12"/>。

[[鉄道のブレーキ|ブレーキ]]は、主電動機を用いる電気ブレーキ([[発電ブレーキ|発電]]・[[回生ブレーキ|回生]]併用)があり、これで低速域まで減速する<ref name="rst203_p12"/>。それ以降は機械ブレーキであるバネ作用・油圧緩め式の[[ディスクブレーキ]]を用いる<ref name="rst203_p12"/>。ディスクの取り付け位置は台車ではなく主電動機の出力軸である<ref name="toyo"/>。これらが常用ブレーキで、他にも別系統で[[二次電池|蓄電池]]駆動の[[電磁吸着ブレーキ]](トラックブレーキ)を[[保安ブレーキ]]として備えており、各台車車輪間に機器を設置する<ref name="rst203_p12"/>。また制動距離確保のため[[砂まき装置]]を装備しており、適宜散布できるほか滑走時や非常ブレーキ・保安ブレーキ使用時には自動的に砂が散布される<ref name="rst203_p12"/>。

設計最高速度は70[[キロメートル毎時]]である<ref name="rst203_p9"/>。

=== 屋上機器 ===
床下機器は主電動機や駆動関連機器のみと最小限に留められており、主要な機器は屋根上に配置されている<ref name="rst203_p12"/>。

[[集電装置]]はシングルアーム式パンタグラフ(形式名FB500.80<ref name="n2013_p196">[[#n2013|「鉄道車両年鑑2013年版」]]196頁</ref>)で、先頭車のうちA車にある<ref name="rst203_p12"/>。電動機への供給電力を制御する[[電気車の速度制御|主制御装置]]は[[絶縁ゲートバイポーラトランジスタ|IGBT素子]]を使用する[[可変電圧可変周波数制御|VVVFインバータ制御]]方式であり([[三菱電機]]製<ref name="rst203_p9"/>、形式名MAP-101-75VD250<ref name="n2013_p196"/>)、主電動機1基につき1群ずつ、計3群搭載されている<ref name="rst203_p12"/>。配置はA車屋上に2群、中間車のC車屋上に1群<ref name="rst203_p12"/>。

その他、屋上に配置された機器としては、[[冷房装置]]の[[室外機]](各車、冷房装置の形式名はCU206SC<ref name="n2013_p196"/>)、蓄電池(C車)、[[静止形インバータ|SIV装置]](B車)がある<ref name="rst203_p12"/>。

=== 運転台関連 ===
運転台は左右双方のホームに対応するため中央部に配置されている(運賃箱も運転席後ろの中央部にある)<ref name="rst203_p10"/>。[[マスター・コントローラー]]は左手扱いのワンハンドル式を採用する<ref name="rst203_p10"/>。車体の[[バックミラー]]は車外確認用の小型カメラで代用されており、その映像は運転台左右に配置されたモニターに表示される<ref name="rst203_p10"/>。

== 運行開始と各車の状況 ==
=== 第1編成 (F1001) ===
[[ファイル:Orange Fukuram.JPG|thumb|第1編成 (F1001)<br />([[福井駅 (福井県)#福井鉄道_2|福井駅前電停]]・2015年6月)]]

第1編成 (F1001) は、[[2013年]](平成25年)[[3月12日]]、福武線[[北府駅]]に隣接する福井鉄道の車両工場に搬入された<ref name="c20130313">「50年ぶりの新型車両導入 福井鉄道福武線 31日から営業運転」『[[中日新聞]]』福井版2013年3月13日付朝刊総合21頁</ref>。製造費は約3億1,700万円<ref name="c20130313"/>。福井鉄道が中古車両を除く新型車両を導入したのは[[1962年]](昭和37年)の[[福井鉄道200形電車|200形]]<ref name="rj529"/>導入以来50年ぶりのことであった<ref name="c20130331">「静かで快適 目を引く外観 福鉄50年ぶり きょうから新型車両運行」『中日新聞』福井版2013年3月31日付朝刊24頁</ref>。3月30日に招待客らによる試乗会が行われ<ref name="c20130331"/>、翌[[3月31日|31日]]に[[越前武生駅]]にて出発式を行って営業運転を開始した<ref name="c20130401">「FUKURAM出発 福鉄新型車両」『中日新聞』福井版2013年4月1日付朝刊14頁</ref>。

第1編成の車体塗装は、[[オレンジ色]]を基調に車体下部にシルバーのラインを入れたものとなっている。この塗装は運行開始に先立って県民投票にて決定された。投票は「新型車両デザイン総選挙」と銘打って[[2012年]](平成24年)9月に実施<ref name="ex02p23"/>。デザイン案は福井鉄道と[[仁愛大学]](越前市)の学生らが選定したもので、インパクトがありなおかつ北陸の寒いイメージを払拭しようとの狙いから、暖色系3色(オレンジ・赤・黄)の単色またはそれぞれ下部にシルバーのラインを入れる、という計6案が選ばれた<ref>「福鉄総選挙参加募る 50年ぶり新車を導入 車両デザイン投票で決定」『中日新聞』福井版2012年9月7日付朝刊総合21頁</ref>。福井県内在住・在勤者を対象とする投票の結果、6案のうちオレンジとシルバーのデザイン案が投票総数6,606票の3割超(2,028票)の支持を集めたことから採用されている<ref name="ex02p23"/>。

運行開始後F1000形は県民の注目を集めて人気を博し、特に1か月後の[[ゴールデンウィーク]]期間中には沿線のイベントも重なってF1000形で運行された各列車は満員となった<ref name="ex02p23"/>。この人気によって福井鉄道の2013年度上期(4月 - 8月)における乗客数は前年同期比で約6万3,000人増加(8.7%増)したという<ref name="ex02p23"/>。

[[2014年]](平成26年)、F1000形は[[鉄道友の会]]の「[[ローレル賞]]」を受賞した。
{{-}}

=== 第2編成 (F1002) ===
[[ファイル:Fukui Railway F1002.jpg|thumb|第2編成 (F1002)<br />(2016年3月・[[市役所前駅 (福井県)|市役所前電停]]付近)]]

第2編成 (F1002) は、[[2015年]](平成17年)[[2月5日]]に福井鉄道の車両工場に搬入された<ref name="c20150206">「さわやかフクラム 福鉄新車搬入」『中日新聞』福井版2015年2月6日付18頁</ref>。車体の塗装は[[青|ブルー]]。福井の海と空をブルーで表し、車体下部にシルバーのラインを加えることでさわやかさを表現したという<ref name="c20150206"/>。また車内ではシートの厚みを増して座りやすくする、天井の手摺りの位置を変更する、といった改良が加えられている<ref name="ex05p125">[[#ex05|「福井鉄道・えちぜん鉄道相互乗り入れ事業」]]125-126頁</ref>。購入費用は3億1千万円<ref name="c20150206"/>。[[2月18日]]より営業運転を開始した<ref name="c20150206"/><ref name="ex05p125"/>。

営業運転開始後の2015年10月15日朝、第2編成は木田四ツ辻電停(当時・2016年3月[[商工会議所前駅|商工会議所前]]へ改称)近くの[[フェニックス通り (福井県福井市)|フェニックス通り]]上にて最後部の車輪2つが[[軌条|レール]]から外れるという[[列車脱線事故|脱線事故]]を起こした<ref>「福鉄福武線で脱線」『中日新聞』福井版2015年10月16日付朝刊22頁</ref>。事故発生後終日運休となっていた福武線は翌日始発より運転を再開したが、福井鉄道では車両の安全確認のため当面F1000形を第1編成も含め2編成とも運転を取りやめるという措置をとった<ref>「「フクラム」運行、当分見合わせ 脱線事故で」『中日新聞』福井版2015年10月17日付朝刊総合21頁</ref>。脱線事故の主因が[[軌間|レールの幅]]が基準より拡大していたためであったことから12月28日までに全線にわたって補修工事が実施され、31日より2か月半ぶりに第2編成が運転を再開し、同時に第1編成についても定期検査後に運転を再開すると発表された<ref>「フクラム運転再開 2カ月半ぶり」『中日新聞』福井版2015年12月31日付朝刊10頁</ref>。
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=== 第3編成 (F1003) ===
[[ファイル:Fukui Railway F1003.jpg|thumb|第3編成 (F1003)<br />(2016年3月・[[商工会議所前駅|商工会議所前電停]]付近)]]

第3編成 (F1003) は、[[2016年]](平成28年)[[3月17日]]に福井鉄道の車両工場に搬入された<ref name="f20160318">「[http://megalodon.jp/2016-0405-2318-21/www.fukuishimbun.co.jp/localnews/society/91667.html 福井鉄道フクラムにグリーン登場 低床F1000形、第3弾]」『[[福井新聞]]』2016年3月18付。[http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/society/91667.html オリジナル]の2016年4月5日時点によるアーカイブ。</ref>。車体の塗装は[[緑|グリーン]]。さわやかで明るいグリーンを福井の緑に重ね、新芽のイメージによって未来への希望を表現したデザインという<ref name="f20160318"/>。[[3月20日]]より営業運転を開始した<ref name="f20160318"/><ref>[[#rj596|「RAILWAY TOPICS えちぜん鉄道と福井鉄道が直通運転開始」]]</ref>。
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=== 第4編成(計画中) ===
福井鉄道によると、2016年秋以降に第4編成の導入が予定されている<ref name="f20160318"/>。

=== 愛称について ===
[[ファイル:Logo of Fukui Railway F1003.jpg|thumb|車体のロゴ(2016年3月)]]

前述の通り、第1編成の運行開始に先立ってデザイン投票が行われたが、これに続いて福井鉄道は愛称も県民から募集した<ref name="ex02p23"/>。260点の応募があり、その中から「'''FUKURAM'''」(ふくらむ)という愛称が選ばれ<ref name="ex02p23"/>、第1編成の出発式で発表された<ref name="c20130401"/>。

福井鉄道によると「FUKURAM」という愛称は、「FUKUI」(福井)と「TRAM」(トラム、[[路面電車]]の意)を組み合わせた造語であり、福井鉄道を中心に街が膨らむ、人々の生活や思い、夢が膨らむ、という意味を込めたもの<ref name="rst203_p10"/>。さらに日本語を想起させる語感であり親しみや愛着が湧きやすいとの考えから採用したという<ref name="rst203_p10"/>。
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== えちぜん鉄道への乗り入れ ==
[[ファイル:Echizen Railway 7011 and Fukui Railway F1001.jpg|thumb|相互直通運転の終点[[鷲塚針原駅]]にて並ぶF1001と[[国鉄119系電車|えちぜん鉄道MC7000形]]<br />(2016年3月)]]
[[ファイル:Echizen railway L-01.jpg|thumb|えちぜん鉄道が導入したL形「ki-bo」<br />(2016年3月・商工会議所前電停付近)]]

2016年[[3月27日]]、福井鉄道福武線と[[えちぜん鉄道]][[えちぜん鉄道三国芦原線|三国芦原線]]の相互直通運転(フェニックス田原町ライン)の運転が開始された。直通列車には、福井鉄道側はF1000形と[[名鉄モ770形電車 (2代)|770形]]を充当している<ref name="rf661">[[#rf661|「CAR INFO えちぜん鉄道L形」]]</ref>。ただしF1000形は第1編成と第2編成の2編成のみ使用され、相互直通運転開始の1週間前に導入された第3編成の乗り入れは予定されていない<ref name="f20160318"/>。

一方えちぜん鉄道側は相互直通運転にあわせて超低床電車[[えちぜん鉄道L形電車|L形]](愛称「ki-bo」)を導入した<ref name="rf661"/>。F1000形と同じく新潟トランシス製の超低床電車で、基本性能は同一<ref name="ex05p125"/>。導入後はメンテナンスにおいて福井鉄道・えちぜん鉄道両社間で部品の相互融通などが行われる<ref name="ex05p125"/>。
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== 脚注 ==
== 脚注 ==
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=== 出典 ===
== 参考文献 ==
{{Reflist|2|refs=
<ref name="toyo">[http://www.toyodenki.co.jp/html/giho/giho-130.html#09 「東洋電機製造技報」第129号 2014年4月発行号]</ref>
}}

{{Commons|Category:Fukui Railway F1000}}
{{Commons|Category:Fukui Railway F1000}}
* 『[[鉄道ジャーナル]]』各号
** {{Cite journal|和書|author=[[鈴木文彦]] |title=地方鉄道レポート74 福井鉄道 |journal=鉄道ジャーナル |volume=第44巻第11号(通巻529号) |publisher=[[成美堂出版]] |date=2010-11 |pages=94-103 |ref=rj529 }}
** {{Cite journal|和書|title=RAILWAY TOPICS 福井鉄道に新型低床車両が登場 |journal=鉄道ジャーナル |volume=第47巻第6号(通巻560号) |publisher=成美堂出版 |date=2013-06 |pages=146 |ref=rj560 }}
** {{Cite journal|和書|author=鶴通孝 |title=小さな都市間鉄道福井鉄道 |journal=鉄道ジャーナル |volume=第47巻第12号(通巻566号) |publisher=成美堂出版 |date=2013-12 |pages=100-106 |ref=rj566 }}
** {{Cite journal|和書|title=RAILWAY TOPICS えちぜん鉄道と福井鉄道が直通運転開始 |journal=鉄道ジャーナル |volume=第50巻第6号(通巻596号) |publisher=成美堂出版 |date=2016-06 |pages=103 |ref=rj596 }}
* 『[[鉄道ファン (雑誌)|鉄道ファン]]』各号
** {{Cite journal|和書|title=CAR INFO 福井鉄道F1000形 |journal=鉄道ファン |volume=第53巻第6号(通巻626号) |publisher=[[交友社]] |date=2013-06 |pages=64-65 |ref=rf626 }}
** {{Cite journal|和書|title=CAR INFO えちぜん鉄道L形 |journal=鉄道ファン |volume=第56巻第5号(通巻661号) |publisher=交友社 |date=2016-05 |pages=77 |ref=rf661 }}
* 「鉄道車両年鑑」(『[[鉄道ピクトリアル]]』臨時増刊号)各号
** {{Cite journal|和書|title=鉄道車両年鑑2013年版 |journal=鉄道ピクトリアル |volume=第63巻第10号(通巻881号) |publisher=[[電気車研究会]] |date=2013-10 |ref=n2013 }}
* 『路面電車EX』各号
** {{Cite journal|和書|author=清水省吾 |title=特集福井鉄道の挑戦 |journal=路面電車EX |volume=vol.02 |publisher=イカロス出版 |date=2013-11 |pages=10-28 |ref=ex02 }}
** {{Cite journal|和書|author=堀切邦生 |title=特集・リトルダンサーと日本の超低床車 |journal=路面電車EX |volume=vol.03 |publisher=イカロス出版 |date=2014-05 |pages=3-20 |ref=ex03 }}
** {{Cite journal|和書|author=清水省吾 |title=福井鉄道・えちぜん鉄道相互乗り入れ事業 |journal=路面電車EX |volume=vol.05 |publisher=イカロス出版 |date=2015-05 |pages=123-126 |ref=ex05 }}
* その他
** {{Cite journal|和書|author=福井鉄道鉄道部 |title=福井鉄道福武線新型車両F1000形の概要と福武線の今後について |journal=鉄道車両と技術 |volume=第19巻第7号(通巻203号) |publisher=レールアンドテック出版 |date=2013-07 |pages=8-15 |ref=rst203 }}
** {{Cite journal|和書|title=製品紹介 福井鉄道株式会社LRV FUKURAM F1000形主電動機 |journal=東洋電機技報 |issue=129 |publisher=[[東洋電機製造]] |date=2014-04 |pages=28 |ref=toyo |url=https://www.toyodenki.co.jp/technical-report/pdf/giho129/s12924.pdf |format=PDF |accessdate=2016-04-06 }}


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2016年5月27日 (金) 05:25時点における版

福井鉄道F1000形電車
FUKURAM(ふくらむ)
F1000形
越前武生駅・2015年2月)
基本情報
製造所 新潟トランシス
製造初年 2013年
主要諸元
編成 3車体連接車
軌間 1,067
電気方式 直流600V架空電車線方式
最高運転速度 65
設計最高速度 70
起動加速度 3.5
減速度(常用) 4.4
減速度(非常) 5.0
編成定員 155人(座席53人)
編成重量 37t
全長 27,160
全幅 2,650
全高 3,437
車体 耐候性鋼
前頭部:ガラス繊維強化プラスチック
台車 独立車輪式ボルスタレス台車
主電動機 かご形三相誘導電動機 100kW×3基
駆動方式 車体装荷式直角カルダン軸駆動方式
歯車比 6.789[1]
制御装置 IGBT-VVVFインバータ制御
制動装置 回生発電併用電気ブレーキ
油圧式ディスクブレーキ
備考 出典:『鉄道車両と技術』通巻203号
第54回(2014年
ローレル賞受賞車両
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福井鉄道F1000形電車(ふくいてつどうF1000がたでんしゃ)は、福井鉄道が保有する路面電車車両である。3車体・3台車方式の超低床電車で、「FUKURAM」(ふくらむ)の愛称を持つ。2013年(平成25年)3月に営業運転を開始し、2016年(平成28年)3月時点で3編成在籍する。

福井鉄道の路線である福武線で運用されるほか、一部の編成はえちぜん鉄道三国芦原線との相互直通運転(フェニックス田原町ライン、2016年3月運転開始)でも使用されている。

導入までの経緯

F1000形が導入された福井鉄道福武線は、福井県越前市(旧武生市)・鯖江市福井市を結ぶ20キロメートル余りの鉄道路線で、福井市内の一部に道路上を走る併用軌道区間があるという特徴を持つ[2]

併用軌道区間のホームに停車した高床車と乗降に用いる補助ステップ(2006年撮影)

かつては併用軌道区間も含め福武線の列車は大型の高床車両で運転されており、併用軌道区間の停留場にて停車する際は低床のホームとの間に大きな段差が生じていた[3]。そこで福井鉄道は2005年(平成17年)、親会社の名古屋鉄道(名鉄)から路線の廃止に伴って不要となった低床の路面電車車両(880形770形800形)を購入し、翌年の運転開始にあわせて併用軌道区間以外の各駅のホームを切り下げて低床ホームに統一した[2]。ただし主として朝夕の通勤通学輸送にあてるため、200形をはじめ一部の大型高床車両は残された[2]

低床車両導入後の2007年(平成19年)9月、経営の悪化によって福井鉄道は福井県と福武線沿線3市に支援を要請するに至り、福武線の存廃問題が浮上する[3]。支援要請を受けて県と沿線3市は福井鉄道および親会社名鉄と協議を続け、翌2008年(平成20年)3月福武線存続の方針を確認、5月には「福井鉄道福武線活性化連携協議会」を設置した[3]。さらに同年12月には沿線企業・団体で名鉄が保有する福井鉄道の全株式を引き受け、会社の経営体制も変更している[3]。こうした過程を経て2009年(平成21年)2月、連携協議会では「福井鉄道福武線地域公共交通総合連携計画」を策定し、地域公共交通の活性化及び再生に関する法律に基づく鉄道事業再構築実施計画の認定を国から受けた[3]。この再構築実施計画の期間は2018年3月までの10年間で[2]、設備の更新および維持修繕に対する補助と沿線3市による鉄道用地取得の3点に対して総額55億2,700万円(うち国庫補助10億円、その他は県・沿線3市などの負担)の財政支援を受けるものとされた[3]

上記の総合連携計画には、2006年以降も残存している大型高床車両を置き換えてバリアフリー化を推進すべく、新型車両4編成の導入も盛り込まれた[4]。新型車両導入決定を受けて福井鉄道と県は車両メーカーと車両形式の選定を開始する[4]。この選定作業には、当時福井鉄道との相互直通運転を検討していたえちぜん鉄道も、車両調達コストの圧縮と運行・メンテナンスの都合を考慮して加わった[4]。通勤通学輸送時の状況から少なくとも150 - 170人程度の定員が必要であるといった点が考慮され、検討の結果新潟トランシスが製造する100%低床構造の超低床車両で、3車体式の形式を採用することとなった[4]。こうして導入された新型車両がF1000形である。車両のコンセプトは「人と環境にやさしい」とされた[5]

導入計画

連携協議会が2012年(平成24年)3月に作成した「福井鉄道LRT整備計画」では、福井鉄道は新型の低床車両(F1000形)を2012年度と2014 - 2016年度に1編成ずつ導入するものとされた[6]。車両を導入しない2013年度は、車両基地を新型車両の保守修繕作業に対応するよう更新する[6]。事業費は最初の編成については3億4,690万円(うち国が1億1,560万円、県が2億700万円、会社が2,430万円を負担)、それ以後の編成については3億1,690万円(うち国が1億560万円、県が2億700万円、会社が430万円を負担)を見込む[6]

車体・主要機器

車体と車両メーカー

F1000形の外観
写真はF1001(北府駅・2013年4月)
車内の様子(F1001)。中間車C車から先頭車A車方向を撮影。
(2016年3月)

F1000形は、新潟トランシスの製造による3車体3台車式・100%低床構造の超低床電車である[7]。新潟トランシスによる超低床電車製造は、同社の前身である旧新潟鐵工所の時代にさかのぼる[8]。その第1号は1997年(平成9年)に熊本市交通局へ納入した9700形で、車軸のない独立車輪を用いることで低床化を実現するというアドトランツドイツ、現・ボンバルディア・トランスポーテーション)の超低床電車、通称「ブレーメン形」を導入し、足回りを同社から輸入して日本国内で製造した車体と組み合わせた車両である[8]。続いて2002年(平成14年)に岡山電気軌道へ納入した9200形では、アドトランツが新開発した超低床電車シリーズ「インチェントロ」の車体デザインを取り入れ、丸みを帯びた車体に変更した[9]。以後この仕様が標準として各地への納入が続いており、F1000形もこの車両シリーズの一つにあたる[9]。ただし従前の車両はすべて2車体2台車式であり、中間車を組み込んだ3車体3台車式車両の製造はF1000形が初めてである[9]。なお、これらの車両製造の途中で新潟トランシスは台車製造のライセンスを取得して台車の自社製造を行うようになっており[9]、F1000形でも車体製造と艤装に加えて台車製造も新潟トランシスが行っている[10]

車体構体には耐久性と保守性を考慮して耐候性鋼板 (SPA) を使用し、屋根と床板にはステンレス鋼板を用いる[11]。また先頭部はガラス繊維強化プラスチック (GRP) 製である[11]。連結部を除いた車体の長さは先頭車が8.82メートル、中間車が7.68メートルで、編成全体の長さは27.16メートル[10]。車体の幅は最大2.65メートルで[10]、上記の新潟トランシス製の他形式より25センチメートル広い[12]。これは福武線では200形など大型の車両が運行されるために車両限界が通常の路面電車よりも大きいことによる[12]。車体の高さ(パンタグラフ折りたたみ高さ)は3.437メートル、自重は37トン[10]。塗装は車体下部にシルバーのラインが入るという点は各編成で共通するが、編成毎に異なる(下記#運行開始と各車の状況と参照)。

レール上面から車内の床面までの高さは、通路部分は39センチメートルだが、出入り口ステップ部分ではさらに下げて33センチメートルとし、乗降時のホームとの段差を極力小さくしている[11]。ドアは電動スライド式のプラグドア(有効幅1.25メートル、両開き式)で、片側4か所ずつ計8か所の設置[11]。座席はクロスシートを中心とし一部にロングシートを配する[13]。クロスシート部分は他形式では1.5人掛け程度の幅だが、F1000形では車体幅が広いため2人掛けとなっている[12]。定員は着席53人・立席102人で合計155人[7]。中間車に車椅子スペースを設ける[7]。室内灯にはLEDを使用しており消費電力の抑制を図っている[11]

3車体のうち越前武生駅側の先頭車を「A車」、田原町駅側の先頭車を「B車」、中間車を「C車」と称するが、車両の番号は越前武生側から順に1 - 3と振られている(例えば第1編成の越前武生側先頭車は「F1001-1」、中間車は「F1001-2」、田原町側先頭車は「F1001-3」となっている)[7]

台車・床下機器

台車は各車中央部に1台ずつ、車軸のない左右独立の車輪4輪からなるボルスタレス式ボギー台車を配する[14][7]。台車・車体間の枕バネにはゴムバネが使用され、車輪・台車間の軸バネにはゴムバネとコイルバネが併用されている[14]。また車輪には防音・防振による乗り心地の改善を目的に[9]、ゴムを挟み込んだ弾性車輪を使用する[14]。車輪直径は660ミリメートル[14]

主電動機は出力100キロワットかご形三相誘導電動機東洋電機製造製、形式名TDK6413-B)で[15]、台車1ユニットにつき1台ずつ搭載[13]。主電動機は車体側の客室座席直下に装荷されており[14]自在継手(ユニバーサルジョイント)を介して動力を駆動装置に伝えるという車体装荷式直角カルダン軸駆動方式を採用している[15]。具体的には、駆動力は主電動機から自在継手、推進軸(スプライン軸)、かさ歯車、2段減速平歯車装置を経て片側(電動機に近い側)の車輪に伝わり、さらに駆動軸(ねじり軸)を介して反対側の車輪に伝達される[14]。なお主電動機から直接動力が伝わる動輪は主電動機に近い側の左右2輪のみであり、この動輪のみで駆動力とブレーキ力を賄うことから、台車・車体間の枕バネを動輪側へ偏らせて粘着力の向上を図っている[14]

ブレーキは、主電動機を用いる電気ブレーキ(発電回生併用)があり、これで低速域まで減速する[14]。それ以降は機械ブレーキであるバネ作用・油圧緩め式のディスクブレーキを用いる[14]。ディスクの取り付け位置は台車ではなく主電動機の出力軸である[15]。これらが常用ブレーキで、他にも別系統で蓄電池駆動の電磁吸着ブレーキ(トラックブレーキ)を保安ブレーキとして備えており、各台車車輪間に機器を設置する[14]。また制動距離確保のため砂まき装置を装備しており、適宜散布できるほか滑走時や非常ブレーキ・保安ブレーキ使用時には自動的に砂が散布される[14]

設計最高速度は70キロメートル毎時である[10]

屋上機器

床下機器は主電動機や駆動関連機器のみと最小限に留められており、主要な機器は屋根上に配置されている[14]

集電装置はシングルアーム式パンタグラフ(形式名FB500.80[1])で、先頭車のうちA車にある[14]。電動機への供給電力を制御する主制御装置IGBT素子を使用するVVVFインバータ制御方式であり(三菱電機[10]、形式名MAP-101-75VD250[1])、主電動機1基につき1群ずつ、計3群搭載されている[14]。配置はA車屋上に2群、中間車のC車屋上に1群[14]

その他、屋上に配置された機器としては、冷房装置室外機(各車、冷房装置の形式名はCU206SC[1])、蓄電池(C車)、SIV装置(B車)がある[14]

運転台関連

運転台は左右双方のホームに対応するため中央部に配置されている(運賃箱も運転席後ろの中央部にある)[11]マスター・コントローラーは左手扱いのワンハンドル式を採用する[11]。車体のバックミラーは車外確認用の小型カメラで代用されており、その映像は運転台左右に配置されたモニターに表示される[11]

運行開始と各車の状況

第1編成 (F1001)

第1編成 (F1001)
福井駅前電停・2015年6月)

第1編成 (F1001) は、2013年(平成25年)3月12日、福武線北府駅に隣接する福井鉄道の車両工場に搬入された[16]。製造費は約3億1,700万円[16]。福井鉄道が中古車両を除く新型車両を導入したのは1962年(昭和37年)の200形[2]導入以来50年ぶりのことであった[17]。3月30日に招待客らによる試乗会が行われ[17]、翌31日越前武生駅にて出発式を行って営業運転を開始した[18]

第1編成の車体塗装は、オレンジ色を基調に車体下部にシルバーのラインを入れたものとなっている。この塗装は運行開始に先立って県民投票にて決定された。投票は「新型車両デザイン総選挙」と銘打って2012年(平成24年)9月に実施[4]。デザイン案は福井鉄道と仁愛大学(越前市)の学生らが選定したもので、インパクトがありなおかつ北陸の寒いイメージを払拭しようとの狙いから、暖色系3色(オレンジ・赤・黄)の単色またはそれぞれ下部にシルバーのラインを入れる、という計6案が選ばれた[19]。福井県内在住・在勤者を対象とする投票の結果、6案のうちオレンジとシルバーのデザイン案が投票総数6,606票の3割超(2,028票)の支持を集めたことから採用されている[4]

運行開始後F1000形は県民の注目を集めて人気を博し、特に1か月後のゴールデンウィーク期間中には沿線のイベントも重なってF1000形で運行された各列車は満員となった[4]。この人気によって福井鉄道の2013年度上期(4月 - 8月)における乗客数は前年同期比で約6万3,000人増加(8.7%増)したという[4]

2014年(平成26年)、F1000形は鉄道友の会の「ローレル賞」を受賞した。

第2編成 (F1002)

第2編成 (F1002)
(2016年3月・市役所前電停付近)

第2編成 (F1002) は、2015年(平成17年)2月5日に福井鉄道の車両工場に搬入された[20]。車体の塗装はブルー。福井の海と空をブルーで表し、車体下部にシルバーのラインを加えることでさわやかさを表現したという[20]。また車内ではシートの厚みを増して座りやすくする、天井の手摺りの位置を変更する、といった改良が加えられている[21]。購入費用は3億1千万円[20]2月18日より営業運転を開始した[20][21]

営業運転開始後の2015年10月15日朝、第2編成は木田四ツ辻電停(当時・2016年3月商工会議所前へ改称)近くのフェニックス通り上にて最後部の車輪2つがレールから外れるという脱線事故を起こした[22]。事故発生後終日運休となっていた福武線は翌日始発より運転を再開したが、福井鉄道では車両の安全確認のため当面F1000形を第1編成も含め2編成とも運転を取りやめるという措置をとった[23]。脱線事故の主因がレールの幅が基準より拡大していたためであったことから12月28日までに全線にわたって補修工事が実施され、31日より2か月半ぶりに第2編成が運転を再開し、同時に第1編成についても定期検査後に運転を再開すると発表された[24]

第3編成 (F1003)

第3編成 (F1003)
(2016年3月・商工会議所前電停付近)

第3編成 (F1003) は、2016年(平成28年)3月17日に福井鉄道の車両工場に搬入された[25]。車体の塗装はグリーン。さわやかで明るいグリーンを福井の緑に重ね、新芽のイメージによって未来への希望を表現したデザインという[25]3月20日より営業運転を開始した[25][26]

第4編成(計画中)

福井鉄道によると、2016年秋以降に第4編成の導入が予定されている[25]

愛称について

車体のロゴ(2016年3月)

前述の通り、第1編成の運行開始に先立ってデザイン投票が行われたが、これに続いて福井鉄道は愛称も県民から募集した[4]。260点の応募があり、その中から「FUKURAM」(ふくらむ)という愛称が選ばれ[4]、第1編成の出発式で発表された[18]

福井鉄道によると「FUKURAM」という愛称は、「FUKUI」(福井)と「TRAM」(トラム、路面電車の意)を組み合わせた造語であり、福井鉄道を中心に街が膨らむ、人々の生活や思い、夢が膨らむ、という意味を込めたもの[11]。さらに日本語を想起させる語感であり親しみや愛着が湧きやすいとの考えから採用したという[11]

えちぜん鉄道への乗り入れ

相互直通運転の終点鷲塚針原駅にて並ぶF1001とえちぜん鉄道MC7000形
(2016年3月)
えちぜん鉄道が導入したL形「ki-bo」
(2016年3月・商工会議所前電停付近)

2016年3月27日、福井鉄道福武線とえちぜん鉄道三国芦原線の相互直通運転(フェニックス田原町ライン)の運転が開始された。直通列車には、福井鉄道側はF1000形と770形を充当している[27]。ただしF1000形は第1編成と第2編成の2編成のみ使用され、相互直通運転開始の1週間前に導入された第3編成の乗り入れは予定されていない[25]

一方えちぜん鉄道側は相互直通運転にあわせて超低床電車L形(愛称「ki-bo」)を導入した[27]。F1000形と同じく新潟トランシス製の超低床電車で、基本性能は同一[21]。導入後はメンテナンスにおいて福井鉄道・えちぜん鉄道両社間で部品の相互融通などが行われる[21]

脚注

  1. ^ a b c d 「鉄道車両年鑑2013年版」196頁
  2. ^ a b c d e 「地方鉄道レポート74 福井鉄道」
  3. ^ a b c d e f 「特集福井鉄道の挑戦」12-17頁
  4. ^ a b c d e f g h i j 「特集福井鉄道の挑戦」23-25頁
  5. ^ 「福井鉄道福武線新型車両F1000形の概要と福武線の今後について」8頁
  6. ^ a b c 「福井鉄道LRT整備計画」7頁 (PDF)福井市ウェブサイト)、2016年4月17日閲覧
  7. ^ a b c d e 「CAR INFO 福井鉄道F1000形」
  8. ^ a b 「特集・リトルダンサーと日本の超低床車」6-7頁
  9. ^ a b c d e 「特集・リトルダンサーと日本の超低床車」19頁
  10. ^ a b c d e f 「福井鉄道福武線新型車両F1000形の概要と福武線の今後について」9-10頁
  11. ^ a b c d e f g h i j 「福井鉄道福武線新型車両F1000形の概要と福武線の今後について」10-12頁
  12. ^ a b c 「小さな都市間鉄道福井鉄道」
  13. ^ a b 「RAILWAY TOPICS 福井鉄道に新型低床車両が登場」
  14. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p 「福井鉄道福武線新型車両F1000形の概要と福武線の今後について」12-15頁
  15. ^ a b c 『東洋電機技報』第129号
  16. ^ a b 「50年ぶりの新型車両導入 福井鉄道福武線 31日から営業運転」『中日新聞』福井版2013年3月13日付朝刊総合21頁
  17. ^ a b 「静かで快適 目を引く外観 福鉄50年ぶり きょうから新型車両運行」『中日新聞』福井版2013年3月31日付朝刊24頁
  18. ^ a b 「FUKURAM出発 福鉄新型車両」『中日新聞』福井版2013年4月1日付朝刊14頁
  19. ^ 「福鉄総選挙参加募る 50年ぶり新車を導入 車両デザイン投票で決定」『中日新聞』福井版2012年9月7日付朝刊総合21頁
  20. ^ a b c d 「さわやかフクラム 福鉄新車搬入」『中日新聞』福井版2015年2月6日付18頁
  21. ^ a b c d 「福井鉄道・えちぜん鉄道相互乗り入れ事業」125-126頁
  22. ^ 「福鉄福武線で脱線」『中日新聞』福井版2015年10月16日付朝刊22頁
  23. ^ 「「フクラム」運行、当分見合わせ 脱線事故で」『中日新聞』福井版2015年10月17日付朝刊総合21頁
  24. ^ 「フクラム運転再開 2カ月半ぶり」『中日新聞』福井版2015年12月31日付朝刊10頁
  25. ^ a b c d e 福井鉄道フクラムにグリーン登場 低床F1000形、第3弾」『福井新聞』2016年3月18付。オリジナルの2016年4月5日時点によるアーカイブ。
  26. ^ 「RAILWAY TOPICS えちぜん鉄道と福井鉄道が直通運転開始」
  27. ^ a b 「CAR INFO えちぜん鉄道L形」

参考文献

  • 鉄道ジャーナル』各号
    • 鈴木文彦「地方鉄道レポート74 福井鉄道」『鉄道ジャーナル』第44巻第11号(通巻529号)、成美堂出版、2010年11月、94-103頁。 
    • 「RAILWAY TOPICS 福井鉄道に新型低床車両が登場」『鉄道ジャーナル』第47巻第6号(通巻560号)、成美堂出版、2013年6月、146頁。 
    • 鶴通孝「小さな都市間鉄道福井鉄道」『鉄道ジャーナル』第47巻第12号(通巻566号)、成美堂出版、2013年12月、100-106頁。 
    • 「RAILWAY TOPICS えちぜん鉄道と福井鉄道が直通運転開始」『鉄道ジャーナル』第50巻第6号(通巻596号)、成美堂出版、2016年6月、103頁。 
  • 鉄道ファン』各号
    • 「CAR INFO 福井鉄道F1000形」『鉄道ファン』第53巻第6号(通巻626号)、交友社、2013年6月、64-65頁。 
    • 「CAR INFO えちぜん鉄道L形」『鉄道ファン』第56巻第5号(通巻661号)、交友社、2016年5月、77頁。 
  • 「鉄道車両年鑑」(『鉄道ピクトリアル』臨時増刊号)各号
    • 「鉄道車両年鑑2013年版」『鉄道ピクトリアル』第63巻第10号(通巻881号)、電気車研究会、2013年10月。 
  • 『路面電車EX』各号
    • 清水省吾「特集福井鉄道の挑戦」『路面電車EX』vol.02、イカロス出版、2013年11月、10-28頁。 
    • 堀切邦生「特集・リトルダンサーと日本の超低床車」『路面電車EX』vol.03、イカロス出版、2014年5月、3-20頁。 
    • 清水省吾「福井鉄道・えちぜん鉄道相互乗り入れ事業」『路面電車EX』vol.05、イカロス出版、2015年5月、123-126頁。 
  • その他