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{{otheruses|動物のリス|中華人民共和国の少数民族|リス族}}
{{otheruseslist|動物のリス|東南アジアの少数民族|リス族|岐阜県にある企業|リス (企業)|アメリカの野球選手|ジョー・リス}}
{{生物分類表
{{生物分類表
|名称 = リス科
|名称 = リス科
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|画像キャプション = [[ニホンリス]](2006年11月撮影)
|画像キャプション = リス科のさまざまなリス
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|科 = '''リス科''' {{Sname|Sciuridae}}
|学名 = {{Sname|Sciuridae}}<br />{{AUY|Fischer de Waldheim|1817}}<ref name="thorington_hoffman">Richard W. Thorington, Jr. & Robert S. Hoffmann, “[https://www.departments.bucknell.edu/biology/resources/msw3/browse.asp?s=y&id=12400001 Family Sciuridae],” In: Don E. Wilson & DeeAnn M. Reeder (eds.), ''Mammal Species of the World'' (3rd ed.), Volume 3, Johns Hopkins University Press, 2005, Pages 754–818.</ref>
|下位分類名 = 亜科
|和名 = リス科<ref name="kawada_et_al">[[川田伸一郎]]・岩佐真宏・福井大・新宅勇太・天野雅男・下稲葉さやか・樽創・姉崎智子・[[横畑泰志]] 「[https://doi.org/10.11238/mammalianscience.58.S1 世界哺乳類標準和名目録]」『[[哺乳類科学]]』第58巻 別冊、[[日本哺乳類学会]]、2018年、1–53頁。</ref>
|下位分類 =
|英名 = Squirrel
* リス亜科 [[:w:Sciurinae|Sciurinae]]
| 下位分類名 = [[亜科]]
* [[モモンガ|モモンガ亜科]] [[:w:Flying_squirrel|Pteromyinae]]
| 下位分類 =
* [[オオリス属|オオリス亜科]] {{sname||Ratufinae}}
* [[ナンベイマメリス|ナンベイマメリス亜科]] {{sname||Sciurillinae}}
* [[リス亜科]] {{sname||Sciurinae}}
* [[タイワンリス亜科]] {{sname||Callosciurinae}}
* [[ジリス亜科]] {{sname||Xerinae}}
}}
}}
'''リス'''(栗鼠)は、[[齧歯目]]リス科(Sciuridae)に属する[[動物]]の総称である。


'''リス'''(栗鼠)は、[[ネズミ目]]リス科にする[[動物]]の総称である。リス科には、[[リス]]、[[プレーリードッグ]]、[[マーモット]]など49属254種が含まれる。滑空能力のある[[モモンガ]]、[[ムササビ]]もリスの仲間である。世界最小13cm、体重10gの[[アフリカコビトリス]] (''Myosciurus pumilio'') から体重9kgにもなる[[シラガマーモット]] (''Marmota caligata'') 、世界最大の1mの[[インドオオリス]]まで、大きさは多彩である。モモンガなど滑空する種は夜行性だが、その他の種は昼行性である。
リス科には、5[[亜科]]58[[属 (分類学)|]]285[[種 (分類学)|種]]が含まれる。樹上で暮らすリスのほか地上で暮らす[[マーモット]]、[[プレーリードッグ]]、[[リス]]、[[イワリス]]、[[ジリス]]、滑空能力のある[[モモンガ]]、[[ムササビ]]もリスの仲間である。


== 生態・形態・分布など ==
==分布==
全世界に分布。ただし、[[オーストラリア]]、[[南極大陸]]、[[ポリネシア]]、[[マダガスカル]]、[[南アメリカ]]南部、一部の[[砂漠]]([[サハラ]]、[[エジプト]]、[[アラビア]])を除く<ref name=Macdonald>{{cite book | 和書 | author = D.W.マクドナルド 編、[[今泉吉典]] 監修 | title = 小型草食獣 動物大百科 5 | publisher = [[平凡社]] | page=154-157| date = 1986 }}</ref>。
[[File:Eastern Gray Squirrel young.jpg|thumb|220px|right|[[トウブハイイロリス]]の仔]]
リスには、樹上性リス(滑空する種も含む)と地上に住むジリスの、異なる2タイプがある。


[[オーストラリア大陸]]には元々生息していなかったが、19世紀に人為的に[[外来種|移入]]された<ref name=Seebeck>{{cite web|last=Seebeck|first=J. H.|title=Sciuridae|url=http://www.scarysquirrel.org/vacation/australia/fauna.pdf|work=Fauna of Australia|accessdate=2013-11-24}}</ref>。
樹上性リスには[[ハイイロリス]] (''Sciurus carolinensis'') などが含まれる。フサフサとした大きな尾を持つことが特徴である。主に樹上で生活する。食性は[[草食]]性の強い[[雑食]]で、種子、果実、[[キノコ]]及び小[[動物]]を食べ、種子を巣穴に保存する性質がある。基本的に単独行動をし、明確な縄張りを持つ種は少ない。また、寒冷地に生息する種でも[[冬眠]]はしない。


== 形態 ==
ジリスにはプレーリードッグ、マーモットなどが含まれる。尾が短く、草食性である。草原や砂地などに巣穴を掘り生活している。[[森林限界]]を越えた高山に住む種もいる。家族を中心とした集団を形成し、縄張りを持つ種が多い。多くのジリスは冬眠をする。カリフォルニアジリスは40-50cm、寿命6-8年であり晩年期に[[ガラガラヘビ]]の毒へ免疫を持つ。
[[ファイル: Eastern Grey Squirrel.jpg| thumb|[[フロリダ州]]の[[トウブハイイロリス]]]]
[[ファイル:Ratufa skull.JPG|thumb|古典的な[[頬骨]]の形をしているオオリス({{Snamei||Ratufa}})の[[頭蓋骨]]]]


リスは一般に小型の動物だが、体長7 - 10センチ、体重わずか10グラムの[[アフリカコビトリス]]({{Snamei||Myosciurus pumilio}})から、体長53 - 73センチ、体重5 - 8キロの[[アルプスマーモット]]まで、大きさは多彩である。
[[東南アジア]]に生息する[[フィンレイソンリス]]はいくつもの毛色の違うものが野生化で存在している。[[花]]の[[蜜]]を食べるために長く伸びる舌をしている。


樹上性リスは、毛のふさふさした大きな尾を持つ。地上性のリス([[ジリス]])は、樹上性リスに比べて尾は毛量が少なく、短いものが多い。多くのリスは、[[体毛]]がやわらかく絹のように滑らかだが、中には厚い毛皮を持つものもある。
シマリス類は、樹上生リスとジリスの中間的な存在であり、主に地上で暮らすが、木登りも巧みである。また、[[ペット|愛玩動物]]として飼育されている種も、環境適応力が高い事などを理由にシマリス属が多い。それゆえ近年、飼育環境から逃げ出した外国産シマリスによる日本国内の生態系の乱れが懸念されている。亜種には、[[ホワイトシマリス]] (''[[:en:|Nivea tamias sibiricus]]'') と呼ばれる体毛が白いシマリスがおり、たびたび[[アルビノ]]と混同される。アルビノシマリス (''albino tamias sibiricus'') は先天的な色素欠乏のため体毛が白く見え、赤目(ただし、アルビノでも個体によっては赤みがかった黒目(ブドウ色)の場合もある)かつ他のシマリスと比較して体が脆弱であるといった特徴を持つ。一方、ホワイトシマリスは白毛かつ黒目の色素(因子)を持つ。両者には、目の色以外に見た目の違いが認めにくいため混同されがちだが、両者の体色はその性質上全く異質のものであり、学術上それぞれ区別されている。ペットショップなどでホワイトシマリスとして販売されている多くの白色固体は、[[アルビノ]]である場合が多い。


体毛の色は種によって(しばしば同種内ですら)非常に変化に富む<ref>[http://www.wildlifeonline.me.uk/squirrels.html Tree Squirrels], ''Wildlife Online'', 23 November 2010.</ref>。[[東南アジア]]に生息する[[フィンレイソンリス]]はいくつもの毛色の違うものが野生下で存在しており、[[花]]の[[蜜]]を食べるために長く伸びる舌をしている。
リスは[[オーストラリア]]と[[南極大陸]]を除く世界各地に分布しており、樹上性リスは[[南アジア]]を中心に、ジリスは[[北アメリカ]]を中心に分布している。


前脚は後脚よりも短く、足指は4または5本。しばしば前足の親指はあまり発達しておらず、足の裏にはやわらかい肉球がある<ref name=EoM>Milton (1984)</ref>。手先は器用で、腰をおろして座り、前足で食物を保持しながら食べることができる。樹上性リスは木につかまって登るための、ジリスは地面に巣穴を掘るための頑丈な爪を持つ<ref>[http://animals.howstuffworks.com/mammals/squirrel-info.htm "Squirrel" - HowStuffWorks]</ref>。樹上性リスは頭を下にして樹を降りることができる。これは、脚を回転させることで後ろ足の爪が上向きになり、樹皮をつかむことができるためである<ref>{{cite book|last=Jenkins|first=Farish|title=Primate Locomotion|year=1974|publisher=Academic Press|isbn=0123840503|location=New York|page=61}}</ref>。
シマリス属やジリス属には、頬の内側に「頬袋」と呼ばれる袋状の構造がある。頬袋には柔軟性があり、たくさんの食物をしまっておくことができる。

大きな目をもち、[[視覚]]は優れている。多くは顔の[[ひげ]]や脚の[[触毛]]で、狭い場所を通る際に幅を認識する<ref name=risu>{{Cite |和書 |author = 大野瑞絵、曽我玲子 監修 |title = ザ・リス―最新の飼育(エサ・住まい・接し方・医学)が全てわかる |date = 2005 |publisher = [[誠文堂新光社]] |ref = harv }}</ref>など、優れた[[体性感覚]]を持つ<ref name=EoM/>。

歯は、典型的なネズミ目(齧歯目)の型をしている。一対の[[門歯]]は、絶えず伸び続ける。こすり合わせることですり減らし、正常な長さを維持する<ref name=risu />。犬歯を持たないため、門歯の後ろは歯隙(しげき、歯のない部分)となっている<ref name=Macdonald />。その奥に食物を咀嚼するための[[臼歯]]がある。

[[シマリス]]属やジリスには、頬の内側に「[[頬袋]]」と呼ばれる袋状の構造がある。頬袋には柔軟性があり、たくさんの食物を頬張って運ぶことができる<ref name=Macdonald />。

[[モモンガ]]や[[ムササビ]]は、木から木へと滑空して移動する際に[[パラグライダー]]の様な働きをする飛膜を持つ<ref name=Macdonald />。

== 生態 ==
[[極高圧帯]]ともっとも乾燥した[[砂漠]]を除き、[[熱帯雨林]]から半乾燥の砂漠、[[北極圏]]まで、ほとんどすべての環境に生息する。

樹上性リスと[[ジリス]]が[[昼行性]]または[[薄明薄暮性]]であるのに対して<ref name=MassWild>{{Cite web|title=Red & Gray Squirrels in Massachusetts|url=http://www.mass.gov/dfwele/dfw/wildlife/living/living_with_squirrels.htm|work=MassWildlife|publisher=Massachusetts Division of Fisheries and Wildlife|accessdate=2012-04-03|archiveurl=https://web.archive.org/web/20130517191120/http://www.mass.gov/dfwele/dfw/wildlife/living/living_with_squirrels.htm|archivedate=2013-05-17|url-status=dead|url-status-date=2017-09}}</ref>、[[モモンガ]]などの滑空するリスは[[夜行性]]である。ただし、哺乳期の母モモンガとその子供は、夏の間は昼行性になる<ref>{{cite journal | last=Törmälä | first=Timo | coauthors=Vuorinen, Hannu; Hokkanen, Heikki | year=1980 | title=Timing of circadian activity in the flying squirrel in central Finland | journal=Acta Theriologica | volume=25 | issue=32–42 | pages=461–474 | url=http://acta.zbs.bialowieza.pl/contents/?art=1980-025-32-42-0461 | accessdate=11 July 2007}}</ref>。

樹上性リスは、おもに樹上で生活する。木登りやジャンプを得意とし、枝の上や[[樹洞]]に巣を作る。基本的に単独生活を営み、明確な縄張りを持つ種は少ない。また、寒冷地に生息する種でも[[冬眠]]はしない。

ジリスは、草原や砂地などに巣穴を掘り、地上で生活している。[[森林限界]]を越えた高山に住む種もいる。縄張りを持つものが多い。社会性があり、家族を中心とした集団を形成し、よく発達したコロニーで生活するものが多い<ref name=EoM/><ref name = tolweb />。多くのジリスは冬眠をする。

シマリス類は、樹上性リスとジリスの中間的な存在であり、おもに地上で暮らすが、木登りも巧みである。樹洞だけではなく、地下にも巣を作る。

年に1回または2回出産する。妊娠期間は3 - 6週間で、種によって異なる。子供は毛も歯も生えておらず、目も見えない状態で生まれる。ほとんどの種でメスのみが子供の世話をする。生後6 - 10週で離乳し、生後1年で性成熟する。

捕食者には、[[ヘビ]]、[[クマ]]、[[カラス]]、[[タカ目|タカ]]、[[フクロウ]]などがいる。一部の[[カリフォルニアジリス]]は、天敵の[[ガラガラヘビ]]の毒の免疫を持つ。

=== 食性 ===
[[ファイル:Squirrel, Manyara National Park, Tanzania (2010).jpg|thumb|220px|right|タンザニアのマンヤーラ国立公園で果実を食べるリス]]

おもに草食性で、[[木の実]]、[[種子]]、[[果実]]、[[キノコ]]、[[草]]などの多様多種な植物を食べる。[[昆虫]]、[[鳥類]]の[[卵]]や[[幼鳥|ヒナ]]、[[爬虫類]]、小型の[[齧歯類]]を食べる種もある。いくつかの熱帯の種は、ほとんど完全に昆虫食に移行している<ref>Richard W. Thorington, Katie Ferrell - [https://books.google.co.jp/books?id=Y7cuEWCWpLMC&pg=PA75&lpg=PA75&dq=some+tropical+squirrels+eat+almost+only+insects&source=bl&ots=8Mq7YGqzSL&sig=xszWl76FS4tJHB5oULDExUapN3A&hl=en&ei=BB4HTeuoCIep8AbG5_SFCg&sa=X&oi=book_result&ct=result&redir_esc=y#v=onepage&q&f=false ''Squirrels: the animal answer guide''], JHU Press, 2006, ISBN 0-8018-8402-0, ISBN 978-0-8018-8402-3, p. 75.</ref>。

樹上性リスは、[[草食]]性の強い[[雑食]]で、種子、果実、[[キノコ]]、小[[動物]]を食べる。種子を巣穴に貯めたり、土に埋めたりして貯蔵する([[貯食行動]])<ref name=Macdonald />。ムササビは種子や果実が欠乏する季節には、木の[[葉]]を食す<ref name=Macdonald />。

ジリスは、おもに草食性で、[[草]]などの丈の低い植物を食べるが、[[昆虫]]や小型の[[脊椎動物]]を食べることもある。

捕食行動は、[[ジリス]]のさまざまな種、特に[[ジュウサンセンジリス]]で見られる<ref> {{cite journal | last=Friggens | first=M. | coauthors= | title=Carnivory on Desert Cottontails by Texas Antelope Ground Squirrels | jstor=3672818 | journal=The Southwestern Naturalist | volume=47 | issue=1 | pages=132–133 | year=2002 | doi=10.2307/3672818}} </ref>。ジュウサンセンジリスの研究では、[[ヒヨコ]]を捕食していることや <ref>{{cite journal | last=Bailey | first=B. | title=Meat-eating propensities of some rodents of Minnesota | journal=Journal of Mammalogy | volume=4 | issue= | page=129 | month= | year=1923 | url=}}</ref>、死んだばかりの[[ヘビ]]を食べていることが報告されており<ref>{{cite journal | last=Wistrand | first=E.H. | coauthors= | title=Predation on a Snake by ''Spermophilus tridecemlineatus'' | jstor=2424389 | journal=American Midland Naturalist | volume=88 | issue=2 | pages=511–512 | year=1972 | doi=10.2307/2424389}}</ref>、 139体の標本の胃のうち、4体からは鳥の肉を、1体からは[[トガリネズミ]]の残骸が発見されている<ref>{{cite journal | last=Whitaker | first=J.O. | title=Food and external parasites of ''Spermophilus tridecemlineatus'' in Vigo County, Indiana | jstor=1379067 | journal=Journal of Mammalogy | volume=53 | issue=3 | pages=644–648 | year=1972 | doi=10.2307/1379067}}</ref>。また、[[オジロレイヨウジリス]]の調査では、609体の標本の胃のうち、少なくとも10パーセントが脊椎動物(大部分が[[トカゲ]]類と齧歯類)を食べていたことが発見され<ref>{{cite journal | last=Bradley | first=W. G. | coauthors= | title=Food habits of the antelope ground squirrel in southern Nevada | jstor=1377723 | journal=Journal of Mammalogy | volume=49 | issue=1 | pages=14–21 | doi=10.2307/1377723 | year=1968}}</ref>、[[キヌポケットマウス]]を捕えて食べることも観察されている<ref>{{cite journal | last=Morgart | first=J. R. | coauthors= | title=Carnivorous behavior by a white-tailed antelope ground squirrel ''Ammospermophilus leucurus'' | jstor=3670745 | journal=The Southwestern Naturalist | volume=30 | issue=2 | pages=304–305 | doi=10.2307/3670745 |date=May 1985}}</ref>。[[カリフォルニアジリス]]が[[カリフォルニアハタネズミ]]を捕食することも確認されている<ref name="smith_et_al">Jennifer E. Smith, Joey E. Ingbretson, Mackenzie M. Miner, Ella C. Oestreicher, Mari L. Podas, Tia A. Ravara, Lupin M. L. Teles, Jada C. Wahl, Lucy M. Todd & Sonja Wild, “[https://doi.org/10.1007/s10164-024-00832-6 Vole hunting: novel predatory and carnivorous behavior by California ground squirrels],” ''Journal of Ethology'', <!-- Volume 43, Issue 1, -->Springer Nature, 2024.</ref><ref>{{Cite web |title=時事通信ニュース |url=https://sp.m.jiji.com/amp/article/show/3411127 |website=sp.m.jiji.com |access-date=2024-12-22}}</ref>。

== 系統 ==
{{Clade
|label1='''リス科''' |sublabel1={{sname||Sciuridae}}
|1={{Clade
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|1= オオリス亜科 {{sname||Ratufinae}} - [[オオリス属]]
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|2= ナンベイマメリス亜科 {{sname||Sciurillinae}} - [[ナンベイマメリス]]
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|label1=[[リス亜科]]|sublabel1={{sname||Sciurinae}}
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|1= {{sname||Callosciurini}} - [[タイワンリス属]]など
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}}
}}
}}<ref name=ToL>{{cite web|author= Steppan, Scott J. & Hamm, Shawn M. |url= http://tolweb.org/Sciuridae/16456/2006.05.13 |title= Sciuridae (Squirrels) Version of 13 May 2006.|publisher= [[Tree of Life Web Project]] |date=2006|accessdate=2014-03-04}}</ref><ref name=Thorington>{{Cite book |author =Richard W. Thorington, Jr. |title=Squirrels of the World |publisher = Johns Hopkins University Press |year=2012|pages= 1-2 }}</ref>


== 分類 ==
== 分類 ==
[[File: Callosciurus prevostii -Temaiken Zoo-8a.jpg |thumb|220px|ミケリス<br/> ''Callosciurus prevostii'']]
[[ファイル:Giant-squirrel.jpg|thumb|220px|シモフリオオリス({{Snamei||Ratufa macroura}})]]
[[ファイル:Wiki-ezorisu3.jpg|220px|right|thumb|エゾリス<br/> ''Sciurus vulgaris orientis'']]
[[ファイル:Wiki-ezorisu3.jpg|220px|right|thumb|[[エゾリス]]]]
[[File:Glaucomys sabrinus.jpg|thumb|220px|オオアメリカモモンガ<br/> ''Glaucomys sabrinus'']]
[[ファイル:Flying squirrel in a tree.jpg|thumb|220px|オオアメリカモモンガ({{Snamei||Glaucomys sabrinus}})]]
[[File:Marmota marmota Alpes2.jpg|thumb|220px|アルプマーモット<br/> ''Marmota marmota'']]
[[ファイル: Callosciurus prevostii -Temaiken Zoo-8a.jpg |thumb|220px|ミケリ({{Snamei||Callosciurus prevostii}})]]
[[ファイル:Marmota marmota Alpes2.jpg|thumb|220px|[[アルプスマーモット]]]]
[[ファイル: Co-szies-09-08.jpg|thumb|220px| [[リチャードソンジリス]]]]


現生種は5[[亜科 (分類学)|亜科]]58[[属 (分類学)|属]]285[[種 (分類学)|種]]に分類されている<ref>{{cite journal| author=Wilson, D.E.; Reeder, D.M.| title=Class Mammalia Linnaeus, 1758. In: Zhang, Z.-Q. (Ed.) Animal biodiversity: An outline of higher-level classification and survey of taxonomic richness | journal=Zootaxa| volume=3148| year=2011| pages=56–60| url=http://mapress.com/zootaxa/2011/f/zt03148p060.pdf}}</ref>。
=== リス亜科 Sciurinae ===
* [[ハイガシラリス属]] ''Callosciurus''
: [[クリハラリス]]、[[フィンレイソンリス]] など
* [[リス属]] ''Sciurus''
: [[キタリス]]、[[ニホンリス]]、[[トウブハイイロリス]] など
* [[シマリス属]] ''Tamias''
: [[シマリス]] など
* [[アメリカアカリス属]] ''Tamiasciurus''


化石記録から、リスの起源はおよそ3600万年前の[[北半球]]、特に[[北アメリカ]]であると考えられる<ref name=tolweb />。最も古い化石種はヘスペロペテス({{Snamei|Hesperopetes}})で、[[始新世]]後期、およそ4000 - 3500万年前にまでさかのぼり、現代のモモンガ類に似ている<ref>[http://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1671/0272-4634%282007%2927%5B693%3AANGOSR%5D2.0.CO%3B2#.Uv27EfuHi3M Emry, R. J.; Korth, W. W. (2007). "A new genus of squirrel (Rodentia, Sciuridae) from the mid-Cenozoic of North America". Journal of Vertebrate Paleontology 27 (3): 693.] </ref>。始新世後期から[[中新世]]までの化石種は、現生種との[[系統]]関係に不明な点が多い。少なくとも一部の種は、現生種の共有派生形質<ref>その生物種あるいは分類群のみで獲得された識別可能な固有の解剖学的特徴。([[:en:Autapomorphy|Autapomorphy]])</ref>を一部欠くため、現生系統の間で最初に分岐が起きる以前の古い基部系統と考えられる。こうした古い祖先型の地理分布や多様性からは、リスの起源が北アメリカにあることが示唆されている<ref name = tolweb>Steppan & Hamm (2006)</ref>。
=== モモンガ亜科 Pteromyinae ===
* ''Aeretes'' 属
* ''Aeromys'' 属
* ''Belomys'' 属
* ''Eupetaurus'' 属
* [[アメリカモモンガ属]] ''Glaucomys''
: [[アメリカモモンガ]] など
* [[クサビオモモンガ属]] ''Hylopetes''
: [[オレンジクサビオモモンガ]] など
* [[アカハラモモンガ属]] ''Iomys''
: [[アカハラモモンガ]]
* [[ムササビ属]] ''Petaurista''
: [[ムササビ]] など
* [[モモンガ属]] ''Pteromys''
: [[タイリクモモンガ]]、[[ニホンモモンガ]] など


現生種の系統は、大きく3つの[[系統]]に分かれる。この3系統の分布は、化石記録から推定される北アメリカ起源説と矛盾しないと考えられている<ref name="tolweb" />。
=== アラゲジリス亜科 Xerinae ===

* バーバリージリス属 ''Atlantoxerus''
第1の系統は{{sname|Ratufinae}}亜科(オオリス亜科)である。[[アジア]]の[[熱帯地方]]に分布する大型の樹上性リスで、[[オオリス属]]の1属4種を含む<ref name=Thorington />。
* [[プレーリードッグ属]] ''Cynomys''

: [[オグロプレーリードッグ]]、[[メキシコプレーリードッグ]] など
第2の系統は{{sname|Sciurillinae}}亜科(ナンベイマメリス亜科)である。[[南米]]の熱帯地方の樹上性リスで、現生種は[[ナンベイマメリス]]1種のみである<ref name=Thorington />。
* [[マーモット属]] ''Marmota''

: [[アルプスマーモット]] など
第3の系統は、[[リス亜科]]、[[タイワンリス亜科]]、[[ジリス亜科]]の3つの亜科で構成される。リス科のほとんどはこの系統に属し、分布はほぼ全世界に及ぶ。
* [[アフリカヤブリス属]] ''Paraxerus''

* [[ジリス属]] ''Spermophilus''
リス亜科は、{{Sname|Sciurini}}族(リス族)と{{Sname|Pteromyini}}族(モモンガ族)からなる。{{Sname|Sciurini}}族は5属38種があり、おもに南北アメリカおよびユーラシアの樹上性のリスを含む。{{Sname|Pteromyini}}族は、15属45種があり、滑空能力を持つ種で構成される。しばしば別の亜科(モモンガ亜科)とみなされてきたが、現在はリス亜科の1[[族 (分類学)|族]]とされている。逆に、アメリカアカリス属({{Snamei|Tamiasciurus}})はリス族に含められるのが普通であるが、族として独立させ{{Sname|Tamiasciurini}}とされることもある<ref>Steppan ''et al.'' (2004), Steppan & Hamm (2006)</ref>。
: [[キンイロジリス]]、[[ヨーロッパハタリス]] など

* ''Urocitellus'' 属
タイワンリス亜科は14属65種があり、いずれも樹上性で、アジアの熱帯地方で多様性が高い<ref name=Thorington />。特徴的な外見をしており、大変色彩に富んだ体毛を持つ。
* アラゲジリス属 ''Xerus'' 属

: ケープアラゲジリス など
ジリス亜科はリス科最大の亜科で、22属132種からなり、おもに地上性である<ref name=Thorington />。大型のマーモット、プレーリードッグ、ジリスのほか、アフリカの樹上性リスもこの亜科に含まれる。

;現生
* オオリス亜科 {{Sname||Ratufinae}} – アジアの樹上性リス(1属4種)
**[[オオリス属]] {{Snamei||Ratufa}} - [[インドオオリス]] など
* ナンベイマメリス亜科 {{Sname||Sciurillinae}} – 南米の樹上性リス(1属1種)
**[[ナンベイマメリス属]] {{Snamei||Sciurillus}} – [[ナンベイマメリス]]のみ
* [[リス亜科]] {{Sname||Sciurinae}}
** リス族<!-- [[リス族]]は少数民族の記事 --> {{Sname||Sciurini}} - 樹上性リス(5属38種)
***[[リス属]] {{Snamei||Sciurus}} - [[キタリス]]、[[ニホンリス]]、[[トウブハイイロリス]] など
***[[フサミミクサビオリス属]] {{Snamei||Rheithrosciurus}}
***[[アメリカコビトリス属]] {{Snamei||Microsciurus}}
***[[パナマリス属]] {{Snamei||Syntheosciurus}}
***[[アメリカアカリス属]] {{Snamei||Tamiasciurus}} - [[アメリカアカリス]]など
**[[モモンガ族]] {{Sname||Pteromyini}} - 滑空するリス(15属45種)[[ムササビ]]、[[ニホンモモンガ]]など([[モモンガ]]を参照)
* [[タイワンリス亜科]] {{Sname||Callosciurinae}} - アジアの樹上性リス(14属65種)
**{{Sname|Callosciurini}}族
***[[タイワンリス属]](クリハラリス属、ハイガシラリス属とも) {{Snamei||Callosciurus}} - [[タイワンリス]]、[[フィンレイソンリス]]など
***[[カオナガリス属]] {{Snamei||Dremomys}}
***[[コビトリス属]] {{Snamei||Exilisciurus}}
***[[ナガハリス属]] {{Snamei||Glyphotes}} 
***[[セレベスハナナガリス属]] {{Snamei||Hyosciurus}}
***[[スジヤシリス属]] {{Snamei||Lariscus}} 
***[[インドシナシマリス属]] {{Snamei||Menetes}} 
***[[クロミミコビトリス属]] {{Snamei||Nannosciurus}}
***[[マメリス属]] {{Snamei||Prosciurillus}}
***[[ハナナガリス属]] {{Snamei||Rhinosciurus}}
***[[セレベスアカハラリス属]] {{Snamei||Rubrisciurus}}
***[[スンダリス属]] {{Snamei||Sundasciurus}}
***[[ホオジロシマリス属]] {{Snamei||Tamiops}}
** {{Sname|Funambulini}}族
***[[シマヤシリス属]] {{Snamei||Funambulus}} - [[インドシマヤシリス]](インドヤシリス)など
* [[ジリス亜科]] {{Sname||Xerinae}} – おもに地上で生活するリス
** [[アラゲジリス族]] {{Sname||Xerini}} – [[ケープアラゲジリス]]など(3属6種)
** [[アブラヤシリス族]] {{Sname||Protoxerini}} – アフリカの樹上性リス(6属31種)
** [[マーモット族]] {{Sname||Marmotini}} - [[マーモット]]、[[プレーリードッグ]]、[[シマリス]]、[[ジリス]]など(13属95種、[[ジリス]]を参照)

<ref name="thorington_hoffman" /><ref name="kawada_et_al" /><ref name=Macdonald /><ref name=Thorington />

;絶滅(化石)

* †{{Snamei||Hesperopetes}} (Emry & Korth, 2007) - [[始新世]]後期の[[アメリカ]]<ref>{{cite web |url= http://www.gbif.org/species/4827960 |title= Hesperopetes Emry & Korth, 2007 |work=The Global Biodiversity Information Facility GBIF Backbone Taxonomy |date=2013-07-01|accessdate=2014-03-10}}</ref>
* †{{Snamei||Kherem}}
* †{{Snamei||Lagrivea}} (Mein and Ginsburg, 2002) - [[中新世]]中期の[[フランス]]、大型の樹上性リス。
* †{{Snamei||Oligosciurus}} (Wang & Qiu, 2004) - [[中国]]<ref>{{cite web |url= http://www.gbif.org/species/4827925 |title= Oligosciurus Wang & Qiu, 2004 |work=The Global Biodiversity Information Facility GBIF Backbone Taxonomy |date=2013-07-01|accessdate=2014-03-10}}</ref>
* †{{Snamei||Plesiosciurus}} (Qiu Zhuding & Liu Yipu, 1986) - 中国<ref>{{cite web |url= http://www.gbif.org/species/4827956 |title= Plesiosciurus Qiu Zhuding & Liu Yipu, 1986 |work=The Global Biodiversity Information Facility GBIF Backbone Taxonomy |date=2013-07-01|accessdate=2014-03-10}}</ref>
* †{{Snamei||Prospermophilus}} (Qiu & Storch, 2000) - 中国<ref>{{cite web |url= http://www.gbif.org/species/4827983 |title= Prospermophilus Qiu & Storch, 2000 |work=The Global Biodiversity Information Facility GBIF Backbone Taxonomy |date=2013-07-01|accessdate=2014-03-10}}</ref>
* †{{Snamei||Sciurion}} (Skwara, 1986) - [[カナダ]]<ref>{{cite web |url= http://www.gbif.org/species/4828025 |title= Sciurion Skwara, 1986 |work=The Global Biodiversity Information Facility GBIF Backbone Taxonomy |date=2013-07-01|accessdate=2014-03-10}}</ref>
* †{{Snamei||Similisciurus}} (Stevens, 1977) - アメリカ<ref>{{cite web |url= http://www.gbif.org/species/4576745 |title= Similisciurus Stevens, 1977 |work=The Global Biodiversity Information Facility GBIF Backbone Taxonomy |date=2013-07-01|accessdate=2014-03-10}}</ref>
* †{{Snamei||Sinotamias}} (Qiu, 1991)<ref>{{cite web |url= http://www.gbif.org/species/4828011 |title= Sinotamias Qiu, 1991 |work=The Global Biodiversity Information Facility GBIF Backbone Taxonomy |date=2013-07-01|accessdate=2014-03-10}}</ref>
* †{{Snamei||Vulcanisciurus}} (Lavocat, 1973) - [[ナミビア]]、[[ケニア]]<ref>{{cite web |url= http://www.gbif.org/species/4828020 |title= Vulcanisciurus Lavocat, 1973 |work=The Global Biodiversity Information Facility GBIF Backbone Taxonomy |date=2013-07-01|accessdate=2014-03-10}}</ref>
* †{{Sname||Cedromurinae}}
**†{{Snamei||Cedromus}} (Wilson, 1949) - アメリカ<ref>{{cite web |url= http://www.gbif.org/species/4828026 |title= Cedromus Wilson, 1949 |work=The Global Biodiversity Information Facility GBIF Backbone Taxonomy |date=2013-07-01|accessdate=2014-03-10}}</ref>

== 語源 ==
[[日本語]]の「リス」という名前は、漢語の「栗鼠」(りっそ、りっす)が転じたものである<ref name=risu />。木鼠(きねずみ)、栗鼠(くりねずみ)ともいわれる。

[[英語]]のsquirrelは、[[ラテン語]]のsciurus(尻尾を日傘のようにするという意味)、[[古代ギリシャ語]]のskiouros(影の尾、つまり自分の尻尾の影に座るものを意味する)に由来する<ref>{{cite encyclopedia | encyclopedia =The Oxford English Dictionary | title = squirrel, ''n.'' | url = http://dictionary.oed.com/cgi/entry/50235460 | accessdate =8 November 2010 | edition = 2nd. | year = 1989 | publisher = Oxford University Press}} {{リンク切れ|date=2014年3月}}</ref><ref>Whitaker & Elman (1980): 370</ref>。ラテン語のsciurusは、リス属の学名({{Snamei||Sciurus}})になっているほか、多くのリスの学名をつける際に使用されている。


== 日本のリス ==
== 日本のリス ==
[[ファイル:Japanese Squirrel.jpg| thumb|250px|[[ニホンリス]](2006年11月撮影)]]
[[日本]]に棲むリス類としては、リス亜科の3属4種5亜種(内、2亜種は移入種)、[[モモンガ亜科]](ムササビ亜科とも)の2属3種5亜種(全て在来種)の計5属7種10亜種が挙げられ、移入種を除けば4属6種8亜種となる。
[[ファイル:Tamias sibiricus (standing).JPG| thumb|250px|シマリス([[滋賀県]][[東近江市]]の[[御池岳]]にて)]]
[[日本]]に棲むリス類としては、樹上性リス2属3種4亜種(うち、2亜種は外来種)、滑空性リス([[モモンガ属]]、[[ムササビ属]])の2属3種5亜種(すべて在来種)、地上性リス([[シマリス属]])1属1種2亜種(うち、1亜種は外来種)の計5属7種11亜種が挙げられ、移入種を除けば4属6種8亜種となる。


リス亜科では、[[北海道]]に[[エゾリス]] (''Scriurus vulgaris orientis'') と[[エゾシマリス]] (''Tamias sibiricus lineatus'') が、[[本州]]、[[九州]]、[[四国]]には[[ニホンリス]](ホンドリスとも、''Sciurus lis'')が生息している。ただし、ニホンリスの九州での生息は、最近は確認されていない。
リス亜科では、[[北海道]]に[[エゾリス]]と[[エゾシマリス]]が、[[本州]]、[[九州]]、[[四国]]には[[ニホンリス]](ホンドリス)が生息している。ただし、ニホンリスの九州での生息は、最近は確認されていない。


これらの在来種のほか、近年[[タイワンリス]] (''Callosciurus caniceps thaiwanensis'') や[[チョウセンシマリス]] (''Tamias sibiricus uthensis'') が移入し、ニホンリスや[[ヤマネ]]のような在来種に対する圧迫が心配されている。[[伊豆大島]]ではタイワンリスによる食害が深刻化している。
これらの在来種のほか、[[タイワンリス]]や[[チョウセンシマリス]]({{Snamei||Tamias sibiricus uthensis}})、[[キタリス]]が移入し、ニホンリスや[[ヤマネ]]のような在来種に対する圧迫が心配されている。[[伊豆大島]]ではタイワンリスによる食害が深刻化している。


エゾリスは[[ユーラシア]]北部に広く分布するキタリスの亜種、タイワンリスは[[アジア]]南東部から東部に分布する[[クリハラリス]]の亜種、エゾシマリスとチョウセンシマリスはアジア東部から東北部にかけて分布するシマリス([[シベリアシマリス]]、[[アジアシマリス]]とも)の亜種である。
エゾリスは[[ユーラシア]]北部に広く分布するキタリスの亜種、タイワンリスは[[アジア]]南東部から東部に分布する[[クリハラリス]]の亜種、エゾシマリスとチョウセンシマリスはアジア東部から東北部にかけて分布するシマリス([[シベリアシマリス]]、[[アジアシマリス]]とも)の亜種である。


モモンガ亜科では、本州、四国、九州に[[ムササビ]](ホオジロムササビとも、''Petaurista leucogenys'')と[[ホンドモモンガ]](ニホンモモンガとも、''Pteromys momonga'')、北海道にエゾモモンガ (''Pteromys volans orii'') が生息する。エゾモモンガは、ヨーロッパ北部から[[シベリア]]、中国北部まで広く分布する[[タイリクモモンガ]]の亜種である。ムササビは[[キュウシュウムササビ]]、[[ワカヤマムササビ]]、[[ニッコウムササビ]]の3亜種に細分することもある。
滑空性のリスでは、本州、四国、九州に[[ムササビ]](ホオジロムササビ)と[[ホンドモモンガ]](ニホンモモンガ)、北海道に[[エゾモモンガ]]が生息する。エゾモモンガは、ヨーロッパ北部から[[シベリア]]、中国北部まで広く分布する[[タイリクモモンガ]]の亜種である。ムササビは[[キュウシュウムササビ]]、[[ワカヤマムササビ]]、[[ニッコウムササビ]]の3亜種に細分することもある。


これらのうち、ニホンリス、ムササビ、ニホンモモンガの3種は日本[[固有種]]である。
これらのうち、ニホンリス、ムササビ、ニホンモモンガの3種は日本[[固有種]]である。


== 人間との関係 ==
== 人間との関係 ==
===毛皮===
[[日本語]]の「リス」という名前は、漢字の「栗鼠」の音読み「リッソ」が転じたものである。
[[キタリス]]の毛皮は[[ヨーロッパ]]で広く用いられ、[[ロシア]]をはじめとして今日でも盛んに使用されている。


[[中世]]ヨーロッパでは、リスの毛皮が衣服の裏地に用いられた。中でもシベリア産のキタリスの毛皮が珍重され、腹部の白い毛を用いるヴェア(vair、ヴェールとも)は最高級品で、14世紀をピークに広くみられた。たとえば1枚のマントあたり数百頭といった規模で毛皮を使用するため、富や権力の象徴であり、身分に応じて毛皮の質や白と灰色の密度などが決められていた。ヴェアの文様をもとにした[[ヴェア (紋章学)|ヴェアという紋章]]も生まれている。ヴェアよりやや価値が劣るが、リスの背の灰色の毛皮を用いた「グリ」もあり、これらは[[アーミン]]、[[黒貂]]と並んで最高級の毛皮であった<ref>{{Citation |和書 |last= 徳井|first= 淑子 |author-link= 徳井淑子|editor= 深井晃子|editor-link= 深井晃子|coauthors= |year= 2010|title= カラー版 世界服飾史|publisher= 美術出版社|page= 37-39|id= |isbn=978-4-568-40077-9|edition=増補新装 |chapter=中世}}
=== 食用 ===
</ref>。
[[アメリカ合衆国]]のいくつかの地域では、近年までリスの肉は食肉として捉えられ、好まれていた。非常に多くのレシピにリスの肉の調理について記されていることがその証拠となる。アメリカ合衆国の主婦[[イルマ・ロンバウアー]]([[:en:Irma S. Rombauer]]を参照)が1930年代に著した有名な料理本[[料理の喜び]]([[:en:The Joy of Cooking]]を参照)の最初の版においてもリスの肉の調理法が記されていた。レシピによるとリスの肉は[[ウサギ]]の肉や鶏肉よりも柔らかいものの、それらの代わりとして利用できる。リスの肉には野生動物の肉らしい臭みはわずかしかない。


===食用===
アメリカ合衆国の多くの地域、特に[[アメリカ合衆国南部]]では現在でもリスは食用として狩猟の対象となる。
[[アメリカ合衆国]]のいくつかの地域では、近年までリスの肉は食肉としてとらえられ、好まれていた。非常に多くのレシピにリスの肉の調理について記されていることがその証拠となる。主婦[[イルマ・ロンバウアー]]([[:en:Irma S. Rombauer|Irma S. Rombauer]])が1930年代に著した料理本『[[料理の喜び]] ([[:en:The Joy of Cooking|The Joy of Cooking]])』 の初版においてもリスの肉の調理法が記されていた。レシピによるとリスの肉は[[ウサギ]]の肉や鶏肉よりも柔らかいものの、それらの代わりとして利用できる。リスの肉には野生動物の肉らしい臭みはわずかしかない。


アメリカの多くの地域、特に[[アメリカ南部]]では現在でもリスは食用として狩猟の対象となる。
また、近年ではまだ一般的とは言えないが、[[イギリス]]でリス料理の人気が高まりつつある。特に、北米の[[ハイイロリス]]はイギリス在来種の[[アカリス]]を圧迫しており、その駆除のためにという大義名分もあってリス料理が好まれるようになってきている<ref>[http://allabout.co.jp/travel/travelengland/closeup/CU20081217Y/ イギリスで、リス料理がじわじわ人気] All About 2008年12月17日</ref>。


また、一般的とは言えないが、[[イギリス]]でもリス肉が食されている。特に、北米原産の[[ハイイロリス]]はイギリス在来種の[[アカリス]]を圧迫しており、その駆除のためにという大義名分もあって、狩猟肉専門の肉屋や一部のレストランで取り扱われるようになっている<ref>[https://allabout.co.jp/gm/gc/79368/ イギリスで、リス料理がじわじわ人気] All About 2008年12月17日</ref>。
=== リスをめぐる逸話 ===

現在は禁止されているが、日本でもアイヌ民族がシマリスを食用として狩猟していた。

===リスをめぐる逸話===
[[古代ローマ]]の[[博物学者]][[ガイウス・プリニウス・セクンドゥス|プリニウス]]によると、リスは嵐がくるのを予知する能力があり、嵐の風上側に巣穴の入り口がある場合は前もってふさぎ、新たに風下側に入り口を作るという。なお、プリニウスは、[[ハリネズミ]]についても「この動物は自分たちのねぐらに引っ込むことによって、北風が南風に変わることを予言する」と記している。
[[古代ローマ]]の[[博物学者]][[ガイウス・プリニウス・セクンドゥス|プリニウス]]によると、リスは嵐がくるのを予知する能力があり、嵐の風上側に巣穴の入り口がある場合は前もってふさぎ、新たに風下側に入り口を作るという。なお、プリニウスは、[[ハリネズミ]]についても「この動物は自分たちのねぐらに引っ込むことによって、北風が南風に変わることを予言する」と記している。


=== ペットとしてのリス ===
===ペットとしてのリス===
日本では昭和40年からシマリスに人気が出始め<ref>[[曽我玲子]]監修 [[大野瑞絵]]著 『ザ・リス―最新の飼育(エサ・住まい・接し方・医学)が全てわかる』 誠文堂新光社、2005年、ISBN 978-4416705391</ref>、現在もペットショップで販売されている。ニホンリスやキタリスなど日本に生息しているリスは、自然保護法により捕獲が禁止されているため、外国から輸入されたリスが販売されている。2005年からは、[[感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律]]第56条の2として「動物の輸入届出制度」が規定された<ref>[[厚生労働省]] 『[http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou12/ 動物の輸入届出制度について]』 </ref>ことで、プレーリードッグが輸入禁止になるなど、齧歯類の輸入規制が始まった。現在業者が輸入販売できるのは、シマリスと地面で活動するジリス([[リチャードソンジリス]]、ジュウサンセンジリス等)のみとされている。2010年の輸入元国別の輸入届出頭数は、中国12,908、アメリカ1,602、オランダ930となっている<ref>厚生労働省 『[http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou12/pdf/04d_07.pdf 我が国の動物の輸入状況について(平成22年)]』</ref>。また鎌倉近辺に生息しているタイワンリスは[[特定外来生物]]として駆除の対象になっており、ペットとして飼うことも禁止となった。飼育下での寿命は、シマリス6-7年<ref>曽我玲子監修 大野瑞絵著 『ザ・リス―最新の飼育(エサ・住まい・接し方・医学)が全てわかる』 誠文堂新光社、2005年、ISBN 978-4416705391</ref>、ジリス10-12年、プレーリードッグ8-10年<ref>[[三輪恭嗣]]監修 大野瑞絵著 ザ・プレーリードッグ&ジリス-食事・住まい・接し方・医学がわかる 誠文堂新光社、2010年、ISBN 978-4416710388</ref>。
日本では昭和40年ごろからシマリスに人気が出始め<ref name=risu />。ニホンリスやキタリスなど日本に生息しているリスは[[鳥獣保護法]]により捕獲が禁止されているため、外国から輸入されたリスが販売されている。2005年からは、[[感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律]]第56条の2として「動物の輸入届出制度」が規定された<ref>[[厚生労働省]] 『[https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000069864.html 動物の輸入届出制度について]』 </ref>ことで、プレーリードッグが輸入禁止になるなど、齧歯類の輸入規制が始まった。現在業者が輸入販売できるのは、シマリスとジリスのみとされている。2010年の輸入元国別の輸入届出頭数は、中国12,908、アメリカ1,602、オランダ930となっている<ref>厚生労働省 『[https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou12/pdf/04d_07.pdf 我が国の動物の輸入状況について(平成22年)]』</ref>。また鎌倉近辺に生息しているタイワンリスは[[特定外来生物]]として駆除の対象になっており、ペットとして飼うことも禁止となった。飼育下での寿命は、シマリス6 - 7年<ref name=risu />、ジリス10 - 12年、プレーリードッグ8 - 10年程度である<ref> {{Cite |和書 |author = 大野瑞絵、三輪恭嗣 監修 |title = ザ・プレーリードッグ&ジリス食事・住まい・接し方・医学がわかる |date = 2010 |publisher = 誠文堂新光社 |ref = harv }}</ref>。

===芸術===
リスは[[ブドウ|葡萄]]との組み合わせで多幸・多産を象徴する吉祥として扱われており、[[16世紀]]ごろから中国で[[陶器]]や[[漆器]]の題材として流行するようになった。その影響を受けた[[日本]]でも、葡萄とリスの意匠が取り入れられるようになった。さらに[[日本語]]では葡萄とリスは「[[武道]]に律する」という[[語呂合わせ]]になることから、[[日本刀]]の[[鍔]]にも用いられるようになった<ref>{{Cite web |title = Spring has come! |url=http://www.toguri-museum.or.jp/gakugei/back/0403.php|accessdate = 2014-7-21 |date = 2004-03 |publisher = 戸栗美術館 }}</ref><ref>{{Cite web|和書 |title=葡萄栗鼠 松林桂月 |url=https://web.archive.org/web/20140728042535/http://www.toyohaku.gr.jp/bihaku/frame-a-mk-budo.html |accessdate=2014-07-21 |publisher=豊橋市美術博物館}}[https://archive.ph/Oo0KC]</ref>。


=== 展示 ===
===リスのモチーフ===
*[[:Category:リスを主人公にした物語]]
日本においては多数の展示施設で飼育され、中には[[町田リス園]]のように、リスの名前を冠したリスに特化した展示施設もある<!-- ほかに、加茂山公園のリス園(加茂山リス園)、さいたま市市民の森「りすの家(うち)」、真岡観光リス村、伊豆大島椿花ガーデンリス村など。 -->。
*[[ちょリス]]
*[[リスモくん]]
*[[ユウちゃん]]
*[[アルディ (大宮アルディージャ)|アルディ・ミーヤ]] - [[日本プロサッカーリーグ|Jリーグ]]・[[大宮アルディージャ]]のマスコット。


==脚注==
=== 侵入生物 ===
{{Reflist|30em}}
[[シマリス]](北海道以外)、[[キタリス]](北海道以外)、[[クリハラリス]](タイワンリス)は[[国立環境研究所]]によって侵入生物に分類されている<ref>[http://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/DB/detail/10080.html シマリス][http://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/DB/detail/10420.html キタリス][http://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/DB/detail/10060.html クリハラリス]</ref>。


== 脚注 ==
==参考文献==
* Milton, Katherine (1984): [Family Sciuridae]. ''In:'' Macdonald, D. (ed.): ''The Encyclopedia of Mammals'': 612–623. Facts on File, New York. ISBN 0-87196-871-1
{{reflist}}
* Steppan, Scott J. & Hamm, Shawn M. (2006): [[Tree of Life Web Project]] – [http://tolweb.org/Sciuridae/16456/2006.05.13 Sciuridae (Squirrels)]. Version of 13 May 2006. Retrieved 10 December 2007.
* Steppan, S. J.; Storz, B. L.; Hoffmann, R. S. (2004). "Nuclear DNA phylogeny of the squirrels (Mammalia: Rodentia) and the evolution of arboreality from c-myc and RAG1". Molecular Phylogenetics and Evolution 30 (3): 703–719.
* Thorington, R.W. & Hoffmann, R.S. (2005): Family Sciuridae. ''In: Mammal Species of the World – A Taxonomic and Geographic Reference'': 754–818. Johns Hopkins University Press, Baltimore.
* Whitaker, John O. Jr. & Elman, Robert (1980): ''The Audubon Society Field Guide to North American Mammals'' (2nd ed.). Alfred A. Knopf, Jr., New York. ISBN 0-394-50762-2


== 参考文献 ==
== 外部リンク ==
{{参照方法|date=2013年5月12日 (日) 00:28 (UTC)}}
*[[今泉吉典]]監修『世界哺乳類和名辞典』平凡社、1988年、ISBN 978-4582107111
{{commons|Category:Sciuridae}}
{{commons|Category:Sciuridae}}
{{wikispecies|Sciuridae}}
* [http://tolweb.org/Sciuridae/16456 Tree of Life: Sciuridae] - リスの系統分類
* [https://northernbushcraft.com/animalTracks/squirrel/notes.htm Squirrel Tracks] - リスの[[足跡#動物の足跡|足跡]]の識別方法
* [http://animals.nationalgeographic.com/animals/mammals/squirrel.html National Geographic link on Squirrels] – [[ナショナルジオグラフィック (雑誌)| ナショナルジオグラフィック]](リス)


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{{デフォルトソート:りす}}
[[Category:リス科|*]]
[[Category:リス科|*]]

2024年12月23日 (月) 02:15時点における最新版

リス科
生息年代: プリアボニアン現世
リス科のさまざまなリス
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: 齧歯目 Rodentia
亜目 : リス形亜目 Sciuromorpha
下目 : リス下目 Sciurida
: リス科 Sciuridae
学名
Sciuridae
Fischer de Waldheim1817[1]
和名
リス科[2]
英名
Squirrel
亜科

リス(栗鼠)は、齧歯目リス科(Sciuridae)に属する動物の総称である。

リス科には、5亜科58285が含まれる。樹上で暮らすリスのほか、地上で暮らすマーモットプレーリードッグシマリスイワリスジリス、滑空能力のあるモモンガムササビもリスの仲間である。

分布

[編集]

全世界に分布。ただし、オーストラリア南極大陸ポリネシアマダガスカル南アメリカ南部、一部の砂漠サハラエジプトアラビア)を除く[3]

オーストラリア大陸には元々生息していなかったが、19世紀に人為的に移入された[4]

形態

[編集]
フロリダ州トウブハイイロリス
古典的な頬骨の形をしているオオリス(Ratufa)の頭蓋骨

リスは一般に小型の動物だが、体長7 - 10センチ、体重わずか10グラムのアフリカコビトリスMyosciurus pumilio)から、体長53 - 73センチ、体重5 - 8キロのアルプスマーモットまで、大きさは多彩である。

樹上性リスは、毛のふさふさした大きな尾を持つ。地上性のリス(ジリス)は、樹上性リスに比べて尾は毛量が少なく、短いものが多い。多くのリスは、体毛がやわらかく絹のように滑らかだが、中には厚い毛皮を持つものもある。

体毛の色は種によって(しばしば同種内ですら)非常に変化に富む[5]東南アジアに生息するフィンレイソンリスはいくつもの毛色の違うものが野生下で存在しており、を食べるために長く伸びる舌をしている。

前脚は後脚よりも短く、足指は4または5本。しばしば前足の親指はあまり発達しておらず、足の裏にはやわらかい肉球がある[6]。手先は器用で、腰をおろして座り、前足で食物を保持しながら食べることができる。樹上性リスは木につかまって登るための、ジリスは地面に巣穴を掘るための頑丈な爪を持つ[7]。樹上性リスは頭を下にして樹を降りることができる。これは、脚を回転させることで後ろ足の爪が上向きになり、樹皮をつかむことができるためである[8]

大きな目をもち、視覚は優れている。多くは顔のひげや脚の触毛で、狭い場所を通る際に幅を認識する[9]など、優れた体性感覚を持つ[6]

歯は、典型的なネズミ目(齧歯目)の型をしている。一対の門歯は、絶えず伸び続ける。こすり合わせることですり減らし、正常な長さを維持する[9]。犬歯を持たないため、門歯の後ろは歯隙(しげき、歯のない部分)となっている[3]。その奥に食物を咀嚼するための臼歯がある。

シマリス属やジリスには、頬の内側に「頬袋」と呼ばれる袋状の構造がある。頬袋には柔軟性があり、たくさんの食物を頬張って運ぶことができる[3]

モモンガムササビは、木から木へと滑空して移動する際にパラグライダーの様な働きをする飛膜を持つ[3]

生態

[編集]

極高圧帯ともっとも乾燥した砂漠を除き、熱帯雨林から半乾燥の砂漠、北極圏まで、ほとんどすべての環境に生息する。

樹上性リスとジリス昼行性または薄明薄暮性であるのに対して[10]モモンガなどの滑空するリスは夜行性である。ただし、哺乳期の母モモンガとその子供は、夏の間は昼行性になる[11]

樹上性リスは、おもに樹上で生活する。木登りやジャンプを得意とし、枝の上や樹洞に巣を作る。基本的に単独生活を営み、明確な縄張りを持つ種は少ない。また、寒冷地に生息する種でも冬眠はしない。

ジリスは、草原や砂地などに巣穴を掘り、地上で生活している。森林限界を越えた高山に住む種もいる。縄張りを持つものが多い。社会性があり、家族を中心とした集団を形成し、よく発達したコロニーで生活するものが多い[6][12]。多くのジリスは冬眠をする。

シマリス類は、樹上性リスとジリスの中間的な存在であり、おもに地上で暮らすが、木登りも巧みである。樹洞だけではなく、地下にも巣を作る。

年に1回または2回出産する。妊娠期間は3 - 6週間で、種によって異なる。子供は毛も歯も生えておらず、目も見えない状態で生まれる。ほとんどの種でメスのみが子供の世話をする。生後6 - 10週で離乳し、生後1年で性成熟する。

捕食者には、ヘビクマカラスタカフクロウなどがいる。一部のカリフォルニアジリスは、天敵のガラガラヘビの毒の免疫を持つ。

食性

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タンザニアのマンヤーラ国立公園で果実を食べるリス

おもに草食性で、木の実種子果実キノコなどの多様多種な植物を食べる。昆虫鳥類ヒナ爬虫類、小型の齧歯類を食べる種もある。いくつかの熱帯の種は、ほとんど完全に昆虫食に移行している[13]

樹上性リスは、草食性の強い雑食で、種子、果実、キノコ、小動物を食べる。種子を巣穴に貯めたり、土に埋めたりして貯蔵する(貯食行動[3]。ムササビは種子や果実が欠乏する季節には、木のを食す[3]

ジリスは、おもに草食性で、などの丈の低い植物を食べるが、昆虫や小型の脊椎動物を食べることもある。

捕食行動は、ジリスのさまざまな種、特にジュウサンセンジリスで見られる[14]。ジュウサンセンジリスの研究では、ヒヨコを捕食していることや [15]、死んだばかりのヘビを食べていることが報告されており[16]、 139体の標本の胃のうち、4体からは鳥の肉を、1体からはトガリネズミの残骸が発見されている[17]。また、オジロレイヨウジリスの調査では、609体の標本の胃のうち、少なくとも10パーセントが脊椎動物(大部分がトカゲ類と齧歯類)を食べていたことが発見され[18]キヌポケットマウスを捕えて食べることも観察されている[19]カリフォルニアジリスカリフォルニアハタネズミを捕食することも確認されている[20][21]

系統

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リス科

オオリス亜科 Ratufinae - オオリス属

ナンベイマメリス亜科 Sciurillinae - ナンベイマメリス

リス亜科

リス族 Sciurini - リス属など

モモンガ族 Pteromyini - ムササビモモンガなど

Sciurinae
タイワンリス亜科

Callosciurini - タイワンリス属など

Funambulini - シマヤシリス属

Callosciurinae
ジリス亜科

アラゲジリス族 Xerini - アラゲジリス属など

マーモット族 Marmotini - マーモット属など

アブラヤシリス族 Protoxerini - アブラヤシリス属など

Xerinae
Sciuridae

[22][23]

分類

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シモフリオオリス(Ratufa macroura
エゾリス
オオアメリカモモンガ(Glaucomys sabrinus
ミケリス(Callosciurus prevostii
アルプスマーモット
リチャードソンジリス

現生種は5亜科58285に分類されている[24]

化石記録から、リスの起源はおよそ3600万年前の北半球、特に北アメリカであると考えられる[12]。最も古い化石種はヘスペロペテス(Hesperopetes)で、始新世後期、およそ4000 - 3500万年前にまでさかのぼり、現代のモモンガ類に似ている[25]。始新世後期から中新世までの化石種は、現生種との系統関係に不明な点が多い。少なくとも一部の種は、現生種の共有派生形質[26]を一部欠くため、現生系統の間で最初に分岐が起きる以前の古い基部系統と考えられる。こうした古い祖先型の地理分布や多様性からは、リスの起源が北アメリカにあることが示唆されている[12]

現生種の系統は、大きく3つの系統に分かれる。この3系統の分布は、化石記録から推定される北アメリカ起源説と矛盾しないと考えられている[12]

第1の系統はRatufinae亜科(オオリス亜科)である。アジア熱帯地方に分布する大型の樹上性リスで、オオリス属の1属4種を含む[23]

第2の系統はSciurillinae亜科(ナンベイマメリス亜科)である。南米の熱帯地方の樹上性リスで、現生種はナンベイマメリス1種のみである[23]

第3の系統は、リス亜科タイワンリス亜科ジリス亜科の3つの亜科で構成される。リス科のほとんどはこの系統に属し、分布はほぼ全世界に及ぶ。

リス亜科は、Sciurini族(リス族)とPteromyini族(モモンガ族)からなる。Sciurini族は5属38種があり、おもに南北アメリカおよびユーラシアの樹上性のリスを含む。Pteromyini族は、15属45種があり、滑空能力を持つ種で構成される。しばしば別の亜科(モモンガ亜科)とみなされてきたが、現在はリス亜科の1とされている。逆に、アメリカアカリス属(Tamiasciurus)はリス族に含められるのが普通であるが、族として独立させTamiasciuriniとされることもある[27]

タイワンリス亜科は14属65種があり、いずれも樹上性で、アジアの熱帯地方で多様性が高い[23]。特徴的な外見をしており、大変色彩に富んだ体毛を持つ。

ジリス亜科はリス科最大の亜科で、22属132種からなり、おもに地上性である[23]。大型のマーモット、プレーリードッグ、ジリスのほか、アフリカの樹上性リスもこの亜科に含まれる。

現生

[1][2][3][23]

絶滅(化石)

語源

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日本語の「リス」という名前は、漢語の「栗鼠」(りっそ、りっす)が転じたものである[9]。木鼠(きねずみ)、栗鼠(くりねずみ)ともいわれる。

英語のsquirrelは、ラテン語のsciurus(尻尾を日傘のようにするという意味)、古代ギリシャ語のskiouros(影の尾、つまり自分の尻尾の影に座るものを意味する)に由来する[37][38]。ラテン語のsciurusは、リス属の学名(Sciurus)になっているほか、多くのリスの学名をつける際に使用されている。

日本のリス

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ニホンリス(2006年11月撮影)
シマリス(滋賀県東近江市御池岳にて)

日本に棲むリス類としては、樹上性リス2属3種4亜種(うち、2亜種は外来種)、滑空性リス(モモンガ属ムササビ属)の2属3種5亜種(すべて在来種)、地上性リス(シマリス属)1属1種2亜種(うち、1亜種は外来種)の計5属7種11亜種が挙げられ、移入種を除けば4属6種8亜種となる。

リス亜科では、北海道エゾリスエゾシマリスが、本州九州四国にはニホンリス(ホンドリス)が生息している。ただし、ニホンリスの九州での生息は、最近は確認されていない。

これらの在来種のほか、タイワンリスチョウセンシマリスTamias sibiricus uthensis)、キタリスが移入し、ニホンリスやヤマネのような在来種に対する圧迫が心配されている。伊豆大島ではタイワンリスによる食害が深刻化している。

エゾリスはユーラシア北部に広く分布するキタリスの亜種、タイワンリスはアジア南東部から東部に分布するクリハラリスの亜種、エゾシマリスとチョウセンシマリスはアジア東部から東北部にかけて分布するシマリス(シベリアシマリスアジアシマリスとも)の亜種である。

滑空性のリスでは、本州、四国、九州にムササビ(ホオジロムササビ)とホンドモモンガ(ニホンモモンガ)、北海道にエゾモモンガが生息する。エゾモモンガは、ヨーロッパ北部からシベリア、中国北部まで広く分布するタイリクモモンガの亜種である。ムササビはキュウシュウムササビワカヤマムササビニッコウムササビの3亜種に細分することもある。

これらのうち、ニホンリス、ムササビ、ニホンモモンガの3種は日本固有種である。

人間との関係

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毛皮

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キタリスの毛皮はヨーロッパで広く用いられ、ロシアをはじめとして今日でも盛んに使用されている。

中世ヨーロッパでは、リスの毛皮が衣服の裏地に用いられた。中でもシベリア産のキタリスの毛皮が珍重され、腹部の白い毛を用いるヴェア(vair、ヴェールとも)は最高級品で、14世紀をピークに広くみられた。たとえば1枚のマントあたり数百頭といった規模で毛皮を使用するため、富や権力の象徴であり、身分に応じて毛皮の質や白と灰色の密度などが決められていた。ヴェアの文様をもとにしたヴェアという紋章も生まれている。ヴェアよりやや価値が劣るが、リスの背の灰色の毛皮を用いた「グリ」もあり、これらはアーミン黒貂と並んで最高級の毛皮であった[39]

食用

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アメリカ合衆国のいくつかの地域では、近年までリスの肉は食肉としてとらえられ、好まれていた。非常に多くのレシピにリスの肉の調理について記されていることがその証拠となる。主婦イルマ・ロンバウアーIrma S. Rombauer)が1930年代に著した料理本『料理の喜びThe Joy of Cooking)』 の初版においてもリスの肉の調理法が記されていた。レシピによるとリスの肉はウサギの肉や鶏肉よりも柔らかいものの、それらの代わりとして利用できる。リスの肉には野生動物の肉らしい臭みはわずかしかない。

アメリカの多くの地域、特にアメリカ南部では現在でもリスは食用として狩猟の対象となる。

また、一般的とは言えないが、イギリスでもリス肉が食されている。特に、北米原産のハイイロリスはイギリス在来種のアカリスを圧迫しており、その駆除のためにという大義名分もあって、狩猟肉専門の肉屋や一部のレストランで取り扱われるようになっている[40]

現在は禁止されているが、日本でもアイヌ民族がシマリスを食用として狩猟していた。

リスをめぐる逸話

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古代ローマ博物学者プリニウスによると、リスは嵐がくるのを予知する能力があり、嵐の風上側に巣穴の入り口がある場合は前もってふさぎ、新たに風下側に入り口を作るという。なお、プリニウスは、ハリネズミについても「この動物は自分たちのねぐらに引っ込むことによって、北風が南風に変わることを予言する」と記している。

ペットとしてのリス

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日本では昭和40年ごろからシマリスに人気が出始めた[9]。ニホンリスやキタリスなどの日本に生息しているリスは鳥獣保護法により捕獲が禁止されているため、外国から輸入されたリスが販売されている。2005年からは、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第56条の2として「動物の輸入届出制度」が規定された[41]ことで、プレーリードッグが輸入禁止になるなど、齧歯類の輸入規制が始まった。現在業者が輸入販売できるのは、シマリスとジリスのみとされている。2010年の輸入元国別の輸入届出頭数は、中国12,908、アメリカ1,602、オランダ930となっている[42]。また鎌倉近辺に生息しているタイワンリスは特定外来生物として駆除の対象になっており、ペットとして飼うことも禁止となった。飼育下での寿命は、シマリス6 - 7年[9]、ジリス10 - 12年、プレーリードッグ8 - 10年程度である[43]

芸術

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リスは葡萄との組み合わせで多幸・多産を象徴する吉祥として扱われており、16世紀ごろから中国で陶器漆器の題材として流行するようになった。その影響を受けた日本でも、葡萄とリスの意匠が取り入れられるようになった。さらに日本語では葡萄とリスは「武道に律する」という語呂合わせになることから、日本刀にも用いられるようになった[44][45]

リスのモチーフ

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脚注

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  1. ^ a b Richard W. Thorington, Jr. & Robert S. Hoffmann, “Family Sciuridae,” In: Don E. Wilson & DeeAnn M. Reeder (eds.), Mammal Species of the World (3rd ed.), Volume 3, Johns Hopkins University Press, 2005, Pages 754–818.
  2. ^ a b 川田伸一郎・岩佐真宏・福井大・新宅勇太・天野雅男・下稲葉さやか・樽創・姉崎智子・横畑泰志世界哺乳類標準和名目録」『哺乳類科学』第58巻 別冊、日本哺乳類学会、2018年、1–53頁。
  3. ^ a b c d e f g D.W.マクドナルド 編、今泉吉典 監修『小型草食獣 動物大百科 5』平凡社、1986年、154-157頁。 
  4. ^ Seebeck, J. H.. “Sciuridae”. Fauna of Australia. 2013年11月24日閲覧。
  5. ^ Tree Squirrels, Wildlife Online, 23 November 2010.
  6. ^ a b c Milton (1984)
  7. ^ "Squirrel" - HowStuffWorks
  8. ^ Jenkins, Farish (1974). Primate Locomotion. New York: Academic Press. p. 61. ISBN 0123840503 
  9. ^ a b c d e 大野瑞絵、曽我玲子 監修『ザ・リス―最新の飼育(エサ・住まい・接し方・医学)が全てわかる』誠文堂新光社、2005年。 
  10. ^ Red & Gray Squirrels in Massachusetts”. MassWildlife. Massachusetts Division of Fisheries and Wildlife. 2013年5月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年4月3日閲覧。
  11. ^ Törmälä, Timo; Vuorinen, Hannu; Hokkanen, Heikki (1980). “Timing of circadian activity in the flying squirrel in central Finland”. Acta Theriologica 25 (32–42): 461–474. http://acta.zbs.bialowieza.pl/contents/?art=1980-025-32-42-0461 11 July 2007閲覧。. 
  12. ^ a b c d Steppan & Hamm (2006)
  13. ^ Richard W. Thorington, Katie Ferrell - Squirrels: the animal answer guide, JHU Press, 2006, ISBN 0-8018-8402-0, ISBN 978-0-8018-8402-3, p. 75.
  14. ^ Friggens, M. (2002). “Carnivory on Desert Cottontails by Texas Antelope Ground Squirrels”. The Southwestern Naturalist 47 (1): 132–133. doi:10.2307/3672818. JSTOR 3672818. 
  15. ^ Bailey, B. (1923). “Meat-eating propensities of some rodents of Minnesota”. Journal of Mammalogy 4: 129. 
  16. ^ Wistrand, E.H. (1972). “Predation on a Snake by Spermophilus tridecemlineatus”. American Midland Naturalist 88 (2): 511–512. doi:10.2307/2424389. JSTOR 2424389. 
  17. ^ Whitaker, J.O. (1972). “Food and external parasites of Spermophilus tridecemlineatus in Vigo County, Indiana”. Journal of Mammalogy 53 (3): 644–648. doi:10.2307/1379067. JSTOR 1379067. 
  18. ^ Bradley, W. G. (1968). “Food habits of the antelope ground squirrel in southern Nevada”. Journal of Mammalogy 49 (1): 14–21. doi:10.2307/1377723. JSTOR 1377723. 
  19. ^ Morgart, J. R. (May 1985). “Carnivorous behavior by a white-tailed antelope ground squirrel Ammospermophilus leucurus”. The Southwestern Naturalist 30 (2): 304–305. doi:10.2307/3670745. JSTOR 3670745. 
  20. ^ Jennifer E. Smith, Joey E. Ingbretson, Mackenzie M. Miner, Ella C. Oestreicher, Mari L. Podas, Tia A. Ravara, Lupin M. L. Teles, Jada C. Wahl, Lucy M. Todd & Sonja Wild, “Vole hunting: novel predatory and carnivorous behavior by California ground squirrels,” Journal of Ethology, Springer Nature, 2024.
  21. ^ 時事通信ニュース”. sp.m.jiji.com. 2024年12月22日閲覧。
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  23. ^ a b c d e f Richard W. Thorington, Jr. (2012). Squirrels of the World. Johns Hopkins University Press. pp. 1-2 
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  25. ^ Emry, R. J.; Korth, W. W. (2007). "A new genus of squirrel (Rodentia, Sciuridae) from the mid-Cenozoic of North America". Journal of Vertebrate Paleontology 27 (3): 693.
  26. ^ その生物種あるいは分類群のみで獲得された識別可能な固有の解剖学的特徴。(Autapomorphy
  27. ^ Steppan et al. (2004), Steppan & Hamm (2006)
  28. ^ Hesperopetes Emry & Korth, 2007”. The Global Biodiversity Information Facility GBIF Backbone Taxonomy (2013年7月1日). 2014年3月10日閲覧。
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  30. ^ Plesiosciurus Qiu Zhuding & Liu Yipu, 1986”. The Global Biodiversity Information Facility GBIF Backbone Taxonomy (2013年7月1日). 2014年3月10日閲覧。
  31. ^ Prospermophilus Qiu & Storch, 2000”. The Global Biodiversity Information Facility GBIF Backbone Taxonomy (2013年7月1日). 2014年3月10日閲覧。
  32. ^ Sciurion Skwara, 1986”. The Global Biodiversity Information Facility GBIF Backbone Taxonomy (2013年7月1日). 2014年3月10日閲覧。
  33. ^ Similisciurus Stevens, 1977”. The Global Biodiversity Information Facility GBIF Backbone Taxonomy (2013年7月1日). 2014年3月10日閲覧。
  34. ^ Sinotamias Qiu, 1991”. The Global Biodiversity Information Facility GBIF Backbone Taxonomy (2013年7月1日). 2014年3月10日閲覧。
  35. ^ Vulcanisciurus Lavocat, 1973”. The Global Biodiversity Information Facility GBIF Backbone Taxonomy (2013年7月1日). 2014年3月10日閲覧。
  36. ^ Cedromus Wilson, 1949”. The Global Biodiversity Information Facility GBIF Backbone Taxonomy (2013年7月1日). 2014年3月10日閲覧。
  37. ^ "squirrel, n.". The Oxford English Dictionary (2nd. ed.). Oxford University Press. 1989. 2010年11月8日閲覧 [リンク切れ]
  38. ^ Whitaker & Elman (1980): 370
  39. ^ 徳井淑子 著「中世」、深井晃子 編『カラー版 世界服飾史』(増補新装)美術出版社、2010年、37-39頁。ISBN 978-4-568-40077-9 
  40. ^ イギリスで、リス料理がじわじわ人気 All About 2008年12月17日
  41. ^ 厚生労働省動物の輸入届出制度について
  42. ^ 厚生労働省 『我が国の動物の輸入状況について(平成22年)
  43. ^ 大野瑞絵、三輪恭嗣 監修『ザ・プレーリードッグ&ジリス―食事・住まい・接し方・医学がわかる』誠文堂新光社、2010年。 
  44. ^ Spring has come!”. 戸栗美術館 (2004年3月). 2014年7月21日閲覧。
  45. ^ 葡萄栗鼠 松林桂月”. 豊橋市美術博物館. 2014年7月21日閲覧。[1]

参考文献

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  • Milton, Katherine (1984): [Family Sciuridae]. In: Macdonald, D. (ed.): The Encyclopedia of Mammals: 612–623. Facts on File, New York. ISBN 0-87196-871-1
  • Steppan, Scott J. & Hamm, Shawn M. (2006): Tree of Life Web ProjectSciuridae (Squirrels). Version of 13 May 2006. Retrieved 10 December 2007.
  • Steppan, S. J.; Storz, B. L.; Hoffmann, R. S. (2004). "Nuclear DNA phylogeny of the squirrels (Mammalia: Rodentia) and the evolution of arboreality from c-myc and RAG1". Molecular Phylogenetics and Evolution 30 (3): 703–719.
  • Thorington, R.W. & Hoffmann, R.S. (2005): Family Sciuridae. In: Mammal Species of the World – A Taxonomic and Geographic Reference: 754–818. Johns Hopkins University Press, Baltimore.
  • Whitaker, John O. Jr. & Elman, Robert (1980): The Audubon Society Field Guide to North American Mammals (2nd ed.). Alfred A. Knopf, Jr., New York. ISBN 0-394-50762-2

外部リンク

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