コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

心が叫びたがってるんだ。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。PatrolToken (会話 | 投稿記録) による 2015年10月30日 (金) 07:19個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (rv Wikipedia:スタイルマニュアル (導入部)#導入部(第1段落)の例 Chiyoda15 (会話) による ID:57352182 の版を取り消し)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

心が叫びたがってるんだ。
監督 長井龍雪
脚本 岡田麿里
原作 超平和バスターズ
出演者 水瀬いのり
内山昂輝
雨宮天
細谷佳正
音楽 ミト横山克
主題歌 乃木坂46
制作会社 A-1 Pictures
製作会社 「心が叫びたがってるんだ。」製作委員会
配給 アニプレックス
公開 2015年9月19日
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
テンプレートを表示

心が叫びたがってるんだ。』(こころがさけびたがってるんだ。、略称:ここさけ)は、A-1 Pictures制作による日本アニメーション映画2015年9月19日公開[1]

概要

フジテレビ系列『ノイタミナ』で放送された『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』(以下『あの花』)のメインスタッフが再集結して制作される。2015年3月20日に開催された『AnimeJapan2015』ステージにて制作発表が行われた[2]

本作は『あの花』と同じく埼玉県秩父市が舞台とされているが、寺や駅、風景などは秩父郡横瀬町のものも多い。また、『あの花』の登場人物が一瞬登場する[3]が、物語には直接の関連性は無く別の物語とされている。ただしプロモーション上においては積極的に『あの花』キャラを絡めたコラボレーションが実施されている。公開前の数カ月前にあたる2015年6月2日からは明治チョコレート製品CMにおいて、『あの花』とのコラボバージョンが順次放送中[1]のほか、ゲスト声優として吉田羊が主人公の母親役で出演することが決まった[4]。また、西武鉄道では上映記念乗車券を発売開始した。さらに上映開始の9月19日には秩父鉄道のSLパレオエクスプレスが上映記念列車として運行された。また、乃木坂46の選抜メンバーによるCMも2015年10月3日から放送開始[5]

物語

少女・成瀬順は、幼いころに憧れていた山の上のお城(実はラブホテル)から、父と浮気相手の女性が車で出てくるところを目撃し、それを「王子様とお姫様」の話として母親に話したことにより両親の離婚を招いてしまう。家を去るときの父親に「お前がおしゃべりだから」と言われ、悲しみの底に沈む順。そこに現れた玉子の妖精により、喋ると腹痛が生じる“呪い”をかけられてしまう。

時は流れ、高校2年生になった順は、“呪い”のせいで他者と携帯のメールでしか会話ができない。そのため、周囲の人間からは、「ヘンな子」という扱いを受けている。そんな彼女は、担任から「地域ふれあい交流会」実行委員になるように命じられてしまう。

困惑する彼女と共に交流会を担当するよう、クラスメートの坂上拓実田崎大樹仁藤菜月も指名される。しかし、順を含めた4人は今まで全く交流がなく、コミュニケーションもままならない(ただし、物語の途中で、拓実と菜月は、中学時代に交際していたことが語られる)。さらに、3人は順と同じく三様の「ココロの傷」を持っており、かろうじて出し物はミュージカルに決まったものの、4人の仲はギクシャクし、交流会の準備は遅々として進まない。

大樹の言葉がきっかけで三嶋樹と拓実との喧嘩がはじまろうとしたとき、順は“呪い”のことを忘れ、みんなの前で声を発する(歌う)。そして、クラス一同も、4人の意気込みに応じてミュージカルの準備に取り組み、やがて誰もがミュージカルを成功させるために一丸となり、順も拓実と接する内に淡い恋心が芽生える。

しかし、交流会前日の夜、拓実と菜月の関係を立ち聞きしてしまった順は、当日になり拓実の元に「もうヒロインなんて出来ない」というメールを送り、行方をくらませてしまう。必死で順を探す拓実は、廃墟になっていた山の上のお城(ラブホテル)で彼女を見つける。順は今まで口にできなかった心の声を拓実にぶつけ、拓実はすべて受け止める。そして2人はすでにはじまっているミュージカル『青春の向う脛』に出演するため学校に向かい、順は第5幕で「わたしの声」(イギリス民謡「グリーンスリーブス」のメロディに日本語の歌詞を乗せたもの)を歌いながら観客席よりステージにあがる。

登場人物

成瀬 順(なるせ じゅん)
- 水瀬いのり
過去のトラウマから言葉を発することが出来なくなってしまった少女。声を出そうとすると腹痛に襲われる。しかし、感情までもなくしているわけではなく、むしろ表情や身振りによる感情表現は豊か。他人とは文書か携帯でのメールを通して対話する。そのため、メールを打つスピードがとてつもなく速い。母と二人で生活している。多忙な母に代わり家事全般を受け持つ。料理が得意。拓実が即興で作った歌(映画『八十日間世界一周』のテーマ「アラウンド・ザ・ワールド」のメロディに日本語の歌詞を乗せたもの)を家で口ずさみ、「歌」であれば腹痛にならないことを知り、歌を通して気持ちを伝えようと、拓実にミュージカルを提案する。
坂上 拓実(さかがみ たくみ)
声 - 内山昂輝
男子高校生。物静かで、友人はいるものの他人に本音を語ることは少ない。自身の教育方針を巡って両親が対立し既に離婚している。父親に引き取られるものの、父は多忙なため不在がちであるため、めったに顔を合わせない。そのため、父方の祖父母と生活している。音楽好きな父親の影響で音楽関係には詳しく、ピアノが弾ける。
仁藤 菜月(にとう なつき)
声 - 雨宮天
チアリーダー部の部長を務める女子高生で、クラスの女子の中心的存在。中学生の頃、拓実と交際していたが、手をつなぐこともないままに関係はうやむやになっている。
田崎 大樹(たざき だいき)
声 - 細谷佳正
野球部の主力メンバーだったが、甲子園出場まであと一歩という所でヒジを痛めてしまった男子高校生。夢を突然絶たれたことでやさぐれてしまっている。故障してからも部に顔を出し、後輩部員を厳しく指導しているものの、後輩たちからは内心煙たがられている。目つきが悪く口調が荒いため乱暴に見えがちだが、スジを通す性格で、樹をはじめとする彼をよく知る者からの信頼は厚い。
城嶋 一基 (じょうしま かずき)
声 - 藤原啓治
順たちの担任で、音楽教師。音楽準備室には、彼の私物であふれている。「地域ふれあい交流会」で実行委員を志願する生徒がいないため、独断で順たちを指名した。交流会の出し物にミュージカルをやることを最初に提案した人物。
成瀬 泉(なるせ いずみ)
声 - 吉田羊
順の母親。生命保険会社勤務。離婚後、順がほとんど言葉を発しなくなったことを世間体の面からも気にしており、仕事の忙しさもあって、順に苛立ちをぶつけてしまう。
玉子の妖精
声 - 内山昂輝
幼い順の前に現れ、二度と誰かを傷付けないように、順の言葉を封印した。
三嶋 樹
声 - 村田太志
野球部のキャプテン。大樹の親友でもあり、彼の無念を察して、代わりに野球部を引っ張っていこうと努力している。
岩木 寿則
声 - 古川慎
DTM研究会に所属。いわゆる「二次元至上主義者」で、ボーカロイド「ミント」のファン。
相沢 基紀
声 - 大山鎬則
DTM研究会に所属。曲の編集が好きで機器にも詳しい。
江田 明日香
声 - 石上静香
チアリーダー部の部員。菜月に続くクラスのまとめ役で、彼女の良き理解者。
宇野 陽子
声 - 高橋李依
チアリーダー部の部員。みんなに内緒で樹と付き合っている。
坂上 八十八
声 - 津田英三
拓実の祖父。
坂上 シン
声 - 宮沢きよこ
拓実の祖母。
順の父
声 - 野島裕史
離婚しており、作中では冒頭部分にしか登場しない。
山路一春
声 - 河西健吾
野球部の現エース。肘を負傷したことに対する当てつけのように部員を指導する大樹に苛立ちを感じている。

スタッフ

関連作品

漫画
2015年7月8日から、小学館の無料漫画アプリ「MangaONE」と漫画サイト「裏サンデー」で連載を開始[7]
2015年9月11日、コミックス第1巻発売[7]
小説
2015年9月13日、小学館文庫より発売。

出典

  1. ^ a b ここさけ×あの花コラボCM、順の心が叫び、めんまがなじみの曲を優しく歌う 映画ナタリー 2015年6月2日、同19日閲覧。
  2. ^ 『心が叫びたがってるんだ。』主人公役に水瀬いのり、言葉を封印されたヒロイン マイナビニュース 2015年3月21日、同6月19日閲覧。
  3. ^ パンフレットにおける田中将賀のコメントより
  4. ^ 吉田羊、『ここさけ』母親役でアニメ声優初挑戦 「アフレコに憧れていた」”. ORICON (2015年8月5日). 2015年8月5日閲覧。
  5. ^ 乃木坂46号泣『ここさけ』鑑賞CM公開「メチャ泣きました」”. ORICON STYLE (2015年9月30日). 2015年9月30日閲覧。
  6. ^ “「心が叫びたがってるんだ。」乃木坂46の主題歌流れる予告編公開”. ナタリー (ナターシャ). (2015年9月1日). http://natalie.mu/eiga/news/158695 2015年9月1日閲覧。 
  7. ^ a b 劇場アニメ『心が叫びたがってるんだ。』が漫画化”. ORICON (2015年7月8日). 2015年7月8日閲覧。

外部リンク