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日本カーバイド工業

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
日本カーバイドから転送)
日本カーバイド工業株式会社
NIPPON CARBIDE INDUSTRIES CO., INC.
種類 株式会社
市場情報
略称 NCI
本社所在地 日本の旗 日本
108-8466
東京都港区港南二丁目16番2号
設立 1935年10月8日
業種 化学
法人番号 6010401038624 ウィキデータを編集
事業内容 電子・機能製品事業、フィルム・シート製品事業、建材関連事業、エンジニアリング事業
代表者 代表取締役社長 代表執行役員 杉山孝久
代表取締役 副社長執行役員 井口吉忠
資本金 7,797,898,752円
発行済株式総数 941万9659株
売上高 連結43,231百万円
(2024年3月期)
営業利益 連結849百万円
(2024年3月期)
純利益 連結999百万円
(2024年3月期)
純資産 連結34,623百万円
(2024年3月期)
従業員数 単体510名、連結3,297名
(2024年3月末現在)
決算期 3月31日
会計監査人 有限責任監査法人トーマツ
主要株主 日本マスタートラスト信託銀行(12.14%)
株式会社日本カストディ銀行(4.86%)
JPモルガン証券(3.17%)
主要子会社 ビニフレーム工業株式会社、株式会社三和ケミカル、株式会社北陸セラミック、ダイヤモンドエンジニアリング株式会社、恩希愛(杭州)薄膜有限公司、NIPPON CARBIDE INDUSTRIES (USA), INC.、NIPPON CARBIDE INDUSTRIES (South Carolina), INC.、NIPPON CARBIDE INDIA PVT. LTD.、PT NIPPON CARBIDE INDUSTRIES INDONESIA、ELECTRO CERAMICS (THAILAND) CO., LTD.、NIPPON CARBIDE INDUSTRIES (THAILAND) CO., LTD.、NCI (VIETNAM) CO., LTD.、NIPPON CARBIDE INDUSTRIA DO BRASIL LTDA.、NIPPON CARBIDE INDUSTRIES (NETHERLANDS) B.V.、NIPPON CARBIDE INDUSTRIES FRANCE S.A.S.、NIPPON CARBIDE INDUSTRIES ESPAÑA, S.A.U.
外部リンク https://www.carbide.co.jp/
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日本カーバイド工業株式会社(にっぽんカーバイドこうぎょう)は、東京都港区に本社を置く日本化学メーカーである。

概要

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カーバイドとは、炭素金属元素化合物のこと。石灰岩から得られる生石灰と、コークス(炭素)を高温で熱して生成する。良質な石灰岩を安定的に調達でき、また生成に必要なエネルギーを豊富な水資源による水力発電から得られる富山県魚津市で、1935年に創業。当時、カーバイドを原料とするアセチレン誘導工業は、化学工業の最先端だった。

その後、化学工業の発展とともに事業内容を拡げ、現在ではコア技術であるセラミックス焼成技術、樹脂重合技術、フィルム・シート技術を軸に、機能化学品、機能樹脂、電子素材、フィルム、ステッカー、再帰反射シートなどの製造・販売を行っている。主に『ハイエス』(Heat shrinkable filmとHigh senceより命名)ブランドを使用している[1]

東京都に本社、大阪市に支店、富山県魚津市と滑川市に工場、京都府に製造所、富山県滑川市に研究開発センターを置く。

現在、普及している人造イクラの製法は、医薬品用カプセルを開発中に偶然発見したものである(現在は製造していない)。

魚津工場には、2000年代まで石炭炉が存在しており、同工場のシンボル的施設で、周辺からはどこからでもよく見えたという[2]

沿革

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1958年(昭和33年)当時の日本カーバイド工業株式会社魚津工場
1958年(昭和33年)当時の日本カーバイド株式会社魚津工場周辺の地図。工場内において専用線が環状になっているのが確認できる

事業所

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日本カーバイド工業引込み線跡(現在線路は撤去)にはカーバイドの原料である石灰石が多く落ちていた。

関連会社

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海外の事業所・関連会社

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社史

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  • 日本カーバイド工業株式會社二十年史(1958年2月15日発行)
  • 日本カーバイド工業株式会社30年史(1968年12月20日発行)

脚注

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注釈

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  1. ^ なお、校舎は1942年3月30日に、講堂は同年4月30日に完成している。
  2. ^ 井波工場建設予定地跡(6ha)は、戦時中は食糧増産のため町民による耕作地となっていた場所で、工場建設中止後の工場建設予定地跡は、新制中学校の敷地や引揚げ住宅、母子寮などの敷地となる。その後同地に1955年に井波経編の新工場が建設され、以降三田製薬、東洋ナイロンが進出し、井波地域における工業地帯となった[21]

出典

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  1. ^ a b 『日本カーバイド工業株式会社30年史』(1968年12月20日発行、日本カーバイド工業株式会社発行)136頁。
  2. ^ a b c d 『図説 魚津・黒部・下新川の歴史』(2000年6月28日、郷土出版社発行)212 - 213ページ『県東部の化学工業の中心』より。
  3. ^ a b 『日本カーバイド工業株式會社二十年史』(1958年2月15日、日本カーバイド工業株式会社発行)287ページ
  4. ^ 『日本カーバイド工業株式會社二十年史』(1958年2月15日、日本カーバイド工業株式会社発行)25ページ
  5. ^ 『日本カーバイド工業株式會社二十年史』(1958年2月15日、日本カーバイド工業株式会社発行)17ページ
  6. ^ 『日本カーバイド工業株式會社二十年史』(1958年2月15日、日本カーバイド工業株式会社発行)17、25ページ
  7. ^ a b 『日本カーバイド工業株式会社30年史』(1968年12月20日発行、日本カーバイド工業株式会社発行)307頁。
  8. ^ a b 『日本カーバイド工業株式會社二十年史』(1958年2月15日、日本カーバイド工業株式会社発行)288ページ
  9. ^ 『日本カーバイド工業株式会社30年史』(1968年12月20日発行、日本カーバイド工業株式会社発行)197頁。
  10. ^ 『日本カーバイド工業株式會社二十年史』(1958年2月15日、日本カーバイド工業株式会社発行)154ページ
  11. ^ 『日本カーバイド工業株式會社二十年史』(1958年2月15日、日本カーバイド工業株式会社発行)289ページ
  12. ^ 『日本カーバイド工業株式會社二十年史』(1958年2月15日、日本カーバイド工業株式会社発行)154ページ
  13. ^ a b c d 『日本カーバイド工業株式會社二十年史』(1958年2月15日、日本カーバイド工業株式会社発行)58ページ
  14. ^ 日本カーバイド工業株式會社二十年史(1958年2月15日発行)271ページ
  15. ^ 『日本カーバイド工業株式會社二十年史』(1958年2月15日、日本カーバイド工業株式会社発行)290ページ
  16. ^ 『日本カーバイド工業株式会社30年史』(1968年12月20日発行、日本カーバイド工業株式会社発行)28、309頁。
  17. ^ 『日本カーバイド工業株式会社30年史』(1968年12月20日発行、日本カーバイド工業株式会社発行)310頁。
  18. ^ 『日本カーバイド工業株式会社30年史』(1968年12月20日発行、日本カーバイド工業株式会社発行)310頁。
  19. ^ 日本カーバイド工業株式會社二十年史(1958年2月15日発行)58、59ページ
  20. ^ 日本カーバイド工業株式會社二十年史(1958年2月15日発行)294ページ
  21. ^ 『井波 歴史のうねり六〇〇年』(1990年4月1日、 千秋謙治著、井波町開町六〇〇年記念委員会発行)280 - 283頁。
  22. ^ a b 日本カーバイド工業株式會社二十年史(1958年2月15日発行)64ページ
  23. ^ 草卓人、『富山廃線紀行』、2008年(平成20年)8月、桂書房
  24. ^ a b 『日本カーバイド工業株式会社30年史』(1968年12月20日発行、日本カーバイド工業株式会社発行)312頁。
  25. ^ 日本カーバイド工業(MINKABU、2023年12月27日閲覧)
  26. ^ 『日本カーバイド工業株式会社30年史』(1968年12月20日発行、日本カーバイド工業株式会社発行)313頁。
  27. ^ 日本カーバイド工業株式會社二十年史(1958年2月15日発行)280、298ページ
  28. ^ 『目で見る 魚津・黒部・下新川の100年』(1993年7月24日、郷土出版社発行)163頁。
  29. ^ 『北陸電力30年史』(1982年3月20日、北陸電力株式会社発行)554頁。
  30. ^ 『魚津市史 続巻現代編』(魚津市教育委員会 2012年(平成24年)3月31日発行)42ページ
  31. ^ 『新聞に見る20世紀の富山 第2巻』(1999年7月30日、北日本新聞社発行)108頁。
  32. ^ 『富山県史年表』(1987年3月20日、富山県編集・発行)363頁。
  33. ^ a b 『日本カーバイド工業株式会社30年史』(1968年12月20日発行、日本カーバイド工業株式会社発行)317頁。
  34. ^ 『滑川市制五十周年記念誌 眼でみる滑川五十年のあゆみ』(2003年11月1日、滑川総務部企画情報課発行)53頁より。
  35. ^ 『日本カーバイド工業株式会社30年史』(1968年12月20日発行、日本カーバイド工業株式会社発行)319頁。
  36. ^ 『日本カーバイド工業株式会社30年史』(1968年12月20日発行、日本カーバイド工業株式会社発行)322頁。
  37. ^ 『日本カーバイド工業株式会社30年史』(1968年12月20日発行、日本カーバイド工業株式会社発行)323頁。
  38. ^ 『目で見る 魚津・黒部・下新川の100年』(1993年7月24日、郷土出版社発行)164頁。
  39. ^ 『魚津市史 続巻現代編』(魚津市教育委員会 2012年(平成24年)3月31日発行)163ページ
  40. ^ 『北日本新聞』1994年1月18日付朝刊6面『コネクター事業へ進出 OA機器のノイズ対策 年商30億円目指す 日本カーバイド』

外部リンク

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