宙ポコ
宙ポコ | |
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ジャンル | SF漫画 |
漫画 | |
作者 | 藤子不二雄 |
出版社 | 小学館 |
掲載誌 | 別冊コロコロコミック |
発表号 | 1983年4月号 - 6月号 |
話数 | 全3話 |
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『宙ポコ』(ちゅうポコ)は、藤子不二雄(のちの藤子・F・不二雄)による日本の漫画作品。小学館の『別冊コロコロコミック』(以下、『別コロ』と略)において、1983年4月号から同年6月号まで連載された。
概要
[編集]それまで隔月刊であった『別コロ』が月刊化されることを記念して、新生『別コロ』の目玉として開始された作品である[1][2]。当初は藤子の代表作である『ドラえもん』と同等、またはそれ以上のキャラクターを目指しており[3]、連載開始時は誌上に「ドラえもんに続く最大のギャグヒーロー[2]」「SFギャグ漫画の決定版」などと大掛かりな宣伝文句を掲げられ[4]、『別コロ』の月刊化に合わせて開催されたイベント「コロコロまんがまつり」では看板キャラクターとして等身大のぬいぐるみが飾られるなど、鳴り物入りの登場を果たした[2][5]。
しかし連載中、藤本が本作のことを「どうしてもドラえもんになってしまう」と苦悩していたことから、結果的にはわずか3回で連載を終了することとなった。宙ポコは何でもできる万能のキャラクターと設定されていたが、そのためにどうしてもドラえもんに似てしまい、新しい作品としての形が見えず、別の作品になり得なかったものと見られている。『コロコロ』の4代目編集長・黒川和彦は、本作執筆当時の藤本のことを「かなり苦しんでいた」と語っている[1]。
あらすじ
[編集]主人公・つとむ少年が山の中で出会った、小さな恐竜かゴジラの子供を思わせる全身黄色の謎の生物。それはソールス星という別の惑星から旅行で地球を訪れた宇宙人・宙ポコだった。高い知能と不思議な能力を持つ宙ポコを、つとむは自宅に住まわせ、いじめっ子のガマグチとイナリのコンビを懲らしめたり、ガールフレンドのマリに見せて自慢しようとするが、宙ポコは彼の身勝手さを怒り、地球を去ると言い出す。しかしガマグチたちに弱点を突かれて苦しんでいる宙ポコを、つとむが身を挺して助けたことで、2人は友達になる。こうしてつとむと宙ポコの、不思議な物語が始まる。
登場人物
[編集]- 宙ポコ(ちゅうポコ)
- ソールス星人。全身が黄色い小型の恐竜かゴジラのような姿をしている。学校の春休みを利用して地球にやってきた。
- つとむ
- 宙ポコを見つけた少年。
- マリ
- つとむのガールフレンド。
- ガマ口
- ガキ大将.
- イナリ
- ガマ口の腰巾着。
書誌情報
[編集]- 藤子・F・不二雄『ミラ・クル・1』中央公論社〈中公コミックス 藤子不二雄ランド〉、1989年。ISBN 978-4-12-410258-1。
- 藤子・F・不二雄『ミラ・クル・1 宙ポコ / 宙犬トッピ』小学館〈藤子・F・不二雄大全集〉、2010年。ISBN 978-4-09-143445-6。
脚注・出典
[編集]- ^ a b 「コロコロの魂・藤子マンガ」『定本コロコロ爆伝!!』、121頁。
- ^ a b c 「熱血!!コロコロ伝説 Vol.04-04 シークレットファイル」『熱血!!コロコロ伝説』、192頁。
- ^ 千葉和治「藤本先生の魂の雑誌『コロコロコミック』」『ミラ・クル・1 宙ポコ / 宙犬トッピ』、323頁。
- ^ 「特別資料室」『ミラ・クル・1 宙ポコ / 宙犬トッピ』、319頁。
- ^ 「ホビーブーム黎明期」『定本コロコロ爆伝!!』、307頁。
参考文献
[編集]- 渋谷直角編『定本コロコロ爆伝!! 1977-2009 『コロコロコミック』全史』飛鳥新社、2009年。ISBN 978-4-87031-914-1。
- 塚原正寛・荒木淳・関俊行編『熱血!!コロコロ伝説』 vol.4、小学館〈ワンダーライフスペシャル コロコロ30周年シリーズ〉、2007年。ISBN 978-4-09-106345-8。