高志の国文学館
高志の国 文学館 KOSHINOKUNI Museum of Literature | |
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施設情報 | |
正式名称 | 高志の国文学館[1] |
専門分野 | 富山県を中心とした文学資料 |
館長 | 室井滋[2][3] |
事業主体 | 富山県 |
管理運営 | 公益財団法人 富山県文化振興財団[1] |
建物設計 | シーラカンスアンドアソシエイツ |
延床面積 | 3,070m2[1] |
開館 | 2012年(平成24年)7月6日[4] |
所在地 |
〒930-0095 日本 富山県富山市舟橋南町2番22号[1] |
位置 | 北緯36度41分43.8秒 東経137度12分22.6秒 / 北緯36.695500度 東経137.206278度座標: 北緯36度41分43.8秒 東経137度12分22.6秒 / 北緯36.695500度 東経137.206278度 |
外部リンク | 高志の国文学館 |
プロジェクト:GLAM |
高志の国 文学館(こしのくにぶんがくかん、KOSHINOKUNI Museum of Literature)は、富山県富山市舟橋南町にある富山県立の博物館(文学館)である。
概要
[編集]松川沿いにある旧富山県知事公館の建物や緑豊かな庭園を活用しており、研修施設とレストランが設置されたほか、隣接地に展示部門を配置している。
2008年(平成20年)6月に「ふるさと文学魅力推進検討委員会」が設置され、2011年(平成23年)7月に建設工事が着工した。使用されなくなった知事公館を改修するとともに、隣接して建物を増築したうえで開館した[5]。増築部建物の外観には富山県の主要産業であるアルミのパネルを使用しているが[5]、15種類の木々の葉の模様があしらわれており、1枚として同じパネルはない。施設名である「高志」は、奈良時代における北陸地方の古名で、この時代から富山県の文学が始まっていることから名付けられている[5]。
初代館長には富山県出身の辺見じゅん(作家)が就任する予定であったが、同年9月に死去[6]。これに伴い、中西進(国文学者、奈良県立万葉文化館館長)が館長に就任した[4][7][8][9]。2023年4月に女優の室井滋が新館長に就任した[2][3]。
館内には富山県出身またはゆかりのある作家、富山県が舞台となった作品、それら作家の愛用品、美術品などが展示されている[5]。開館当初は約4万点、その後2015年には約6万点となり、2020年には約7万3千点を有している[10]。館内は「ふるさと文学の蔵」といわれる常設展示室[4][5]、企画展示室を「ふるさと文学の回廊」でむすび、蔵(常設展示室)や回廊には、越中の国司で万葉歌人の大伴家持、富山県出身またゆかりの作家である堀田善衛、源氏鶏太、辺見じゅん、宮本輝、新田次郎などのほか、藤子・F・不二雄、藤子不二雄Aといった漫画家などの経歴や作品の紹介、執筆原稿や執筆道具などが展示されている[4]。
一番大きな展示室「ふるさと文学の蔵 1」には長さ13.7m、高さ5mの大書架があり、富山県ゆかりの書籍、漫画などが展示されている(閲覧不可)[5]。ライブラリーコーナーでは一部書籍、漫画などが閲覧できる。
2013年(平成25年)には第45回中部建築賞[11]および第44回富山県建築賞優秀賞[12]を受賞し、2016年(平成28年)には日本建設業連合会の第57回BCS賞を受賞している。
レストランは、開館当初より落合務がオーナーシェフを務める「ラ・ベットラ・ダ・オチアイ」直営店が出店していたが[4]、落合務が多忙で富山店に顔を出すことがむずかしく、料理の品質保持が難しいため、2018年(平成30年)3月末で撤退し[13]、2018年(平成30年)5月16日より「Brasserie et Salon de Thé Chez Yoshi(ブラッスリー・エ・サロン・ド・テ・シェ・ヨシ)」が出店した[14]。
施設概要
[編集]- 建築主 - 富山県[12]
- 設計 - 建築:シーラカンスアンドアソシエイツ[12]、展示:乃村工藝社
- 施工
- 竣工 - 2012年(平成24年)7月6日(開館日)
- 構造 - 鉄筋コンクリート造一部鉄骨造(地上2階)[1]
- 建築面積 - 2,771.99m2[12]
- 延床面積 - 3,070m2[1]
施設
[編集]- 1階
- エントランス、受付
- 常設展示室[4]
- ふるさと文学の蔵(3室)[5]、ふるさと文学の回廊、特別コレクション室
- 企画展示の蔵(企画展示室)[4][5]
- 親子スペース[5][18]
- ライブラリーコーナー[19]
- 研修室 3室
- ミュージアムショップ
- レストラン「Brasserie et Salon de Thé Chez Yoshi」(ブラッスリー・エ・サロン・ド・テ・シェ・ヨシ)
- 2018年(平成30年)3月末まで「ラ・ベットラ・ダ・オチアイ富山」。
- 庭園「万葉の庭」 - 庭師・作庭家、小形研三設計・造園の旧知事公館の庭を再整備した。
- 2階
- 研修室 2室、和室 1室
休館日・開館時間
[編集]アクセス
[編集]- 県庁前停留場下車、徒歩5分。
- 市内周遊ぐるっとBUS(2021年6月28日より運休中)[20]
- 北西回りルート 高志の国文学館バス停下車すぐ。
脚注
[編集]- ^ a b c d e f 令和元年度指定管理者による公の施設の管理状況評価表 高志の国文学館 (PDF) - 富山県
- ^ a b “室井滋さん「面白い企画を実現」 富山・高志の国文学館長に就任、本社で抱負”. 富山新聞. (2023年4月4日) 2023年4月4日閲覧。
- ^ a b “希望を胸に決意 高志の国文学館 室井さん新館長に”. 中日新聞. (2023年4月4日) 2023年4月4日閲覧。
- ^ a b c d e f g “県広報とやま 2012年6月号” (PDF). 富山県知事政策局広報課. p. 2 (2012年6月3日). 2022年5月8日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j “富山の魅力が満載「“アート&文化”お勧め おでかけ とやま旅」後編”. トラベルWatch (2017年4月21日). 2022年5月8日閲覧。
- ^ “作家で歌人の辺見じゅんさん死去 「男たちの大和」の作家”. MSN産経ニュース (2011年9月22日). 2011年9月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月8日閲覧。
- ^ “情熱大陸:国文学者/中西進 「令和」の考案者と目される万葉集の研究者 その原点にある少年期の戦争体験を語る”. 毎日新聞. (2019年8月16日) 2022年5月8日閲覧。
- ^ “「もうかりまっか」に合理精神 万葉学者・中西進さん”. 日本経済新聞. (2021年9月1日) 2022年5月8日閲覧。
- ^ “駒つなぎ桜前に歌碑 氷見 中西進さん揮毫”. 北陸中日新聞Web. (2022年4月12日). オリジナルの2022年4月11日時点におけるアーカイブ。 2022年5月8日閲覧。
- ^ 『言の葉 ひらく 高志の国文学館10周年 3 資料収集・調査 整理・公開 追いつかず』北日本新聞 2022年2月10日13面
- ^ 一宮市尾張一宮駅前ビル 中部建築賞協議会
- ^ a b c d e f 平成25年度 第44回富山県建築賞受賞作品(公益社団法人富山県建築士会、2014年2月5日更新、2022年12月7日閲覧)
- ^ 『高志の国文学館内レストラン「ラ・ベットラ」来年3月末閉店』北日本新聞 2017年11月18日33面
- ^ 『富山の食材・器でもてなし 高志の国文学館 16日仏料理店オープン』北日本新聞 2018年5月3日26面
- ^ “高志の国文学館で富山ゆかりの演出家・久世光彦の企画展”. 富山経済新聞 (2015年8月5日). 2022年5月8日閲覧。
- ^ “「漫画道」伝える 10月から藤子不二雄(A)展 高志の国文学館”. 北陸新幹線で行こう!北陸・信越観光ナビ(北日本新聞). (2019年4月16日) 2022年5月8日閲覧。
- ^ “太宰文学の軌跡たどる 高志の国文学館 貴重資料を展示”. 富山新聞. (2021年10月31日). オリジナルの2021年10月31日時点におけるアーカイブ。 2022年5月8日閲覧。
- ^ “富山「高志の国文学館」親子スペースに絵本300冊追加”. 富山経済新聞 (2015年10月21日). 2022年5月8日閲覧。
- ^ “映画「鳩の撃退法」富山でパネル展 ロケ地マップも配布”. 北陸中日新聞Web. (2021年9月18日). オリジナルの2021年9月19日時点におけるアーカイブ。 2022年5月8日閲覧。
- ^ 富山市内周遊ぐるっとバスのご案内【運休中】 - 富山地方鉄道
参考文献
[編集]関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 高志の国文学館
- 高志の国文学館 (@koshinokunibun) - X(旧Twitter)
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