兄弟姉妹同士のカップル一覧
兄弟姉妹同士のカップル一覧(きょうだいしまいどうしのカップルいちらん)は、兄弟姉妹同士で恋愛関係となったカップル、また結婚した夫婦の一覧である。
用語
[編集]兄弟姉妹間の恋愛関係を説明するために、多くの用語が使用されている。これには、アデルフォガミー(adelphogamy)のような学術用語、コンサングィナモリー(consanguinamory)のような一般用語、ツインセスト(twincest)のような特定の状況を指す下位語、またはシブセスト(sibcest)のようなスラングが含まれる[2][3]。主に異性愛の文脈では、そのような関係にある女性パートナーは「シスターワイフ」(sister-wife)と呼ばれることがある[4]。一夫一婦制ではない近親相姦の協定は、「シスタースワッピング」(sister-swapping)または「ブラザースワッピング」(brother-swapping)と呼ばれるが[5]、異なる家族同士がそれぞれ嫁と婿を互いに交換し合う慣習を説明する、ベルデルと混同するべきではない[6]。しかしながら、「インセスト」(incest)という用語の侮蔑的な性質のため、中立的な文脈では、代替的にコンサングィナモリー(consanguinamory)という用語が使用され、場合によってはコンサング(consang)に短縮される[7]。
歴史
[編集]いとこ婚は大部分の国で合法であり、叔姪婚は多くの国で合法であるが、兄弟姉妹間の性的関係は、ほぼ普遍的に近親相姦または血族相姦と見なされている。兄弟姉妹の近親相姦は世界の様々な国で法的に禁止されてきた。一方、歴史的には、古代エジプトとローマ、また先住民のインカ族で行われていた。
ウェスターマーク効果として知られている、幼少期の密接な関係が兄弟姉妹の間での性的関係を遠ざけるという理論がある。共に育った子供同士は、たとえ親族関係がなくても、通常は性的魅力を互いに対して感じない。反対に、若年期に離別した兄弟姉妹同士は、互いに性的魅力を感じる可能性がある。したがって、偶発的近親相姦も含む兄弟姉妹間の近親相姦の多くの事例は、出生時または非常に若い年齢で離別した兄弟姉妹に関連している。
兄弟姉妹同士のカップル一覧
[編集]宗教と神話
[編集]君主・王族
[編集]貴族
[編集]夫/兄弟 | 妻/姉妹 | 血縁 | 両親または共通の親 | 子供 | 出典 |
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アルマニャック伯ジャン5世 | イザベル・ダルマニャック | 全血兄弟姉妹 | |||
ジョージ・ゴードン・バイロン | オーガスタ・リー | 半血兄弟姉妹 | |||
ラヴァレ家のジュリアン | マルグリット | 全血兄弟姉妹 | |||
チェーザレ・ボルジア | ルクレツィア・ボルジア | 全血兄弟姉妹 | アレクサンデル6世 ヴァノッツァ・カタネイ |
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藤原不比等 | 五百重娘 | 半血兄弟姉妹 | 藤原鎌足 | 藤原麻呂 | |
大伴宿奈麻呂 | 大伴坂上郎女 | 半血兄弟姉妹 | 大伴安麻呂 | 大伴坂上大嬢、大伴坂上二嬢、 | |
橘諸兄 | 藤原多比能 | 半血兄弟姉妹 | 県犬養三千代 | 橘奈良麻呂 |
出典
[編集]- ^ a b Tyldesley 2008, pp. 59–62.
- ^ Rudmin, Floyd Webster. "Cross-cultural correlates of the ownership of private property: A look from another data base." Anthropologica (1992): 71-88.
- ^ Cusack, Carmen M. "Double Glazed: Reflection, Narcissism, and Freudian Implications in Twincest Pornography." JL & Soc. Deviance 13 (2017): 1.
- ^ Ager, Sheila L. "Familiarity breeds: incest and the Ptolemaic dynasty." The Journal of Hellenic Studies 125 (2005): 1-34.
- ^ Buckner, Jocelyn Louise. Shady Ladies: Sister Acts, Popular Performance, and the Subversion of American Identity. Diss. University of Kansas, 2010.
- ^ Anatolia, Acta Medica. "Being An Adolescent Mother." Acta Med Anatol 2.1 (2014): 14-18.
- ^ Edmunds, Lowell. Steeped in Blood: Adoption, Identity, and the Meaning of Family (2019): 277.
- ^ “The Book of Adam and Eve, also called the conflict of Adam and Eve with Satan, a book of the early Eastern Church, translated from the Ethiopic, with notes from the Kufale, Talmud, Midrashim, and other Eastern works”. インターネットアーカイブ. アダムとイヴとサタンの対立. p. 104. 2020年7月25日閲覧。
- ^ a b c 村岡崇光 訳『聖書外典偽典 4巻 旧約偽典 2』教文館、1998年、34-35頁。ISBN 9784764219045。
- ^ 大貫隆『ナグ・ハマディ文書 1 救済神話』岩波書店、1997年、141頁。ISBN 9784000261074。
- ^ “Pahlavi Texts, Part II: Appendix: III. The Meaning of Khvêtûk-das or Khvêtûdâd”. インターネット・セイクリッド・テキスト・アーカイブ. 東方聖典叢書. 2021年3月28日閲覧。
- ^ 青木健『ゾロアスター教』講談社、2008年、92頁。ISBN 9784062584081。
- ^ メアリー・ボイス 著、山本由美子 訳『ゾロアスター教 三五〇〇年の歴史』筑摩書房、1983年、76-78頁。
- ^ フラウィウス・ヨセフス 著、秦剛平 訳『ユダヤ古代誌 20』山本書店、1981年、12-13頁。
- ^ Marchant, Jo 著、木村博江 訳『ツタンカーメン 死後の奇妙な物語』文藝春秋、2014年、282-283頁。ISBN 9784163901251。
- ^ Dodson 2012, p. 88.
- ^ Wilkinson, Toby 著、内田杉彦 訳『図説 古代エジプト人物列伝』悠書館、2014年、120頁。ISBN 9784903487977。
- ^ Tyldesley 2008, pp. 88–90.
- ^ a b Dodson 2012, p. 52.
- ^ a b c Dodson 2012, pp. 123–128.
- ^ Dodson 2012, p. 128.
- ^ Tyldesley 2008, p. 241.
- ^ “Aytap - Ancient History Encyclopedia”. エンシェント・ヒストリー・エンサイクロペディア. 2020年8月16日閲覧。
- ^ a b c Kerrigan, Michael 著、中村佐千江 訳『ダークヒストリー3 図説ローマ皇帝史』原書房、2010年、76-77頁。ISBN 9784562045792。
- ^ a b ホセ・デ・アコスタ 著、増田義郎 訳『大航海時代叢書 新大陸自然文化史 下』岩波書店、1966年、312-313頁。
- ^ ホセ・デ・アコスタ 著、増田義郎 訳『大航海時代叢書 新大陸自然文化史 下』岩波書店、1966年、560頁。
参考文献
[編集]- Dodson, Aidan、Hilton, Dyan 著、池田裕 訳『全系図付エジプト歴代王朝史』東洋書林、2012年。ISBN 9784887217980。
- Tyldesley, Joyce『古代エジプト女王・王妃歴代誌』創元社、2008年。ISBN 9784422215198。