人気者で行こう
『人気者で行こう』 | ||||
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サザンオールスターズ の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 |
1984年4月 - 6月 VICTOR STUDIO | |||
ジャンル |
ロック[1] 電子音楽[2] レゲエ[2] ジャズ[2] AOR[2] ファンク[2] | |||
時間 | ||||
レーベル | タイシタレーベル | |||
プロデュース |
高垣健 サザンオールスターズ | |||
チャート最高順位 | ||||
サザンオールスターズ アルバム 年表 | ||||
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『人気者で行こう』収録のシングル | ||||
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『人気者で行こう』(にんきものでいこう)は、サザンオールスターズの7作目のオリジナル・アルバム。1984年7月7日にレコードで発売。発売元はタイシタレーベル。
1984年7月21日、1998年5月22日、2008年12月3日にはCDとして再発売がなされ、1989年6月25日にはCDとカセットテープが再発売されている。また、2014年12月17日からはダウンロード配信、2019年12月20日からはストリーミング配信が開始されている[4][5]。
背景・制作
[編集]音楽シーンとしては、1983年からシンセサイザーによるデジタルの波が訪れたころであり、サザンオールスターズも例外ではなかった。前作『綺麗』からシンセサイザー・サウンドを使用しており、本作もデジタルなサウンドを生かした作品となっている[6]。
リリース
[編集]歌詞カードは桑田佳祐による直筆のものである。1998年の再発盤の初回限定盤は、オリジナルLP復刻ジャケット(いわゆる紙ジャケット)仕様で、爆笑問題の太田光によるライナーノーツが封入されており、『爆笑問題の日本原論』と同様に漫才調で書かれている[7]。なお、現在でこそ桑田と太田はメールなどでの交流を行っているが、1998年の再発盤リリース時は面識そのものがなく、双方が一方的に存在を知っているのみだった[7]。オファーの経緯も桑田が爆笑問題の漫才やサザンへの愛を語る姿を面白がり、ライナーノーツの仕事を太田に持ちかけたことによるもので、『日本原論』と同様のスタイルになったのも桑田からのリクエストによるものだった[7]。ジャケットのデザインは"へのへのもへじ"をあしらったもの[8]。
再発売
[編集]批評・チャート成績
[編集]日本版『ローリング・ストーン』誌が2007年に選定した「日本のロック名盤100」では、32位にランクインしている[1]。
1984年のオリコン年間アルバムランキングでは、1位にマイケル・ジャクソンの『スリラー』、2位にアメリカの映画『フットルース』のサントラ盤、3位に本作がランクインしており、邦楽としては事実上1位となった[3]。
受賞歴
[編集]年 | 音楽賞 | 結果 | 出典 |
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1984年 | 第26回日本レコード大賞 | 優秀アルバム賞 | [9] |
収録曲
[編集]- 初回限定盤(再発盤)・通常盤共通収録。既発曲の解説は各収録作品を参照のこと。
# | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 時間 |
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1. | 「JAPANEGGAE (ジャパネゲエ)」 | 桑田佳祐 | 桑田佳祐 | サザンオールスターズ 矢口博康 | |
2. | 「よどみ萎え、枯れて舞え」 | 桑田佳祐 | 桑田佳祐 | サザンオールスターズ | |
3. | 「ミス・ブランニュー・デイ (MISS BRAND-NEW DAY)」 | 桑田佳祐 | 桑田佳祐 | サザンオールスターズ 新田一郎(弦編曲) | |
4. | 「開きっ放しのマシュルーム」 | 桑田佳祐 | 桑田佳祐 | サザンオールスターズ 矢口博康 | |
5. | 「あっという間の夢のTONIGHT」 | 桑田佳祐 | 桑田佳祐 | サザンオールスターズ | |
6. | 「シャボン」 | 桑田佳祐 | 桑田佳祐 | サザンオールスターズ 八木正生(弦編曲) | |
合計時間: |
# | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 時間 |
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1. | 「海」 | 桑田佳祐 | 桑田佳祐 | サザンオールスターズ 新田一郎(管編曲) | |
2. | 「夕方 Hold On Me」 | 桑田佳祐 | 桑田佳祐 | サザンオールスターズ 新田一郎(管編曲) | |
3. | 「女のカッパ」 | 桑田佳祐 | 桑田佳祐 | サザンオールスターズ | |
4. | 「メリケン情緒は涙のカラー」 | 桑田佳祐 | 桑田佳祐 | サザンオールスターズ | |
5. | 「なんば君の事務所」 | - | 大森隆志 | サザンオールスターズ 藤井丈司 | |
6. | 「祭はラッパッパ」 | 桑田佳祐 | 桑田佳祐 | サザンオールスターズ 藤井丈司 | |
7. | 「Dear John」 | 桑田佳祐 | 桑田佳祐、八木正生 | 八木正生 | |
合計時間: |
- JAPANEGGAE (ジャパネゲエ)
- タイトルの「JAPANEGGAE」は「JAPAN」と「REGGAE」を組み合わせた造語である。歌詞には古語が使われており、「愛苦ねば」と「I could never」などの言葉遊びも用いられている[2]。
- 松田弘のお気に入りのナンバーで、サザンは和洋折衷な表現をすることをカッコ悪いと思っていないことと、桑田の楽曲に対してのバランスの取り方を絶賛する発言をしている[10]。
- この後発売された21枚目のシングル「Tarako」のカップリング曲として、本楽曲の全英語詞版「Japaneggae (Sentimental)」が収録されている。
- 1999年に行われた全国ツアー「Se O no Luja na Quites(セオーノ・ルーハ・ナ・キテス) 〜素敵な春の逢瀬〜」では1曲目に歌われている[11]。
- よどみ萎え、枯れて舞え
- 歌詞中に登場する「愛倫浮気症(アイリン・フーケ・ショウ)」とは英語に存在しそうであるが実際にはなく、意味より英語的な響きを優先し、文字面でイメージを広げさせる意味合いの桑田による造語である[12]。
- ミス・ブランニュー・デイ (MISS BRAND-NEW DAY)
- 20枚目シングル。
- 開きっ放しのマシュルーム
- あっという間の夢のTONIGHT
- 歌詞には「愛されんだあ」と「I Surrender」などの言葉遊びが用いられている[15]。
- シャボン
- 原由子ボーカル曲。また、1984年に長山洋子がカバーした。→詳細は「シャボン (長山洋子の曲)」を参照
- 原由子ボーカル曲。また、1984年に長山洋子がカバーした。
- 海
- サザンで桑田がボーカルを務める楽曲では珍しい女性目線で描かれた楽曲[16]。
- 元は桑田が「萎えて女も意志を持て」のB面としてジューシィ・フルーツに提供した曲であり、そのセルフカバーである。
- 本来は「ミス・ブランニューデイ」ではなく、こちらがシングルになる予定であった。発売間近になってシングルが差し替えられた[2]。
- 1990年に芳本美代子と本田理沙がカバーした。
- サザンのファンであり学生時代から桑田のものまねをしていた落語家の林家たい平は『サワコの朝』(TBS系列)2019年3月30日放送分にて「記憶の中で今もきらめく曲」として本楽曲を挙げている[17]。
- 爆笑問題の太田光と田中裕二は大学時代の傷心していたころに江ノ電に乗って互いに片耳ずつイヤホンを付けて本楽曲をウォークマンで聴いたエピソードがある[18]。後年に太田は「あれが俺たちの青春だったね」と振り返る発言をしている[19]。
- 夕方 Hold On Me
- タイトルの「夕方」は「You've gotta」とかけており、ほかにも日本語と英語との言葉遊びが多数に使われている[2]。
- 女のカッパ
- ジャズ色が極めて強いナンバー。
- メリケン情緒は涙のカラー
- なんば君の事務所
- シングル「ミス・ブランニュー・デイ (MISS BRAND-NEW DAY)」のカップリング曲。
- 祭はラッパッパ
- ファンクナンバー。
- Dear John
- ユニクロ 2024カシミヤ「LifeとWear/人生で味わったほうがいいこと篇」CMソング[注釈 1]。
- ジョン・レノンを追悼した曲であり、歌詞中に「Strawberry Fields」「No Reply」「Love」などジョンにゆかりのある言葉が登場する[2]。
- 「Bye Bye My Love」のカップリングにアレンジが若干異なるライブバージョン(ツアーライブ『大衆音楽取締法違反 “やっぱりアイツはクロだった!” 実刑判決2月まで』の音源)を収録。
参加ミュージシャン
[編集]- 桑田佳祐 - ボーカル(#1~5,7~10,12,13)、コーラス(#1,2,4~13)
- 大森隆志 - エレクトリックギター & アコースティック・ギター(#1~13)、ギターシンセサイザー(#1,2,4~10,12,13)、コーラス(#1~10,12,13)
- 原由子 - ピアノ、オルガン、シンセサイザー(#1~13)、ボーカル(#6)、コーラス(#1~10,12,13)
- 関口和之 - ベース(#1~13)、コーラス(#1~10,12,13)
- 松田弘 - ドラムス(#1~13)、Electric Rhythm Equipments(#1,2,4~10,12,13)、コーラス(#1~10,12,13)
- 野沢"毛ガニ"秀行 - パーカッション(#1~13)、コーラス(#1~10,12,13)
- 藤井丈司 - テクノ
- 矢口博康 - サクソフォーン
- 淵野繁雄 - サクソフォーン
- 新田一郎 - トランペット、フリューゲルホルン
- 兼崎順一 - トランペット、フリューゲルホルン
- 吉田俊之 - トロンボーン
- 八木のぶお - ハーモニカ
Special Guests
[編集]- Dear John
ライブ映像作品
[編集]曲名 | 作品名 | 備考 |
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JAPANEGGAE (ジャパネゲエ) | LIVE TOUR 2019 “キミは見てくれが悪いんだから、アホ丸出しでマイクを握ってろ!!” だと!? ふざけるな!! | |
よどみ萎え、枯れて舞え | おいしい葡萄の旅ライブ –at DOME & 日本武道館- | |
ミス・ブランニュー・デイ (MISS BRAND-NEW DAY) | →「ミス・ブランニュー・デイ § ライブ映像作品」を参照
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開きっ放しのマシュルーム | 未収録 | |
あっという間の夢のTONIGHT | シークレットライブ'99 SAS 事件簿 in 歌舞伎町 | |
真夏の大感謝祭 LIVE | ||
シャボン | 未収録 | |
海 | FILM KILLER STREET (Director's Cut) & LIVE at TOKYO DOME | |
真夏の大感謝祭 LIVE | ||
桑田佳祐の音楽寅さん 〜MUSIC TIGER〜 あいなめBOX | 桑田佳祐ソロ名義の作品。DISC 5「♯19 桑田佳祐&SUPER MUSIC TIGERS 野外ライブ In 山中湖」に収録。 | |
SUPER SUMMER LIVE 2013 「灼熱のマンピー!! G★スポット解禁!!」 胸熱完全版 | 「灼熱の“SUPER SUMMER LIVE”完全版」のボーナストラックとして収録。 | |
夕方 Hold On Me | 歌う日本シリーズ 1992〜1993 LIVE at YOKOHAMA ARENA 29th Dec.1992 | |
ホタル・カリフォルニア | ||
1998 スーパーライブ in 渚園 | ||
真夏の大感謝祭 LIVE | ||
女のカッパ | 未収録 | |
メリケン情緒は涙のカラー | 真夏の大感謝祭 LIVE | |
なんば君の事務所 | →「ミス・ブランニュー・デイ § ライブ映像作品」を参照
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祭はラッパッパ | 未収録 | |
Dear John |
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b 『ローリング・ストーン日本版』(2007年9月号)インターナショナル・ラグジュアリー・メディア
- ^ a b c d e f g h i j 『サザンオールスターズ 公式データブック 1978-2019』(2019年)リットーミュージック出版 p117
- ^ a b 『サザンオールスターズ 公式データブック 1978-2019』(2019年)リットーミュージック出版 p36
- ^ サザン、全266曲を世界111ヶ国で配信 オリコン 2014年12月17日配信, 2020年6月4日閲覧
- ^ サザン関連全972曲 サブスク一斉解禁 メンバーソロ曲も対象に オリコン 2019年12月20日配信, 2019年12月20日閲覧
- ^ 『サザンオールスターズ 公式データブック 1978-2019』(2019年)リットーミュージック出版 p35-37
- ^ a b c 太田光 サザン桑田佳祐を語る!Youtube 2024年5月26日配信 2024年5月28日閲覧。
- ^ サザンオールスターズ公式データブック 1978-2019 リットーミュージック 2019年 p117
- ^ 第26回日本レコード大賞 日本作曲家協会 2020年7月10日閲覧
- ^ 『人気者で行こう』は、今からでもグラミー賞に推薦したいほどのMasterpieceである。 otoCoto
- ^ 三菱電機DIGITAL FESTA サザンオールスターズ1999『Se O no Luja na Quites(セオーノ・ルーハ・ナ・キテス)〜素敵な春の逢瀬〜』SOUTHERN ALL STARS OFFICIAL SITE
- ^ 『桑田佳祐論』スージー鈴木 新潮社 2022年 P72
- ^ サザンオールスターズ - 開きっ放しのマシュルーム SOUTHERN ALL STARS OFFICIAL SITE
- ^ PINKの「PRIVATE STORY」タイアップすりゃいいってもんじゃない Re:minder 2018年4月25日配信 2021年4月29日閲覧
- ^ サザンオールスターズ - あっという間の夢のTONIGHT SOUTHERN ALL STARS OFFICIAL SITE
- ^ 【サザンオールスターズ/海】不思議な歌詞の意味を徹底解釈!好きな人がふたりいるってどういうこと?! OTOTAKE 2019年12月2日配信 2022年3月30日閲覧。
- ^ サワコの朝【林家たい平】TVでた蔵 2019年3月30日配信 2023年11月15日閲覧
- ^ 朝日新聞神奈川版 2023年1月1日号 27面
- ^ 爆笑問題・太田と田中の青春エピソード!くりぃむ・上田「そんなキャラかよ!」『太田上田』Locipo 2023年3月30日配信 2023年11月19日閲覧。
- ^ “サザンオールスターズ「Dear John」が流れるユニクロの「カシミヤ」新TVCMスタート!”. SOUTHERN ALL STARS OFFICIAL SITE (2024年9月30日). 2024年9月30日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 人気者で行こう - SOUTHERN ALL STARS OFFICIAL SITE