三浦篤
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三浦 篤(みうら あつし、1957年5月20日 - )は、日本の美術史学者、東京大学名誉教授。大原美術館館長。専門は西洋近代美術史、日仏美術交流史。
経歴
[編集]島根県大田市生まれ[1]。1976年、島根県立大田高等学校 卒業。1981年、東京大学教養学部教養学科フランス分科卒業。1990年、東京大学大学院人文科学研究科美術史学専攻博士課程中退。パリ第4大学美術考古学研究所で西洋美術史を学び、1997年博士号取得。
1993年、東京大学教養学部助教授。2006年、東京大学大学院総合文化研究科教授。2023年、定年退職。同年4月、紫綬褒章受章。同年6月、東京大学名誉教授。同年7月に大原美術館第5代館長[2]に就任[3]した。
受賞・栄典
[編集]- 『近代芸術家の表象』でサントリー学芸賞を受賞(2007年)
- フランス共和国芸術文化勲章シュヴァリエを受章(2015年)[4]
- 『移り棲む美術』で和辻哲郎文化賞・芸術選奨文部科学大臣賞を受賞(2021年)[5]
- 紫綬褒章を受章(2023年4月)[6]
著書
[編集]- 『まなざしのレッスン① 西洋伝統絵画』(東京大学出版会、2001)
- 『近代芸術家の表象 マネ、ファンタン=ラトゥールと1860年代のフランス絵画』(東京大学出版会、2006)
- 『名画に隠された「二重の謎」』(小学館101ビジュアル新書、2012)
- 『まなざしのレッスン② 西洋近現代絵画』(東京大学出版会、2015)
- 『西洋絵画の歴史3 近代から現代へと続く問いかけ』(小学館101ビジュアル新書、2016、高階秀爾監修)
- 『エドゥアール・マネ 西洋絵画史の革命』(角川選書、2018)
- 『移り棲む美術 ジャポニスム、コラン、日本近代洋画』(名古屋大学出版会、2021)
- 『大人のための印象派講座』(新潮社、2024)
共編著
[編集]- 『西洋美術史ハンドブック』(高階秀爾共編、新書館、1997)
- 『ラファエル・コラン展図録』(西日本新聞社、1999)
- 『自画像の美術史』(東京大学出版会、2003)
- 『ヴィーナス・メタモルフォーシス 国立西洋美術館『ウルビーノのヴィーナス展』講演録』(三元社、2010)
- 浦一章・芳賀京子・渡辺晋輔と共著
- 『往還の軌跡 日仏芸術交流の一五〇年』(三元社、2013)
- 『西洋美術の歴史7 19世紀‐近代美術の誕生、ロマン派から印象派へ』 (中央公論新社、2017)
翻訳
[編集]- パスカル・ボナフ『ゴッホ』 渡部葉子共訳(中央公論社、1991)
- ジョン・リチャードソン『マネ』 田村義也共訳(西村書店、1999、新装版2012)
- ジョン・リウォルド『印象派の歴史』 坂上桂子共訳(角川学芸出版、2004/角川ソフィア文庫(上・下)、2019)
- ジェームズ・H.ルービン『クールベ 岩波世界の美術』(岩波書店、2004)
- ナタリー・エニック『ゴッホはなぜゴッホになったか-芸術の社会学的考察』(藤原書店、2005)
- エミール・ゾラ『ゾラ・セレクション9 美術論集』 藤原貞朗共訳(藤原書店、2010)
脚注
[編集]- ^ 『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.344
- ^ 大原美術館での就任会見
- ^ “大原美術館新館長に三浦氏 高階氏は大原芸術研究所長就任へ:山陽新聞デジタル|さんデジ”. 山陽新聞デジタル|さんデジ. 2023年6月21日閲覧。
- ^ “東京大学の三浦篤教授が芸術文化勲章を受章”. 駐日フランス大使館 (2015年12月30日). 2021年6月19日閲覧。
- ^ “佐野元春さんに大臣賞 21年度芸術選奨、濱口竜介監督も”. 日本経済新聞 (2022年3月9日). 2022年3月9日閲覧。
- ^ “令和5年春の紫綬褒章受章”. 東京大学. 2023年4月28日閲覧。
外部リンク
[編集]- 東京大学 三浦篤研究室
- 三浦篤 - KAKEN 科学研究費助成事業データベース
- 論文一覧(KAKEN、CiNii)
- 三浦篤 - researchmap
- 三浦篤 - J-GLOBAL