一号舘
一号舘 羽津店(現在は閉店済) | |
種類 | 株式会社 |
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本社所在地 |
日本 〒510-0886[広報 1] 三重県四日市市日永東3-4-1[1] |
設立 | 1958年(昭和33年)6月[1] |
業種 | 小売業 |
法人番号 | 5190001014331 |
代表者 | 代表取締役 佐藤洋一郎[広報 1] |
資本金 | 3000万円[広報 1] |
売上高 | 257億円(2020年3月期) |
従業員数 | 1,230名(うち正社員300名)[広報 1] |
決算期 | 3月20日 |
外部リンク | https://www.ichigokan.co.jp/ |
一号舘(いちごうかん)は、三重県の北部を中心に店舗を展開するスーパーマーケットとその運営企業である[2]。CGCグループに加盟している。
本社は、三重県四日市市で、北勢地区を中心に食品スーパーの「一号舘」のほか、ディスカウントストアの「F☆マート」やホームセンター「ミスタートンカチ」なども運営している[3]。
歴史・概要
[編集]1863年(文久3年)に醤油の醸造を始めた[4]サンジルシ醸造[注 1]の関連企業として[6]、1958年(昭和33年)6月に「株式会社主婦の店四日市店」を設立し[1]、同社の初代社長・佐藤信之助の実弟の佐藤悦蔵[6][注 2]が社長に就任した[7]。 同年9月6日に[9]「主婦の店四日市店」として[1]三重県下初のスーパーマーケットを開いたのが始まりである[10]。
1964年(昭和39年)1月23日に主婦の店四日市店で石油ストーブが落下して半焼する火災が発生し[11]、同年4月に「株式会社一号舘」に社名を変更した[12]。
1960年代からコストを抑制しながら年中無休・深夜0時までの営業を行って、同業他社との差別化を図っていた[13]。
1970年(昭和45年)2月にヤマナカが主導した「中部スーパーマーケットグループ(メザック)」の設立に参画した[14]。
1972年(昭和47年)に[10]生鮮食品の加工や[13]食品のパッケージ化を1か所で集中して行って配送するセントラルシステムを日本のスーパーとしてはいち早く導入し[10]、商品の温度管理・衛生管理と合理化を行うことで[10]、各店舗での経費抑制を図ると共に[13]、鮮度の高い生鮮食品を各店舗へ供給することに成功した[15]。
1973年(昭和48年)9月にスーパーマーケットと生活関連商品を組み合わせたコンビネーションストアの「ユアーズ」を1号店として桑名店を開店した[16]。
1978年(昭和53年)6月23日に「株式会社ミスターベンリー」を設立し[17]、1983年(昭和58年)に約80坪の店舗で[18]コンビニエンスストアと生鮮食料品を組み合わせた24時間営業店の[2]ミスターベンリー1号店を開店した[18]。
その間の1981年(昭和56年)8月1日には桑名市江場に[19]日曜大工用品専門のホームセンターの[2]「ミスタートンカチ」1号店として桑名店を開店した[19]。
店舗と本社・配送センターを完全オンライン化し、地区別・時間帯別・商品別のデータ分析を行って深夜でも新鮮な刺身などの生鮮食品を品揃えすることで、地域の冷蔵庫となることを目指す戦略を展開した[15]。
1985年(昭和60年)12月に三重銀行と日本通信工業が共同開発したキャッシュカードとデータ通信を利用した「三重カードショッピングシステム」の取り扱いを開始した[20]。
1988年(昭和63年)5月に本社・配送センターを日永東に移転し[18]、商品の温度管理・衛生管理と合理化を一段と進めた[10]。
また、棚卸や受発注のシステム化の為、ペン型のOCR読取装置を導入した後、手に持って読み取らせることが可能なレーザー式のOCRへ切り替えるなど、作業の効率化のためのシステム導入も進めた[10]。
1989年(平成元年)3月にミスターベンリーを吸収合併して統合した[18]。
1994年(平成6年)7月に桑名市に食品スーパーとホームセンターを同一敷地内に別棟で併設するスーパーセンターの「F1マート」の1号店として七和店を開店した[18]。
1990年代半ばには、本社・配送センターから車で約90分以内に集中出店するドミナント戦略を採用し、約500m2規模のスーパーを中心とした店舗網であったが、競争激化に対応して、約1,000m2から1,500m2規模へ切り替えを進めて、店舗の大型化を図った[13]。
こうした経営方針により、1983年(昭和58年)の売上高約190億円であったが[2]、1993年(平成5年)に配送センター3ヶ所・150店舗への成長を目指して出店を進め[15][21]、1996年(平成8年)3月期には40店舗で売上高約316億円を上げるようになった[13]。
2010年代半ばには、羽田空港に全国から集まる豊富で新鮮な魚介類を扱う売り場「羽田市場」を開設するなど価値訴求型のスーパーへの改装も進めた[22]。
沿革
[編集]- 1958年(昭和33年)
- 1964年(昭和39年)
- 1972年(昭和47年) - 食品のパッケージ化を1か所で集中して行って配送するセントラルシステムを導入[10]。
- 1973年(昭和48年)9月 - ユアーズを1号店(桑名店)を開店[16]。
- 1978年(昭和53年)6月23日 - 株式会社ミスターベンリーを設立[17]。
- 1981年(昭和56年)8月1日 - 桑名市江場にミスタートンカチの1号店(桑名店)を開店[19]。
- 1983年(昭和58年) - ミスターベンリー1号店を開店[18]。
- 1985年(昭和60年)12月 - 「三重カードショッピングシステム」の取り扱いを開始した[20]。
- 1988年(昭和63年)5月 - 本社・配送センターを日永東に移転[18]。
- 1989年(平成元年)3月 - ミスターベンリーを吸収合併[18]。
- 1994年(平成6年)7月 - 桑名市にF1マートの1号店(七和店)を開店[18]。
- 2000年(平成12年)3月 - 生鮮百円舘の1号店(日永店)を開店する。
- 2003年(平成15年)10月 - シジシージャパンに加盟する。
- 2018年(平成30年)11月 - Ichigokan+PLUSの1号店(桑名陽だまり店)を開店する。
店舗
[編集]- 一号舘 - スーパーマーケット[2][22]・食品スーパー[3]。
- F☆マート - スーパーセンター業態の[22]ディスカウントストア[3]。
- ミスタートンカチ - 日曜大工用品専門のホームセンター[2]。
かつて存在した業態
[編集]- F1マート - 食品スーパーとホームセンターを同一敷地内に別棟で併設するスーパーセンター[18]。
- ユアーズ - スーパーマーケットと生活関連商品を組み合わせたコンビネーションストア[2]。
- ミスターベンリー - コンビニエンスストアと生鮮食料品を組み合わせた24時間営業店[2]。約80坪[18]。
- ダック - ファーストフード店[2]。
かつて存在した店舗
[編集]四日市市
[編集]- 売場面積782m2[25]
- 売場面積520m2[25]
- 売場面積392m2[25]
- 売場面積660m2[25]
- 売場面積495m2[25]
- 羽津店(四日市市)
- 売場面積985m2[28]
- 三重団地店(四日市市三重6-130-1[29])
- 浜田店(四日市市北浜田町2135[29])
- ミスターベンリー羽津店(四日市市別名1-3898[17])
- ミスターベンリー富洲原店(四日市市富洲原町9-13[17])
桑名市
[編集]- 約250坪の食品売り場に約200坪の生活雑貨売り場を組み合わせた合計約450坪のコンビネーションストアとして開業した[16]。
- 売場面積1,440m2[25]
- 売場面積474m2[25]
- (初代)ミスタートンカチ七和店(桑名市、1985年(昭和60年)開店[32])
- ミスターベンリー北別所店(桑名市北別所池之割1146[17])
いなべ市・三重郡
[編集]鈴鹿市・亀山市
[編集]- 売場面積320m2[25]
津市
[編集]愛知県
[編集]- 売場面積400m2[25]
事業所
[編集]関連項目
[編集]- 主婦の店全国チェーン - 当社は開業時、「株式会社主婦の店四日市店(1958-64年)」を社名としていた[1]。
- サンジルシ醸造 - 当社の母体となった企業で、当社初代社長が工場長や会長などを務めた[7]。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e f g h “佐藤純氏 (株)一号舘社長 徹底した地域密着の小売業で意欲的展開”. 商工ジャーナル 1997年11月号 (商工中金経済研究所) (1997年11月).pp58
- ^ a b c d e f g h i “総合力で21世紀の流通業界に挑む1号舘”. HRI report 1986年3月号 (百五総合研究所) (1986年3月).pp10-11
- ^ a b c 川崎博之(2022年9月24日). “中部流通特集 一号舘・服部智哉食品商品部統括課長 部門連携効果に期待”. 日本食糧新聞 (日本食糧新聞社) pp6
- ^ 岡本和明 “現状維持ではジリ貧しかないサンジルシ醸造”. 総合食品 1985年6月号 (総合食品研究所) (1985年6月).pp86
- ^ 『日本企業のM&Aデータブック 1985-2007 1 統計編・テーマ別M&Aデータ編』 レコフ、2008年2月。pp150
- ^ a b c “企業ズームイン・サンジルシ醸造(株) 世界の食欲へ視野を広げる”. 中部財界 1977年8月号 (中部財界社) (1977年8月).pp15
- ^ a b c d e 『伊勢年鑑 昭和60年版』 伊勢新聞社、1984年10月31日。pp722
- ^ “中部財界人物往来”. 中部財界 1982年2月号 (中部財界社) (1982年2月).pp113
- ^ a b c d e f g 『日本スーパーマーケット名鑑 1970年版』 商業界、1970年。pp386
- ^ a b c d e f g 山田佐十士 “ピッコロによる発注/棚卸システム”. 富士通ジャーナル 1997年11月号 (富士通) (1997年11月).pp42-43
- ^ a b 『伊勢年鑑 昭和40年版』 伊勢新聞社、1965年1月10日。pp13
- ^ a b c d e 『日本職員録 第14版 上』 人事興信所、1972年。ppい65
- ^ a b c d e 中村浩久 “どこまで続く!?流通業の戦い 三重県北勢地域におけるスーパーマーケットの動向”. HRI report 1996年10月号 (百五総合研究所) (1996年10月).pp16-17
- ^ “年商五〇〇億円企業に・ヤマナカ 豊橋のマルイと合併へ”. 中部財界 1979年3月号 (中部財界社) (1979年3月).pp109
- ^ a b c “流通の動向”. 生協運営資料 1983年6月号 (日本生活協同組合連合会) (1983年6月1日).pp106-107
- ^ a b c d “佐藤純氏 (株)一号舘社長 徹底した地域密着の小売業で意欲的展開”. 商工ジャーナル 1997年11月号 (商工中金経済研究所) (1997年11月).pp59
- ^ a b c d e f 『伊勢年鑑 昭和60年版』 伊勢新聞社、1984年10月31日。pp643-644
- ^ a b c d e f g h i j k l m “佐藤純氏 (株)一号舘社長 徹底した地域密着の小売業で意欲的展開”. 商工ジャーナル 1997年11月号 (商工中金経済研究所) (1997年11月).pp60
- ^ a b c “Monthly news”. 住宅ジャーナル 1981年9月号 (日本建材新聞社) (1981年9月).pp131
- ^ a b “データテレホンを利用した買い物システムの”. 事務と経営 1986年3月号 (日本経営協会) (1986年3月1日).pp20-21
- ^ “ニュースダイジェスト”. 総合食品 1983年6月号 (総合食品研究所) (1983年6月).pp165
- ^ a b c 海野裕之(2017年9月16日). “中部流通特集 地元有力スーパー今期の戦略 一号舘 イベントや新カテゴリーに挑戦”. 日本食糧新聞 (日本食糧新聞社) pp18
- ^ 『食糧年鑑 昭和41年版 名簿編』 日本食糧新聞社、1966年。pp234
- ^ a b 『全国食品スーパー名鑑 1973年版』 食品新聞社、1973年1月20日。pp112
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p 『会員名簿 1981年』 日本セルフ・サービス協会、1980年12月25日。pp188
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p 『日本スーパーマーケット名鑑 1970年版』 商業界、1970年。pp385
- ^ a b c d e f g h i j k l 『伊勢年鑑 昭和59年版』 伊勢新聞社、1983年11月15日。pp622
- ^ 五十嵐宅雄 “マックスバリュー&メガマート「四日市パワーシティ」上陸後6カ月の肉弾戦 スーパーサンシ、一号館、アコレ、ユーストアの血みどろ価格戦で「横並び競争」崩れる”. 食品商業 1996年1月号 (商業界) (1996年1月).pp24-30
- ^ a b 『伊勢年鑑 昭和60年版』 伊勢新聞社、1984年10月31日。pp562
- ^ a b “三重県告示第457号”. 三重県公報 第2712号 (三重県) (2015年6月30日).pp6
- ^ a b “三重県告示第457号”. 三重県公報 第2712号 (三重県) (2015年6月30日).pp6-7
- ^ a b c d “ホームセンター最前線”. AM+network1994年1月号 (オートマート・ネットワーク) (1994年1月).pp126
- ^ 菰野町教育委員会 『菰野町史 下巻』 菰野町、1997年3月31日。pp274
- ^ a b c d e “特集 東海の新建築と伝統技術 スケッチブック 最近竣工した新建築9点(No.2205~2213)”. 建築と社会 1989年3月号 (日本建築協会) (1989年3月1日).pp表3