ラクシュミー
ラクシュミー | |
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美・富・豊穣・幸運の女神 | |
ラヴィ・ヴァルマの1848年と1906年の間の絵画『ラクシュミー』 | |
デーヴァナーガリー | लक्ष्मी |
サンスクリット語 | Lakṣmī |
位置づけ | デーヴィー、トリデーヴィー |
住処 | ヴァイクンタ |
シンボル | 水蓮、金貨 |
配偶神 | ヴィシュヌ |
兄弟 | アラクシュミー |
子供 | ナラカースラ |
ヴァーハナ | 紅い蓮華、象 |
インド哲学 - インド発祥の宗教 |
ヒンドゥー教 |
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ラクシュミー(梵: लक्ष्मी、Lakṣmī)は、ヒンドゥー教の女神の一柱で、美と富と豊穣と幸運を司る。
容姿
[編集]蓮華の目と蓮華の色をした肌を持ち、蓮華の衣を纏っている。4本の腕を持ち、持物は水蓮。一部画像では貯金箱を持ち、彼女の手から金貨が溢れ出ている。水に浮かんだ紅い蓮華の上に乗った姿で描かれる。
神話
[編集]乳海攪拌の際に誕生した。ヒンドゥー教の最高神の1人ヴィシュヌの妻とされており、数多くあるヴィシュヌの化身と共に、ラクシュミーも対応する姿・別名を持っている。幸運を司るため、移り気な性格であるともいわれる。ラクシュミーが誕生した時、アスラたちが彼女を手に入れようとしたが、失敗に終わった。あるアスラはラクシュミーを捕まえることに成功し、頭の上に乗せたが、その途端に逃げられた。かつてはインドラと共にいたこともあったが、インドラでさえラクシュミーを自分の元に留めておくためには、彼女を4つの部分に分けなければならなかったという。
なお、ラクシュミーはアラクシュミーという不幸を司る女神を姉に持つともされ、ヴィシュヌの妻になる際に「私があなたの妻になる条件として姉にも配偶者を付けるように」とヴィシュヌに請願し、ある聖仙(リシ)とアラクシュミーを結婚させ、晴れてヴィシュヌとラクシュミーは一緒になったという神話も一方で残っている。
信仰
[編集]10月末から11月初めのインド暦の第7番目の月における初めの日「ディワーリ」(दिवाली, diwāli/दीपावली, Dīpāvalī)は、ラクシュミーを祝うお祭りである。
仏教にも取り込まれて吉祥天と呼ばれている。福徳安楽を恵み仏法を護持する天女とされる。また、弁才天(サラスヴァティー)と混同される場合がある。
別名
[編集]- シュリー(श्री, Śrī) - 吉祥。
- パドマーヴァティー(पद्मावती, Padmāvatī) - 蓮を持つ女性。
- チャンチャラ (चञ्चल、Cañcala) - 幸運の女神。
ラクシュミーを扱った画像
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ラクシュミーの絵画(1780年頃)
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19世紀初頭の絵画
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ラヴィ・ヴァルマによるラクシュミーの絵画(1896年)
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バザールの絵画・1940年代
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ガルダの上に乗るラクシュミーと夫ヴィシュヌ(1820年頃)
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象頭神ガネーシャとラクシュミーの彫像(インド・コルカタ)
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ストゥーパの彫物(インド・紀元前2世紀)
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ガンダーラのコイン(紀元前1世紀)
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ラクシュミーを祀る寺院(インド・デリー)