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ユカギール語族

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ユカギール語族
民族ユカギール人
話される地域ロシアシベリア東部
言語系統ウラル・ユカギール語族?
下位言語
Glottologyuka1259[1]
ユカギール諸語の分布。ハッチは17世紀、赤塗りは20世紀の分布。
ユカギール諸語の地理的分布(桃色);その他はウラル語族
17世紀のユカギール語の分布。東シベリア極北の広範囲に分布していた。

ユカギール語族(ユカギールごぞく)、またはユカギール諸語ユカギール語とは、シベリア東部のコリマ川流域に住むユカギール族が話す諸言語から成る語族である。便宜上古シベリア諸語の一つとされている。古くはバイカル湖から北極海まで分布したといわれ、17世紀にはレナ川からアナディル川河口に至る広範囲で約9000人に話されていたが、現在ほとんどの人々がロシア語サハ語を使うようになり、話者は200人以下に減り(1989年)、絶滅の危機に瀕している。現在残っているのは2つの言語だけである。

下位言語

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特徴

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文法的には膠着語であるが、名詞には接尾辞がつくのに対し動詞には接頭辞がつく特徴がある。ウラル語族同様、母音調和否定動詞[2]が存在する。

他の言語との系統関係

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他言語との関係は明らかでないが、ウラル語族と関係があるとの説が比較的有力であり(ウラル・ユカギール語族[3]サモエード語派に近いとみられてきたが、最近の研究ではフィン・ウゴル語派との共通の特徴も指摘される[4]。また、チュクチ・カムチャツカ語族などとの親縁関係[5]が指摘されることもある(ウラル・シベリア語族)。

参考

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脚注

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  1. ^ Hammarström, Harald; Forkel, Robert; Haspelmath, Martin et al., eds (2016). “ユカギール語族”. Glottolog 2.7. Jena: Max Planck Institute for the Science of Human History. http://glottolog.org/resource/languoid/id/yuka1259 
  2. ^ Pedersen, Holger. 1933. "Zur Frage nach der Urverwandtschaft des Indoeuropäischen mit dem Ugrofinnischen." Mémoires de la Société finno-ougrienne 67:308–325.
  3. ^ Collinder, Björn (1940) Jukagirisch und Uralisch. Uppsala: Almqvist & Wiksell.
  4. ^ 世界大百科事典 第2版 ユカギール族 Yukagiry
  5. ^ Fortescue, Michael. 1998. Language Relations across Bering Strait: Reappraising the Archaeological and Linguistic Evidence. London and New York: Cassell. ISBN 0-304-70330-3.