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モロコシソウ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
モロコシソウ
モロコシソウ、三重県熊野市にて、 2020年6月29日撮影
モロコシソウ、三重県熊野市にて、 2020年6月
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Agiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : キク上類 Superasterids
階級なし : キク類 Asterids
: ツツジ目 Ericales
: サクラソウ科 Primulaceae
: オカトラノオ属 Lysimachia
: モロコシソウ L. sikokiana
学名
Lysimachia sikokiana Miq.[1]
和名
モロコシソウ

モロコシソウ(唐土草、学名Lysimachia sikokiana Miq.[1])は、サクラソウ科オカトラノオ属分類される多年草の1[2][3]。和名は昔中国から渡来したと間違えて考えれていた草であることに由来する[2][3]。別名がヤマクネンボ(山九年母)で、に生育し香りミカン科クネンボに似ていることに由来する[2][3]

特徴

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根茎は短く[2]、草丈は高さ20-80 cm[3]は直立または斜上し、短く分枝し、角ばり[3]稜があり、まばらに点状の毛が生える[2]は無毛で互生し、卵形で先端が尖り、長さ5-10 cm、幅2-4.5 cm、葉柄は長さ1-2.5 cm[2]。葉は光沢を帯び、鋸歯はないが縁はやや縮れるように波立つ[4]

上部の葉腋ごとにを1個つける[2]花柄は長さ2-6 cmではない[2]は深く5裂し、裂片は狭長楕円形で反り返り、花冠は直径1-1.2 cm[3]、下向きに開く[2]花糸はごく短く、は5個で大きく、互いに接して花柱をとりまく[2]。花期は7-8月[2]。花後に果実の蒴果がすぐでき硬く[4]、球形で直径6 mm、下向きにつき、熟すと灰白色になる[2]押し葉にしたりに挟んでおくと、長期間漢方薬のような強い香りがある[4]。昔は虫除けなどに利用されていた[4]

分布と生育環境

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海近くの林内に生育するモロコシソウ、三重県熊野市にて

台湾日本に分布する[3]

日本では、本州関東南部以西)、四国九州沖縄に分布する[3]

暖地のに近い山の林内に生育する[2][3]

種の保全状況評価

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日本では環境省によるレッドリストの指定を受けていない[5]。また以下の都道府県での指定を受けている。

脚注

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  1. ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “モロコシソウ”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2020年7月26日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m 佐竹 (1981)、17頁
  3. ^ a b c d e f g h i 牧野 (1982)、425頁
  4. ^ a b c d 大工園 (2003)、104頁
  5. ^ 環境省レッドリスト2019の公表について”. 環境省. 2020年7月26日閲覧。
  6. ^ モロコシソウ”. 山口県. 2020年7月26日閲覧。
  7. ^ モロコシソウ”. 福岡県. 2020年7月26日閲覧。
  8. ^ 絶滅のおそれのある野生生物(「レッドデータブックひろしま2011」)レッドデータブックについて” (PDF). 広島県. pp. 1. 2020年7月26日閲覧。
  9. ^ モロコシソウ”. 兵庫県. 2020年7月26日閲覧。
  10. ^ モロコシソウ”. 香川県. 2020年7月26日閲覧。
  11. ^ 千葉県レッドリスト−植物・菌類編(2017年改訂版)” (PDF). 千葉県. pp. 18. 2020年7月26日閲覧。
  12. ^ まもりたい静岡県の野生生物2020-静岡県レッドデータブック<植物・菌類編>-” (PDF). 東京都. pp. 26. 2020年7月26日閲覧。
  13. ^ 三重県データブック2015” (PDF). 三重県. pp. 578. 2020年7月26日閲覧。
  14. ^ 和歌山県レッドデータブック「2012年改訂版」” (PDF). 和歌山県. pp. 284. 2020年7月26日閲覧。
  15. ^ 徳島県版レッドデータブック(レッドリスト)”. 徳島県. 2020年7月26日閲覧。
  16. ^ モロコシソウ”. 愛媛県. 2020年7月26日閲覧。
  17. ^ まもりたい静岡県の野生生物2020-静岡県レッドデータブック<植物・菌類編>-” (PDF). 静岡県. 2020年7月26日閲覧。

参考文献

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  • 大工園認、初島住彦『野の花めぐり(夏編)』南方新社、2003年5月。ISBN 978-4931376861 
  • 佐竹義輔大井次三郎北村四郎、亘理俊次、冨成忠夫 編『日本の野生植物 草本Ⅲ合弁花類』平凡社、1981年10月。ISBN 4582535038 
  • 牧野富太郎、本田正次『原色牧野植物大図鑑北隆館、1982年7月。ASIN B000J6X3ZENCID BN00811290全国書誌番号:85032603https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001728467-00 

外部リンク

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