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ミレットビール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
カメルーン極北州ルムシキのミレットビール。カメルーン北部ではビリビリと呼ばれるミレットビール(ソルガム・ビール)が作られている[1]

ミレットビール(Millet beer)とは、何らかの雑穀を主要な原料とし、それをアルコール醗酵させることによって製造される、醸造酒の総称である。なお「Millet」とは雑穀を意味する英語である。バントゥー・ビール(Bantu Beer)、マルワ(Malwa)、オペーク(opaque beer)などの名称でも知られる。

各地のミレットビール

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アフリカではコーン・ビールソルガム・ビールと同様に一般的なビールである。バルカン半島ではボザがミレットビールとして作られている[2]アメリカ合衆国では、スプレッカー・ブリュワリー英語版が雑穀とソルガムを混合したものを醸造している[3]アイヌの食文化には、から醸造するトノトと呼ばれる醸造酒がある。

製造工程

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アルコール醗酵を行う酵母は、雑穀に含まれるデンプンを利用できないため、まず雑穀を温水に浸して発芽させることによって、雑穀中の麦芽糖の含有量を増大させる。麦芽糖ならば酵母は利用できるからである。ただし、雑穀(種子)が発芽の際にデンプンを加水分解して麦芽糖にするのは、発芽に必要なエネルギーを得るためであり、このまま種子を成長させると麦芽糖は消費されてしまう。そこで発芽した雑穀は、それ以上の成長をとめるために乾燥させる。その後、粉砕してと混ぜるが、この状態にしたものを、一般的なビールの製造工程でも作られる麦汁と同様にワートと呼ばれる。ワートに雑菌が繁殖するのを防止するために、これを加熱して沸騰させることによって殺菌し、それが充分に冷えたところに酵母を加えてアルコール醗酵を開始させることで製造される[4]

種類

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出典

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  1. ^ EJ. Nso、 P.E. Ajebesome、C.M. Mbofung、G.H. Palmer (2003). “Properties of Three Sorghum Cultivars Used for the Production of Bili-Bili Beverage in Northern Cameroon” (PDF). Journal of the Institute of Brewing 109 (3): 245. http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/j.2050-0416.2003.tb00165.x/pdf 2015年1月15日閲覧。. 
  2. ^ BOZA/Millet-Ale/
  3. ^ Shakparo (Fire-Brewed African Style-Ale)
  4. ^ Homebrew, Bobo Style

外部リンク

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