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プレミアムカップオートレース

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

共同通信社杯プレミアムカップとは、オートレースの特別GI競走であり、毎年3月頃と9月頃、年2回開催される。

新設当初は、プレミアムカップオートレースの名称[1]で行わていたが、第3回大会より現在の名称で行われている[2]

概要

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GI格ではあるが、優勝戦の1〜3着選手には年末に開催されるスーパースター王座決定戦のトライアル戦出場のためのポイントが付与されるため、準SG的な性格を有した大会であることから、他のGI競走よりも格が高い「特別GI」の格付けがなされている。

オートレースの「特別GI」は、他の公営競技ではボートレースでの「プレミアムGI」に相当する。

現在の優勝賞金650万円は、オートレースのGI競走の中では最も高い賞金である[3]

歴史

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2004年度にGI格で新設された競走であり[1]、第3回大会から共同通信社杯として実施されるようになった[2]2011年度より優勝賞金が増額されたことを受け呼称上「特別GI」とされた[4]

オートレース選手2009年度前期適用ランクからS級選手の総数が従来の60名から96名に変更になった[5]ため、第11回大会から参加選手全員がS級選手となったが、2013年度前期適用ランクよりS級選手の総数が48名と変更された[6]ため、第19回大会より参加選手がS級選手48名、A級選手48名の計96名となり、第19回大会のみS・A各級ごとのダブルトーナメント制となった[7]が、第20回大会から再びS級・A級混合で行われるようになった。

出場選手選抜方法

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他のGI競走と異なり、出場選手はS級選手全員(48名)およびA級選手上位48名の計96名が選抜される。

番組編成

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各番組(レース)は0メートルのオープンレース、または10メートルのオープンレース、0メートル〜10メートルの短ハンデレースのみで構成される。

勝ち上がり

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飯塚開催

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※出典:オートレースオフィシャルサイト「特別GI 共同通信社杯 プレミアムカップ 勝ち上がり

初日 2日目 3日目 4日目 最終日
予選(1R~8R)
・5着~8着の32名が予選Bへ
・3着~4着の16名が予選Aへ
・1着~2着の16名がダイヤモンドチャレンジへ

ダイヤモンドステージ(9R~12R)
※ランク上位32名
・5着~8着の16名が予選Aへ
・1着~4着の16名がダイヤモンドチャレンジへ
予選B(1R~4R)
・2着~4着の12名が最終予選Bへ
・1着の4名が最終予選Aへ

予選A(5R~8R)
・4着~6着の12名が最終予選Bへ
・1着~3着の12名が最終予選Aへ

ダイヤモンドチャレンジ(9R~12R)
・7着~8着の8名が最終予選Bへ
・3着~6着の16名が最終予選Aへ
・1着~2着の8名がダイアモンドレーサーへ
最終予選B(4R~7R)
・1着~2着の8名が準決勝戦へ

最終予選A(8R~11R)
・1着~4着の16名が準決勝戦へ

ダイアモンドレーサー(12R)
・1着~8着の8名が準決勝戦へ
準決勝戦(9R~12R)
・1着~2着の8名が優勝戦へ
優勝戦(12R)

飯塚以外の開催

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※出典:オートレースオフィシャルサイト「特別GI 共同通信社杯プレミアムカップ 勝ち上がり

初日・2日目 3日目 4日目 最終日
予選(1R~12R)
・2日間の平均得点上位64名が準々決勝戦へ
準々決勝戦(5R~12R)
・1着の8名が準決勝戦へ
・1着8名を除く3日間平均得点上位24名が準決勝戦へ
準決勝戦(9R~12R)
・1着、2着の8名が優勝戦へ
優勝戦(12R)
着順得点表
1位 2位 3位 4位 5位 6位 7位 8位
得点 10 8 6 5 4 3 2 1
  • ※競走戒告及び試走戒告の判定を受けた場合、合計得点から1回につき3点を減点する。
  • ※走法注意の判定を受けた場合、合計得点から1回につき1点を減点する。
  • ※準決勝戦において失権した選手は特別一般戦Bに出場するものとする。

過去のプレミアムカップ優勝者

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開催日 開催場 優勝者 年齢(当時) 競走タイム 競走車呼名
1 2004年(平成16年)6月30日 船橋オートレース場 池田政和 31 3.395 アイコネリ
2 2005年(平成17年)2月13日 飯塚オートレース場 伊藤信夫 32 3.329 テトム
3 2005年(平成17年)7月3日 山陽オートレース場 田中茂 28 3.556 S・アーロン
4 2006年(平成18年)2月12日 船橋オートレース場 高橋貢 35 3.356 Fニーナ
5 2006年(平成18年)6月11日 伊勢崎オートレース場 東小野正道 32 3.627 クレイジーD
6 2007年(平成19年)3月25日 山陽オートレース場 田中茂 30 3.361 S・アーロン
7 2007年(平成19年)6月10日 伊勢崎オートレース場 鈴木幸治 51 3.622 エキサイト1
8 2008年(平成20年)3月23日 山陽オートレース場 佐々木啓 34 3.649 ミザリー
9 2008年(平成20年)7月2日 飯塚オートレース場 浦田信輔 35 3.395 パンジャA
10 2009年(平成21年)3月23日 川口オートレース場 永井大介 32 3.354 ダビド・ビジャ
11 2009年(平成21年)6月22日 船橋オートレース場 高橋貢 38 3.654 Fニーナ
12 2010年(平成22年)3月24日 山陽オートレース場 永井大介 33 3.595 ダビド・ビジャ
13 2010年(平成22年)6月23日 川口オートレース場 有吉辰也 34 3.383 タツダンス
14 東日本大震災の影響で開催中止
15 2011年(平成23年)6月19日 浜松オートレース場 青木治親 35 3.427 シビー
16 2012年(平成24年)3月20日 飯塚オートレース場 永井大介 35 3.368 ビズビム
17 2012年(平成24年)7月1日 浜松オートレース場 高橋貢 41 3.654 サイバームーン
18 2013年(平成25年)3月24日 山陽オートレース場 高橋貢 41 3.371 サイバームーン
19 2013年(平成25年)6月23日 山陽オートレース場 (S級)浦田信輔 39 3.371 パンジャA
(A級)佐藤貴也 28 3.407 スケートラブ
20 2014年(平成26年)3月25日 川口オートレース場 永井大介 37 3.378 シーザー
21 2014年(平成26年)6月22日 船橋オートレース場 永井大介 37 3.385 シーザー
22 2015年(平成27年)3月25日 山陽オートレース場 木村武之 38 3.376 ワント
23 2015年(平成27年)6月21日 山陽オートレース場 金子大輔 35 3.373 Jジョーンズ
24 2016年(平成28年)3月21日 船橋オートレース場 永井大介 39 3.361 ビズビム
25 2016年(平成28年)9月19日 飯塚オートレース場 吉原恭佑 28 3.729 J・バーシア
26 2017年(平成29年)3月22日 山陽オートレース場 佐藤貴也 32 3.341 スケートラブ
27 2017年(平成29年)9月21日 飯塚オートレース場 永井大介 40 3.366 ビズビム
28 2018年(平成30年)3月25日 山陽オートレース場 永井大介 41 3.359 ビズビム
29 2018年(平成30年)9月17日 飯塚オートレース場 木村武之 41 3.402 ワント
30 2019年(平成31年)3月25日 山陽オートレース場 中村雅人 38 3.337 ハーンズ
31 2019年(令和元年)9月25日 山陽オートレース場 鈴木圭一郎 25 3.354 カルマS5K
32 2020年(令和2年)3月22日 飯塚オートレース場 青山周平 35 3.388 ハルク・73
33 2020年(令和2年)9月23日 山陽オートレース場 早川清太郎 38 3.378 シナモン
34 2021年(令和3年)3月21日 飯塚オートレース場 青山周平 36 3.449 ハルク・73
35 2021年(令和3年)7月25日 飯塚オートレース場 永井大介 44 3.388 ダビド・ビジャ
36 新型コロナウイルス感染症の影響で開催中止・打ち切り(後述参照)
37 2022年(令和4年)9月25日 浜松オートレース場 青山周平 37 3.378 ハルク・73
38 2023年(令和5年)3月21日 山陽オートレース場 荒尾聡 41 3.715 デフジャムKN
39 2023年(令和5年)9月18日 浜松オートレース場 青山周平 38 3.383 ハルク・73
40 2024年(令和6年)3月24日 山陽オートレース場 鈴木圭一郎 29 3.637 カルマS5K

エピソード

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  • 第7回大会では純粋にランク順に枠を決定した。そのためランクでは上位に位置するものの、現状では不調な選手が最重ハンデの大外枠に配置されたり、近況好調な選手がA級であるという理由だけで有利な内枠に配置されるなどの例が頻発した。
  • 第7回大会を優勝した鈴木幸治は、この優勝がGI初制覇となった。また、この優勝によってGI競走における最年長初優勝記録(51歳4ヶ月)とデビュー以来最遅初優勝記録(デビューから31年目)を更新した[8]
  • 第24回大会は、船橋オートレース場最後の開催として行われた。
  • 第32回大会は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点から無観客開催で行われた[9]
  • 第33回大会でプレミアムカップ初優勝した早川清太郎は、初日から5日間1着入線の完全優勝で決めた[10]
  • 第36回大会(2022年3月17日~21日、山陽オートレース場)では、参加選手2名に新型コロナウイルス感染症の陽性反応が確認されたため公正安全な競走実施ができないと判断し、開催2日目以降(3月18日~21日)のレースを中止・打ち切りすることを発表した[11]。プレミアムカップの開催中止は、東日本大震災で中止となった第14回大会(2011年3月19日~23日、船橋オートレース場)以来[12]。また、新型コロナウイルスの影響で中止・打ち切り・順延になったケースは今回が初めてとなった[13]
  • 第25回大会以降、飯塚・山陽での開催が続いていたが、第37回大会は浜松での開催となった。飯塚・山陽以外の開催は第24回大会の船橋(閉鎖)以来6年ぶり、浜松での開催は10年ぶり[14]

関連項目

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脚注

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出典

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  1. ^ a b (スーパースター王座決定戦出場選手選抜方法について)”. AutoRace.JP. 公益財団法人JKA. 2022年8月10日閲覧。
  2. ^ a b (共同通信社杯実施について)”. AutoRace.JP. 公益財団法人JKA. 2022年8月10日閲覧。
  3. ^ 特別GI 共同通信社杯 プレミアムカップの優勝戦速報をUPしました”. Auto Race.JP. 公益社団法人JKA (2023年09-18). 2023年9月19日閲覧。
  4. ^ 5月の開催日程が決定しました”. AutoRace.JP. 公益財団法人JKA (2011年4月12日). 2022年8月10日閲覧。
  5. ^ >平成21年度前期適用ランク決定!「絶対王者」高橋貢選手が3期連続のNO.1!”. AutoRace.JP. 公益財団法人JKA (2009年2月5日). 2022年8月10日閲覧。
  6. ^ 4月からS級選手は48名、A級選手は272名となります。”. AutoRace.JP. 公益財団法人JKA (2013年2月15日). 2022年8月10日閲覧。
  7. ^ 今度のプレミアムカップはS級・A級が分かれてレースを行います!”. AutoRace.JP. 公益財団法人JKA (2013年6月6日). 2022年8月10日閲覧。
  8. ^ オートレース|共同通信社杯 GⅠプレミアムカップ (伊勢崎)
  9. ^ 【重要】当面のオートレース開催について(3月12日以降)”. オートレースオフィシャルサイト (2020年3月10日). 2020年8月12日閲覧。
  10. ^ 【プレミアムC】早川清太郎が青山さばいて完全V”. サンスポZBAT!オート (2020年9月23日). 2020年9月23日閲覧。
  11. ^ 特別GⅠ共同通信社杯プレミアムカップ 2日目以降(3月18日~21日)の 開催中止・打ち切りについて”. オートレース オフィシャルサイト. 公益財団法人JKA. 2022年3月7日閲覧。
  12. ^ “【山陽オート】選手2人のコロナ感染で特別GIプレミアムカップは開催中止打ち切りに”. 東京スポーツ (東京スポーツ新聞社). (2022年3月17日). https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/163033 2022年3月17日閲覧。 
  13. ^ “【オートレース】山陽オート「プレミアムC」中止に コロナの影響では初”. スポーツ報知 (報知新聞社). (2022年3月17日). https://hochi.news/articles/20220317-OHT1T51185.html?page=1 
  14. ^ “【オート】浜松・特別G1 青山周平がグレードレース4連覇!今年V12に到達”. デイリースポーツ (株式会社デイリースポーツ). (2022年9月25日). https://www.daily.co.jp/horse/2022/09/25/0015669205.shtml 2022年9月25日閲覧。