フッ化カリウム
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フッ化カリウム | |
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フッ化カリウム | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 7789-23-3 |
特性 | |
化学式 | KF |
モル質量 | 58.0967 g mol−1 |
外観 | 無色結晶 |
密度 | 2.481 g cm−3, 固体(20 ℃) |
融点 |
860 ℃ |
沸点 |
1505 ℃ |
水への溶解度 | 92.3 g / 100g水(18℃) |
構造 | |
結晶構造 | 立方晶系 |
熱化学 | |
標準生成熱 ΔfH |
−567.27 kJ mol−1[1] |
標準モルエントロピー S |
66.57 J mol−1K−1 |
標準定圧モル比熱, Cp |
49.04 J mol−1K−1 |
危険性 | |
EU分類 | 有毒 (T) |
NFPA 704 | |
Rフレーズ | R23/24/25 |
Sフレーズ | (S1/2), S26, S45 |
関連する物質 | |
関連物質 | フッ化リチウム フッ化ナトリウム フッ化ルビジウム フッ化セシウム |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
フッ化カリウム(フッかカリウム、potassium fluoride)は、カリウムとフッ素からなる無機化合物で、化学式 KF と表される無色の固体。
製法
[編集]フッ化水素酸に炭酸カリウムを溶解し、水溶液を濃縮すると得られる[2]。17.7℃以下では四水和物、17.7〜40.2℃では二水和物、40.2℃以上では無水物が析出する[3]。
化学的性質
[編集]水に易溶で潮解性を持ち、水溶液は弱アルカリ性を示しガラスを腐食する。水溶液中ではカリウムイオン (K+) とフッ化物イオン (F−) に電離する。
液体アンモニアにも可溶であり、フッ化水素に溶けてフッ化水素カリウムを生成する。エタノールには難溶である。
結晶構造
[編集]結晶は塩化ナトリウム型構造であり、その格子定数はa = 5.34Å[4]、K−F結合距離は2.67Åである。
用途
[編集]コバルトクロム合金のフラックス材料としてフッ化カリウムが利用されている。
参考文献
[編集]- ^ D.D. Wagman, W.H. Evans, V.B. Parker, R.H. Schumm, I. Halow, S.M. Bailey, K.L. Churney, R.I. Nuttal, K.L. Churney and R.I. Nuttal, The NBS tables of chemical thermodynamics properties, J. Phys. Chem. Ref. Data 11 Suppl. 2 (1982).
- ^ 日本化学会編 『新実験化学講座 無機化合物の合成II』 丸善、1977年
- ^ 日本化学会編 『化学便覧 基礎編 改訂4版』 丸善、1993年
- ^ 『化学大辞典』 共立出版、1993年