ビッグマック
ビッグマック
日本のビッグマック栄養価[1] | |
エネルギー | 526kcal |
たんぱく質 | 25.9g |
脂質 | 28.2g |
炭水化物 | 41.9g |
食塩相当量 | 2.5g |
ナトリウム | 990mg |
発売元 | 日本マクドナルド |
価格(単品) | 480円〜(税込) |
ビッグマック(BIG Mac)とは、ファストフードチェーンのマクドナルドが販売している、大型ハンバーガーである。
概要
[編集]ビッグマックは、マクドナルドが創業27年後の1967年より発売している大型のハンバーガーで、マクドナルド・チェーンのシンボル的なハンバーガーである。ペンシルベニア州ユニオンタウンにあるマクドナルドのフランチャイズ店のジム・デリガッティ(1918-2016)が、大人向けの商品を欲していた大人の客向けに開発した。当初の値段は45セント。2007年には、ビッグマックの誕生40周年を記念して、ペンシルベニア州にビッグマック・ミュージアムが開設された[2]。
高さは最大で8 - 9cm・直径は約11cmほどで、これは一般的な成人の口を大きく開けた状態でのほぼ限界であることから、マクドナルド店内では大きな口をあけてほおばる人が見られる。また、いささか見た目はよろしくなくなるが、両手で上から圧迫して薄くして食べる人も見られる。上段と下段で2度に分けて食べる人が少なくない。その際、中段をどちらに付随させるかは好みによる。
形を崩さずに食べやすいよう[3]、提供時は硬い紙製の箱に入れて出される[4]。箱はまた「宝箱を開けたようなマクドナルドのFUNを感じていただきたい」という意図もあり[3]、実際ビッグマックの特別感を引き立たせる要素になっている[4]。なお客が要望すれば箱でなく薄紙のラップに変更してもらえる店舗もある[3]。包装は、最初期ごろのみ他のハンバーガー同様に紙(防水紙)で包まれていたが、発泡スチロール(ポリスチレンペーパー)の容器に変更された。しかし、のちの環境意識の高まりから、現行の紙製になった。なお、アメリカの一部地域や豪州、ニュージーランドではメガマックよりも大きいモンスターマックが発売されており、ビッグマックソースなどを流用したサン・オブ・マック(Son of Mac)やミニマック(Mini Mac)あるいはベビーマック(Baby Mac)、またマックジュニア(Mac Jr.)として逆にハンバーガーパティ1枚のみという小型ハンバーガーがあり、日本でも2019年4月にビッグマックジュニアとして初登場した。
日本では2016年4月6日から1.3倍の大きさのグランドビッグマックが期間限定で、またメガマックを一回り大きくしたギガビッグマックが数量限定で発売された。
アメリカやヨーロッパ諸国では鶏肉版のビッグマックも販売されている[5]。
材料・調理法
[編集]パン3層(上から「クラウン」「クラブ」「ヒール」の順)にパティ(ハンバーグ)2枚、レタスやタマネギみじん切りといった生野菜、ピクルスが挟んである。下の段にはチーズが挟んである。味付けは主に「ビッグマックソース」と呼ばれるサウザンドアイランドドレッシングに似た専用のソースで、このソースにはタマネギとカラシが含まれている。紙製の箱型の容器にそれぞれのバンズとトッピングを施し、蓋を閉めると完成するという手法がとられている。
パンの上部には白ゴマが張り付いており、「クラブ」部分はかつては両面ともキツネ色に焼かれていたが、調理の時間がかかることもあり、2004 - 2005年に導入された「Made for You」システム(注文を受けてから調理に入るため無駄が少なくできたてを提供できる:→調理と販売)導入以降は、片面しか焼かれなくなった。このため食感や味も異なっており、好みの分かれるところとなっている。
経済指標として
[編集]このハンバーガーは、ファーストフードチェーンの常として世界的にも同サイズ・同品質で販売されている。しかもマクドナルドは世界各国に支店を持つ。そして価格は国際市場で変化する為替レートによらず現地の経済的調査に基づいて決定されている。ただし、他の品目との価格差は、当事国の価格弾力性を加味した販売・価格戦略により異なってくる。
これらの条件から、各国の通貨のレートによらない実質的な価値を測る上でこのビッグマックに注目する経済学者もおり、この指標はビッグマック指数と呼ばれている。同指標は英経済新聞のエコノミストに発表された。
キャラクター
[編集]ビッグマックのイメージキャラクターとして、現在マクドナルドのイメージキャラクターとして活躍するドナルドの仲間に、1980年代にはビッグマックポリスという警官のキャラクターがいた。このキャラクターは、大柄でしし鼻ののんびりした「お巡りさん」で、マクドナルドのイメージキャラクターが住むと言うマクドナルドランドの治安を守っているという設定だった。
しかし、このキャラクターは現在使用されていない。マクドナルドの公式発表によれば「平和なマクドナルドランドには、犯罪は存在しない」ためであるという。何らかの疾病を連想させかねないあばた顔について、差別問題が指摘されたという説も流布されているが、同説を裏付ける証拠はなく、都市伝説の域を出ていない。
バリエーション
[編集]- 50周年記念
- 2018年には、ビッグマック50周年を記念して、「ビッグマック ベーコン」、「ビッグマック BLT」の2商品が期間限定で販売された[6]。
- ジュニア、グランド、ギガ
- 2019年、2020年には期間限定で、「ビッグマック ジュニア」、「グランド ビッグマック」、「ギガ ビッグマック」の3種類が販売された。
- ダブルビッグマック
- 2020年にはアメリカが期間限定で、「ダブルビッグマック」が販売された[7]。
世界各国のビッグマック栄養価
[編集]国 | カロリー | 炭水化物 | タンパク質 | 全脂肪 | 食物繊維 | ナトリウム | 重量 | 外部リンク |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
オーストラリア | 480kcal | 36.2g | 25.3g | 24.9g | 800 mg | .au (PDF) | ||
カナダ | 530kcal | 44g (15%) | 24g | 29g (45%) | 3 g (12%) | 1020mg (43%) | 208g | .ca |
デンマーク | 497kcal | 43g | 27.1g | 24.1g | 219g | .dk | ||
イギリス | 493kcal | 44g | 26.7g | 22.9g | 5.9g | 2.25g | .uk (PDF) | |
ドイツ | 503kcal | 44g | 26g | 25g | .de | |||
フランス | 492kcal | 38.9g | 26.2g | 25.8g | 4.2g | 900mg | .fr | |
インド - West Zone (チキンマハラジャ マック) |
573kcal | 54g | 32g | 26g | 255g | .com | ||
日本 | 526kcal | 41.9g | 25.9g | 28.2g | 2.6g | 990mg | 217g | .jp |
韓国 | 535kcal | 46g | 27g | 29g | 750mg | 219g | .kr | |
中国 | 500kcal | 45g | 26g | 24g | 870mg | .cn | ||
マレーシア | 484kcal | 46g | 26g | 23g | 730mg | 209g | .my | |
メキシコ | 600kcal | 50g | 25g | 33g | 4g | 1050mg | 219g | .mx |
トルコ | 496kcal | 49.8g | 27.9g | 21.1g | 810.9mg | .tr | ||
アメリカ合衆国 | 540kcal | 45g (15%) | 25g (45%) | 29g (45%) | 3g (14%) | 1040mg (43%) | 214g | [1] (PDF) |
関連商品
[編集]- メガマック
- →詳細は日本マクドナルド#期間限定(プロモ)商品の節やメガマックの項目を参照
- 日本における他のハンバーガーチェーンでビッグマックに類似傾向であるメニュー
など。
脚注
[編集]- ^ “ビッグマック® | メニュー情報 | マクドナルド公式”. 日本マクドナルド. 2024年1月24日閲覧。
- ^ “「ビッグマック」誕生40年、博物館創設し考案者の功績たたえる”. ロイター (2007年8月22日). 2007年8月29日閲覧。
- ^ a b c “「ビッグマック食べにくい問題」実は裏ワザが マクドナルド広報に聞いてみると (1/2)”. デイリー新潮 (2022年6月18日). 2022年9月20日閲覧。
- ^ a b “「ビッグマック食べにくい問題」実は裏ワザが マクドナルド広報に聞いてみると (1/2)”. デイリー新潮 (2022年6月18日). 2022年9月20日閲覧。
- ^ Samuel Stolton (2024年6月5日). “マクドナルド、「ビッグマック」のチキン版で商標権失う-EUで判断”. Bloomberg.com. 2024年6月6日閲覧。
- ^ マクドナルド公式サイト | McDonald's Japan 【販売終了商品】「ビッグマック」生誕50周年記念!
- ^ 倍ビッグマック 夜マックの「パティ倍」で、擬似的に食べることができる。
関連項目
[編集]- チーズバーガー法
- 『スーパーサイズ・ミー』 - この映画はマクドナルドの商品のみを1か月間食べ続けた様子をとらえたドキュメンタリーだが、これ以前より米国ではアメリカ人の肥満が社会問題として挙げられ、ビッグマックは度々米国人の健康を損なっていると槍玉に挙げられていた。ただこれは、単に食べ過ぎによるもので、中にはマクドナルド製品に明示されたカロリー値を元に摂食制限し、ダイエットに成功したとする例も報告されている。
- ウィリー・マッコビー - 愛称はビッグマック。
- マーク・マグワイア - 別称はビッグマック。
- ドン・ゴースク - ウィスコンシン州在住の男性。ビッグマック愛好家。1972年以降、3万個のビッグマックを食べたことでギネス世界記録を保持している。