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ネストル・ピタナ

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ネストル・ピタナ
個人情報
フルネーム Néstor Fabián Pitana
誕生日 (1975-06-17) 1975年6月17日(49歳)
出身地 アルゼンチンの旗 アルゼンチン
ミシオネス州 コルプススペイン語版
国内
リーグ 役割
プリメーラ・ディビシオン 審判員
国際
リーグ 役割
2010-2022 FIFA登録 審判員

ネストル・ファビアン・ピタナ1975年6月17日 - )は、アルゼンチンミシオネス州出身のサッカー審判員(国際審判員)。 FIFAワールドカップでは2014年ブラジル大会2018年ロシア大会と2大会続けて南米サッカー連盟 (CONMEBOL} から派遣された唯一のアルゼンチン人審判である。

2018年7月12日、ピタナはフランスクロアチアの間で行われた決勝を担当した[1]。アルゼンチン人審判としては、2006年ドイツ大会で開幕戦と決勝を担当したオラシオ・エリゾンドに匹敵する栄誉となった[2]

FIFAワールドカップでは2大会で合計9試合を担当しており、これは3大会で主審を務めたラフシャン・イルマトフウズベキスタン)の11試合に次ぐ実績である[3]

2018年、ピタナは国際サッカー歴史統計連盟 (IFFHS) の選出した世界最優秀審判スペイン語版にアルゼンチン人として2番目に選ばれた。 [4]

前史

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10代の頃はサッカー選手として様々なチームに所属していたほか、身長の高さを生かしてバスケットボールにも挑戦していた。

また、彼は1997年のアルゼンチン映画「フューリースペイン語版」に刑務官の役で出演経験がある[5]。彼はまた、ブエノスアイレスビジャ・デル・パルケのあるボウリング場とライフガードの管理人でもあった。

審判としてのキャリア

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2001年から2004年にかけて、教員資格を取るためにコリエンテス州に移り、CSDテクスティル・マンディユー英語版でコリエンテス州リーグの審判コースを受講。 2006年まで、彼はミシオネス州リーグ審判を務め、ミシオネスの学校で教師として働きながら、全国審判コースを受講した。

2006年、ピタナはアルゼンチンサッカー協会 (AFA) の3部-5部に相当するトルネオ・アルヘンティーノA, 同B, 同Cの試合を担当。同年12月、2部相当のプリメーラB・ナシオナルでデビューし、同カテゴリーで初の主審を務めた。 2007年6月、コロンロザリオ・セントラルの試合で1部(プリメーラ・ディビシオン)デビュー。2010年からはAFAからの派遣でCONMEBOL主催の国際試合を担当、コパ・リベルタドーレスコパ・スダメリカーナレコパ・スダメリカーナFIFAワールドカップ南米予選の主審を担当した。

2014年5月30日、ピタナはラ・ボンボネーラで行われたスーペルクラシコを初担当(2-1でリーベル・プレートが勝利)。 翌2015年1月24日、彼はその年最初のスーペルクラシコで主審を担当した(フランコ・クリスタルドスペイン語版のゴールでボカ・ジュニアーズが勝利)が、この試合でピタナはリーベル側にレオネル・バンジョーニ(72分)とホナタン・マイダナ(93分)、ボカ側にアンドレス・キューバススペイン語版(59分)の3人に対してレッドカードを提示し、試合全体では9マイのイエローカードを提示した。

2015年2月11日、ピタナはリーベルとサン・ロレンソの間で行われたレコパ・スダメリカーナ2015第2戦を担当。リーベルが1-0で勝利したものの、8人の選手に対してイエローカードを提示し打ち2人(フリオ・ブッファリーニラミロ・フネス・モリ)に対しては2枚のイエローカードで退場処分を下した。また、この試合では2014年のブラジルワールドカップで審判を務めた審判団(後述)が担当したが、副審の1人であるフアン・パブロ・ベラッティスペイン語版が前半終了間際、観客の投げつけたと思われる瓶が頭に当たり、試合が中断するというアクシデントも生じている[6]

2015年5月、CONMEBOLはチリで行われたコパ・アメリカ2015の審判団として、アルゼンチンから主審のピタナと、副審のベラッティ及びヘルナン・マイダナスペイン語版の、FIFAワールドカップでも審判団を務めた3人を選出した[7]

FIFAワールドカップ

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ブラジル2014

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FIFAワールドカップ2014年ブラジル大会では、ピタナは副審のヘルナン・マイダナスペイン語版及びフアン・パブロ・ベラッティスペイン語版と共にCONMEBOLから審判団として選出(マイダナは2010年南アフリカ大会から2大会連続)。

そのトレーニングを兼ねる形で、ピタナはマイダナ及びベラッティとともに、2013-14シーズンのプリメーラ・ディビシオンにおけるフィナール・カンペオナート(年間優勝決定戦)を担当した。

2014年のブラジル大会ではグループステージ及びトーナメントを通じて、高評価のレフェリングを行っており、3試合以上を担当した数少ない審判団の一つとなった。アルゼンチンが準決勝・決勝に進出したため、ピタナの審判団は準々決勝までの割り当てで終わった[8]が、もしアルゼンチンが準々決勝までに敗退していた場合、決勝の審判団候補の一つに挙げられていた(実際にはイタリア人のニコラ・リッツォーリが担当)。

ロシア2018

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2018年3月29日、FIFAは2018FIFAワールドカップロシア大会の審判団を発表。アルゼンチン人として初めて、前回大会と同じメンバー、すなわち主審のピタナと、副審のマイダナ及びベラッティが選出された[9] 。2017年には多くの物議を醸すジャッジをしたという事実にもかかわらず、FIFAは再び最高のサッカーイベントに彼らを選んだ。 [10]

大会開始の2日前の記者会見で、FIFAは、ピタナがマイダナとベラッティとともにロシアサウジアラビアによる開幕カードを担当することを発表した[11]。アルゼンチン審判団がワールドカップの開幕戦を担当したのはアンヘル・コエレザとオラシオ・エリゾンドに続いて3人目。会見の席で、FIFA審判委員会の役員を務めるピエルルイジ・コッリーナは「選手が審判に嫌がらせをしたり、物議を醸すことは望ましくない。ピタナは岩(のように冷静)なので、そういったことは開幕戦では起こらないだろう」とコメントした。 [12]

グループF・メキシコスウェーデンの試合では、試合開始からわずか15秒後にメキシコのヘスス・ガジャルドにイエローカードを提示し、ワールドカップ史上最速のイエローカードとなった[13]

7月12日、 FIFAは、ピタナがマイダナとベラッティとともに、フランスクロアチアの間で行われる決勝戦の審判を担当すると発表した。決勝をアルゼンチンの審判団が裁くのは2人目で、開幕戦と決勝戦を同じ審判団が裁くのは2006年ドイツ大会オラシオ・エリソンド以来[14]史上3人目の快挙となった[15]

Pocas veces me pasó algo así en la vida. Esa sensación, esa emoción. Quizás comparable con el momento en que me avisaron que iba a ser padre. Por el sacrificio, por la responsabilidad que implica. Para cualquier niño que ama el fútbol, el sueño es estar en la final de un Mundial. Este equipo ha trabajado mucho para llegar hasta acá, hemos logrado una de las cosas más bellas del mundo del arbitraje
私の人生でこのようなことが起こることはめったになかった。こんな気持ち、こんな感情がわき上がるのは。おそらく、私が父親になると言われた瞬間に匹敵するものだろう。 犠牲のために、それが意味する責任のために。 サッカーを愛する子供にとって、夢はワールドカップの決勝戦に出ること。 このチーム(審判団)はここにたどり着くために一生懸命働いてきた。私たちは審判の世界で最も美しいことの1つを達成した。 — ネストル・ピタナ、決勝戦前のFIFAのインタビューにて[16]

ピタナは大会終了後数日で帰国し、ワールドカップ期間中に受けた支援に対して家族、友人、同胞に感謝した。彼は、プリメーラ・ディビシオンの2018-19シーズン開幕に向けて、郷里のミシオネス州で休む必要があるとコメントしたが、明らかになったところによると、海外で2つの審判員としての仕事の申し出をしたという。1つはアジアのサッカーでのレフリーへの申し出で、もう1つはFIFAトレーニングチームの一員に加わることだという。 [17]

詳細と統計

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2014 FIFAワールドカップ ブラジル大会
日付 試合 会場 ラウンド
2014年6月17日  ロシア 韓国 クイアバ グループステージ
2014年6月22日  アメリカ合衆国 ポルトガル マナウス
2014年6月25日  ホンジュラス スイス
2014年7月4日  フランス ドイツ リオデジャネイロ 準々決勝
2018 FIFAワールドカップ ロシア大会
日付 試合 会場 ラウンド
2018年6月14日  ロシア サウジアラビア モスクワ グループステージ
2018年6月27日  メキシコ スウェーデン エカテリンブルク
2018年7月1日  クロアチア デンマーク ニジニ・ノヴゴロド ラウンド16
2018年7月6日  ウルグアイ フランス 準々決勝
2018年7月15日  フランス クロアチア モスクワ 決勝

主な担当試合

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FIFAトーナメント
CONMEBOL
国際オリンピック委員会

個人表彰

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IFFHS選考 南北アメリカにおける最優秀審判 2014年[18]
CONMEBOL選考 南北アメリカにおける最優秀審判 2016年[19]
IFFHS選考 世界最優秀審判 2018年[20]

参考文献

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  1. ^ Pitana: "Una sensación indescriptible"”. FIFA. 2018年7月14日閲覧。
  2. ^ ¡Pitana dirige la final!”. Diario Olé. 2018年7月12日閲覧。
  3. ^ Clarín: “Lo eligió la FIFA - Néstor Pitana hace historia: será el árbitro de la final” (2018年7月12日). 2018年7月15日閲覧。
  4. ^ Néstor Pitana: "Haber sido elegido el mejor del mundo es el mejor premio de mi carrera"”. Infobae (2018年12月8日). 2018年12月8日閲覧。
  5. ^ Néstor Pitana, del "guardia" de Diego Torres al Mundial Brasil 2014”. La Nación (2014年1月15日). 20 de junio de 2014閲覧。
  6. ^ Se demoró por agresión al línea Belatti
  7. ^ Pitana, a la Copa América 2015”. 27 de mayo de 2015時点のオリジナルよりアーカイブ。25 de mayo de 2015閲覧。
  8. ^ ¿Fue el último?
  9. ^ 2018 FIFA World Cup Russia - List of match officials” (inglés). FIFA (2018年3月29日). 2018年3月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年3月30日閲覧。
  10. ^ La Superliga paró a Néstor Pitana y a Hernán Maidana, los jueces del Mundial”. Clarín (2018年4月11日). 2018年7月12日閲覧。
  11. ^ Pitana tras los pasos de Elizondo”. Página/12 (2018年6月12日). 2018年6月13日閲覧。
  12. ^ El extraño motivo por el que la FIFA eligió a la "roca" Pitana como árbitro del partido inaugural del Mundial”. Infobae (2018年6月12日). 2018年6月13日閲覧。
  13. ^ Gallardo ve la tarjeta más rápida de la historia de los Mundiales a los 15 segundos”. Diario Marca (2018年6月27日). 2018年6月27日閲覧。
  14. ^ Diario Olé: “¡Pitana dirige la final!” (2018年7月12日). 2018年7月12日閲覧。
  15. ^ Stats of the Day - The Final” (inglés). FIFA (2018年7月15日). 2018年7月15日閲覧。
  16. ^ Infobae en el viaje de regreso con Néstor Pitana: "Estoy en el mejor momento de mi vida"”. Infobae (2018年7月17日). 2020年12月13日閲覧。
  17. ^ Néstor Pitana aseguró en una carta que volverá a dirigir en la Superliga, pero tiene dos ofertas muy tentadoras”. La Nación (2018年7月18日). 2018年7月18日閲覧。
  18. ^ Pitana fue el décimo mejor árbitro del mundo en 2014”. ambito (2015年1月6日). 2020年12月27日閲覧。
  19. ^ Pitana, elegido el mejor árbitro de América”. El Gráfico (31 de diciembre de 2016). 21 de julio de 2018閲覧。
  20. ^ IFFHS AWARDS – THE WORLD’S BEST REFEREE 2018 : NESTOR PITANA NUMBER ONE” (inglés). IFFHS. 2018年12月8日閲覧。

外部リンク

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