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トヨタ・キャバリエ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
シボレー・キャバリエ > トヨタ・キャバリエ
トヨタ・キャバリエ
TJG00型
1996年発売型 セダン
1996年発売型 クーペ
概要
別名 シボレー・キャバリエ
製造国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
販売期間 1996年1月 - 2000年12月[1]
ボディ
乗車定員 5名
ボディタイプ 4ドアセダン
2ドアクーペ
エンジン位置 フロント
駆動方式 前輪駆動
パワートレイン
エンジン T2型 2,392 cc 直列4気筒DOHC
最高出力 110 kW (150 PS) / 6000 rpm
最大トルク 216 N・m (22.1 kg・m) / 4400 rpm
変速機 4速AT
前:マクファーソンストラット
後:トレーリングアーム
前:マクファーソンストラット
後:トレーリングアーム
車両寸法
ホイールベース 2,645 mm
全長 4,600 mm(クーペ)
4,595 mm(セダン)
全幅 1,740 mm(クーペ)
1,735 mm(セダン)
全高 1,355 mm(クーペ)
1,395 mm(セダン)
車両重量 1,290 - 1,310 kg(クーペ)
1,300 kg(セダン)
その他
トレッド 前:1,460 mm
後:1,440 mm
最小回転半径 5.5 m
系譜
先代 (なし)
後継 (なし)
テンプレートを表示

キャバリエ(英:Cavalier)は、トヨタ自動車で1996年から2000年にかけて販売された、Dセグメント[注釈 1]に属していた4ドアセダン、および2ドアクーペである。

概要

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1996年1月から販売が開始された。キャバリエは、当時日本アメリカ合衆国の間で課題とされていた自動車の輸出過多による貿易摩擦の緩和を図るべく、すでに1995年に販売されていたシボレー・キャバリエをベースに、ステアリングウインカーレバーの右側移設化といった仕様変更を施したバッジエンジニアリングモデルで、ゼネラルモーターズから輸入する形でOEM供給を受けていた[2]

仕様変更を施すにあたってはトヨタ自動車の技術協力がなされており、Dセグメントの輸入車としては異例の低価格戦略や当時同車のCMキャラクターを務めていた所ジョージプロデュースによる特別仕様車の設定などで一時話題となった[2]。なお所は愛犬のインディと共演していた。

純正AM/FMカセットステレオはシボレー・キャバリエのものをそのまま採用したため、トヨタ車として見れば異例の時計表示機能付きステレオであり、オプションで蛍光管式デジタルクロックを選ぶことも出来ない。したがって、社外品のオーディオナビを取り付ける場合、トヨタ車用のオーディオ変換コードは使えない。

年間販売目標台数の2万台に対し、1996年以降の累計販売台数は3万6228台にとどまるなど販売は思うように振るわず、2000年には当初予定していた5年間の販売計画を前倒しして、同年4月12日を以って日本への輸入そのものが終了した[3]。販売期間中の新車登録台数の累計は3万7310台[4]

当時のトヨタ店セダンラインアップを考えると、Cセグメント/Dセグメントセダンはすでに飽和状態[注釈 2]で、クーペ[注釈 3]ともども元から居場所がなかったと言える。価格、ローカライズ、販売力、整備体制、広報とこれだけの環境を揃えても、「良くできた平凡」「優れた中庸」という控え目ながら優れた日本車に馴れた消費者には全く受け入れられなかったといえる。

なお、同車の日本国への輸入打ち切り後も、アメリカ合衆国では2005年まで販売が続けられていた。

KRAFTによって1998~1999年のJGTC(全日本GT選手権)のGT300クラスにも参戦。エンジンは自然吸気の2リッター直4である3S-GE(最大295馬力)で、駆動形式はFFのまま耐久でどこまで戦えるか、という挑戦であった[5]。結果、1998年第5戦富士の4位が最高位となった。

ラインナップ

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▼キャバリエ クーペ 一覧表
グレード名称 生産年度 車両型式 排気量 新車価格 備考
2.4Z (4AT) 1996年1月-1996年11月 E-TJG00 2.392L 205.0万円
2.4Z (4AT) 1996年11月-1997年10月 205.0万円 サイドドアビームやボディ補強材の追加。ボディカラーの意図変更。
2.4S (4AT) 1997年10月-1998年12月 178.0万円 トラクションコントロールを全車標準装備化。新グレード「2.4S」を追加。
2.4Z (4AT) 205.0万円
2.4レザーパッケージ (4AT) 1998年2月-1998年12月 209.8万円 本革シートを装備した特別仕様車。
2.4S (4AT) 1998年12月-1999年11月 153.0万円 装備の見直しに伴う価格変更。
2.4Z 176.0万円
2.4S 1999年11月-2000年9月 149.9万円 マイナーチェンジを実施。装備の見直しに伴う価格変更。
2.4Z 179.9万円
▼キャバリエ セダン 一覧表
グレード名称 生産年度 車両型式 排気量 新車価格 備考
2.4 (4AT) 1996年1月-1996年11月 E-TJG00 2.392L 181.0万円
2.4G (4AT) 192.0万円
2.4 (4AT) 1996年11月-1997年10月 181.0万円 サイドドアビームやボディ補強材の追加。ボディカラーの意図変更。
2.4G (4AT) 192.0万円
2.4 (4AT) 1997年10月-1998年12月 181.0万円 トラクションコントロールを全車標準装備化。ボディカラーの意図変更。
2.4G (4AT) 192.0万円
2.4レザーパッケージ (4AT) 1998年2月-1998年12月 199.8万円 本革シートを装備した特別仕様車。
2.4 (4AT) 1998年12月-1999年11月 156.0万円 装備の見直しに伴う価格変更。
2.4G 167.0万円
2.4 1999年11月-2000年9月 159.9万円 マイナーチェンジを実施。装備の見直しに伴う価格変更。
2.4G 169.9万円

販売

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取り扱いディーラーはトヨタ店、東京地区では東京トヨペット(当時)でも販売。大阪地区では大阪トヨペット(当時)にて販売された。

車名の由来

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英語で「騎士」を意味するcavalierに由来する[6]

脚注

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注釈

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  1. ^ ただし、2010年代の基準に置き換えた場合、Cセグメント扱いとなる。
  2. ^ すでに、カリーナが販売されていたのにもかかわらず、1998年のカリーナED販売終了とブレビスデビューの間は僅か3年しかなく、さらにその間には初代プリウスがデビュー。その上トヨタ店以外の系列に目を向ければ『マークⅡ3兄弟』やカムリ/ビスタといった車種があった。
  3. ^ こちらも、ソアラをはじめ、トヨタ店以外の系列に目を向ければセリカ/カレンレビン/トレノMR2のほか、サイノスといった車種があった。

出典

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  1. ^ キャバリエ(トヨタ)のカタログ”. 株式会社リクルート (2020年1月12日). 2020年1月12日閲覧。
  2. ^ a b トヨタ・キャバリエ…一代限りとなったクルマ”. GAZOO (2016年2月3日). 2020年6月25日閲覧。
  3. ^ トヨタ、「キャバリエ」の販売を終了”. webCG (2000年4月12日). 2020年6月25日閲覧。
  4. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第73号13ページより。
  5. ^ 1997 GT INSIDE RACING REPORT NETWORK EDITIONJGTC公式サイト 2021年9月18日閲覧
  6. ^ キャバリエの車名の由来は何ですか?”. トヨタ自動車. 2020年6月25日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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