トヨタ・オリジン
トヨタ・オリジン JCG17型 | |
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概要 | |
製造国 | 日本(神奈川県横須賀市) |
販売期間 | 2000年11月 - 2002年12月[1] |
ボディ | |
乗車定員 | 5名 |
ボディタイプ | 4ドアノッチバックセダン |
駆動方式 | 後輪駆動 |
パワートレイン | |
エンジン | 2JZ-GE型 2,997 cc 直列6気筒 DOHC VVT-i |
最高出力 | 158 kW (215 PS) / 5,800 rpm |
最大トルク | 294 N⋅m (30.0 kg⋅m) / 3,800 rpm |
変速機 | 4速AT(ECT-iE) |
サスペンション | |
前 | ダブルウィッシュボーン式 |
後 | ダブルウィッシュボーン式 |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,780 mm |
全長 | 4,560 mm |
全幅 | 1,745 mm |
全高 | 1,455 mm |
車両重量 | 1,560 kg |
その他 | |
燃料 | 無鉛プレミアム・70 L |
60 km/h定地走行燃費 | 16.8 km/L |
オリジン(Origin)は、トヨタ自動車が製造・販売していた限定車である。
車両型式は「JCG17」で[2]、XG10型・プログレの派生車であることを表している。
概要
[編集]2000年11月にトヨタ自動車生産累計1億台達成の記念車として1,000台限定で発売したものであるが[2]、実際には1,027台とも1,071台とも言われ正確な販売台数は不明。当時販売されていたクラウンよりサイズ的にも精神的にも近かったプログレをベースにし、外観を初代トヨペット・クラウン(RS型)のイメージに近づけてドアも「観音開き」としたパイクカーである[3]。プログレとプラットフォームを共有するブレビスやアルテッツァ、および北米向け(発売当時)であったレクサス・ISとも姉妹車である。
スタイル・機構
[編集]初代トヨペット・クラウン(RS型)をモチーフにしている。基本性能はベースとなったプログレと同じで、センチュリーの生産ラインから厳選された熟練スタッフが製造を担当した[4]。プログレと違い外装全体に曲面が多く、センチュリーと同様の手間がかけられた[3][5]。設定色はライトグレイッシュブルーマイカメタリックモリブデン、ブラック、ブルーマイカの3色[6]。グレードは1種類のみ[4]。
搭載されるエンジンは直列6気筒3.0 リッターの2JZ-GE型に電子制御フレックスロックアップ付4速ATが組み合わされている[2]。ボディーはプログレよりも全長が60 mm、全幅が45 mm、全高が20 mm長く一回り大きくなっており、モチーフになったクラウンRSの特徴である観音開きのドアやボリューム感豊かなボンネット、グリル等も再現されている。しかしその外見に反し、レーダークルーズコントロール、VSC等の最新技術に基づいた装備が多数施されている[2]。室内はさらに静粛性にこだわっている[7]。
この車も「クラシック」と同様に外装は手作業により制作され、新造部品がほとんどではあるが、内装に関しては基本的にプログレのままで新造部品は少ない[6]。しかし、素材と工作精度にはこだわり、本革シートは縫い目のピッチを変更し、本木目等も専用の高級材質を厳選して使用した[6]。メーターは専用の配色に変更され、プログレと同様に、オプティトロン(自発光式)メーターとなっている。
手作業による部分が非常に多く、プログレの姉妹車というより小型のセンチュリーといった位置づけとも言える[4]。しかし、動力性能をはじめ、基本装備等はプログレ・ウォールナットパッケージと同一である。
販売
[編集]東京地区車両本体価格は700万円[2]と、同時期のUCF20後期セルシオのC仕様Fパッケージの670万円よりも高価であった[注 1]。新車登録台数の累計は1063台[1]、2001年3月に生産終了[8]。翌年12月に在庫対応分がすべて完売し、販売終了となった。
車名の由来
[編集]英語で「起源」の意[2]。
販売店
[編集]トヨタ系列販売店全店[注 2][2]。トヨタが現在の体制になった1982年以降、全チャンネルで販売された初の車種となった。このオリジン以降、全てのチャンネルで販売された車種は存在しなかったが、2009年に発売されたW30型プリウスが、およそ9年ぶりかつ限定販売車種以外では初となる全チャンネル販売となった。
関連項目
[編集]脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b 『週刊日本の名車第50号』デアゴスティーニ・ジャパン、2014年、9頁。
- ^ a b c d e f g 『トヨタ、オリジンを新発売 -国内自動車生産累計1億台達成 記念車-』(プレスリリース)トヨタ自動車株式会社、2000年7月28日 。2024年12月6日閲覧。
- ^ a b 兵藤忠彦 (2018年7月25日). “ベースはプログレ!?初代クラウンを見事に現代に蘇らせた『トヨタ オリジン』”. Motorz. 2024年12月6日閲覧。
- ^ a b c 高橋昌也 (2020年12月29日). “予算300万で中古車を買う:知られざる超プレミアム、トヨタ・オリジンなら「イイ大人」になれるかもしれない?”. Motor-Fan.jp. 2024年12月6日閲覧。
- ^ 松下宏 (2009年4月3日). “トヨタ オリジン 【プレイバック試乗記】”. カーセンサー. 株式会社リクルート. 2024年12月6日閲覧。
- ^ a b c “【樹木希林さんの愛車】トヨタ オリジンは1000台限定車!実燃費や試乗の評価から中古車価格など”. MOBY (2018年9月18日). 2024年12月6日閲覧。
- ^ 古賀貴司 (2019年11月24日). “1000台限定生産の絶滅危惧車トヨタ オリジンは、トヨタの職人芸を駆使した小さな高級車だった!”. カーセンサー. 株式会社リクルート. 2024年12月6日閲覧。
- ^ “オリジン(2000年11月~2001年3月)”. トヨタ自動車株式会社. 2022年10月22日閲覧。