デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン
デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン David Heinemeier Hansson | |
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2006年のO'Reilly Emerging Technology Conferenceに登壇したDHH | |
生誕 |
1979年10月15日(45歳) デンマーク・コペンハーゲン |
住居 | アメリカ合衆国・シカゴ |
別名 | DHH |
出身校 | コペンハーゲン・ビジネス・スクール |
職業 |
プログラマ Basecamp 最高技術責任者 |
著名な実績 | Ruby on Rails |
公式サイト |
david |
デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン(David Heinemeier Hansson、1979年10月15日 - )は、デンマーク出身のプログラマ、ソフトウェア技術者、経営者、著作家、カーレーサー。Webアプリケーションフレームワーク「Ruby on Rails」の作者。Basecampの創設者、最高技術責任者(CTO)。通称として「DHH」と表記されることが多い。
経歴
[編集]2001年にジェイソン・フリードの仕事を請け負ったことがきっかけで、フリードの会社「37signals (現Basecamp)」のパートナー社員となった[1]。
2003年、Webベースのプロジェクト管理ツール「Basecamp」をRubyで開発した[2]。このプロジェクトに携わっていたときに開発したウェブフレームワークであるRuby on Railsを2004年にオープンソースとして公開した[3]。
コペンハーゲン・ビジネス・スクールでコンピューター・サイエンスと経営学の学位を取得した後、2005年にデンマークからアメリカ合衆国のシカゴへと移住した[4]。
私生活
[編集]DHHは趣味として写真とモータースポーツを挙げている[5] 。
カーレーサーとしては国際自動車連盟(FIA)のランク分けでシルバー(アマチュア)に属するが、2014年のル・マン24時間レースではLM-GTEアマクラスで優勝を果たし、同年 FIA 世界耐久選手権(WEC)でも同クラスのドライバーズチャンピオンに輝くなど実績は一級である[6]。2017年からは元F1ドライバーのネルソン・ピケJr.のチームメイトとしてLMP2クラスに参戦。2018年は北米IMSAのユナイテッド・スポーツカー選手権(USCC)に転戦し、レクサスのセミワークスチームからGTDクラスに参戦する[7]。
レース戦績
[編集]ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ
[編集]年 | エントラント | 使用車両 | クラス | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 順位 | ポイント |
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2011年 | ロータス・ジェットアライアンス | ロータス・エヴォーラ GTE | GTE Pro | CAS | SPA | IMO | SIL NC |
EST | NC | 0 | |
2013年 | Jotaスポーツ | ザイテック・Z11SN | LMP2 | SIL | IMO 5 |
RBR | HUN | LEC | 17位 | 10 | |
2019年 | チーム・プロジェクト1 | ポルシェ・911 RSR | LMGTE | LEC | MNZ | CAT 5 |
SIL | SPA | POR | 17位 | 10 |
2022年 | インター・ユーロポル・コンペティション | オレカ・07 | LMP2 | LEC 11 |
IMO 9 |
MNZ 11 |
CAT 16 |
SPA 2 |
POR 4 |
10位 | 32 |
2024年 | ニールセン・レーシング | LMP2 | CAT 13 |
LEC 11 |
IMO 12 |
SPA |
MUG |
POR |
20位* | 0* |
アメリカン・ル・マン・シリーズ
[編集]年 | チーム | 使用車両 | クラス | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 順位 | ポイント |
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2012年 | コンクエスト・エンデュランス | モーガン・LMP2 | P2 | SEB 9 |
LBH 2 |
LGA 2 |
LIM 2 |
MOS 1 |
MOH 2 |
ROA 1 |
BAL Ret |
VIR 2 |
PET DSQ |
2位 | 156 |
IMSA スポーツカー選手権
[編集]年 | エントラント | 使用車両 | クラス | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 順位 | ポイント |
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2014年 | RSRレーシング | オレカ・FLM09 | PC | DAY 9 |
SEB 2 |
MON | KAN | WGL | IMS | ELK | VIR | AUS | PET 9 |
24位 | 57 | |
2015年 | テキーラ・パトロン ESM | HPD・ARX-04b | P | DAY 10 |
SEB | LBH | MON | BEL | WGL | MOS | ELK | AUS | PET | 21位 | 45 | |
HPD・ARX-03b | DAY | SEB 9 |
LBH | MON | BEL | WGL | MOS | ELK | AUS | PET | ||||||
2016年 | スターワークス・モータースポーツ | オレカ・FLM09 | PC | DAY | SEB 3 |
LBH | MON | BEL | WGL | MOS | LIM | ELK | AUS | PET 6 |
20位 | 57 |
2018年 | 3GTレーシング | レクサス・RC F GT3 | GTD | DAY 9 |
SEB 5 |
MOH 4 |
BEL 12 |
WGL 4 |
MOS 7 |
LIM | ELK 12 |
VIR 8 |
MON 7 |
PET 10 |
11位 | 213 |
2020年 | タワー・モータースポーツ・バイ・スターワークス | オレカ・07 | LMP2 | DAY 4 |
SEB1 | ELK | ATL | PET | MON | SEB2 2 |
18位 | 32 |
FIA 世界耐久選手権
[編集]年 | チーム | 使用車両 | クラス | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 順位 | ポイント |
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2013年 | オーク・レーシング | モーガン・LMP2 | LMP2 | SIL 2 |
SPA 2 |
LMS 2 |
SAO 6 |
COA 6 |
FUJ 3 |
SHA 2 |
BHR 2 |
2位 | 132.5 | |
2014年 | アストンマーティン・レーシング | アストンマーティン・ヴァンテージ GTE | LMGTE Am | SIL 1 |
SPA 2 |
LMS 1 |
COA 2 |
FUJ 1 |
SHA 2 |
BHR 1 |
SAO 2 |
1位 | 198 | |
2015年 | エクストリーム・スピード・モータースポーツ | HPD・ARX-03b | LMP2 | SIL DSQ |
9位 | 62 | ||||||||
リジェ・JS P2 | SPA 8 |
LMS 5 |
NÜR 6 |
COA 4 |
FUJ 4 |
SHA Ret |
BHR 7 | |||||||
2016年 | アブダビ・プロトン・レーシング | ポルシェ・911 RSR | LMGTE Am | SIL 5 |
SPA 6 |
LMS 2 |
NÜR 4 |
MEX 1 |
COA 5 |
FUJ 5 |
SHA 4 |
BHR 1 |
2位 | 151 |
2017年 | バイヨン・レベリオン | オレカ・07 | LMP2 | SIL 9 |
SPA 4< |
LMS DSQ |
NÜR 4 |
MEX 5 |
COA 2 |
FUJ DSQ |
SHA 3 |
BHR 3 |
8位 | 85 |
2018–19年 | ジャッキー・チェン・DCレーシング | LMP2 | SPA | LMS | SIL | FUJ | SHA | SEB 1 |
SPA 6 |
LMS Ret |
11位 | 40 | ||
2019-20年 | チーム・プロジェクト1 | ポルシェ・911 RSR | LMGTE Am | SIL | FUJ 7 |
SHA 5 |
BHR 9 |
COA | SPA | LMS | BHR | 22位 | 20 | |
2022年 | インター・ユーロポル・コンペティション | オレカ・07 | LMP2 | SEB | SPA | LMS 14 |
MNZ | FUJ | BHR | NC | 0 | |||
2023年 | Jotaスポーツ | LMP2 | SEB 5 |
PRT 7 |
SPA 9 |
LMS 13 |
MNZ 1 |
FUJ 6 |
BHR 3 |
6位 | 84 |
ル・マン24時間レース
[編集]ル・マン24時間レース 結果 | |||||||
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年 | チーム | コ・ドライバー | 使用車両 | クラス | 周回 | 順位 | クラス 順位 |
2012年 | オーク・レーシング | バス・ラインダース マキシム・マルタン |
モーガン・LMP2-日産 | LMP2 | 341 | 14位 | 7位 |
2013年 | オリヴィエ・プラ アレックス・ブランドル |
LMP2 | 328 | 8位 | 2位 | ||
2014年 | アストンマーティン・レーシング | クリスチャン・ポールセン ニッキー・ティーム |
アストンマーティン・ヴァンテージ GTE | LMGTE Am |
334 | 17位 | 1位 |
2015年 | エクストリーム・スピード・モータースポーツ | スコット・シャープ ライアン・ダルジール |
リジェ・JS P2-ホンダ | LMP2 | 329 | 28位 | 10位 |
2016年 | アブダビ・プロトン・レーシング | ハリド・アル・クバイシ パトリック・ロング |
ポルシェ・911 RSR | LMGTE Am |
330 | 28位 | 3位 |
2017年 | バイヨン・レベリオン | ネルソン・ピケJr. マティアス・ベシェ |
オレカ・07-ギブソン | LMP2 | 364 | DSQ | DSQ |
2018年 | ジャッキー・チェン・DCレーシング | リッキー・テイラー コーム・レドガー |
リジェ・JS P217-ギブソン | LMP2 | 195 | DNF | DNF |
2019年 | ジョーダン・キング リッキー・テイラー |
オレカ・07-ギブソン | LMP2 | 199 | DNF | DNF | |
2022年 | インター・ユーロポル・コンペティション | ピエトロ・フィッティパルディ ファビオ・シェーラー |
LMP2 | 364 | 18位 | 14位 | |
2023年 | JOTA | ピエトロ・フィッティパルディ オリバー・ラスムッセン |
LMP2 | 316 | 24位 | 13位 | |
2024年 | ニールセン・レーシング | ファビオ・シェーラー キフィン・シンプソン |
LMP2 | 291 | 25位 | 11位 |
デイトナ24時間レース
[編集]デイトナ24時間レース 結果 | |||||||
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年 | チーム | コ・ドライバー | 使用車両 | クラス | 周回 | 順位 | クラス 順位 |
2014年 | RSRレーシング | ブルーノ・ジュンケイラ ダンカン・エンデ グスタヴォ・メネゼス |
オレカ・FLM09-シボレー | PC | 177 | DNF | DNF |
2015年 | テキーラ・パトロン ESM | スコット・シャープ ライアン・ダルジール |
HPD・ARX-04b | P | 389 | DNF | DNF |
2018年 | 3GTレーシング | ジャック・ホークスワース マリオ・ファーンバッハー スコット・プルーエット |
レクサス・RC F GT3 | GTD | 744 | 29位 | 9位 |
2020年 | タワー・モータースポーツ スターワークス・モータースポーツ |
ジョン・ファラノ ライアン・ダルジール ニコラ・ラピエール |
オレカ・07-ギブソン | LMP2 | 798 | 12位 | 4位 |
セブリング12時間レース
[編集]セブリング12時間レース 結果 | |||||||
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年 | チーム | コ・ドライバー | 使用車両 | クラス | 周回 | 順位 | クラス 順位 |
2012年 | コンクエスト・エンデュランス | マーティン・プロウマン ヤン・ヘイレン |
モーガン・LMP2-ジャッド | LMP2 | 281 | 44位 | 9位 |
2013年 | パフォーマンステック・モータースポーツ | トリスタン・ヌニェス チャーリー・シアーズ |
オレカ・FLM09-シボレー | PC | 335 | 11位 | 3位 |
2014年 | RSRレーシング | ブルーノ・ジュンケイラ ダンカン・エンデ |
PC | 288 | 11位 | 2位 | |
2015年 | テキーラ・パトロン ESM | スコット・シャープ ライアン・ダルジール |
HPD・ARX-03b | P | 317 | 19位 | 4位 |
2016年 | スターワークス・モータースポーツ | レンガー・ヴァン・デル・ザンデ アレックス・ポポウ |
オレカ・FLM09-シボレー | PC | 233 | 17位 | 3位 |
2018年 | 3GTレーシング | ジャック・ホークスワース ショーン・レイホール |
レクサス・RC F GT3 | GTD | 321 | 21位 | 5位 |
2020年 | タワー・モータースポーツ スターワークス・モータースポーツ |
ジョン・ファラノ ミッケル・イェンセン |
オレカ・07-ギブソン | LMP2 | 338 | 10位 | 2位 |
著作
[編集]- 『RailsによるアジャイルWebアプリケーション開発 第4版』(オーム社、 デイブ・トーマス、サム・ルビー共著、前田修吾監訳、 2011年12月、ISBN 978-4274068669)
- 『小さなチーム、大きな仕事〔完全版〕: 37シグナルズ成功の法則』(早川書房、ジェイソン・フリード共著、黒沢健二他翻訳、2012年1月、ISBN 978-4152092670)
- 『強いチームはオフィスを捨てる: 37シグナルズが考える「働き方革命」』(早川書房、ジェイソン・フリード共著、高橋璃子訳、2014年1月、ISBN 978-4152094339)
- 『NO HARD WORK!: 無駄ゼロで結果を出すぼくらの働き方』(早川書房、ジェイソン・フリード共著、久保美代子訳、2019年1月、ISBN 978-4152098337)
受賞歴
[編集]- 2005年 Ruby on Railsの作者としてグーグルとオライリー・メディアによりハッカー・オブ・ザ・イヤーを受賞[8]
- 2006: Accepted the Jolt Award of product excellence for Rails 1.0.[8]
関連項目
[編集]脚注
[編集]- ^ Millionaire Story: David Heinemeier HanssonThe Eventual Millionaire、2016年4月16日閲覧。
- ^ RubyとJavaのキーマンが考える、技術者が世界で活躍する条件ITmedia、2016年4月16日閲覧。
- ^ 美しいコードを書けるからRubyを選んだ」---Ruby on Rails作者 David Heinemeier Hansson氏ITpro、2016年4月16日閲覧。
- ^ Staff writer (March 9, 2014). “David Heinemeier Hansson: Basecamp, Remote and the next big thing”. eTalks. April 30, 2015閲覧。
- ^ “DHH weblog”. 2012年7月2日閲覧。
- ^ Mercier, Laurent (2012年4月18日). “L'équipage de la Morgan 2012 LMP2 #35 affiche complet [The crew of the #35 LMP2 2012 Morgan sold out]” (French). Endurance-Info (Infomaniak Network SA) 2012年4月18日閲覧。
- ^ 2017.12.13 IMSA:レクサスRC F GT3で参戦の3GTレーシングにWEC/ル・マンウイナーが新加入 AUTOSPORTweb
- ^ a b About David Heinemeier Hansson Archived 2011年6月2日, at the Wayback Machine.. Loudthinking.com. Retrieved on 2014-05-30.
外部リンク
[編集]- DAVID HEINEMEIER HANSSON - 公式サイト
- デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン (@dhh) - X(旧Twitter)
- デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン (@dhhracing) - X(旧Twitter)
- デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン (@dhh79) - Instagram
- Basecamp
- Ruby on Rails