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チーズトースト

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

チーズトースト(またはチーズ・オン・トースト〈英語: cheese on toast〉)はパンをスライスしたものにチーズを乗せ、グリルで焼いてチーズを溶かしたスナックである。イギリスでは簡単な食事として一般に食べられている。

調理方法

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チーズトースト

チーズトーストはパンの一面にチーズを乗せトーストしたもので、パンにバターを塗ってから載せる場合と塗らないまま載せる場合がある。それ以外のトッピングは好みによる。最も基本的なのは玉ねぎのみじん切りで、これは生か、チーズと共にグリルで焼いたものを載せ、ステーキソースケチャップを加える。きゅうりピクルスブランストンピクルス英語版[注釈 1]、焼いたトマト目玉焼きウースターソースベイクドビーンズも一般的である[1][2]。 他の一般的な食べ方としては、トマトとチーズを重ねてはさんだものもある[3]。チーズを塗った上からマーマイトを振ったり[4]、パンの上にベジマイトを塗って、その上にチーズを乗せる方法もある[5]。日本では和風味として、パンにチーズを載せてだしの素を振って焼くものや、パンにマヨネーズとわさびを塗り、チーズときゅうりと海苔を重ねて巻いてからトーストしたものなどもある[6][7]

チーズトーストのレシピやネット上の記事には、基本的なチーズトーストを凝った料理にする傾向が見られる。材料を増やしたり、トッピングを特定のものにして、レシピを読んでいて面白く感じるようにしている。その結果、レシピ本が基本的なチーズトーストを取り上げるのはまれなこととなり、紹介するのはウェルシュ・ラビットのようなものになって、しばしばポッシュ・チーズ・オン・トースト(ぜいたくなチーズトースト)と呼ばれている[8]。オックスフォード・イングリッシュ・ディクショナリー(OED)によれば、ウェルシュ・ラビットという言葉は1725年には存在している。この表現は、ウェールズ人があまりに貧しいから、あるいは愚かだからウサギを捕まえることができず、チーズを肉に見立てたというジョークとされている。ウェルシュ・ラビットのレシピとしては、パンの両面をよく焼いて、チーズの片面だけを焼いてその面を下にしてトーストに載せ、焼き鏝で片一方に焼き色を付け、マスタードをすりこむとある[9]

ウェルシュ・ラビット

ウェルシュ・ラビットの伝統的なレシピでこのようなものもある。グロスターチーズの外皮をはいで薄切りにして、焼き皿に入れ、イングリッシュ・マスタードを少量載せてからエールを注ぐ。それを温めたオーブンに入れて、チーズが柔らかく、とろけるまでそのままにする。焼いたトーストを準備して、鍋で温めていたエールを注ぎ、それからとろけたチーズをかぶせる。熱いうちに食べるのがおすすめである[10]

チェダーチーズはチーズトーストには特に適していて、よく使われている。ランカシャー乳業関係者は、ナショナル・チーズ・オン・トースト・デイというのを設けて、これにちなんでランカシャーチーズ英語版を、チーズトーストに最適なチーズとして広めようとしている[11]

マスター・アンド・コマンダー

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オーブリー&マチュリンシリーズを原作とした映画マスター・アンド・コマンダー』では、原作にある様々な場面が登場する。その一つに、コックのキリックが、ジャック・オーブリー艦長と、軍医スティーヴン・マチュリンの合奏が終わった時のために作るチーズトーストがある。映画や原作の中ではトーステッド・チーズと呼ばれている[12]。キリックは、マチュリンが持ち込んだ、アルコールランプつきののプレートでトーステッド・チーズを作っており[13]、オーブリーとマチュリンは、このトーステッド・チーズとコーヒーを朝食としても食べている[14]。トーステッド・チーズを作るのに、キリックがポートワインを用いているという説もある。どんなに航海が長くなろうとも、ポートワインは常備されているからというのがその理由である[15]

脚注

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注釈

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  1. ^ イギリスの野菜ピクルスの一種。

出典

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関連項目

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