コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

セルゲイ・リピネッツ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
セルゲイ・リピネッツ
基本情報
本名 セルゲイ・アレクセイビッチ・リピネッツ
通称 Samurai(侍)
階級 スーパーライト級
ウェルター級
身長 170cm
リーチ 170cm
国籍 ロシアの旗 ロシア
誕生日 (1989-03-23) 1989年3月23日(35歳)
出身地 カザフスタン,アクトベ州マルツク
スタイル オーソドックス
プロボクシング戦績
総試合数 21
勝ち 17
KO勝ち 13
敗け 3
引き分け 1
テンプレートを表示

セルゲイ・リピネッツSergey Lipinetsロシア語: Сергей Алексеевич Липинец1989年3月23日 - )は、ロシアプロボクサーカザフスタンアクトベ州マルツク出身。元IBF世界スーパーライト級王者。

来歴

[編集]

キックボクサー時代

[編集]

リピネッツは9歳の時にキックボクシングを始め[1]2012年ブカレストで行われた世界キックボクシング団体協会主催のW.A.K.O.ヨーロピアン選手権・2012に出場し63.5キロ級で金メダルを獲得、2013年に地元サンクトペテルブルクで行われたキックボクシング・アット・ザ・2013・ワールド・コンバット・ゲームスの63.5キロ級で銀メダルを獲得している[2]

プロ時代

[編集]

アマチュア時代は40戦して35勝5敗の成績を残してプロに転向[3]

2016年12月10日、ロサンゼルスの南カリフォルニア大学構内にあるギャレン・センターでレオナード・ザッパヴィグナとIBF世界スーパーライト級王座挑戦者決定戦を行い、8回KOで勝利しIBF王座の指名挑戦者となった[4]2017年4月15日、IBF王者ジュリアス・インドンゴがWBA王者リッキー・バーンズに勝利して王座統一を果たしたこと受け[5][6][7][8]、リピネッツ陣営はインドンゴ陣営と交渉を始めた[9]

しかし2017年6月29日、IBFはWBCWBO世界スーパーライト級統一王者テレンス・クロフォードとWBA・IBF王者インドンゴとの統一戦を認めた[10]

2017年8月19日、クロフォードがインドンゴを破って4団体統一を果たし[11][12][13][14][15][16]、IBFはリピネッツとの対戦を義務付けた[17]。しかしリピネッツは対戦を後回しにされてしまってガッカリだと話した[18]

その後4団体を統一したクロフォードはリピネッツとの対戦に興味を示さずウェルター級転向を発表し、2017年8月30日に、王座を返上した為空位になった[19]

2017年9月1日、IBFはリピネッツと近藤明広に王座決定戦を行うように指令を発令した[20][21]

2017年11月4日、ニューヨークのバークレイズ・センターデオンテイ・ワイルダーVSバーメイン・スタイバーン第二戦の前座で近藤明広とIBF世界スーパーライト級王座決定戦を行い、12回3-0(118-110、117-111×2)で下し王座を獲得した[22][23][24][25][26]Showtimeが放送した試合の平均視聴者数は88万人を記録した[27]

2018年3月10日、テキサス州サンアントニオフリーマン・コロシアムでWBC世界ライト級王者ミゲル・アンヘル・ガルシアと対戦し、12回0-3(111-116、110-117×2)の判定負けを喫して初防衛に失敗し、王座から陥落した[28][29]

2020年10月10日、クァドラティロ・アブドゥカハロフと対戦が決まっていたが、マレーシア在住のアブドゥカハロフがビザの取得が間に合わず、試合が延期された[30]

2020年10月24日、コネチカット州モヒガン・サンで、新型コロナの影響によるビザ問題でアメリカ合衆国に渡航できなかったクァドラティロ・アブドゥカハロフの代役カスティオ・クレイトンとIBF世界ウェルター級暫定王座決定戦で対戦するも、12回判定引き分けに終わったため王座獲得はならなかった。

2022年8月20日、フロリダ州ハリウッドのセミノール・ハード・ロック・ホテル & カジノでオマール・フィゲロアとWBC世界スーパーライト級王座挑戦者決定を行い、2回にダウンを奪うと、フィゲロアが8回終了後に棄権をしたため、8回TKO勝ちを収めた。試合5日前にフィゲロアと対戦予定だったエイドリアン・ブローナーがメンタルヘルスの病気を理由に欠場したため、同じ興行の前座で別の相手と対戦予定だったリピネッツが急遽代役としてフィゲロアと対戦することになった。

戦績

[編集]
  • プロボクシング:24戦 17勝 (13KO) 3敗 1分
日付 勝敗 時間 内容 対戦相手 国籍 備考
1 2014年4月25日 6R 判定3-0 フランクリン・バレラ ベネズエラの旗 ベネズエラ プロデビュー戦
2 2014年5月30日 4R KO デゼミ・コソヴィック セルビアの旗 セルビア
3 2014年7月18日 3R KO ライネル・グリフィン アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
4 2014年9月27日 7R TKO ダニエル・ロメリ メキシコの旗 メキシコ
5 2014年11月28日 8R KO エーニー・サンチェス フィリピンの旗 フィリピン
6 2015年3月13日 9R TKO コスメ・リベラ メキシコの旗 メキシコ WBCラテンアメリカスーパーライト級王座決定戦
7 2015年7月8日 3R TKO ケンダル・メナ ドミニカ共和国の旗 ドミニカ共和国
8 2015年10月30日 10R 判定3-0 ハスケル・ローデス アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
9 2016年3月15日 5R KO レバン・グフヴァミチャバ ジョージア (国)の旗 ジョージア
10 2016年7月15日 7R TKO ウォルター・カスティーヨ ニカラグアの旗 ニカラグア
11 2016年12月10日 8R KO レオナード・ザッパヴィグナ オーストラリアの旗 オーストラリア IBF世界スーパーライト級挑戦者決定戦
12 2017年3月4日 7R TKO クラレンス・ブース アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
13 2017年11月4日 12R 判定3-0 近藤明広 日本の旗 日本 IBF世界スーパーライト級王座決定戦
14 2018年3月10日 12R 判定0-3 ミゲル・アンヘル・ガルシア アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 IBF陥落
15 2018年8月4日 10R 判定2-0 エリック・ボネ エクアドルの旗 エクアドル
16 2019年3月24日 10R 2:59 TKO ラモン・ピーターソン アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
17 2019年7月20日 2R 0:57 TKO ジャヤル・インソン フィリピンの旗 フィリピン
18 2020年10月24日 12R 判定0-1 カスティオ・クレイトン カナダの旗 カナダ IBF世界ウェルター級暫定王座決定戦
19 2021年4月10日 6R 2:33 KO ジャロン・エニス アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
20 2022年8月20日 8R 終了 TKO オマール・フィゲロア アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
21 2023年11月25日 10R 判定0-3 ミシェル・リベラ ドミニカ共和国の旗 ドミニカ共和国
テンプレート

獲得タイトル

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ New Faces: Sergey Lipinets ringtv.com 2016年12月8日
  2. ^ A former kickboxing champion, Sergey Lipinets is now speeding down boxing’s fast track PREMIERBOXINGCHAMPIONS 2016年3月9日
  3. ^ Lipinets moves from chess, to street brawls, to kickboxing, and now boxing main events Fox 2016年3月15日
  4. ^ Sergey Lipinets Stops Lenny Z in Grueling IBF Eliminator BoxingScene.com 2016年12月10日
  5. ^ Indongo dominates Burns to unify WBA and IBF 140lb titles Fightnews.com 2017年4月15日
  6. ^ Indongo, new WBA Super Lightweight Champion WBA公式サイト 2017年4月15日
  7. ^ インドンゴまたも殊勲、バーンズ下しSL級2冠統一 Boxing News(ボクシングニュース) 2017年4月16日
  8. ^ Indongo Defends IBF Junior Welterweight Belt Against Burns IBF公式サイト 2017年4月18日
  9. ^ Indongo Must Face Lipinets Next or Vacate IBF Title BoxingScene.com 2017年5月2日
  10. ^ ロマチェンコV3戦、クロフォードvsインドンゴ統一戦 Boxing News(ボクシングニュース) 2017年7月1日
  11. ^ Undisputed: Crawford annihilates Indongo in three Fightnews.com 2017年8月19日
  12. ^ Crawford is the new WBA Champion and makes history WBA公式サイト 2017年8月19日
  13. ^ クロフォードがインドンゴをKO、12年ぶり4団体統一 Boxing News(ボクシングニュース) 2017年8月20日
  14. ^ Crawford is King of the super lightweights WBA公式サイト 2017年8月21日
  15. ^ TERENCE CRAWFORD, UNDISPUTED WORLD CHAMPION WBC公式サイト 2017年8月21日
  16. ^ CRAWFORD KO WIN IN 3RD OVER INDONGO FOR IBF JUNIOR LIGHTWEIGHT TITLE IBF公式サイト 2017年8月25日
  17. ^ Terence Crawford facing tough, quick decision on 140-pound future ESPN 2017年8月22日
  18. ^ Lipinets Rips Indongo, Says IBF Title Was 'Stolen' From Him BoxingScene.com 2017年8月20日
  19. ^ Terence Crawford vacates IBF titleSBNATION 2017年8月30日
  20. ^ Terence Crawford vacates IBF 140lb title Fightnews.com 2017年8月31日
  21. ^ IBF orders Sergey Lipinets to face Akihiro Kondo for vacant title ESPN 2017年9月1日
  22. ^ Lipinets beats Kondo for IBF jr welter title Fightnews.com 2017年11月4日
  23. ^ 近藤明広0-3判定負け、NYで世界王座奪取ならず Boxing News(ボクシングニュース) 2017年11月5日
  24. ^ Sergey Lipinets Decisions Akihiro Kondo, Wins IBF World Title BoxingScene.com 2017年11月4日
  25. ^ Wilder vs Stiverne AS IT HAPPENED: Deontay WIlder WINS inside the first round Express.co.uk. 2017年11月6日
  26. ^ Wilder vs Stiverne II results: Sergey Lipinets claims IBF title with win over Akihiro Kondo SBNATION 2017年11月4日
  27. ^ Wilder-Stiverne Rematch Peaked at 887,000 Viewers on Showtime”. Boxing Scene.com (2017年11月7日). 2017年11月19日閲覧。
  28. ^ Garcia dethrones IBF 140lb champ Lipinets Fightnews.com 2018年3月11日
  29. ^ マイキーが4階級制覇、WBA・SL級はレリクが新王者 Boxing News(ボクシングニュース) 2018年3月11日
  30. ^ Lipinets-Abdukakhorov Postponed; Showtime Unlikely To Televise Fights 10/10”. Boxing Scene.com (2020年10月2日). 2020年10月2日閲覧。

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]
空位
前タイトル保持者
テレンス・クロフォード
IBF世界スーパーライト級王者

2017年11月4日 - 2018年3月10日

次王者
ミゲル・アンヘル・ガルシア