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ジョン・オーウェン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ジョン・オーウェン

John Owen
生誕 (1973-05-11) 1973年5月11日(51歳)
イギリスの旗 イギリス
コーンウォールセント・オーステル英語版
国籍 イギリスの旗 イギリス
教育 インペリアル・カレッジ・ロンドン
業績
専門分野 エアロダイナミクス
自動車エンジニア
勤務先 メルセデス(2010 - )
雇用者 レイナード(2001)
ザウバー/BMWザウバー(2001.12 - 2006)
ホンダ(2007.8 - 2008)
ブラウンGP(2009)
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ジョン・オーウェン(John Owen、1973年5月11日[1] - )は、イギリスの自動車技術者であり、自動車レースのフォーミュラ1(F1)の車両設計で知られる。専門分野はレーシングカーの空気力学

経歴

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インペリアル・カレッジ・ロンドン1997年航空工学の修士号、次いで2000年に空気力学の博士号を取得した[2]

2001年2月にイギリス・ブラックリーのレイナード・モータースポーツにエアロダイナミシスト(空気力学の専門家)として加わり、モータースポーツのキャリアを始めた[3][4]

レイナードに在籍したのは1年足らずで、同年12月にスイスヒンウィル英語版に所在するザウバーチームに移籍し、2004年には同チームのシニアエアロダイナミシストに昇進した[3]。2006年にチームがBMWザウバーになった後も同チームに留まり、同職を務め続けた[3]

ホンダ - ブラウンGP - メルセデス

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2007年にイギリス・ブラックリーに戻り、ホンダのF1チームであるホンダ・レーシング・F1チーム(HRF1)に、プリンシパルエアロナイダイナミシストとして加入した[3]。この役職はチーフエアロダイナミシスト(空力設計主任)のロイック・ビゴワに次ぐもので、空力部門のナンバー2にあたる[4][5]

2008年末にホンダは撤退したが、翌2009年シーズンは「ブラウンGP」となったチームに留まり、引き続きプリンシパルエアロダイナミシストを務めた[3]。この年の車両「ブラウン・BGP001」は選手権タイトルを制覇したが、特に空力面で注目を浴びた(詳細は車両の記事を参照)。

2010年に同チームはメルセデスワークスチームとなり、オーウェンはチーフデザイナーに就任した[3]。以降、2022年現在も同職を務めている。この間の大部分に渡って、同チームの車両は高い競争力を示し続け、同チームは2014年から2021年にかけて、コンストラクターズチャンピオン(製造者部門の選手権タイトル)を8年連続で獲得した[6]

人物

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メルセデス・F1 W04(2013年)

後にメルセデスチームで同僚となるマイク・エリオットはインペリアル・カレッジ・ロンドンの博士課程で同じ研究室だった[7] [8]。その当時、オーウェンはエリオットにF1を勧め、彼がモータースポーツの道に進むきっかけを与えた[7][8]

メルセデスで手掛けた車両で気に入っている車両を尋ねられて、(チャンピオンタイトルを獲得した車両のいずれかではなく)2013年W04だと答えている[3]。理由として、この車両によってチームは初優勝を手にし、コンストラクターズランキングも年間2位に浮上しており、2012年W03)から2013年にかけての技術的な飛躍はチームとしては最大のものだったからだと述べている[3]

年譜

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役職は就任時期を記載。

  • 1993年 - 1997年 インペリアル・カレッジ・ロンドン在学、航空工学・修士課程[1]
  • 1997年 - 2000年 インペリアル・カレッジ・ロンドン在学、ブラフボディ空気力学(Bluff Body Aerodynamics)・博士課程[1]
  • 2001年2月 レイナード・エアロダイナミシスト[3][1]
  • 2001年12月 ザウバー・エアロダイナミシスト[3][1]
  • 2004年2月 ザウバー・シニアエアロダイナミシスト[3][1] ※BMWザウバー(2006年)でも同職[3][1]
  • 2007年8月 ホンダ(HRF1)・プリンシパルエアロダイナミシスト[3][1] ※ブラウンGP(2009年)でも同職[3][1]
  • 2010年3月 メルセデスAMG F1・チーフデザイナー[3][1](現職・2022年時点)

脚注

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  1. ^ a b c d e f g h i j John Owen. “John Owen” (英語). LinkedIn. 2023年1月14日閲覧。
  2. ^ Nicolas Carpentiers (2017年6月21日). “Tech F1i: Who are the men behind Mercedes' design team? (5/7)” (英語). F1i.com. 2023年1月14日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n o John Owen” (英語). Mercedes-AMG Formula One Team. 2022年2月22日閲覧。
  4. ^ a b GP Car Story Vol.42 Brawn BGP001、「エンジン変更はチャンスだった」(ジョン・オーウェン インタビュー) pp.26–31
  5. ^ GP Car Story Vol.42 Brawn BGP001、「“シングル”なら、もっと簡単に勝てたはず。」(田中俊雄インタビュー) pp.46–49
  6. ^ シーズンを通して復調を見せたチームを「誇りに思う」とメルセデスF1代表。2022年は失敗と間違いから学ぶ1年に”. autosport web. 三栄書房 (2022年12月9日). 2023年1月14日閲覧。
  7. ^ a b Mike Elliott” (英語). Mercedes-AMG Formula One Team. 2022年2月22日閲覧。
  8. ^ a b Scott Mitchell (2021年4月29日). “Who is Mercedes’ ‘fearsomely good’ Allison replacement?” (英語). The Race. 2022年2月22日閲覧。

参考資料

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雑誌 / ムック
  • 『GP Car Story』シリーズ
    • 『Vol.42 Brawn BGP001』三栄、2023年1月27日。ASIN 4779647398ISBN 978-4-7796-4739-0ASB:GPC20221214 

外部リンク

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