コショウノキ
コショウノキ | ||||||||||||||||||||||||||||||
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分類(APG III) | ||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Daphne kiusiana Miq.[1] | ||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
コショウノキ | ||||||||||||||||||||||||||||||
変種 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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コショウノキ(胡椒の木、学名:Daphne kiusiana Miq.[1])は、ジンチョウゲ科ジンチョウゲ属に分類される常緑小低木の1種[3]。和名は、果実がコショウのように非常に辛いことに由来する[4]。
特徴
[編集]雌雄異株[4]、樹高は0.5-1 mでまばらに枝分かれする[3]。樹皮は褐色で[3]強じんで無毛[4]。葉は長さ6-10 cmの倒披針形でやや柔らかい革質(無毛[5])で互生し[3]、枝先に集まる[5]。ジンチョウゲより葉先はよく尖り、最大幅は先寄り、葉柄は長さ1-5 mm、表面の側脈は不明瞭だがわずかに浮き出る[5]。昨年の枝先に[4]芳香のある花を頭状に付ける[3]。萼は白い筒型で外側に細毛があり、先が4裂する[3]。花柄に短毛がある[4]。開花時期は3-4月[3]。果実は液果で[4]、長さ約1 cmの広楕円形で、6-7月に赤く熟し、辛味がある[3]。種子は長さ約5 mm[6]。
分布と生育環境
[編集]朝鮮半島南部の島と日本[3]の温暖帯にやや稀に分布する[5]。変種のタイワンコショウノキ(学名:Daphne kiusiana Miq. var. atrocaulis (Rehder) F.Maek.[2]、中国名:毛瑞香)が、中国と台湾に分布する[7]。
日本では、本州(関東地方南部以西)、四国、九州[3]、屋久島、種子島、トカラ列島、奄美大島、徳之島、沖縄(伊平屋島、魚釣島)[8]に分布する。
種の保全状況評価
[編集]日本では、以下の多数の都道府県によりレッドリストの指定を受けている。瀬戸内海国立公園の特別地域内などで採集が禁止される植物に指定されている[9]。
- 絶滅危惧IA類(CR) - 東京都伊豆諸島部[10]、沖縄県[8]
- 絶滅危惧I類 - 福井県[11]
- 絶滅危惧II類 - 岐阜県[12]、鳥取県[13]
- 準絶滅危惧 - 京都府[14]、大阪府[15]、和歌山県[16]
- Cランク - 千葉県[17]
- 分布上重要種 - 滋賀県、鹿児島県
大韓民国では、済州市の『善屹里のコショウノキとコタニワタリの群落』が、済州特別自治道の記念物に指定されている。
脚注
[編集]- ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “コショウノキ”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2017年10月28日閲覧。
- ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “タイワンコショウノキ”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2017年10月28日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k 林 (2011)、501頁
- ^ a b c d e f 牧野 (1982)、355頁
- ^ a b c d 林 (2014)、493頁
- ^ “田野フィールド種子標本”. 宮崎大学農学部附属フィールド科学教育研究センター. 2017年10月28日閲覧。
- ^ “毛瑞香(变种)” (中国語). 中国科学院昆明植物研究所. 2017年10月28日閲覧。
- ^ a b “改訂版 レッドデータおきなわ-菌類編・植物編-” (PDF). 沖縄県. pp. 116 (2015年8月25日). 2017年10月28日閲覧。
- ^ “国立公園、国定公園の特別地域において許可を受けなければ採集、又は損傷してはならない高山植物その他これに類する植物” (PDF). 愛媛県. pp. 93. 2017年10月28日閲覧。
- ^ “コショウノキ”. 東京都. 2017年10月28日閲覧。
- ^ “改訂版 福井県の絶滅のおそれのある野生動植物、維管束植物解説” (PDF). 福井県. pp. 336 (2016年6月15日). 2017年10月28日閲覧。
- ^ “コショウノキ” (PDF). 岐阜県. 2017年10月28日閲覧。
- ^ “レッドデータブックとっとり改訂版(2012年3月発行)” (PDF). 鳥取県. pp. 17 (2011年3月). 2017年10月28日閲覧。
- ^ “京都府レッドデータブック2015、コショウノキ”. 京都府. 2017年10月28日閲覧。
- ^ “維管束植物” (PDF). 大阪府. pp. 7. 2017年10月28日閲覧。
- ^ “全上重要なわかやまの自然―和歌山県レッドデータブック―【2012改訂版】” (PDF). 和歌山県. pp. 55. 2017年10月28日閲覧。
- ^ “千葉県レッドリスト−植物・菌類編(2017年改訂版)” (PDF). 千葉県. pp. 18. 2017年10月28日閲覧。
参考文献
[編集]- 林弥栄『日本の樹木』(増補改訂新版)山と溪谷社〈山溪カラー名鑑〉、2011年11月30日。ISBN 978-4635090438。
- 林将之『樹木の葉 実物スキャンで見分ける1100種類』(山溪ハンディ図鑑14)山と溪谷社〈山溪カラー名鑑〉、2014年4月15日。ISBN 978-4635070324。
- 牧野富太郎、本田正次『原色牧野植物大図鑑』北隆館、1982年7月。ASIN B000J6X3ZE。 NCID BN00811290。全国書誌番号:85032603 。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- コショウノキの標本(1977年10月に島根県鹿足郡で採集) 島根大学生物資源学部デジタル標本館
- コショウノキの標本 牧野標本館
- コショウノキ 名古屋大学博物館
- コショウノキ 鹿児島大学農学部附属演習林
- Daphne kiusiana Miq. (The Plant List)
- "Daphne kiusiana". National Center for Biotechnology Information(NCBI) (英語).
- Daphne kiusiana Miq. (Encyclopedia of Life)