アステロイド・シティ
アステロイド・シティ | |
---|---|
Asteroid City | |
監督 | ウェス・アンダーソン |
脚本 | ウェス・アンダーソン |
原案 |
ウェス・アンダーソン ロマン・コッポラ |
製作 |
ウェス・アンダーソン スティーヴン・レイルズ ジェレミー・ドーソン |
製作総指揮 |
ロマン・コッポラ ヘニング・モルフェンター クリストフ・フィッサー チャーリー・ウォーケン |
出演者 |
ジェイソン・シュワルツマン スカーレット・ヨハンソン トム・ハンクス |
音楽 | アレクサンドル・デスプラ |
撮影 | ロバート・D・イェーマン |
編集 |
バーニー・ピリング アンドリュー・ワイスブラム |
製作会社 |
アメリカン・エンプリカル・ピクチャーズ インディアン・ペイントブラッシュ |
配給 |
フォーカス・フィーチャーズ パルコ=ユニバーサル映画 |
公開 |
2023年6月23日[1] 2023年9月1日[2] |
上映時間 | 104分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
『アステロイド・シティ』(原題:Asteroid City)は、2023年のアメリカ合衆国のコメディ映画。ウェス・アンダーソン監督・脚本[3]。第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品[4][5]。
ストーリー
[編集]冒頭でテレビ司会者が番組の趣旨を說明。新作舞台劇の制作過程を舞台裏から見ていくテレビ番組で、そのために創られた架空のドラマだと紹介し、劇作家がタイプで打った原稿の場面設定を読み上げると、砂漠の町『アステロイド・シティ(小惑星の町)』が現れる。そこは1955年9月、ネバダ州の小さな田舎町で、『ジュニア宇宙科学大会』の開催予定地だった。
第1幕、金曜日の朝。近くで核実験が行われている町に、超秀才の少年少女と付き添いの親たちが集まって来る。戦場カメラマンのオーギーは妻を闘病の末に亡くしたばかりで、幼い娘たちも連れて息子のウッドロウの受賞に同行していた。
冒頭のテレビ番組で、劇作家とオーギー役の役者が出会う場面の舞台が挿入される。
『ジュニア宇宙科学大会』は軍も協賛し、財団が科学的な発明や発見をした少年少女を表彰する催しだった。授賞式の場面からテレビの舞台に戻り、ウッドロウ役の役者が役を獲得する場面も描かれる。
授賞式の後は、泊りがけでイベントが企画され、最後に最優秀者に奨学金が授与される予定だった。隣り同士のバンガローになった有名女優のミッジと親しくなるオーギー。息子のウッドロウも、ミッジの娘と親しくなった。その夜、アステロイド・シティの観光名所である隕石クレーターの中でイベントの天体観測が行われている最中に、UFOが飛来し、現れた宇宙人が展示品の隕石を持ち去った。とっさに宇宙人を撮影するオーギー。
第2幕、翌日。軍は一帯を封鎖して参加者を拘束し、情報の漏洩を防ごうとした。しかし、オーギーは封鎖の前に宇宙人の写真をエージェントに郵送し、超秀才な子供たちも難なく情報を学校新聞に伝えてしまった。
一方のテレビ番組では脚本執筆に悩む劇作家が、拘束された場面での人々の精神状態の表現に悩む姿が描かれていた。
第3幕、一週間後。宇宙人みやげの露店が並び、観光客が押し寄せるアステロイド・シティ。拘束され、苛立つ人々の解放が決まった夜、再びUFOが現れ、奪ったはずの隕石を落として行った。関係者の拘束の継続が決まり、騒乱が起こる中、役作りに悩んでセットの裏に引っ込むオーギー役の役者。彼は登場がカットされた妻役の女優と語り合い、死にゆく愛妻との会話の場面を思い出して冷静さを取り戻した。
テレビ番組では、優秀な俳優志望の人々が学ぶ演劇ゼミで討論した劇作家が、「目覚めたければ眠れ」というロジックに辿り着いた。
エピローグ。翌朝、オーギーが寝坊して起きると、隣りのミッジを始め軍人も少年少女たちも全員が姿を消していた。深夜に拘束の解除が発表されて、皆が早朝に帰途についたのだ。最優秀者の表彰式は流れたので、どさくさ紛れにウッドロウが奨学金の小切手を受け取っていた。妻の死で子供を義父に預けることを考えていたオーギーだが、絆が戻り、一家は全員で家に帰って行った。
キャスト
[編集]※括弧内は日本語吹替。
- オーギー・スティーンベック:ジェイソン・シュワルツマン(落合弘治)
- 戦場カメラマンでありウッドロウの父。
- ミッジ・キャンベル:スカーレット・ヨハンソン(浅野まゆみ)
- 女優でありダイナの母。
- オーギーの義父。
- ジュニアスターゲイザー賞の主催者。
- ヒッケンルーパー博士:ティルダ・スウィントン(勝生真沙子)
- 地元の天文台の科学者。
- テレビ番組の司会者:ブライアン・クランストン(牛山茂)
- コンラッド・アープ:エドワード・ノートン(中村章吾)
- 伝説の劇作家。
- シューベルト・グリーン:エイドリアン・ブロディ(高橋大輔)
- 舞台演出家。
- J・J・ケロッグ:リーヴ・シュレイバー(鷲見昂大)
- ジュニアスターゲイザー賞受賞者の父。
- ジュニアスターゲイザー賞受賞者の母。
- ロジャー・チョー:スティーヴン・パーク(清水優譲)
- ジュニアスターゲイザー賞受賞者の父。
- モンタナ:ルパート・フレンド
- ジューンに興味を示すカウボーイ
- モンタナに興味を示す教師。
- シューベルトの妻。
- ソルトツブルク・キーテル:ウィレム・デフォー(飛田展男)
- 尊敬される演技教師。
- オーギーの息子であり、スタンリーの孫、そしてジュニアスターゲイザー賞受賞者。
- ダイナ・キャンベル:グレース・エドワーズ
- ミッジの娘であり、ジュニアスターゲイザー賞受賞者。
- エイリアン:ジェフ・ゴールドブラム(牛山茂)
- フィッシャー・スティーヴンス
- シェリー:ソフィア・リリス(梁純夏)
- リタ・ウィルソン
- ボブ・バラバン
- キム・キュークレール
- エイリアンの操り人形師。
- クリフォード:アリストゥ・ミーハン(浜田洋平)
- リッキー:イーサン・ジョシュ・リー(高野憲太朗)
- カウボーイ:ジャーヴィス・コッカー
- カウボーイ:スー・ホルヘ
受賞・ノミネート
[編集]映画賞 | 授賞式 | 部門 | 対象 | 結果 | 出典 |
---|---|---|---|---|---|
第6回ハリウッド批評家協会ミッドシーズン映画賞 | 2023年6月30日 | 作品賞 | 『アステロイド・シティ』 | ノミネート | [6] [7] |
脚本賞 | ウェス・アンダーソン | ||||
助演女優賞 | スカーレット・ヨハンソン |
出典
[編集]- ^ D'Alessandro, Anthony (December 6, 2022). “Wes Anderson's 'Asteroid City' To Make Impact This Summer At Theaters” (英語). Deadline Hollywood. December 7, 2022時点のオリジナルよりアーカイブ。December 7, 2022閲覧。
- ^ “ウェス・アンダーソン新作が9月公開、1950年代の“世界を変える出来事”描く”. 映画ナタリー. (2023年4月14日) 2023年5月8日閲覧。
- ^ ““ウェス・アンダーソンすぎる”場面写真4点披露 邦題は「アステロイド・シティ」に決定”. 映画.com. (2023年4月25日) 2023年5月8日閲覧。
- ^ “ASTEROID CITY”. Festival de Cannes. 7 May 2023閲覧。
- ^ “Wes Anderson's Star-Studded Comedy 'Asteroid City' Is On Its Way To The Cannes Film Festival” (英語). Deadline (2023年3月28日). 2023年3月28日閲覧。
- ^ Anderson, Erik (June 27, 2023). “'Air', 'Past Lives' lead HCA Midseason Movie Awards Nominations with 7 Each”. AwardsWatch. 2023年7月18日閲覧。
- ^ Neglia, Matt (June 30, 2023). “The 2023 Hollywood Critics Association (HCA) Midseason Award Winners”. Next Best Picture. 2023年7月18日閲覧。
外部リンク
[編集]- アステロイド・シティ - allcinema
- アステロイド・シティ - KINENOTE
- Asteroid City - オールムービー
- Asteroid City - IMDb
- 公式Twitter (@asteroidcity_jp) - X(旧Twitter)