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西日本鉄道

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西日本鉄道株式会社
Nishi-Nippon Railroad Co., Ltd.
西鉄本社のある福岡ビル
種類 株式会社
市場情報
略称 西鉄、NNR
本社所在地 日本の旗 日本
810-8570
福岡県福岡市中央区天神一丁目11番17号
設立 1908年明治41年)12月17日
業種 陸運業
法人番号 4290001009413 ウィキデータを編集
事業内容 鉄道事業
一般乗合旅客自動車運送事業
一般貸切旅客自動車運送事業
海上運送事業
利用運送事業
航空運送代理店業
通関業
不動産の売買および賃貸業
遊園地・植物園等の経営
代表者 長尾亜夫代表取締役会長
竹島和幸(代表取締役社長
資本金 261億5729万円
(2009年3月31日現在)
売上高 単独1280億円、連結3451億円
(2009年3月期)
純資産 単独802億円、連結1044億円
(2009年3月31日現在)
総資産 単独3335億円、連結4009億円
(2009年3月31日現在)
従業員数 単独4379人、連結18184人
(2008年9月30日現在)
決算期 毎年3月31日
主要株主 日本生命保険相互会社 4.97%
株式会社福岡銀行 4.89%
株式会社みずほコーポレート銀行 3.98%
(2007年9月30日現在)
主要子会社 西鉄グループを参照
関係する人物 西鉄に関係する人物を参照
外部リンク www.nishitetsu.co.jp
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西日本鉄道株式会社(にしにっぽんてつどう、: Nishi-Nippon Railroad Co.,Ltd.、NNR)は、福岡県を基盤に鉄道路線、バス路線などの路線網を持つ大手私鉄。また、西鉄グループの中心となる会社でもある。東証1部上場(証券コード:9031)。 一般的に略称の西鉄(にしてつ、Nishitetsu)として知られている。

本社所在地は福岡県福岡市中央区天神一丁目11番17号に所在する福岡ビル

なお、西日本旅客鉄道(JR西日本)とは別の企業である。

会社概要

天神大牟田線太宰府線甘木線貝塚線(旧・宮地岳線)の4つの鉄道路線および路線バス高速バスなどを運営するほか、国際貨物(輸出入)・不動産業旅行業なども行っている。鉄道事業の通称は西鉄電車(にしてつでんしゃ)、バス事業の通称は西鉄バス(にしてつバス)である。

1908年創業の九州電気軌道が前身で、2008年に100周年を迎えた(傍系の博多湾鉄道汽船1900年創業)。福岡県内に留まらず日本全国、さらには国外でも事業を行っている。また、九州地方を本拠地とする鉄道会社として唯一大手私鉄の中に含まれる。

かつては福岡市内線北九州線などといった路面電車が収益の柱であった。しかし、(事実上の)全面廃止を受け、当時、都市間高速電車として発展しつつあった大牟田線(現在の天神大牟田線)にその中心がシフトし、現在は同路線が鉄道・バス部門における利益捻出の柱となっている。

2007年5月10日に当社から発表された同年3月期(2006年度)決算[1]では、全事業20,071百万円の営業利益のうち、鉄道事業が5,145百万円、バス事業が-1,315百万円、兼業事業が7,871百万円となっている。

最大のターミナルである西鉄福岡(天神)駅福岡市地下鉄空港線天神駅と接続しており、福岡空港駅へは同線で結ばれている。このことから、同様に羽田空港から首都圏とを結ぶ京浜急行電鉄や、関西国際空港から京阪神圏とを結ぶ南海電気鉄道中部国際空港から中京圏とを結ぶ名古屋鉄道とビジネスホテル事業で提携しており、沿線の主要駅に各社のポスターが掲示されている。

歴史

西日本鉄道は、1908年明治41年)に設立され1911年(明治44年)に開業した九州電気軌道(九軌)が前身である。これに先立つ1902年(明治35年)には太宰府馬車鉄道(後に九州鉄道に合併)が二日市 - 太宰府間に馬車鉄道を開業している。1910年(明治43年)には福岡市内で福博電気軌道が、翌1911年には博多電気軌道路面電車の運行を開始。両社は後にそれぞれ東邦電力九州水力電気に吸収されるが、1934年(昭和9年)に福博電車が双方の軌道事業を引き継いだ。一方、1924年大正13年)には九州鉄道(九鉄、国有化された1887年設立の九州鉄道とは別)が福岡 - 久留米間で高速電車を開業する。

1942年昭和17年)には陸上交通事業調整法に対応するため、九州電気軌道・福博電車・九州鉄道・博多湾鉄道汽船(湾鉄)・筑前参宮鉄道の5社が合併し、西日本鉄道が発足した。登記上は九州電気軌道(本社・小倉市砂津)による他4社の吸収合併で、合併成立3日後の1942年9月22日に現社名に改称している。また合併と同時に小倉地区への戦災を恐れ、西鉄発足と同時に本社を福岡市西新に移転、旧九州電気軌道本社は「北九州営業局」となった。「西日本鉄道」の社名は、5社合併時の博多湾鉄道汽船社長であった太田清蔵により命名されたものである。

西鉄では創立年を自社の直接の母体会社である九州電気軌道が設立された1908年としているが、創立記念日は5社合併後、現社名に改称した9月22日としている。

年表

  • 1942年昭和17年)9月19日 - 九州電気軌道が福博電車・九州鉄道・博多湾鉄道汽船・筑前参宮鉄道を合併。
  • 1942年(昭和17年)9月22日 - 西日本鉄道に社名変更。これまで関係各社が保有していた各路線の名称は以下のように定められた。
  • 1943年(昭和18年) - プロ野球球団「大洋軍」を買収し、「西鉄軍」発足(同年シーズン終了後に解散)。
  • 1943年(昭和18年) - 1944年(昭和19年) - 福岡県内のバス事業者各社を買収。
  • 1944年(昭和19年)5月1日 - 糟屋線と宇美線が戦時体制により国有化され、糟屋線は国鉄香椎線に、宇美線は国鉄勝田線となる。
  • 1945年(昭和20年)1月15日 - 本社を福岡市大名町1番地に移転。
  • 1945年(昭和20年)6月19日 - 福岡大空襲により本社焼失。
  • 1948年(昭和23年)7月15日 - 三井線の一部区間を休止(1952年廃止)し、甘木線と福島線に分断。上久留米線を休止(1951年廃止)。
  • 1948年(昭和23年)11月5日 - パンアメリカン航空と代理店契約を結び航空貨物事業本部を設置、航空貨物事業を開始。
  • 1949年(昭和24年) - プロ野球球団「西鉄クリッパース」(会社名:西鉄野球株式会社)発足、パ・リーグに加盟。
  • 1950年(昭和25年)1月6日 - 本社新社屋落成。
  • 1950年(昭和25年)3月6日 - 貸切バス事業開始。
  • 1951年(昭和26年) - 西鉄クリッパースが西日本パイレーツと合併、「西鉄ライオンズ」となる。
  • 1951年(昭和26年)7月1日 - 宮地岳線宮地岳 - 津屋崎間が延伸開業。同時に宮地岳駅移転。
  • 1951年(昭和26年)9月25日 - 大川線を休止(1966年廃止)。
  • 1952年(昭和27年)1月6日 - 大牟田市内線を休止(1954年廃止)。
  • 1957年(昭和32年)2月11日 - 西鉄初の新性能車1000形運転開始。
  • 1958年(昭和33年)11月27日 - 福島線を廃止。
  • 1959年(昭和34年)5月1日 - 大牟田線で特別料金不要の特急を運行開始。
  • 1961年(昭和36年)12月28日 - 西鉄福岡駅に自動券売機を設置。
  • 1962年(昭和37年)4月27日 - 福岡ビル内に本社を移転。
  • 1962年(昭和37年)9月25日 - 大牟田線で新600形通勤電車運転開始。
  • 1972年(昭和47年) - シーズン終了後、西鉄ライオンズを中村長芳に売却。
  • 1972年(昭和47年)12月11日 - 西鉄初の冷房車700形通勤電車運転開始。
  • 1972年(昭和47年)12月16日 - 大牟田線全線にATS完備。
  • 1973年(昭和48年)1月5日 - 福岡市内線の吉塚線(吉塚駅前 - 千代町間)が廃止。
  • 1973年(昭和48年)5月10日 - 大牟田線で2000形特急電車運転開始。
  • 1973年(昭和48年)11月17日 - 九州自動車道鳥栖 - 南関間開通に伴い、福岡 - 熊本間の都市間高速バス「ひのくに」を高速道路経由に変更。西鉄初の高速バス。
  • 1975年(昭和50年)10月10日 - 大牟田線で5000形通勤電車運転開始。
  • 1975年(昭和50年)11月2日 - 福岡市営地下鉄の建設工事に伴い、福岡市内線の貫線(九大前 - 姪浜間)・城南線(西新 - 渡辺通1丁目間)・呉服町線(呉服町 - 祇園町間)が廃止。
  • 1978年(昭和53年)3月3日 - 高架化の完成した平尾 - 大橋間で西鉄初のロングレールを採用。
  • 1979年(昭和54年)2月11日 - 福岡市内線の循環線と貝塚線が廃止。これにより福岡市内線は全線廃止に。
  • 1980年(昭和55年)11月1日 - 北九州線の路線の一つである北方線が廃止。
  • 1983年(昭和58年)3月24日 - 福岡 - 大阪間に夜行高速バス「ムーンライト号」を運行開始(阪急バスとの共同運行)。
  • 1985年(昭和60年) - 西鉄福岡駅ターミナルプロジェクト(天神ソラリア計画)開始。
  • 1986年(昭和61年)9月6日 - 地平区間としては西鉄初のロングレールが大牟田線春日原 - 白木原間で完成。
  • 1987年(昭和62年)3月25日 - 大牟田線に新種別「直行」が登場。
  • 1987年(昭和62年)10月1日 - 主要駅に自動改札機を導入。
  • 1989年(平成元年)3月10日 - 大牟田線で8000形特急電車運転開始。
  • 1989年(平成元年) - 福岡市で開催されたアジア太平洋博覧会会場内において日本初のガイドウェイバスを運行開始(同博覧会終了と同時に終了)。
  • 1989年(平成元年)3月24日 - 天神ソラリア計画の第1期工事として建設されていた「ソラリアプラザビル」が営業開始。
  • 1989年(平成元年)4月25日 - 大牟田線の全車両(事業用車両を除く)で冷房化・新性能化が完了。
  • 1990年(平成2年)10月14日 - 京王電鉄と共同で福岡 - 東京(新宿)間に日本最長距離の高速バス「はかた号」を運行開始(後に京王は撤退)。
  • 1993年(平成5年)4月18日 - 博多湾クルージングシップ「マリエラ」運航開始(2007年(平成19年)5月1日に西鉄シティホテルに移管)。
  • 1993年(平成5年)5月17日 - 西鉄初の4扉車両6000形通勤電車が大牟田線で運転開始。
  • 1995年(平成7年)2月23日 - 西鉄初のVVVFインバータ制御車両、6050形通勤電車が大牟田線で運転開始。
  • 1995年(平成7年)3月25日 - 大牟田線薬院駅の高架化完成に伴い同駅にすべての列車が停車。
  • 1996年(平成8年)3月8日 - 西鉄福岡駅に自動継続定期券発売機導入。
  • 1997年(平成9年)1月1日 - VI(ビジュアル・アイデンティティ)導入。5社合併当初からの社紋を現行のロゴに変更。
  • 1997年(平成9年)9月27日 - 西鉄福岡駅の改良工事が完成。
  • 1998年(平成10年)4月23日 - 西鉄天神バスセンターが全面完成。これにより天神ソラリア計画の第2期として計画され、西鉄福岡駅・西鉄天神バスセンター・福岡三越が入った「ソラリアターミナルビル」が全面完成。
  • 1999年(平成11年)4月1日 - 福岡市交通局との共通プリペイドカードよかネットカード」を導入。
  • 1999年(平成11年)4月24日 - 天神ソラリア計画第3期の「ソラリアステージビル」が完成。これにより西鉄福岡駅ターミナルプロジェクトが完了。
  • 1999年(平成11年)7月1日 - 福岡都心部(天神 - 博多駅間各ルート)の運賃を100円に値下げ。同時に都心部を循環する100円循環バスを運行開始。
  • 2000年(平成12年)4月1日 - 駅業務を子会社の西鉄ステーションサービスに委託開始。「駅から・駅まで100円バス」開始、主要駅最寄りバス停とそこから約1km以内のバス停との間の運賃が100円に値下げされる。
  • 2000年(平成12年)5月3日 - 西鉄バスジャック事件発生
  • 2000年(平成12年)11月26日 - 北九州線が熊西 - 黒崎駅前間を除き全線廃止。熊西 - 黒崎駅前間は子会社の筑豊電気鉄道運営に関わる法の関係で第3種鉄道事業者として形式的に残したもので、事実上は全廃である。
  • 2001年(平成13年)1月1日 - 大牟田線を天神大牟田線に、西鉄福岡駅を西鉄福岡(天神)駅に改称。
  • 2001年(平成13年)1月20日 - 天神大牟田線に快速急行を新設。
  • 2001年(平成13年)2月17日 - 天神大牟田線で7000形通勤電車運転開始。
  • 2002年(平成14年)3月 - 駅を拠点としたウォーキングイベント「レールあんどハイク」開始。
  • 2002年(平成14年)5月1日 - 北九州営業局を西鉄バス北九州として分社。北九州地区における本社直轄拠点が消滅した。
  • 2003年(平成15年)12月 - 天神大牟田線で7050形通勤電車運転開始。
  • 2005年(平成17年)3月1日 - SUNQパス発売開始。
  • 2006年(平成18年)3月25日 - 西鉄初のステンレス車両3000形電車が天神大牟田線で運転開始。
  • 2006年(平成18年)4月1日 - SUNQパスの対応範囲がすべての九州島内高速バスおよび路線バスに拡大。
  • 2007年(平成19年)4月1日 - 宮地岳線の西鉄新宮 - 津屋崎間を廃止、同時に宮地岳線を貝塚線に改称。
  • 2007年(平成19年)7月21日 - 戦後初の女性車掌が誕生。
  • 2007年(平成19年)8月1日 - 鉄道車両のヘッドライトの終日点灯を開始(ただし、JRや東武鉄道など他の大手民鉄とは異なり、夜間を除いて尾灯の点灯はほとんどされていない)。
  • 2008年(平成20年) - 西鉄の会社登記上の直接の前身である九州電気軌道の設立100周年を記念して、西鉄100周年事業が始まる。
  • 2008年(平成20年)3月27日 - 鉄道各路線で緊急地震速報システムを運用開始
  • 2008年(平成20年)5月18日 - 非接触型ICカード乗車券nimoca」を導入。
  • 2008年(平成20年)6月9日 - 西鉄バスの新デザインバスを52台導入し、運行を開始。
  • 2008年(平成20年)7月1日 - 鉄道沿線の活性化・沿線価値向上に向けた専門部署「まちづくり推進室」を新設。
  • 2008年(平成20年)9月22日 - 福岡シティループバス「ぐりーん」運行開始。
  • 2008年(平成20年)12月17日 - 創立100周年を迎える。

鉄道事業

西鉄の鉄道路線は、軌間および歴史的経緯(前身会社)の違いから大牟田線系統と貝塚線系統に大別される。大牟田線系統は、軌間が1,435mmで天神大牟田線太宰府線甘木線の3路線から構成される。また、貝塚線系統は軌間が1,067mmの貝塚線のみで構成され、他の西鉄路線から孤立した状態である。

大牟田線系統には毎年新型車両が投入され、中でも天神大牟田線は料金不要の特急・急行列車が多数行き交う。大牟田線系統で運用を離脱した車両は一部が貝塚線に転用されているが、前述の通り軌間が異なるため、転用に際しては軌間が同じ1,067mmの西武鉄道および東京急行電鉄の中古台車に履き替えた上で転用されている。現在、貝塚線に在籍する全車両が大牟田線系統からの転用車両である。同線ではかつて吊り掛け駆動方式の車両が運用されていたが、津屋崎 - 西鉄新宮間の廃止ですべて廃車・解体された。

かつては北九州市内に北九州線福岡市内に福岡市内線大牟田市内に大牟田市内線という軌道線(路面電車)も有しており、営業収益も軌道線が鉄道線を上回っていたが、自動車流入量の増加や福岡市営地下鉄北九州モノレールなど代替輸送機関の整備に伴い、筑豊電気鉄道の運営に関わる北九州線の黒崎駅前 - 熊西間を除き全廃されている。同線にはトンネル(このトンネルは併用軌道区間にあり、同線廃止後も道路トンネルとして現存している)もあったが、廃止後は日本の大手私鉄で唯一山岳や都市を含めたトンネル(地下)の区間を持っていない。なお、列車の最大連結両数は8連となっている。

近年、ダイヤや駅設備などに関するアンケートを年に2回程度実施している。

西鉄電車(天神大牟田線・太宰府線・甘木線・貝塚線)の1日平均利用客数順位(2006年度・ベスト20)
駅名 所在地 利用客数 備考
1 西鉄福岡(天神)駅 福岡市中央区 140,341人 全列車停車駅・天神大牟田線の起点
2 西鉄久留米駅 久留米市 40,367人 全列車停車駅・久留米市の中心駅
3 大橋駅 福岡市南区 34,856人 急行停車駅・南区の中心駅
4 薬院駅 福岡市中央区 34,137人 全列車停車駅・福岡市地下鉄七隈線との乗換駅
5 西鉄二日市駅 筑紫野市 26,207人 全列車停車駅・太宰府線と分岐
6 井尻駅 福岡市南区 22,050人 普通のみ停車
7 春日原駅 春日市 19,796人 急行停車駅・春日市の中心駅
8 高宮駅 福岡市南区 19,366人 普通のみ停車
9 下大利駅 大野城市 15,930人 急行停車駅
10 雑餉隈駅 福岡市博多区 15,673人 普通のみ停車
11 貝塚駅 福岡市東区 13,657人 福岡市地下鉄箱崎線との乗換駅
12 西鉄柳川駅 柳川市 12,968人 全列車停車駅・柳川市の中心駅
13 朝倉街道駅 筑紫野市 12,328人 急行停車駅
14 西鉄小郡駅 小郡市 12,317人 急行停車駅・小郡市の中心駅
15 西鉄平尾駅 福岡市中央区 12,283人 普通のみ停車
16 太宰府駅 太宰府市 11,349人 太宰府天満宮最寄り駅
17 大牟田駅 大牟田市 9,522人 全列車停車駅・JR鹿児島本線との乗換駅
18 白木原駅 大野城市 8,876人 普通のみ停車
19 西鉄五条駅 太宰府市 6,915人  
20 都府楼前駅 太宰府市 6,319人 普通のみ停車

(参考)

  • 特急停車駅のうち、上表に掲載されていない駅の利用者数は、花畑駅が5,284人、新栄町駅が5,002人、そして大善寺駅が3,902人で、特急停車駅の中で最も少ない。
  • 急行停車駅で、甘木線との乗り換え駅である宮の陣駅は2,115人で、急行停車駅の中で最も少ない。
  • 花畑駅は元々普通列車しか停車しない駅であったが、2005年の高架化の際に久留米市の要望で特急停車駅になった。また、これにより花畑駅の利用者は大幅に増えたが、その分西鉄久留米駅の利用者が減少傾向にある。
  • 大善寺駅自体の利用客は少ないものの、この駅で特急(もしくは快速急行・急行)と普通が緩急接続し、同駅 - 西鉄柳川間の特急通過駅から乗り換える利用客が多い。
  • 大橋駅は利用者が多いが特急は停車しない。これは、大橋は福岡(天神)駅と距離が近いために、普通や急行でも難なく移動できるためであり、同時に特急の速達性を保つ目的もある。これは、井尻・高宮・雑餉隈のような普通のみ停車の駅も同様で、優等列車はすべて通過するが、そのかわりに普通電車の本数がある程度確保されている。

路線

現有路線

以下の合計106.1kmの路線を営業している。西鉄成立後、路面電車の全廃などで営業距離が大幅に減少するものの、長らく九州の私鉄営業距離1位の座を保っていたが、2004年(平成16年)3月13日肥薩おれんじ鉄道(116.9km)が開業したため、九州内で同社に次ぐ2位となった。ただし、第三セクターなど公営出資の鉄道を除くと、現在も九州の私鉄として営業距離1位の座を保っている。

※このほか、子会社の筑豊電気鉄道が黒崎駅前 - 筑豊直方間の鉄道線を運営しており、そのうち黒崎駅前 - 熊西間は西鉄が第三種鉄道事業者となっている。

廃止路線

未成線

譲渡路線

いずれも国による戦時買収。

  • 糟屋線(西戸崎 - 宇美間、酒殿 - 志免間) - 現・香椎線(酒殿 - 志免間は貨物線、1985年廃止)
  • 宇美線(吉塚 - 筑前勝田間) - のちの勝田線(1985年廃止)

車両

ファイル:西鉄8000形.jpg
福岡県を南北に結ぶ西鉄特急(8000形
天神大牟田線を走る新型車両(3000形
台車を履き替えた上で貝塚線で使用されている(600形

2009年(平成21年)3月31日現在、341両の車両を保有する[2]。各系列の詳細・運用などについては各記事を参照されたい。かつては気動車蒸気機関車電気機関車客車貨車も保有していたが、貨物輸送廃止や路線の国有化・廃止などにより、保有車両は1978年以降電車に統一されている。

西鉄の車両の形式は京成電鉄小田急電鉄などと同様に「…系」ではなく「…形」と表記するが、西鉄での読み方は「けい」である(例:3000形→3000けい)。また、旅客用車両の形式記号は名古屋鉄道近畿日本鉄道などと同様に等級を表す「ハ」を付けずに「ク」(Tc車)、「モ」(MおよびMc車)、「サ」(T車)と呼ぶ。

車体寸法は最大長を600形(2代目)以降19.5mと長めに取っている反面、車体幅は7000形・7050形まで2,670mmの細長い車体が特徴であった。性能面では、標準軌間を利して同じく600形から強力モーターを搭載したM・T同数の経済的な編成を基本としている。

車両のメーカーは軌道線では系列下の九州車輌(現在は解散)ほか複数社のものが採用されていたが、鉄道線では1962年の600形以降、川崎車輌および後身の川崎重工業に統一されている。制御装置は長らく三菱電機(313形の一部は日立製作所)のものを使用していたが、7000形以降は東芝製である。

現存車両

天神大牟田線・太宰府線・甘木線
貝塚線

すでに廃車になった車両

※全車が廃車にはなっていないが、当該路線から完全撤退した形式も含む。

天神大牟田線(大牟田線)・太宰府線・甘木線
大川線
貝塚線(宮地岳線)
北九州線
福岡市内線
大牟田市内線・福島線

車両基地・乗務区所など

車両基地

乗務区所

  • 天神大牟田線・太宰府線・甘木線
    • 福岡乗務所
    • 筑紫乗務所
    • 花畑乗務所
    • 柳川乗務所
  • 貝塚線
    • 貝塚電車営業所

研修センター

  • 電車教習所(福岡県久留米市宮の陣5丁目5番11号)

運賃

大人普通旅客運賃(小児半額・10円未満切り上げ)。2005年11月24日現在。

天神大牟田線・大宰府線・甘木線
キロ程 運賃(円) キロ程 運賃(円)
初乗り3km 150 37 - 41 600
4 - 6 200 42 - 46 650
7 - 9 240 47 - 51 710
10 - 13 280 52 - 56 770
14 - 17 330 57 - 61 830
18 - 21 390 62 - 66 890
22 - 26 450 67 - 71 950
27 - 31 500 72 - 75 1,000
32 - 36 550
貝塚線
キロ程 運賃(円)
初乗り3km 150
4 - 6 190
7 - 9 220
10 - 11 260

途中下車

以下の場合を除いて途中下車ができる。

  • 普通乗車券で17km以内の区間の乗車券を利用する場合。
  • 利用する区間の普通運賃が同額の駅。
  • よかネットカード及びnimocaを利用する場合。
  • 回数乗車券(普通回数券・パルチケット6)を利用する場合。

ただし、自動改札機を通ると切符が回収されてしまうため、途中下車の場合は有人通路を通って駅係員から下車印の押印を受ける必要がある。無人駅で途中下車する場合は、運転士または車掌に申し出る。

割引乗車券

普通回数券
11枚綴りで10枚分の運賃を発売額とする。各駅相互間に設定されている。発売日から3か月間有効。
パルチケット6
6枚綴りの回数券で、発売額は5枚分の運賃である。西鉄福岡(天神)駅か西鉄久留米駅を発着駅とする区間のみに設定されている(もう一方の発着駅は天神大牟田・甘木・太宰府線の任意の駅)。発売日から3か月間有効。
1997年(平成9年)7月1日の運賃改定と同時に発売開始された。
パルカード40
西鉄福岡(天神)駅 - 西鉄二日市駅間の任意区間に設定。回数券であるが磁気カードとなっており、同一運賃区間を40回乗車することができる。発売額は150円区間用が4,800円(32回分)、200円 - 330円区間用が30回分の価格。
2001年1月20日から1年間の試行発売期間を経て本格発売開始されたが、nimocaにポイント制度を設けたため2008年9月30日限りで発売終了。

その他の割引乗車券

  • 柳川特盛きっぷ(西鉄電車乗車券、柳川観光開発川下り乗船券、指定店食事券)
  • 太宰府・柳川観光きっぷ(西鉄電車乗車券、柳川観光開発川下り乗船券)
  • 湯ったり柳川きっぷ(西鉄電車乗車券、柳川観光開発川下り乗船券、「かんぽの里柳川」入浴券)
  • 太宰府散策きっぷ(西鉄電車乗車券、「かさの家」抹茶セット券)
  • 九州国立博物館きっぷ(西鉄電車乗車券、九州国立博物館観覧券)
  • 福北きっぷ(西鉄電車乗車券、高速バス「なかたに号」「ひきの号」「いとうづ号」乗車券)
  • ゴルフ割引きっぷ(西鉄電車乗車券、大牟田西鉄タクシー乗車券、有明カントリークラブプレイ券)
  • 鳥栖プレミアム・アウトレットきっぷ(西鉄電車乗車券、西鉄バス佐賀往復乗車券、鳥栖プレミアム・アウトレット割引クーポン引換券)
  • 島原半島フリーきっぷ(西鉄電車乗車券、西鉄バス大牟田往復乗車券、島原鉄道高速船乗船券、島原鉄道線・島鉄バスフリー乗車券)
  • グリーンランドクーポン(西鉄電車乗車券、西鉄バス大牟田往復乗車券、グリーンランド入園券)
  • キリンガーデンクーポン(西鉄電車乗車券、甘木鉄道往復乗車券、キリンビアファーム食事割引券・生ビール試飲券)

SFカードとして福岡市地下鉄や西鉄バスでも利用可能なよかネットカードがあり、3,000円券では200円、5,000円券では500円のプレミアが付いてくる。

連絡運輸

JR鹿児島線連絡運輸
天神大牟田線の西鉄福岡(天神)駅薬院駅西鉄二日市駅西鉄久留米駅西鉄柳川駅および太宰府線太宰府駅 と、JR鹿児島本線熊本 - 荒尾間の各駅相互間が対象である。乗り継ぎ駅は大牟田駅に限る。かつては熊本 - 西鹿児島間や三角線も連絡運輸の対象だったが、九州新幹線の開業によって連絡運輸区間が熊本駅までに短縮された。相互区間通しの乗車券を購入すると、JRの乗車区間が100km以下の場合でも相互区間の通算キロで101kmを超えていれば有効期限が2日となり、途中下車ができる。西鉄側は自動券売機、JR側は窓口でマルス端末による発売である。また、JR発行の切符は自動改札機に対応していない。運賃は西鉄、JRの運賃の合算額である。
福岡市営地下鉄線連絡運輸
天神大牟田線・太宰府線・甘木線は定期券のみ、貝塚線では普通乗車券と定期券の両方が対象である。貝塚線3区( - 三苫)と地下鉄線3区( - 藤崎・福岡空港・茶山)を乗り継ぐ場合、乗り継ぎ割引制度が適用される。割引額は双方2区までが60円、3区までが20円(普通運賃の場合)である。なお、箱崎線空港線天神駅七隈線天神南駅は改札口が別になっているため、乗り換える際は2時間以内に行わなければならない。
島原鉄道高速船連絡運輸
天神大牟田線の西鉄福岡(天神)駅、薬院駅、西鉄二日市駅、西鉄久留米駅、花畑駅、西鉄柳川駅で発売している。片道のみの発売。

ソフト・サービス面での特徴

  • 天神大牟田線の主要駅では一般利用者向けにダイヤグラムを無料で配布している(天神大牟田線・太宰府線のみ掲載)。
  • 普通列車が優等列車の通過待ちをする際、または単線区間の駅で離合待ちをする際に、先に到着した列車の乗務員は必ずホームに立ち、通過監視を行う。
  • 主要駅での駅構内における案内放送と発車ベルは、JR九州のトーンの高い放送とは対照的な落ち着いたトーンとなっており、下り線・上り線で違うベルを採用している。また、整列乗車促進のため、扉の数と両数も案内する。
    • ほとんどの駅のホームには、ドアの数のみが書かれた乗車位置案内が存在しており、放送などで案内されるドア数に沿って並ぶことになっている。
  • 自動放送は女性の声だが、西鉄バスとは違う声である。車内放送の自動放送前に流されるチャイムは全路線ですべて同じメロディが採用されており、出発後用のものと到着前用のものの2種類がある(ただし、甘木 - 大牟田間のワンマン普通は主要駅案内時のみ)。
  • 単線区間で対向列車とのすれ違い待ちのことを離合待ちと案内している。これは他の九州島内の事業者も同じである。
  • 駅の発車案内では「△△(駅名)であとの○○(種別)に追越されます」「□□まで追越されません」といった言い回しが使用されている。
  • また、停車駅案内時の「途中の停車駅は」と言うところは、「途中停まります駅は」と言う言い回しが使われる。
    • 停車駅案内では終点駅を放送しない。(例として、特急は「新栄町・柳川・大善寺・花畑・久留米・二日市・薬院」としか言わない)
  • ドアを閉める時の放送のセリフは、JR九州が「ドアが閉まります」であるのに対し、西鉄では「が閉まります」である。
  • 車両のドアの窓ガラスに貼付してあるドアステッカーの注意内容を、日本語と英語に加えて中国語韓国語の4言語で標記している(福岡市地下鉄も同様)。西鉄福岡(天神)駅など主要駅の標記にも4言語が使われている個所が多い。なお、ドアステッカーが剥されるため、2007年8月に工場入場を開始した車両からドアステッカーは内側から外側に貼り付けられるようになった。その際、新デザインに変更されている。

バス事業

夜行高速バス(はかた号)
夜行高速バス(ムーンライト号)
昼行高速バス(桜島号)
昼行高速バス(フェニックス号)
一般路線バス(新塗装)
一般路線バス(旧塗装)

西鉄の保有車両数は2009年(平成21年)3月31日現在、2,102台[3]となっており、分社化して設立した子会社の保有車両をこれに含めるとグループ全体で約2500台[4]と、いずれでも日本一の保有台数となっている。一方で2005年度の営業損益を見てみると、鉄道事業が509,900万円の営業黒字に対して、バス事業は173,600万円の営業赤字(単体ベース)となっており[5]、福岡市周辺以外は子会社への運行業務の移管が完了したものの、厳しい経営状況が続いている。

以下に示すのは現在西鉄本社が福岡都市圏において直接展開するバス事業についてである。高速バスの内容については「西鉄高速バス」を、分離子会社も含めた内容については「西鉄バス」を参照のこと。

営業所一覧

営業所名の右の( )内は営業所表記(○の中に漢字/平仮名1、2文字の営業所略称を表示)。

  • 所在地と最寄停留所は当該記事を参照

自動車事業本部管理営業所

運行している市町村

※子会社及び管理委託されている(子会社所属の運転士が乗務する)路線のみ運行の市町村は除く

研修センター

  • 西鉄自動車教習所(福岡県大野城市山田3丁目12番15号)

路線バス

乗合バス事業本部管内(福岡市内とその周辺)で135系統の路線バスを設定している(2004年11月現在。同区間でも急行・快速・特別快速と普通は別系統としている。系統番号が同じでも路線名が異なることがあり、反対に路線名が同じでも経由地の違いにより路線番号が異なる)。系統番号と路線名一覧は西鉄時刻表ホームページを参照されたい。

設定系統が複雑であることから、方面により、行先番号に色付けがされている。

方向幕
表示
LED色幕
表示
方面
1   天神・博多駅 → 西部(主に城南区西部・早良区・西区)方面
12   天神・博多駅 → 南西部(主に中央区南部・城南区東部・南区西部)方面
4   天神・博多駅 → 南部(主に南区東部・博多区南部・那珂川町・春日市)方面
3   天神・博多駅 → 東南部(主に東区南東部・糟屋郡)方面
22   天神・博多駅 → 東部・北部(主に東区)方面
1   各地 → 天神・博多駅方面
-   各地(天神・博多駅以外) → 近郊駅(大橋駅姪浜駅福岡空港等)方面
100   福岡都心100円循環バス

(注) 行先番号は一例

バスロケーションシステム

2004年10月1日より、すでに一部の高速バスで実験を開始していたGPSによるバス位置情報提供システムを「バスロケーションシステム」として福岡都市圏8路線の路線バスに試験導入し、2005年4月1日から「にしてつバスナビ」として福岡都市圏全域に拡大開始し、2006年4月1日までに福岡都市圏全域が対象路線となった。このシステムでは、バスの現在位置や遅れ時間、到着予定時刻といった情報がパソコンや携帯電話と通じてリアルタイムに乗客に提供される。さらに同年11月からは福岡地区のほぼすべてのバス停[6]QRコードステッカーを貼付したので、携帯電話での利用がさらに簡便になった。同時にパソコン向けに提供されている時刻表のうちバス停や駅の発車時刻表がPDF形式でも提供開始され、閲覧・印刷時の効率化が行われた。 更に2008年11月からはテレビ西日本との共同開発による、地上デジタル放送のデータ放送を使ったバスロケーションサービス(愛称「バスナビTV」)を開始した。

運賃・乗車券

運賃は基本的に区間制と距離制を地域事情に応じて併用している。一般路線の初乗りは大人160円だが、福岡・北九州地区の特殊区間制運賃が適用されている区間では大人180円である。しかし、西鉄バス北九州管轄の北九州都市圏においては特殊区間制運賃適用区間が広範囲にわたっているのに対し、福岡都市圏では天神・博多駅周辺など北九州よりも比較的狭い範囲にとどまっている。整理券方式で、運賃は降車時に精算する。

プリペイドカード(回数乗車券)
詳細は当該記事参照
運賃割引サービスとしてバスカードとよかネットカードによるバス乗り継ぎ割引、バス運賃100円エリア(福岡都心の指定エリアおよび特定の鉄道駅より1km圏内)、福岡都心100円循環バスなどがある。
定期乗車券
通常の定期券に加えて、乗り放題定期券として10 - 17時の間に福岡都市圏が乗り放題の「ひるパス」(6,000円/1か月、15,000円/3か月)や、学生専用で福岡都市圏が乗り放題の「エコルカード」、65歳以上専用で一般路線バスが乗り放題の「グランドパス65」(6,000円/1か月、13,000円/3か月、23,000円/6か月、42,000円/1年)がある。

なお、原油価格高騰による燃料費等コスト上昇のため、2008年4月1日から次の施策が実施された。バス運賃値上げは9年ぶりである。

  • 大人片道1,000円もしくは1,500円で運行している一部の高速バス路線において大人現金運賃を100円または200円値上げ
  • 都市高速経由の2路線において一部区間の運賃を値上げ
  • 「エコルカード」「グランドパス65」の割引率縮小(値上げ)
  • 一部の高速・特急バス運賃が半額となる「スーパーグランドパス65」を廃止、代わりに「グランドパス」全種類に一部高速路線運賃半額割引を適用

上記以外の路線の運賃は据え置き。

ICカード乗車券

その他の自社直営事業

グループ企業が行っている事業については西鉄グループを参照。

航空貨物事業

西鉄の航空貨物(フォワーダー)事業は国際物流事業本部が行っている。通称名はにしてつ(英:NNR Global Logistics)としている。

同本部は福岡県内ではなく東京都中央区日本橋本町3丁目5番11号に置かれている。また、海外には現地法人17社や駐在事務所6か所を持ち、アジア、北米、欧州を中心に拠点を置いている。日本国外では「NNR」で通っているため「Nishitetsu」ロゴは使用せず、「NNR」の専用ロゴを使用している。

鉄道会社の貨物事業部門としては規模が大きく(鉄道系では近鉄エクスプレス阪急エクスプレスもフォワーダー事業大手だが、グループ会社であり鉄道会社直営ではない)、2006年度は鉄道・流通・バスの各事業を抑えて同社の最多売上高部門となっている。

1948年にパンアメリカン航空と代理店契約を結び航空営業所として設置され、1951年に航空輸送部、1978年に航空貨物事業部に改称した。1957年には西鉄・阪神近鉄の共同出資でフォワーダー(混載会社)「ジャパン・エアカーゴ・コンソリデーターズ」(JAC)を設立したが、1983年にはJACが解散し、西鉄による単独混載事業を開始している。また1985年には航空貨物のほか、海上貨物の取扱いも開始し、NVOCC事業を展開している。

2008年7月1日より従来の航空貨物事業部から国際物流事業本部と改称し、日本国内の対外向けとして使用してきた「西鉄航空」の名称も「にしてつ」に改められた。

遊園地・動植物園事業

博多湾鉄道汽船から引き継いだ遊園地・植物園「かしいかえん」を運営する。かつては九州電気軌道時代からの直営であった到津遊園を運営していたが、2000年に閉園した。

不動産事業

賃貸事業

分譲事業

  • サンリヤン - 分譲マンション
  • サニーヴィラ - 一戸建て分譲住宅
  • サンカルナ博多の森 - シニアマンション
  • エコノア - リノベーションマンション[7]


保育園事業

  • にしてつ保育園「ピコラン」

ウェディングプロデュース事業

野球との関係

「西鉄」の名前を日本全国に広めたのはプロ野球とも言える。西鉄は1943年に球団買収で西鉄軍を発足させ、日本野球連盟に参加したが、この年限りで解散している。

戦後西鉄はプロ野球復帰を望んだが、西鉄軍は連盟に解散届を提出していたために復帰を認められなかった。そこで西鉄はアマチュア社会人野球チームを結成。1948年の第19回都市対抗野球大会では優勝を収める。社内ではこのチームを基に再びプロ野球に参戦しようという機運が盛り上がっていた。

日本野球連盟が2リーグ制へ分裂した1949年11月26日、西鉄は社会人野球チームを発展させる形で西鉄クリッパースを創設[8]1950年1月28日運営会社西鉄野球株式会社を設立し、パシフィック・リーグの一員として参加した。1951年には同じ福岡市(平和台球場)を本拠地としていたセントラル・リーグ西日本パイレーツを統合して西鉄ライオンズと改称し、以後1972年まで所有した。ライオンズは1956年 - 1958年日本シリーズ3連覇を含めて5度のリーグ優勝に輝いたが、1969年に発覚した黒い霧事件で戦力・人気両面で致命的なダメージを受け、福岡市内線廃止問題も浮上したことで西鉄は1972年シーズン後に中村長芳に球団を売却する。チーム名は太平洋クラブをスポンサーとして太平洋クラブライオンズとなる。その後クラウンライターライオンズを経て1978年10月に国土計画へ売却され西武ライオンズとなり、本拠地は埼玉県所沢市に移転した。なお、西鉄野球として設立された運営会社は福岡野球株式会社株式会社西武ライオンズと商号変更を繰り返しながらも現在まで存続している。

西武ライオンズはかつては西鉄を含めた福岡時代の成績や記録を自らの歴代記録に含んでこなかった。一例として、毎年発行されるファンブックに掲載される年表では、長年に渡り1978年の買収を球団発足とする記述がなされていた。ところが、2008年1月末から球団公式サイト内の年表では福岡時代についても記述するようになっただけでなく、同年は西鉄創業100周年事業と西武球団としての30周年事業とが重なったこともあり、「ライオンズ・クラシック」と題して西鉄時代のユニフォームを復刻して試合で着用するイベントを行った。これに合わせて球団公式サイトでは福岡時代の歴史を大きく取り上げる[9]など、これまでの姿勢を大きく転換した。このイベントには西鉄も後援企業として参加したほか、地元福岡では福岡三越とともに「よみがえる西鉄ライオンズ」と題した記念イベントを開催。[10] 独自の記念グッズも販売した。

現在はかつてのライバル球団・南海ホークスの後身である福岡ソフトバンクホークスを地元企業として後援し、同球団の川﨑宗則選手を西鉄電車イメージキャラクターに起用している。川﨑は西鉄のCMやポスター(電車が主だが、同社の別事業にも一部出演)に出演しているが、一時期に西鉄福岡(天神)駅の一日駅長を務めたことがある。

西鉄に関係する人物

※前身会社の関係人物を含む。

主な西鉄グループ企業

脚注・出典

関連項目

外部リンク

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