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Vine Linux

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Vine Linux
Vine Linux 6.1 のデスクトップ画面
開発者 Project Vine
OSの系統 Unix系,Linux,Red Hat Linux
開発状況 開発中(VineSeedのみ)[1]
ソースモデル オープンソース
最新安定版 6.5 / 2017年4月3日 (7年前) (2017-04-03)[2]
アップデート方式 APT-RPM
パッケージ管理 rpm
カーネル種別 モノリシックカーネル
ライセンス Vine Linux General Public License 4.0[3]
ウェブサイト vinelinux.org
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Vine Linux(ヴァイン・リナックス)は、RPM系の日本国産Linuxディストリビューションである。1998年にPJEのメンバーを主体として開発が始まった。以前はRed Hat Linuxの派生であったが、バージョン3.0からはProject Vineのメンバーを中心に独自に開発が進められている[4]。開発版の名称は VineSeed。各バージョンのコードネームはワインの名称から採られている[注 1]Linux Standard Baseには準拠していない[5]。2021年5月4日、VineSeed以外の全てのリリースの終了が告知された[1]

特徴

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1990年代後半、海外製のLinuxディストリビューションがまだ日本語に対応していなかった時代に登場したVine Linuxは、日本語に対応するLinuxディストリビューションの先駆けの一つである[6]。2001年頃まで日本語環境を必要とするユーザに人気があった[7]。しかし、Linuxが広まるにつれて、FedoraUbuntuなどの初心者にやさしいディストリビューションが登場し、それらが人気になった[8][9][10]

開発はProject Vineを中心に行われており、皆が自分の欲しいOSを作っている[11][12]

他のメジャーなディストリビューションに比べセキュリティーの修正が遅い場合もある[13]

EmacsLaTeX の日本語環境などのデフォルト設定、プログラミング環境(GCC など)、JM Projectの日本語マニュアルの採用という特徴がある。また、Project Vineが開発しているVLゴシックフォントファミリが標準で採用されている。

サポート

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セキュリティはVine Linux Security Watch Teamが対応しており、修正プログラムは原則として次のメジャーバージョンリリースから1年後まで提供される[14]

修正パッケージはソフトウェアのバージョンアップではなく不具合箇所の修正のみが基本方針となっている[注 2]。セキュリティの修正のためにソフトウェアの挙動が変更される問題を防ぐためである。

マイナーバージョン同士では大きな変更がないため修正パッケージを共用できる可能性が高いが、バージョンアップが推奨されている。これは新しいマイナーバージョン環境[注 3]で修正パッケージを作成しているためである。

バージョン6.xよりppc(PowerPC搭載のMacintosh)は対応アーキテクチャから外された[15]

VinePlus

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VinePlusはVine Linux対応のRPMパッケージである。各RPMパッケージはProject Vineが管理するサーバで配布されているが、OSをアップグレードした場合に動作しなくなる可能性があるなど、自己責任で利用する必要がある。

過去にはVinePlusにあるRPMパッケージのインストールに必要なパッケージがサーバにないという事例も存在した[16]

バージョン3.0からVinePlusは細分化され、メンテナが不在で更新頻度が極度に低いパッケージはextrasやorphanedというリポジトリに分離された。これらはapt-getを使ってインストールすることもできるが、aptの設定ファイルを書き換える必要がある。

VinePlusは原則としてFHS 2.3には準拠しておらず、FSSTND1.2に準拠している[17]

特許内容を実装しているソフトウェアのように使用制限があるソフトウェア[注 4]は利用者自身がインストールする必要がある。VinePlusはそれらRPMパッケージを作成するためのSRPMパッケージをnonfreeリポジトリに用意している。

主要なバージョンの一覧表

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Vine Linuxの主要なバージョンにはコードネームがつけられており、VinePlusなどのパッケージやサポート期限もそれに応じて用意される。

Vine Linuxのリリース履歴
バージョン コードネーム リリース日 サポート期限
サポート終了:1.0 Nahe 1999年3月28日 2000年1月11日(サポート終了)
サポート終了:1.1 Rheingau 1999年6月4日
サポート終了:2.0 Sociando-Mallet 2000年4月14日 2003年4月7日(サポート終了)
サポート終了:2.1 Cissac 2000年11月4日
サポート終了:2.1.5 Calon-Segur 2001年3月24日
サポート終了:2.5 Domaine de Chevalier 2002年4月15日 2006年2月28日(サポート終了)
サポート終了:2.6 La Fleur de Bouard 2002年10月25日
サポート終了:3.0 Valandraud 2004年8月2日 2007年11月22日(サポート終了)
サポート終了:3.1 Pichon Lalande 2004年11月26日
サポート終了:3.2 Ducru Baucaillou 2005年9月18日
サポート終了:4.0 Latour 2006年11月22日 2010年8月23日(サポート終了)
サポート終了:4.1 Cos d'Estournel 2007年2月22日
サポート終了:4.2 Lynch Bages 2007年12月25日
サポート終了:5.0 Lafite 2009年8月24日 2012年8月6日[14](サポート終了)
サポート終了:5.1 Cheval Blanc 2010年2月26日 2012年8月6日(サポート終了)
サポート終了:5.2 Palmer 2010年11月30日
サポート終了:6.0 Haut Brion 2011年8月6日 サポート終了[14]
サポート終了:6.1 Pape Clement 2012年7月30日
サポート終了:6.2 Haut Bailly 2013年10月16日
サポート終了:6.3 Malartic Lagraviere 2015年2月26日
サポート終了:6.5[2] Poupille 2017年4月3日
凡例
サポート終了
サポート中
現行バージョン
最新プレビュー版
将来のリリース

関連項目

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脚注

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注釈

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  1. ^ ただし、名称になったのは2.0以降。1.0と1.1は産地から採られている。
  2. ^ この方針はRed Hat Enterprise LinuxDebianなどと同様。
  3. ^ バージョン3.xの場合はバージョン3.2
  4. ^ FFmpegLAMEDVD-VideoCSSを扱うlibdvdcssなど

出典

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外部リンク

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