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TOI-700 e

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
TOI-700 e
TOI-700 eの想像図
TOI-700 eの想像図
星座 かじき座[1]
分類 太陽系外惑星
地球型惑星[2]
発見
発見年 2023年[2]
発見者 TESS[2]
発見方法 トランジット法[2]
現況 確認[2]
位置
元期:J2000.0[3]
赤経 (RA, α)  06h 28m 23.2285331376s[3]
赤緯 (Dec, δ) −65° 34′ 45.520447908″[3]
固有運動 (μ) 赤経: -102.641 ミリ秒/[3]
赤緯: 161.748 ミリ秒/年[3]
年周視差 (π) 32.1328 ± 0.0271ミリ秒[3]
(誤差0.1%)
距離 101.5 ± 0.09 光年[注 1]
(31.12 ± 0.03 パーセク[注 1]
軌道要素と性質
軌道長半径 (a) 0.1340+0.0022
−0.0022
au[2]
離心率 (e) 0.059+0.057
−0.042
[2]
公転周期 (P) 27.80978+0.00046
−0.00040
[2]
軌道傾斜角 (i) 89.60+0.21
−0.16
°[2]
近点引数 (ω) 70+100
−120
°[2]
TOI-700の惑星
物理的性質
半径 0.953+0.089
−0.075
R[2]
質量 0.845+0.67
−0.34
M(予測)[2]
他のカタログでの名称
TOI-700.04[4]
2MASS J06282325-6534456 e[3]
TIC 150428135 e[3]
UCAC4 123-010026 e[3]
WISE J062823.04-653443.9 e[3]
Gaia DR2 5284517766615492736 e[3]
Template (ノート 解説) ■Project
TOI-700 eの明暗境界線付近から見た「終わりのない夕日」の想像図。TOI-700 eは自転と公転の同期が発生しているとされているため、主星であるTOI-700が永遠に地平線に沈むことはない。

TOI-700 eとは、太陽系からかじき座の方向に約102光年離れた位置に存在する恒星TOI-700の周囲を公転している太陽系外惑星である[1]

発見

[編集]

TOI-700系には、2020年にTOI-700 bTOI-700 cTOI-700 dの3つの太陽系外惑星の存在が確認されていた。

2021年11月19日、4番目となる未知の太陽系外惑星候補がTESSによるトランジット法を用いた観測で検出され「TOI-700.04」としてTESS object of interestの惑星候補として追加された。

なお、TOI-700.04のトランジット信号は最初、2021年7月31日にThreshold Crossing Event(TCE)として検出されていた[2]。TOI-700.04の公転周期は約27.8日であり、TOI-700 dよりも主星に近い距離を公転しているとされた[2][4]。その後、TESSの観測データとフォローアップ観測を利用して、TOI-700.04が惑星であることが2023年に確認された。これによりこの惑星候補には「TOI-700 e」という名称が与えられ、この確認を示す論文はarXivにて2023年1月9日に公表された[2]

TOI-700 eのトランジットはTOI-700 dのトランジットよりもかなり弱かったため、他の3つの惑星と同時期に発見されず、特定にはTESSによる1年の更なる観測(2020年ごろから開始された拡張ミッションによる観測)を要した。仮にTOI-700 eがもっと主星に近い軌道を公転していたり、サイズが大きかったりすれば、最初のTESSによる観測で発見されていた可能性があったとされる[5]

特徴

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大きさの比較
地球 TOI-700 e
地球 Exoplanet

TOI-700 eの大きさは地球の約95%で、地球型惑星である可能性が高いとされており、質量は約0.845地球質量であると予測されている。

約27.8日の公転周期を持っており、主星から0.1340天文単位離れた位置を公転している。これにより、TOI-700 eは楽観的なハビタブルゾーン内を公転しており、地球の1.27倍の日射量を受けていることが判明している。

また、自転と公転の同期が発生している可能性がある。なお、2020年に発見されたTOI-700 dがハビタブルゾーン内に存在することがわかっているため、eの発見によりTOI-700系にはハビタブルゾーン内を公転する惑星が2個存在することが判明した(また、これらはいずれも地球型惑星であるとされる)。

ただし、TOI-700 eは楽観的なハビタブルゾーン内に位置しているが、TOI-700 dは保守的なハビタブルゾーン内に位置している[2]。これは、TOI-700 eに液体と大気が存在する可能性はあると言われているが、保守的なハビタブルゾーン内に位置するTOI-700 dより可能性が低いことを示している[6]

脚注

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注釈

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  1. ^ a b パーセクは1 ÷ 年周視差(秒)より計算、光年は1÷年周視差(秒)×3.2615638より計算

出典

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  1. ^ a b TESS Discovers Second Earth-Sized Planet in Habitable Zone of TOI-700”. SCI NEWS. 2023年1月12日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p A Second Earth-Sized Planet in the Habitable Zone of the M Dwarf, TOI-700”. arXiv. 2023年1月12日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i j k Results for UCAC3 49-21611”. SIMBAD Astronomical Database. CDS. 2022年1月13日閲覧。
  4. ^ a b TESS Project Candidates”. NASA Exoplanet Archive. 2023年1月12日閲覧。
  5. ^ NASA Planet Hunter Discovers Second Habitable, Earth-Size World in TOI 700 System”. SciTechDaily. 2023年1月12日閲覧。
  6. ^ Is There Life on TOI 700 e? NASA Discovers a New Planet That Could Be Habitable”. The Latch. 2023年1月12日閲覧。

関連項目

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