IBM System/23
製造元 | IBM |
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発売日 |
1981年7月 1982年1月[1] |
標準価格 |
$9,000(2023年時点の$30,163と同等) 約280万円[注 1] |
販売終了日 | 1985年 |
OS | 内蔵BASIC |
CPU | Intel 8085[2] |
メモリ |
32KBから128KB RAM, 128KB ROM[3] |
ストレージ | 8インチ FDD x 2 |
ディスプレイ | グリーンCRT (80x24テキスト) |
入力機器 | キーボード |
重量 | 43kg |
前世代ハード | IBM 5120 |
次世代ハード | IBM Personal Computer |
System/23 Datamaster(システム/23 データマスター)は、IBMが1981年に発表したオールインワンコンピュータである。
概要
[編集]システム/23 データマスターは、IBM PCのわずか1か月前の、1981年7月に発表された。ハードウェアはIBM 5322コンピューター装置、5246ディスケット装置、5241印刷装置(毎秒80文字)または5242印刷装置(毎秒160文字)で構成される[4]。
5322コンピューター装置は、テキストモードのCRTディスプレイや、キーボード、プロセッサ、メモリ、2台の8インチフロッピーディスクドライブなどの全てを1つのキャビネットに収納した、オールインワンコンピュータであった。プロセッサは8ビットのIntel 8085(非公開情報)で[2]、最大128KBのメモリを管理するバンク切り換えロジックを備えていた。BASICインタープリタが組み込まれていた。外付けの5246ディスケット装置を2台のコンピューターで共用することもできた。
データマスターの目的は、専門家なしで設置や操作ができるコンピュータの供給だった [5]。発表時にはシングルスクリーンのデータマスターは約 9,000 ドルで販売された。データマスター・プロジェクトで得られた設計グループの親密性は、IBM PCへのインテル製CPUの採用に影響した。
日本での販売
[編集]日本ではデータマスターは1982年1月に日本IBMより発表され、3月に特約店から販売が開始された。
簡易言語として、IBM 5110から開発が続けられてきたBRADS (Business Report / Application Development System) の最新版であるBRADS IIIが用意され、BASIC言語より簡単に事務処理プログラムを作成できるとした。旧機種からシステム/23BASICへの移行手段として「5110/5120BASIC―システム/23変換援助プログラム」が用意された。また、マニュアルの製作にあたっては、コンピュータの知識がない女性に機械を設置するところから使ってもらい、理解できない点があればマニュアルやマイクロコードを修正した。この作業を約半年かけて16種類のマニュアルを完成させた[4]。
一方で、システムが漢字に対応していないことから、日本ではワードプロセッサとしての機能は省略された。このことから、ライバルメーカーやディーラー、マスコミからの関心は薄かった[4]。
脚注
[編集]注釈
- ^ 64KB RAM、2.2MBのフロッピーディスクドライブ、印字速度が毎秒160字のプリンタからなるシステム構成価格。
出典
- ^ 「日本IBM、小型機反撃、代理店方式で卓上小型ビジコンS23データマスター発売へ。」『日経産業新聞』 1982年1月5日、4面。
- ^ a b David J. Bradley (1990). “The Creation of the IBM PC”. Byte 15 (9): 414. ISSN 0360-5280.
- ^ “Bits Passats - System/23 Datamaster” (英語). bitspassats.com (2024年6月19日). 2024年6月19日閲覧。
- ^ a b c 編集部「特別レポート 「IBMシステム/23」にみる日本IBMの新販売戦略」『コンピュートピア』第16巻第5号、コンピュータ・エージ社、1982年、104-111頁、ISSN 0010-4906。
- ^ David J. Bradley "The Creation of the IBM PC", BYTE, ISSN 0360-5280/09, Volume 15, Number 9, September 1990 pp. 414-420
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]先代 IBM 5120 |
IBM システム/23 | 次代 IBM PC |