BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY
「新・仁義なき戦いのテーマ」 | ||||||||||
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布袋寅泰の楽曲 | ||||||||||
収録アルバム | 『新・仁義なき戦い。 そしてその映画音楽』 | |||||||||
リリース | 2000年11月29日 | |||||||||
ジャンル | ||||||||||
時間 | 2分29秒 | |||||||||
レーベル | 東芝EMI | |||||||||
作曲者 | 布袋寅泰 | |||||||||
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「BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY」 | |||||||||||||||||||||||||
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布袋寅泰の楽曲 | |||||||||||||||||||||||||
収録アルバム | 『キル・ビル Kill Bill: Volume 1 OST』 | ||||||||||||||||||||||||
リリース | 2003年9月23日 | ||||||||||||||||||||||||
ジャンル | |||||||||||||||||||||||||
時間 | 2分29秒 | ||||||||||||||||||||||||
レーベル | 東芝EMI | ||||||||||||||||||||||||
作曲者 | 布袋寅泰 | ||||||||||||||||||||||||
その他収録アルバム | |||||||||||||||||||||||||
『ELECTRIC SAMURAI』
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「BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY」(バトル・ウィズアウト・オナー・オア・ヒューマニティー)は、日本のギタリストである布袋寅泰の楽曲。阪本順治監督の映画『新・仁義なき戦い。』のメインテーマとして作曲された楽曲で、その際のタイトルは「新・仁義なき戦いのテーマ」(しん・じんぎなきたたかいのテーマ)。後にクエンティン・タランティーノ監督の映画『キル・ビル』のメインテーマとしても使用された。
2004年6月30日に『アナザー・バトル』としてシングル・カットされた。
背景
[編集]2000年に阪本順治監督の映画『新・仁義なき戦い。』が公開された。同作に布袋は俳優としての出演オファーと同時に、音楽監督も任されることとなり本作のための新しいテーマ曲を書くように依頼された[1]。映画の撮影開始当初、布袋は楽曲があまり思い浮かばずにいたが、阪本に映画の1シーン、ヒントになるようなシーンがあればいただければ〔ママ〕、それに合わせて曲を作ってみたい
と依頼し、これに対して阪本は豊川悦司が道頓堀の路地裏をゆっくりと歩いていく背中の映像を送った[1]。映像を見た布袋は歩くテンポに合わせながら、ドンツッタンツクツクタンって重いビートが聞こえてきて、そこにチャラランランって乗っかっていって…あの曲は豊川くんの背中を見て作った曲
と説明している[1]。楽曲のテーマは「低温火傷」。ガツンとくるインパクトのあるものではなく、ジワジワと迫まり来るようなフレーズを意識して作曲したとのこと[2]。
映画の公開後、クエンティン・タランティーノから自身が監督を務める映画『キル・ビル』でメインテーマとして使用したいという依頼を受ける[1]。布袋は『キル・ビル』用の新曲を書き下ろして提供したいと申し出たが、タランティーノはそれを断り本作の使用にこだわった[1]。これを受けて布袋が阪本に確認を取ったところ、阪本が楽曲の使用を快諾したことから『キル・ビル』のメインテーマとして使用されることとなった[1]。
アナザー・バトル
[編集]「アナザー・バトル」 | ||||
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布袋寅泰 の シングル | ||||
初出アルバム『ELECTRIC SAMURAI』 | ||||
リリース | ||||
規格 | マキシシングル | |||
ジャンル | ||||
レーベル | 東芝EMI / Virgin | |||
作曲 | 布袋寅泰 | |||
プロデュース | 布袋寅泰 | |||
チャート最高順位 | ||||
布袋寅泰 シングル 年表 | ||||
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2004年6月30日に東芝EMIからシングル『アナザー・バトル』としてリカットされた。布袋にとって25枚目のシングルとなる[注 1]。シングルには、オリジナル・バージョンにリミックス・バージョンとカラオケ・バージョンを追加した全3曲が収録された[4]。
リミックス・バージョンの「BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY SAMURAI MIX」のミックスは布袋が自ら手がけ、『キル・ビル』の登場人物であるオーレン・イシイのセリフ「ヤッチマイナー!」を合図にBPMが加速するエンディングが追加されている[4]。このアレンジは、2005年に発売されたベスト・アルバム『ALL TIME SUPER BEST』にも収録された[5]。
収録曲
[編集]全作曲: 布袋寅泰。 | ||
# | タイトル | 時間 |
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1. | 「BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY ORIGINAL MIX」 | |
2. | 「BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY SAMURAI MIX」 | |
3. | 「BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY GUITAR KARAOKE」 | |
合計時間: |
クレジット
[編集]受容
[編集]日本国外から日本音楽著作権協会(JASRAC)に払われる国内作品の著作権使用料分配額では2014年度に年間8位[6]、2015年度に年間6位[7]、2016年度に年間10位[8]、2018年度に年間10位[9]、2019年度に年間3位[10]、2020年度に年間2位[11]に入った。
音楽雑誌『YOUNG GUITAR』(2019年7月号)に掲載された「ギター・インストの殿堂100」では80位に選出された[12]。
演奏披露
[編集]『MONSTER DRIVE PARTY!!!』(2005年)、『MTV UNPLUGGED』(2007年)などのライブ・アルバムにライブ音源が収録されているほか、『MONSTER DRIVE PARTY!!!』(2005年)、『HOTEI presents "SUPER SOUL SESSIONS" BRIAN SETZER vs HOTEI vs CHAR』(2007年)、『MTV UNPLUGGED』(2007年)、『HOTEI+東大寺 布袋寅泰 SPECIAL LIVE -Fly Into Your Dream-』(2009年)などの映像作品や『ALL TIME SUPER GUEST』(2011年)の初回限定盤特典DVDにライブ映像が収録されている。
2021年12月31日に放送された『第72回NHK紅白歌合戦』に生演奏で出演した[13]。
2022年12月4日に大阪城ホールで開催された『サントリー1万人の第九』にゲスト出演。佐渡裕と共演し、本楽曲をオーケストラアレンジにて演奏した[14]。
その他の利用
[編集]マッシュアップ
[編集]- 『BATTLE FUNKASTIC』(HOTEI VS RIP SLYME)『FUNKASTIC BATTLE』(RIP SLYME VS HOTEI)は、本楽曲とRIP SLYME『FUNKASTIC』のマッシュアップ楽曲。
作品での使用
[編集]- コナミの音楽ゲーム『Pop'n music 13 カーニバル』(家庭用版のみ)および『pop'n music 17 THE MOVIE』(業務用)に収録された(カバー)。
- 映画『近距離恋愛』(きんきょりれんあい、原題:Made of Honor 2008年アメリカ映画)にて使用された。同映画のサウンドトラックに収録されている。
- 映画『トランスフォーマー』にて、バンブルビーが新型カマロをスキャンした場面で使用された。『キル・ビル』でユマ・サーマンが着用していたコスチューム・カラーが、バンブルビーのカラーと同じであることからのパロディ。
- 映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』にて、冒頭のクッパと氷の国のペンギンたちのバトルのシーンで使用された[15]。
CM曲としての使用
[編集]- GMデーヴ(現:韓国GM)が生産販売していたCセグメントセダン/ハッチバック、初代ラセッティ(日本名:シボレー・オプトラ)韓国仕様車のCM曲に使用。
- エスエス製薬のOTC医薬品『ハイチオールC』のテレビCM「働く女性たちの始動(疲れ)」篇でBGMとして使用された。
- NTTドコモの「GALAXY S4」と「Xperia A」のCMソングとして、当曲とファットボーイ・スリムの「Right Here Right Now」をマッシュアップした楽曲が使用された[16]。現在のところ音源化はされていない。
- 2014年にはイギリスにてミネラルウォーター「Buxton water」のCMソングとして使用されている。
- 2023年4月3日から放送が開始されたサントリーフーズの「伊右衛門 特茶」のテレビCMで使用された[17]。
その他BGMとしての使用
[編集]- 入場テーマ曲としての利用機会も多く、ニューヨーク・ヤンキース在籍当時の野球選手の松井秀喜・プロレスラーの坂口征夫・総合格闘家の岡見勇信などが本テーマを使用している。プロボクサーの井上尚弥はWorld Boxing Super Series決勝の入場曲として、本楽曲を布袋がアレンジして井上に提供した「バトル・オブ・モンスター」を使用し[18]、2022年の「3団体統一世界バンダム級タイトルマッチ」に布袋自身の生演奏にて入場した。
- 桜塚やっくんは、「スケバン恐子」としてネタを行う際の入場曲として使用していた[19]。
- 2021年8月24日に行われた2020年東京パラリンピックの開会式のアトラクション内で使用された。このアトラクションに布袋も生出演・演奏を行い、全盲のギタリスト・田川ヒロアキ、車椅子のギタリスト・川崎昭仁、不登校を経験したベーシスト・アヤコノと共に演奏を披露した[20][21]。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ イギリスのみで発売された『DANCING WITH THE MOONLIGHT』を含めると26枚目のシングル。
出典
[編集]- ^ a b c d e f “布袋寅泰「キル・ビル」のテーマ曲はあの大物俳優の「背中を見て作った曲」道頓堀の裏路地を…”. Sponichi Annex 芸能. スポーツニッポン新聞社 (2023年10月16日). 2024年1月18日閲覧。
- ^ 『新・仁義なき戦い/そしてその映画音楽』セルフ・ライナーノーツより
- ^ “アナザー・バトル | 布袋寅泰”. ORICON NEWS. oricon ME. 2024年1月18日閲覧。
- ^ a b “布袋寅泰 / アナザー・バトル”. CDJournal. シーディージャーナル (2023年4月4日). 2024年1月18日閲覧。
- ^ “この1枚で布袋寅泰の25年が体感できるベストアルバム登場”. BARKS. ジャパンミュージックネットワーク (2005年12月8日). 2024年1月18日閲覧。
- ^ 2015年 国内作品の外国入金分配額ベスト10(国際賞関連)、日本音楽著作権協会、2015年。
- ^ 2016年 国内作品の外国入金分配額ベスト10(国際賞関連)、日本音楽著作権協会、2016年。
- ^ 2017年 国内作品の外国入金分配額ベスト10(国際賞関連)、日本音楽著作権協会、2017年。
- ^ 2019年 国内作品の外国入金分配額ベスト10(国際賞関連)、日本音楽著作権協会、2019年。
- ^ 分配額ベスト10、日本音楽著作権協会、2020年。 (PDF)
- ^ 分配額ベスト10、日本音楽著作権協会、2021年。 (PDF)
- ^ “ヤング・ギター厳選『ギター・インストの殿堂100』名演ランキング”. YOUNG GUITAR. シンコーミュージック・エンタテイメント (2019年6月11日). 2024年1月18日閲覧。
- ^ “【紅白】布袋寅泰、初紅白に感慨「今年頑張った皆さんに『お疲れさま』と『ありがとう』を」”. スポーツ報知 (2021年12月31日). 2022年12月21日閲覧。
- ^ 毎日放送, MBS. “佐渡裕&布袋寅泰がコラボ演奏「第九」をスペシャルアレンジ! | サントリー1万人の第九”. MBS 毎日放送. 2022年12月21日閲覧。
- ^ “『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』を盛り上げる、ファミコン世代の洋楽ヒットを徹底解説”. Rolling Stone Japan. CCCミュージック・ラボ (2023年5月29日). 2024年1月18日閲覧。
- ^ スマートフォン「ツートップ」篇
- ^ “本木雅弘&川口春奈出演、伊右衛門「特茶」のCMで流れる曲は?”. CDJournal リサーチ. シーディージャーナル (2023年4月4日). 2024年1月18日閲覧。
- ^ 布袋が井上尚弥の入場曲を提供 世紀の一戦のOPを華やかに演出 産経ニュース 2019年11月6日
- ^ “布袋寅泰、やっくん訃報にコメント キル・ビル曲が入場テーマ”. ORICON NEWS. oricon ME. 2024年1月18日閲覧。
- ^ “デコトラ演奏の布袋寅泰「人間には無限の可能性がある」…さだまさしも絶賛「すばらしかった!」”. スポーツ報知. (2021年8月25日) 2021年8月27日閲覧。
- ^ “【パラ開会式】布袋寅泰ら“デコトラ”ロックバンド、充実感にじむオフショット公開 「勇気を貰えました!!!」の声”. ORICON NEWS. (2021年8月25日) 2021年8月27日閲覧。
外部リンク
[編集]- アナザーバトル - TOMOYASU HOTEI OFFICIAL WEBSITE