2009年の中華人民共和国
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2009年の中華人民共和国では、2009年(中華民国98年)の中華人民共和国に関する出来事について記述する。
概要
[編集]できごと
[編集]1月
[編集]- 1月27日-2月3日 - 温家宝首相、欧州5カ国を歴訪。スイス(27日)、ドイツ(28日)、ベルギー(29日)、スペイン(30日)、イギリス(31日)の順に訪問。スイスではダボス会議に出席し、ベルギーでは欧州連合本部を訪れた。フランスは、チベット問題をめぐる対立から、訪問先から除外された [1][2][3][4][5][6][7][8]。
- 1月28日 - 温家宝首相、ダボス会議で「中国の2009年の経済成長率は8%が目標」と演説 [3]。
2月
[編集]- 2月2日 - 温家宝首相に対する靴投げ事件。イギリスのケンブリッジ大学で講演中、突如靴が投げつけられたが、命中せず、特に怪我はなかった。2008年12月14日に発生したブッシュ米前大統領に対する靴投げ事件と比較する見方も報じられた [9][10]。
- 2月9日 - 北京中央部にある中国中央電視台(CCTV)の地上30階建高層ビルが火災により全焼(中央電視台電視文化センター火災)。原因は、ビルの近くで違法に打ち上げられた花火によるもの。消火にあたった消防隊員1人が死亡した。その後、重大責任事故罪の容疑で、公安当局は関係者12人を拘束した [11][12][13] 。
- 2月11日 - 習近平副主席、外遊先のメキシコで「外国人が中国の欠点をあげつらっている」と発言。人権問題や環境汚染などでの中国批判に反発したものと見られるが、「国家の指導者にふさわしくない失言」として批判が広がった [14][15]。
- 2月20日-22日 - クリントン米国務長官、日本などアジア3カ国を歴訪した後、北京を訪問。胡錦濤国家主席、温家宝首相らと会談し、経済問題や環境など地球規模の課題に協力して取り組むことに合意した。ただ、中国に人権問題の改善を求める際、米中協力の妨げになってはならないと発言したことについては、人権団体の批判を受けた [16][17][18][19]。
3月
[編集]4月
[編集]- 4月1日-2日 - 第2回20か国・地域首脳会合(G20首脳会合、金融サミット)、ロンドンで開催。2010年末までの総額5兆ドルの財政刺激策により、世界の成長率を4%押し上げ、大規模な雇用を創出するとする共同声明を採択[21][22][23]。タックス・ヘイヴン(租税回避地)の最新版リストの公表をめぐって、中国は、香港やマカオのリスト入りに強硬に反対。交渉は難航したが、結局、香港やマカオを公表リストから外すことで妥結した[24][25]。また、ドル基軸通貨体制に対しては、ロシアとともに異論を唱える場面が見られた [26][27]。
- 4月5日
- 4月13日 - 国際連合安全保障理事会、北朝鮮のミサイル発射実験を非難する議長声明を全会一致で採択。ミサイルの発射を安保理決議1718に違反すると非難し、再発射の停止を求めた[33][34]。日本とアメリカは新たな安保理決議を目指していたが、中国は、ロシアとともに反対にまわり、議長声明という形での決着となった[35][36][37]。北朝鮮は反発し、「六ヶ国協議には2度と参加しない」と表明 [38][39]。
5月
[編集]- 5月15日 - チャイナ・デーリー、重慶市内で中国初のセックステーマパーク「性公園 (ラブ・ランド)」が開園準備中と報道。この報道をきっかけに、Tバック姿の女性の下半身を象った巨大な回転広告塔などの園内の写真がインターネット上に出回り、「低俗すぎる」などとの批判が強まったため、市当局は即刻撤去を命じた。事業者側も謝罪し、撤去作業を開始した。性公園は、国慶節の10月1日の開園に向けて準備を進めていた矢先だった [40][41][42]。
6月
[編集]7月
[編集]- 7月5日 - ウイグル騒乱。中華人民共和国新疆ウイグル自治区ウルムチ市において、ウイグル族と漢民族の民族対立を背景に暴動が発生。多数の死傷者を出す[46][47]。
- 7月9日 - 雲南省楚雄イ族自治州姚安県でマグニチュード6.0の地震が発生。1人が死亡し、300人以上が負傷した[48]。
- 7月26日 - マカオ特別行政区行政長官選挙。前社会文化官の崔世安が、マカオ各界代表の全300票のうち282票を獲得、当選を果たした。立候補者は、崔世安ただ1人。崔世安は親中派として知られ、中央政府の影響力拡大により「一国二制度」が形骸化する懸念が指摘された [49][50]。
8月
[編集]9月
[編集]10月
[編集]11月
[編集]12月
[編集]- 12月20日 - (予定)崔世安、何厚鏵に代わりマカオ特別行政区行政長官に就任。任期は5年 [50]。
死去
[編集]- .
脚注
[編集]
- ^ 「中国首相、欧州歴訪に出発」 産経新聞2009年1月27日付. 2009年4月16日閲覧.
- ^ 駐インド中国大使館公式サイト “Wen Jiabao Arrives in Zurich, Switzerland for European Tour” 2009年1月27日発表. 英語. 2009年4月17日閲覧.
- ^ a b 「「2009年の成長率は8%」中国の温家宝首相、ダボス会議で演説」 産経新聞2009年1月29日付. 2009年4月17日閲覧.
- ^ 駐インド中国大使館公式サイト “Wen Jiabao Arrives in Berlin for Official Visit” 2009年1月29日発表. 英語. 2009年4月17日閲覧.
- ^ 駐インド中国大使館公式サイト “Wen Jiabao Arrives in Brussels for Official Visit to EU Headquarters” 2009年1月30日発表. 英語. 2009年4月17日閲覧.
- ^ 駐インド中国大使館公式サイト “Wen Jiabao Arrives in Spain for Official Visit” 2009年1月31日発表. 英語. 2009年4月17日閲覧.
- ^ 駐インド中国大使館公式サイト “Wen Jiabao Arrives at London for Official Visit to Britain” 2009年2月1日発表. 英語. 2009年4月17日閲覧.
- ^ 「中国の訪欧「仏外し」は意図的 温首相が認める」 産経新聞2009年2月3日付. 2009年4月16日閲覧.
- ^ 「中国首相に靴投げる 英大学で講演中、命中せず」 産経新聞2009年2月3日付. 2009年4月16日閲覧.
- ^ 「「卑劣な行為」強い表現で批判 温首相に靴、中国報道官」 産経新聞2009年2月3日付. 2009年4月16日閲覧.
- ^ 「爆竹で引火? 中国国営中央テレビの高層ビル全焼」 産経新聞2009年2月10日付. 2009年4月21日閲覧.
- ^ 「当局の制止を無視して花火数百発 中国中央テレビ側が違法認める」 産経新聞2009年2月10日付. 2009年4月22日閲覧.
- ^ 「中国国営TV火災で12人拘束 上層部の責任注視」 産経新聞2009年2月12日付. 2009年4月21日閲覧.
- ^ 「「中国あげつらうな」…中国の習近平副主席、メキシコ訪問で失言」 産経新聞2009年2月19日. 2009年4月16日閲覧.
- ^ 「中国副主席も深酒?失言で批判広がる」 日刊スポーツ2009年2月19日付. 2009年4月16日閲覧.
- ^ 「クリントン米国務長官が本日訪中 経済問題が重要議題」 人民網日本語版2009年2月20日付. 2009年4月13日閲覧.
- ^ 「クリントン長官発言に「ショック」 中国人権問題で国際団体」 産経新聞2009年2月21日付. 2009年4月13日閲覧.
- ^ 「「新時代の米中関係」印象付け クリントン長官、中国主席らと会談」 産経新聞2009年2月21日付. 2009年4月13日閲覧.
- ^ 「「ヒラリー色」は出したが… 米国務長官アジア歴訪終える」 産経新聞2009年2月22日付. 2009年4月13日閲覧.
- ^ 「中国国防相が空母建造を初表明」 産経新聞2009年3月20日付. 2009年4月21日閲覧.
- ^ 「危機克服へ政策総動員 G20、オバマ米大統領ら首脳集結」 産経新聞2009年4月2日付. 2009年4月27日閲覧.
- ^ 「WRAPUP1:G20が危機脱却に向けた協調を確認、財政総額5兆ドルで世界成長4%押し上げ」 ロイター2009年4月3日付. 2009年4月3日閲覧.
- ^ 「G20閉幕 2010年末までに実質経済成長率2%を達成」 産経新聞2009年4月3日付. 2009年4月27日閲覧.
- ^ 「タックスヘイブンのブラックリスト、OECDが公表へ」 産経新聞2009年4月3日付. 2009年5月8日閲覧.
- ^ 「OECD、租税回避地の最新ブラックリスト公表 マカオ、香港含まれず」 産経新聞2009年4月3日付. 2009年5月8日閲覧.
- ^ 「国際経済論議がG20時代へ 政治問題の波及懸念」 産経新聞2009年4月3日付. 2009年4月27日閲覧.
- ^ 「G20 中露がドル基軸に挑戦状 新基軸通貨へ綱引き」 産経新聞2009年4月3日付. 2009年4月27日閲覧.
- ^ 「【北ミサイル発射】日本政府、「飛翔体」発射を確認」 産経新聞2009年4月5日付. 2009年4月25日閲覧.
- ^ 「【北ミサイル】発射は「ミサイル」と断定 官房長官」 産経新聞2009年4月10日付. 2009年4月25日閲覧.
- ^ 「【北ミサイル発射】緊急安保理 日米と中国に大きな隔たり」 産経新聞2009年4月6日付. 2009年4月25日閲覧.
- ^ 「【北ミサイル発射】新国連決議へ 外相自ら多数派工作」 産経新聞2009年4月6日付. 2009年4月25日閲覧.
- ^ 「「召し使いの国」に抗議 香港でフィリピン人デモ」 産経新聞2009年4月5日付. 2009年5月1日閲覧.
- ^ 「安保理が北朝鮮非難の議長声明を全会一致で採択」 産経新聞2009年4月14日付. 2009年4月23日閲覧.
- ^ 「安保理議長声明の要旨」 産経新聞2009年4月14日付. 2009年4月23日閲覧.
- ^ 「【北ミサイル発射】国連安保理 協議本格化 隔たり埋まらず」 産経新聞2009年4月7日付. 2009年4月24日閲覧.
- ^ 「【北ミサイル】決議目指す方針で一致」 産経新聞2009年4月10日付. 2009年4月24日閲覧.
- ^ 「米国、議長声明へ転換 原案を提示」 産経新聞2009年4月10日付. 2009年4月24日閲覧.
- ^ 「【安保理議長声明】北、6カ国協議に「2度と絶対に参加しない」」 産経新聞2009年4月14日付. 2009年4月24日閲覧.
- ^ 「【安保理議長声明】北朝鮮外務省の声明(全文)」 産経新聞2009年4月14日付. 2009年4月24日閲覧.
- ^ 「重慶に異例の「セックス」テーマパーク 10月オープンへ、中国紙報道」 産経新聞2009年5月15日付. 2009年6月17日閲覧.
- ^ 河崎真澄 「やっぱりNG! 中国「セックス」テーマパーク、即刻撤去命令」 産経新聞2009年5月18日付. 2009年6月17日閲覧.
- ^ 「中国初の「性のテーマパーク」、地元当局が撤去命令」 AFPBB News2009年5月18日付. 2009年6月18日閲覧.
- ^ 「中国 地震でないのに、建設中マンション倒壊」 産経新聞2009年6月27日付. 2009年7月15日閲覧.
- ^ 「上海で13階建てマンションが倒壊 1人死亡、返金要求相次ぐ」 産経新聞2009年6月29日付. 2009年7月15日閲覧.
- ^ 「上海で13階建マンション倒壊 地盤の圧力不均衡が原因」 産経新聞2009年7月3日付. 2009年7月15日閲覧.
- ^ 野口東秀 「【ウイグル暴動】ウイグル族が漢族襲撃、140人死亡」 産経新聞 2009年7月6日付.2009年7月8日閲覧.
- ^ 「【ウイグル暴動】暴動の死者156人に 中国、700人以上拘束」 産経新聞 2009年7月7日付.2009年7月8日閲覧.
- ^ 雲南省姚安でM6.0の地震が発生 人民網日本語版2009年7月10日付. 2009年8月16日閲覧.
- ^ 矢板明夫 「マカオ、あす行政長官選挙 返還10年、形骸化する1国2制度」 産経新聞2009年7月24日付. 2009年7月29日閲覧.
- ^ a b 矢板明夫 「マカオ行政長官 親中派の崔世安氏が当選」 産経新聞2009年7月26日付. 2009年7月29日閲覧.