2000-2001シーズンのNBA
2000-2001シーズンのNBA | ||
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ロサンゼルス・レイカーズ | ||
期間 | 2000年10月31日-2001年6月15日 | |
TV 放送 | NBC, TBS | |
観客動員数 | 19,956,002人 | |
サラリーキャップ | 3550万ドル | |
平均サラリー | 420万ドル | |
ドラフト | ||
レギュラーシーズン | ||
トップシード | サンアントニオ・スパーズ | |
MVP | アレン・アイバーソン | |
スタッツリーダー | ||
得点 | アレン・アイバーソン | |
チーム平均得点 | 94.8得点 | |
プレーオフ | ||
イースタン 優勝 | フィラデルフィア・76ers | |
ミルウォーキー・バックス | ||
ファイナル | ||
チャンピオン | ロサンゼルス・レイカーズ | |
ファイナルMVP | シャキール・オニール | |
<1999-2000 |
2000-2001シーズンのNBAは、NBAの55回目のシーズンである。2000年10月31日から始まり、2001年6月15日に全日程が終了した。
シーズン前
[編集]ドラフト
[編集]ケニオン・マーティンがニュージャージー・ネッツ(現ブルックリン・ネッツ)から全体1位指名を受けた。
ケニオン・マーティン(1位)、ジャマール・マグロア(19位)、マイケル・レッド(43位)ら3人のオールスターを輩出した他、ストロマイル・スウィフト(2位)、ダリアス・マイルズ(3位)、マーカス・ファイザー(4位)、マイク・ミラー(5位)、ダーマー・ジョンソン(6位)、クリス・ミーム(7位)、ジャマール・クロフォード(8位)、ジョエル・プリジビラ(9位)、キーオン・ドゥーリング(10位)、イータン・トーマス(12位)、ヒド・ターコルー(16位)、デズモンド・メイソン(17位)、クエンティン・リチャードソン(18位)、スピーディー・クラクストン(20位)、モリス・ピーターソン(21位)、デショーン・スティーブンソン(23位)、ジェイク・サカリディス(25位)、プリモス・ブレゼッチ(27位)、マーク・マドセン(29位)、マルコ・ヤリッチ(30位)、ジェイク・ヴォスクール(33位)、エディー・ハウス(37位)、エドアルド・ナヘラ(38位)、ブライアン・カーディナル(44位)、ジェイソン・ハート(49位)などの選手がNBA入りを果たした。また、この年のドラフトはリーグ史の中でも有数の不作の年と言われている。
ドラフト外選にはマリック・アレン、イーメイ・ウドカなどの選手がいる。
詳細は2000年のNBAドラフトを参照
主な移籍
[編集]チーム | 獲得(移籍元) | 放出(移籍先) |
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マイアミ・ヒート | アンソニー・メイスン (CHH)
エディー・ジョーンズ (CHH) |
ジャマール・マッシュバーン (CHH)
P・J・ブラウン (CHH) |
ニューオーリンズ・ホーネッツ | ジャマール・マッシュバーン (CHH)
P・J・ブラウン (CHH) |
アンソニー・メイスン (MIA)
エディー・ジョーンズ (MIA) |
シカゴ・ブルズ | ロン・マーサー (ORL)
ブラッド・ミラー (CHH) ジャマール・クロフォード (CLE・新人) |
ジョン・スタークス (UTA)
クリス・ミーム (CLE・新人) |
クリーブランド・キャバリアーズ | クラレンス・ウェザースプーン (MIA)
クリス・ミーム (CHI・新人) |
ジャマール・クロフォード (CLE・新人) |
オーランド・マジック | グラント・ヒル (DET) | チャッキー・アトキンス (DET)
ベン・ウォーレス (DET) |
デトロイト・ピストンズ | チャッキー・アトキンス (ORL)
ベン・ウォーレス (ORL) |
チャッキー・アトキンス (ORL)
ベン・ウォーレス (ORL) |
インディアナ・ペイサーズ | ジャーメイン・オニール (POR) | デイル・デイビス (POR)
マーク・ジャクソン (TOR) リック・スミッツ (引退) |
ニューヨーク・ニックス | グレン・ライス (LAL) | パトリック・ユーイング (SEA) |
ヒューストン・ロケッツ | チャールズ・バークレー (引退) | |
ユタ・ジャズ | ジョン・スタークス (CHI) | ジェフ・ホーナセック (引退) |
ゴールデンステート・ウォリアーズ | ダニー・フォートソン (BOS) | テリー・カミングス (引退) |
ロサンゼルス・レイカーズ | ホーレス・グラント (SEA) | グレン・ライス (NYN) |
サクラメント・キングス | ボビー・ジャクソン (MIN) | コーリス・ウィリアムソン (TOR) |
- オーランド・マジックがトレードでグラント・ヒルとトレーシー・マグレディを獲得。
- パトリック・ユーイングがニューヨーク・ニックス所属16年目にしてシアトル・スーパーソニックスにトレードされる。
- 前季イースタンの覇者インディアナ・ペイサーズはマーク・ジャクソン、デイル・デイビスといった主力選手を放出し、チームの若返りを図った。
- マイアミ・ヒートのアロンゾ・モーニングは腎臓の疾患でシーズン前から全休が決定。そのヒートはシャーロット・ホーネッツとのトレードでエディー・ジョーンズ、アンソニー・メイスンらを獲得し、代わりにジャマール・マッシュバーン、P・J・ブラウンらを放出した。
レギュラーシーズン
[編集]オールスター
[編集]- 開催日:2月11日
- 開催地:ワシントンD.C.
- オールスターゲーム イースト 111-110 ウエスト MVP:アレン・アイバーソン (フィラデルフィア・76ers)
- ルーキーチャレンジ ソフォモア 121-113 ルーキー MVP:ウォーリー・ザービアック (ミネソタ・ティンバーウルブズ)
- ダンクコンテスト優勝:デズモンド・メイソン (シアトル・スーパーソニックス)
- スリーポイントコンテスト優勝:レイ・アレン (ミルウォーキー・バックス)
シーズン中の移籍
[編集]- アトランタ・ホークスとフィラデルフィア・76ersの間でトレードが成立し、ホークスはテオ・ラトリフ、トニー・クーコッチ、ナジー・モハメドを、76ersはディケンベ・ムトンボをそれぞれ獲得した。
- トロント・ラプターズとニューヨーク・ニックスの間でトレードが成立し、ラプターズはクリス・チャイルズを、ニックスはマーク・ジャクソンとマグシー・ボーグスをそれぞれ獲得した。
その他
[編集]イースタン・カンファレンス
[編集]アトランティック・ディビジョン
[編集]順位 | チーム | 勝敗 | 得点王(avg) | リバウンド王(avg) | アシスト王(avg) | ヘッドコーチ |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | フィラデルフィア・76ers | 56-26 | A.アイバーソン(31.1) | D.ムトンボ(13.5) | E.スノウ(7.4) | L.ブラウン |
2 | マイアミ・ヒート | 50-32 | E.ジョーンズ(17.4) | A.メイスン(9.6) | T.ハーダウェイ(6.3) | P.ライリー |
3 | ニューヨーク・ニックス | 48-34 | A.ヒューストン(18.7) | M.キャンビー(11.5) | M.ジャクソン(8.0) | J.ヴァンガンディ |
4 | オーランド・マジック | 43-39 | T.マグレディ(26.8) | B.アウトロー(7.7) | D.アームストロング(7.0) | D.リバース |
5 | ボストン・セルティックス | 36-46 | P.ピアース(25.3) | A.ウォーカー(8.9) | A.ウォーカー(5.5) | P.ピティーノ |
6 | ニュージャージー・ネッツ | 26-56 | S.マーブリー(23.9) | K.マーティン(7.4) | S.マーブリー(7.6) | B.スコット* |
7 | ワシントン・ウィザーズ | 19-63 | R.ハミルトン(18.1) | J.ホワイト(7.7) | C.ホイットニー(4.2) | L.ハミルトン*† |
※(*=新任のヘッドコーチ †=シーズン終了後解任されたヘッドコーチ)
- 76ersはアレン・アイバーソンや途中加入したディケンベ・ムトンボらの活躍で11年ぶりに地区優勝を遂げた。
- オフに選手の大幅な入れ替えを行ったヒートとマジックは、シーズン前半に連敗を繰り返したが後半には持ち直し、それぞれ前季とほぼ同水準の勝率を収め、マジックは1シーズンぶりにプレーオフに復帰した。
セントラル・デビジョン
[編集]順位 | チーム | 勝敗 | 得点王(avg) | リバウンド王(avg) | アシスト王(avg) | ヘッドコーチ |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | ミルウォーキー・バックス | 52-30 | R.アレン(22.0) | A.ジョンソン(7.5) | S.キャセール(7.6) | J.カール |
2 | トロント・ラプターズ | 47-35 | V.カーター(27.6) | A.デイビス(10.1) | A.ウィリアムス(5.0) | L.ウィルケンズ* |
3 | シャーロット・ホーネッツ | 46-36 | E.ジョーンズ(20.1) | D.コールマン(8.5) | D.ウェズリー(5.6) | P.サイラス |
4 | インディアナ・ペイサーズ | 42-40 | J.ローズ(20.5) | J.オニール(9.8) | T.ベスト(6.1) | I.トーマス |
5 | デトロイト・ピストンズ | 32-50 | J.スタックハウス(29.8) | B.ウォーレス(13.2) | J.スタックハウス(5.1) | J.アーバイン† |
6 | クリーブランド・キャバリアーズ | 25-57 | J.テリー(19.7) | R.ライト(7.5) | B.ナイト(5.9) | R.ウィットマン† |
7 | アトランタ・ホークス | 33-49 | SA.ラヒーム(21.7) | SA.ラヒーム(9.0) | J.テリー(5.7) | R.クルーガー* |
8 | シカゴ・ブルズ | 15-67 | E.ブランド(20.1) | E.ブランド(10.1) | B.ドリュー(3.9) | T.フロイド |
- バックスはレイ・アレン、グレン・ロビンソン、サム・キャセールらのビッグスリーの活躍で15年ぶりに地区優勝を飾った。
- チームの主力選手だったマーク・ジャクソン、デイル・デイビスを同時に放出したペイサーズは、シーズン序盤から負け越した状態が続いたが、シーズン終盤に8連勝を記録して辛うじてプレーオフに進出した。
- グラント・ヒルを放出したピストンズは大幅に勝率を落とし、3シーズン連続のプレーオフ進出も逃した。
- 平均得点が3シーズン連続でリーグワースト1位に沈んだブルズは、勝率でもリーグ最下位に沈んだ。
ウエスタン・カンファレンス
[編集]ミッドウエスト・デビジョン
[編集]順位 | チーム | 勝敗 | 得点王(avg) | リバウンド王(avg) | アシスト王(avg) | ヘッドコーチ |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | サンアントニオ・スパーズ | 58-24 | T.ダンカン(22.2) | T.ダンカン(12.2) | A.ジョンソン(4.3) | G.ポポヴィッチ |
2 | ダラス・マーベリックス | 53-29 | D.ノビツキー(21.8) | D.ノビツキー(9.2) | S.ナッシュ(7.3) | D.ネルソン |
3 | ユタ・ジャズ | 53-29 | K.マローン(23.2) | K.マローン(8.3) | J.ストックトン(8.7) | J.スローン |
4 | ミネソタ・ティンバーウルブズ | 47-35 | K.ガーネット(22.0) | K.ガーネット(11.4) | T.ブランドン(7.5) | F.サンダース |
5 | ヒューストン・ロケッツ | 45-37 | S.フランシス(19.9) | K.トーマス(7.4) | S.フランシス(6.5) | L.トムジャノビッチ |
6 | デンバー・ナゲッツ | 40-42 | A.マクダイス(20.8) | A.マクダイス(12.1) | N.V.エクセル (8.5) | D.イッセル→Jバズデリック |
7 | バンクーバー・グリズリーズ | 23-59 | S.A.ラヒーム(20.5) | S.A.ラヒーム(9.1) | M.ビビー(8.4) | S.ロウ* |
- スパーズはリーグ首位の勝率を収めた。そのスパーズと同じテキサス州に本拠地を置くマーベリックスは、ダーク・ノヴィツキーとスティーブ・ナッシュが急成長を見せ、大幅に勝ち星を増やして11シーズンぶりにプレーオフに進出した。大黒柱のマイケル・フィンリーを加えた彼らはビッグスリーと呼ばれるようになった。
- 前季7シーズンぶりにプレーオフ進出を逃したロケッツは、勝率を5割以上に復帰させるもプレーオフには後一歩届かなかった。
- ナゲッツはここ6シーズンでは最も良い成績を残し、来季に望みを繋いだ。
パシフィック・デビジョン
[編集]順位 | チーム | 勝敗 | 得点王(avg) | リバウンド王(avg) | アシスト王(avg) | ヘッドコーチ |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | ロサンゼルス・レイカーズ | 56-26 | S.オニール(28.7) | S.オニール(12.7) | K.ブライアント(5.0) | Pジャクソン |
2 | サクラメント・キングス | 55-27 | C.ウェバー(27.1) | C.ウェバー(11.1) | ジェイソン・ウィリアムス(5.4) | R.アデルマン |
3 | フェニックス・サンズ | 51-31 | S.マリオン(17.3) | S.マリオン(10.7) | J.キッド(9.8) | S.スカイルズ |
4 | ポートランド・トレイルブレイザーズ | 50-32 | R.ウォーレス(19.2) | R.ウォーレス(7.8) | D.スタウダマイアー(5.7) | M.ダンリービー† |
5 | シアトル・スーパーソニックス | 44-38 | G.ペイトン(23.1) | P.ユーイング(7.4) | G.ペイトン(8.1) | P.ウェストファル |
6 | ロサンゼルス・クリッパーズ | 31-51 | L.オドム(17.2) | L.オドム(7.8) | J.マッキニス(5.5) | A.ジェントリー* |
7 | ゴールデンステート・ウォリアーズ | 17-65 | A.ジェイミソン(24.9) | A.ジェイミソン(8.7) | M.ブレイロック(6.7) | D.コーウェンス* |
- 連覇を目指すレイカーズはコービー・ブライアントやシャキール・オニールの欠場が影響して、67勝した前季より大幅に勝率を落とすが、それでもデビジョン首位は維持した。
- パシフィック・デビジョン2強の一角であったトレイルブレイザーズに代わって、キングスが台頭を見せる。
- スーパーソニックスはシーズン終盤に追い上げを見せるが、ロケッツ同様に勝率5割以上の成績を残しながらもプレーオフ進出はならなかった。
- 平均失点で2シーズン連続リーグワースト1位となったウォリアーズは、シーズン中に11連敗以上を2度記録し、カンファレンス最下位となった。
スタッツ
[編集]チームスタッツ
[編集]# | 平均得点トップ3 | 平均得点ワースト3 | 平均失点トップ3 | 平均失点ワースト3 | ||||
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チーム | avg | チーム | avg | チーム | avg | チーム | avg | |
1 | サクラメント・キングス | 101.7 | シカゴ・ブルズ | 87.6 | ニューヨーク・ニックス | 86.1 | ゴールデンステート・ウォリアーズ | 101.5 |
2 | ミルウォーキー・バックス | 100.7 | ニューヨーク・ニックス | 88.7 | マイアミ・ヒート | 88.6 | ワシントン・ウィザーズ | 99.9 |
3 | ロサンゼルス・レイカーズ | 100.6 | マイアミ・ヒート | 88.9 | サンアントニオ・スパーズ | 88.4 | デンバー・ナゲッツ | 99.0 |
スタッツリーダー
[編集]# | 得点 | リバウンド | アシスト | スティール | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
選手名 | avg | 選手名 | avg | 選手名 | avg | 選手名 | avg | |
1 | アレン・アイバーソン PHI | 31.1 | ディケンベ・ムトンボ PHI | 13.5 | ジェイソン・キッド NJN | 9.8 | アレン・アイバーソン PHI | 2.5 |
2 | ジェリー・スタックハウス DET | 29.8 | ベン・ウォーレス DET | 13.2 | ジョン・ストックトン UTA | 8.7 | ムーキー・ブレイロック GSW | 2.4 |
3 | シャキール・オニール LAL | 28.7 | シャキール・オニール LAL | 12.7 | ニック・バン・エクセル DEN | 8.5 | ダグ・クリスティ SAC | 2.3 |
※ディケンベ・ムトンボは2年連続2度目のリバウンド王。ジェイソン・キッドは3年連続3度目のアシスト王。
# | ブロックショット | FG成功率 | 3P成功率 | FT成功率 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
選手名 | avg | 選手名 | % | 選手名 | % | 選手名 | % | |
1 | テオ・ラトリフ PHI | 3.7 | シャキール・オニール LAL | 57.2 | ブレント・バリー SEA | 47.6 | レジー・ミラー IND | 91.1 |
2 | ジャーメイン・オニール IND | 2.8 | ボンジ・ウェルズ POR | 53.3 | ジョン・ストックトン UTA | 46.2 | リチャード・ハミルトン SEA | 89.0 |
3 | ショーン・ブラッドリー DAL | 2.8 | マーカス・キャンビー NYN | 52.4 | シャモンド・ウィリアムス SEA | 45.9 | ダレル・アームストロング DAL | 88.8 |
個人タイトル
[編集]- 最優秀選手:アレン・アイバーソン (フィラデルフィア・76ers)
- ルーキー・オブ・ザ・イヤー:マイク・ミラー (オーランド・マジック)
- 最優秀守備選手賞:ディケンベ・ムトンボ (フィラデルフィア・76ers)
- シックスマン賞:アーロン・マッキー (フィラデルフィア・76ers)
- MIP:トレーシー・マグレディ (オーランド・マジック)
- 最優秀コーチ賞:ラリー・ブラウン (フィラデルフィア・76ers)
- エグゼクティブ・オブ・ザ・イヤー:ジェフ・ピートリー (サクラメント・キングス)
※76ersが主要部門4冠を達成し、またイースタンのチームが主要6部門を独占した。
- オールNBAチーム
ファーストチーム | セカンドチーム | サードチーム | |
---|---|---|---|
F | ティム・ダンカン SAS | ケビン・ガーネット MIN | カール・マローン UTA |
F | クリス・ウェバー SAC | ヴィンス・カーター TOR | ダーク・ノヴィツキー DAL |
C | シャキール・オニール LAL | ディケンベ・ムトンボ PHI | デビッド・ロビンソン SAS |
G | アレン・アイバーソン PHI | コービー・ブライアント LAL | ゲイリー・ペイトン SEA |
G | ジェイソン・キッド NJN | トレーシー・マグレディ ORL | レイ・アレン MIL |
※クリス・ウェバーは初の1stチーム入り。トレーシー・マグレディ、ダーク・ノヴィツキー、レイ・アレンは初のオールNBAチーム入り。
- オールディフェンシブチーム
ファーストチーム | セカンドチーム | |
---|---|---|
F | ティム・ダンカン SAS | ブルース・ボウエン SAS |
F | ケビン・ガーネット MIN | P・J・ブラウン CHH |
C | ディケンベ・ムトンボ PHI | シャキール・オニール LAL |
G | ジェイソン・キッド NJN | コービー・ブライアント LAL |
G | ゲイリー・ペイトン MIL | ダグ・クリスティ SAC |
※ダグ・クリスティ、ブルース・ボウエンは初のディフェンスチーム入り。
- オールルーキーチーム
ファーストチーム | セカンドチーム |
---|---|
マイク・ミラー ORL | ヘド・ターコルー SAC |
ケニオン・マーティン NJN | デズモンド・メイソン SEA |
マーク・ジャクソン GSW | コートニー・アレクサンダー WAS |
ミカエル・ピートラス TOR | マーカス・ファイザー CHI |
ダリウス・マイルズ LAC | クリス・ミーム CLE |
イースタン・カンファレンス
[編集]ファーストラウンド | カンファレンスセミファイナル | カンファレンスファイナル | ||||||||||||
1 | フィラデルフィア・76ers | 3 | ||||||||||||
8 | インディアナ・ペイサーズ | 1 | ||||||||||||
1 | 76ers | 4 | ||||||||||||
5 | ラプターズ | 3 | ||||||||||||
5 | トロント・ラプターズ | 3 | ||||||||||||
4 | ニューヨーク・ニックス | 2 | ||||||||||||
1 | 76ers | 4 | ||||||||||||
2 | バックス | 3 | ||||||||||||
3 | マイアミ・ヒート | 0 | ||||||||||||
6 | シャーロット・ホーネッツ | 3 | ||||||||||||
6 | ホーネッツ | 3 | ||||||||||||
2 | バックス | 4 | ||||||||||||
7 | オーランド・マジック | 1 | ||||||||||||
2 | ミルウォーキー・バックス | 3 |
- 第1シード対第8シードのシリーズだった76ers対ペイサーズ第1戦では、残り1.9秒、ペイサーズが1点ビハインドの中、レジー・ミラーが逆転の3Pシュートを決めた。ペイサーズが先に1勝をあげたがその後76ersが3連勝し、プレーオフでは2年連続で敗れているペイサーズにリベンジを果たした。
- ヒート対ホーネッツのシリーズは、シーズン前に大型トレードを行った相手同士の戦いだった。ホーネッツは不遇のヒート時代を過ごしたジャマール・マッシュバーンが中心となり、上位シードのヒート相手にホーネッツはチーム史上初めて3戦全勝スウィープで大番狂わせを果たした。
- ラプターズはプレーオフ初勝利を飾ると共に、ニックスを降して初のカンファレンス準決勝に駒を進めた。
- カンファレンス準決勝、76ers対ラプターズはアレン・アイバーソン対ヴィンス・カーターの当時を代表するエース同士の対決となった。第1戦は、またしても第1シードであり、ホームコートアドバンテージを持つ76ersが落としてしまったが、第2戦では76ersのエース、アイバーソンが56得点と爆発し勝敗をタイに戻すと、ラプターズのホームに移った第3戦ではラプターズのエース、カーターが50得点を記録し、再び2勝1敗とリードを奪った。第4戦は76ersが勝利、続く第5戦はアイバーソンが52得点を記録して2連勝を飾り、シリーズに王手を掛けた。後がなくなったラプターズは第4戦、第5戦と精彩を欠いたカーターが36得点と奮起し、3勝3敗のタイに戻してシリーズの行方を第7戦に委ねた。第7戦は接戦の末に88-87で76ersがものにし、激戦となったシリーズを制してカンファレンス決勝に駒を進めた。ラプターズは、この試合の直前に大学の卒業式に出席していたカーターの行動が批判された。
- バックスは1989年以来のカンファレンス準決勝に駒を進め、準決勝では波に乗るホーネッツと対決。第2戦では第4Qにホーネッツのメンバーがコートに4人しかおらず、テクニカルファウルを貰うという珍事が発生している。シリーズは下位シードのホーネッツが2連敗のあと3連勝し、再び大番狂わせを演じるかに思われたが、バックスがその後2連勝して1984年以来となるカンファレンス決勝に進出した。
- カンファレンス決勝では76ersのアレン・アイバーソンのレギュラーシーズンから引きずる故障が悪化するアクシデントが発生。第3戦ではついに戦列から退いた。シリーズはバックスが2勝1敗とリードするが、第4戦にはアイバーソンが満身創痍ならも復帰し、76ersは2連勝を飾る。後がなくなったバックスは第6戦でレイ・アレンが41得点の活躍で勝利し、両チームにとって2シリーズ連続となる第7戦に突入した。最後は76ersの手負いのエース、アレン・アイバーソンが44得点を記録し、76ersに軍配があがった。76ersは1983年に優勝して以来のファイナル進出を決めた。
ウエスタン・カンファレンス
[編集]ファーストラウンド | カンファレンスセミファイナル | カンファレンスファイナル | ||||||||||||
1 | サンアントニオ・スパーズ | 3 | ||||||||||||
8 | ミネソタ・ティンバーウルブズ | 1 | ||||||||||||
1 | スパーズ | 4 | ||||||||||||
5 | マーベリックス | 1 | ||||||||||||
5 | ダラス・マーベリックス | 3 | ||||||||||||
4 | ユタ・ジャズ | 2 | ||||||||||||
1 | スパーズ | 0 | ||||||||||||
2 | レイカーズ | 4 | ||||||||||||
3 | サクラメント・キングス | 3 | ||||||||||||
6 | フェニックス・サンズ | 1 | ||||||||||||
3 | キングス | 0 | ||||||||||||
2 | レイカーズ | 4 | ||||||||||||
7 | ポートランド・トレイルブレイザーズ | 0 | ||||||||||||
2 | ロサンゼルス・レイカーズ | 3 |
- レイカーズが圧倒的な強さを誇示し、全シリーズをスイープして11戦全勝でファイナルに進出する。プレーオフ前は、いずれもレイカーズの強力なライバルのキングスとトレイルブレイザーズの前に、レイカーズは苦戦するだろうと予想されていたが、前季チャンピオンチームはライバルたちを全く寄せ付けず、ホームコートアドバンテージを持ち、そのシリーズは『事実上のファイナル』と言われたスパーズでさえ、レイカーズにはまるで歯が立たなかった。プレーオフを11戦全勝で勝ち上がったのはリーグ史上2チーム目であり、最初のチームも1988-89シーズンの"ショータイム"時代のレイカーズだった。
ファイナルは1983年以来の王座返り咲きを狙うフィラデルフィア・76ersと、二連覇を目指すロサンゼルス・レイカーズの対決となった。76ersが最後にファイナルに進出した1983年の相手もレイカーズで、4戦全勝で優勝した。1983年当時、76ersのセンター、モーゼス・マローンはプレーオフに臨むにあたり、プレーオフ12戦全勝による優勝(当時の第1・2シードはカンファレンス準決勝から参戦)を約束する「Fo・Fo・Fo」という有名な言葉を残している。実際はカンファレンス決勝で1敗を喫したため、「Fo・Fi・Fo」だったが、このシーズンはレイカーズがここまで12戦全勝で来ているため、レイカーズがマローンの残した言葉を実現するのではないかと予想された。
両チームともレギュラーシーズンの勝率が同じ56勝26敗である。この場合ホームコートアドバンテージはレギュラーシーズンの両チーム同士の対戦成績で決まるが、これも1勝1敗だった。次の手順である相手カンファレンスのチームに対する勝率でようやく決し、レイカーズがホームコートアドバンテージを得た。
第1戦
[編集]76ers 107, レイカーズ (OT) 101 | ||
Pts: アイバーソン 48 Rebs: ディケンベ・ムトンボ 16 Asts: アーロン・マッキー 9 Steals:アイバーソン 5 |
Pts: オニール 44 Rebs: オニール 20 Asts: ブライアント他2名 5 TOs:ブライアント 6 | |
76ers1-0レイカーズ |
西の並み居る強豪を圧倒してきたレイカーズが、対照的に苦労して勝ち上がってきた76ersの前にまさかの敗戦を喫し、早くも「Fo・Fo・Fo」の夢は断たれた。
試合は前半だけで30得点を記録したアレン・アイバーソンの活躍で76ersが6点リードで試合を折り返し、後半に入っても76ersの優勢が続いたが、ディケンベ・ムトンボのファウルトラブルを切っかけにシャキール・オニールが連続8得点をあげるなどレイカーズが反撃に討って出、2点差まで追い上げて第4Qを迎えた。第4Qに入ると再び76ersがリードを広げるが、ここまで76ersを牽引してきたアイバーソンに対し、レイカーズの控えPGのタイロン・ルーが見事なディフェンスを見せて得点を封じた。これを機にレイカーズが再び反撃を開始し、残り時間2分を切ってオニールのダンクで94-92とレイカーズがついに逆転するが、すぐにエリック・スノウに返され94-94の同点でオーバータイムに突入した。オーバータイムではレイカーズがオニールとコービー・ブライアントの得点で先制するが、76ersはラジャ・ベルのレイアップ、アイバーソンの3Pシュートで逆転すると、スノウが駄目押しのランニングショットを決め、107対101で76ersが敵地での貴重な1勝をあげた。
レイカーズはオニールが44得点20リバウンドと驚異的な数字を残すが、ハック・ア・シャックを仕掛けられ、フリースローは10/22に終わった。これでレイカーズはレギュラーシーズンから続く19連勝にストップが掛かった。プレーオフを全勝で勝ち上がった1989年当時のレイカーズは、ファイナル第1戦でデトロイト・ピストンズに敗れると、そのまま3連敗を喫して優勝を逃している。
第2戦
[編集]76ers 89, レイカーズ 98 | ||
Pts: アイバーソン 23 Rebs: ディケンベ・ムトンボ 13 Asts: アーロン・マッキー 6 |
Pts: ブライアント 31 Rebs: オニール 20 Asts: オニール 9 Blocksオニール 8 | |
レイカーズ 1-1 76ers |
レイカーズは第1戦で不調だったコービー・ブライアントがチームを牽引するのに対し、76ersのアレン・アイバーソンはレイカーズの厳しいディフェンスの前にシュートが決まらず、この日はFG10/29に終わった。試合はレイカーズペースで進んだが、第4Qには76ersが猛反撃を見せ、残り2分20秒にはエリック・スノウのレイアップで86-89の3点差まで追い上げた。しかしデレック・フィッシャーの3Pシュートで点差を広げられるとここで力尽き、レイカーズが9点差をつけて勝利し、シリーズを1勝1敗のタイに戻した。
レイカーズはブライアントがチームハイの31得点。またシャキール・オニールは29得点20リバウンド9アシスト8ブロックと、クアドルプル・ダブルに迫る成績を残した。一方の76ersは第1戦で大活躍したアイバーソンが厳しいディフェンスの前に沈黙し、フィールドゴールは10/29に終わった。特に76ersが猛反撃を見せた時間帯に10本のシュートを立て続けにミスしたことが敗因に繋がった。
第3戦
[編集]レイカーズ 106, 76ers 103 | ||
Pts: ブライアント 32 Rebs: オニール 12 Asts: オニール 他3名 3 Blocks:オニール 4 |
Pts: アイバーソン 32 Rebs: アイバーソン; ムトンボ 12 Asts: マッキー 8 | |
レイカーズ2-1 76ers |
故郷フィラデルフィアの市民から盛大なブーイングで迎えられたコービー・ブライアントが、チームハイの32得点をあげて76ersを降す。
試合は55-45のレイカーズリードで後半を迎えたが、シャキール・オニールがファウルトラブルに陥り、第4Q残り2分20秒でついにファウルアウトとなった。その間76ersはアレン・アイバーソンを中心に反撃を試み、オニールがファウルアウトになった時には2点差にまで追い上げていた。最大のチャンスを得た76ersは残り1分2秒にはついに1点差にまで詰め寄るも、レイカーズの"ビッグショット・ロブ"ことロバート・オーリーが勝利を決定付ける3Pシュートを決めて、レイカーズが重要な第3戦をものにした。レイカーズはオニールのファウルトアウト、ブライアントの後半に入っての失調などトラブルに見舞われたが、ロバート・オーリーが第4Qだけで12得点を記録し、その穴を埋めた。
第4戦
[編集]レイカーズ 100, 76ers 86 | ||
Pts: オニール 34 Rebs: オニール 14 Asts: ブライアント 9 |
Pts: アイバーソン 35 Rebs: ムトンボ 9 Asts: アイバーソン; マッキー 4 | |
レイカーズ3-1 76ers |
レイカーズが序盤に得たリードを最後まで守りきり、このシリーズ初の二桁点差となる14点差をつけて快勝した。レイカーズはシャキール・オニールが34得点14リバウンドを記録したほか、コービー・ブライアントも19得点10リバウンド9アシストと準トリプル・ダブルと言える成績を残した。76ersはレイカーズの厳しいディフェンスの前に苦しみ、アレン・アイバーソンは35得点をあげたもののフィールドゴール12/30に終わった。
第5戦
[編集]レイカーズ 100, 76ers 86 | ||
Pts: オニール 29 Rebs: オニール 13 Asts: ブライアント 6 3Pシュート:フィッシャー 6/8 |
Pts: アイバーソン 37 Rebs: ヒル 13 Asts: スノウ 12 | |
レイカーズ4-1 76ers |
後がなくなった76ersはロスターを変更し、アーロン・マッキーにかえてエリック・スノウを先発に据えた。この変更が功を奏したか76ersは序盤を好スタートで切ったが、すぐにレイカーズの反撃にあい、3Pシュートの集中打を浴びてあっさりと逆転された。後半はレイカーズのリードは広がるばかりで、この日成功率70.6%と絶好調だった3Pシュートが次々と76ersのゴールを襲った。第4Qに入るとこの日最大の19点差にまで広がるが、ここから76ersの猛反撃が始まり残り1分14秒には7点差にまで詰め寄ったが、一度ついた大差を覆すには至らず、レイカーズが108-96で勝利し、ファイナル連覇を決めた。レイカーズは2枚看板のシャキール・オニールが29得点13リバウンド5ブロック、コービー・ブライアントが26得点12リバウンドを記録したほか、リック・フォックスが20得点、この日6本の3Pシュートを決めたデレック・フィッシャーも18得点を記録した。
ファイナルMVPはシリーズ平均33.0得点15.8リバウンドを記録したシャキール・オニールが前季に引き続き選ばれ、2年連続でファイナルMVPに輝いた3人目の選手(マイケル・ジョーダン、アキーム・オラジュワン)となった。レイカーズが記録したポストシーズン15勝1敗(勝率93.8%)は歴代最高の勝率である。
第1戦 | 第2戦 | 第3戦 | 第4戦 | 第5戦 | 勝敗 | |
---|---|---|---|---|---|---|
ロサンゼルス・レイカーズ | 94 | 101 | 98 | 100 | 108 | 4-1 |
フィラデルフィア・76ers | 107 | 89 | 91 | 86 | 96 | 1-4 |
- ファイナルMVP:シャキール・オニール
フィラデルフィア・76ers ヘッドコーチ: ラリー・ブラウン
アレン・アイバーソン |
ディケンベ・ムトンボ |
アーロン・マッキー |
エリック・スノウ |
タイロン・ヒル |
ジョージ・リンチ |
マット・ガイガー |
ロドニー・ビュフォード |
ジュメイン・ジョーンズ |
トッド・マッカラー |
ケビン・オーリー |
ロショーン・マクロード |
ラジャ・ベル |
ペペ・サンチェス |
アンソニー・ミラー
引退した主な選手
[編集]- ジェローム・カーシー (1984-01) 引退後はコーチ職に転向。
- サム・パーキンス (1984-01)
- オーティス・ソープ (1984-01) カンザスシティ時代のキングス最後の生き残りだった。
- A.C.グリーン (1985-01) NBAデビューから欠場した試合は3試合のみで、ラストシーズンも全82試合に出場している。
- クリス・マリン (1985-01) ラストシーズンはキャリアの大半を過ごしたゴールデンステート・ウォリアーズに復帰したが、出場できたのは20試合に留まった。
- デトレフ・シュレンプ (1985-01)
- ロン・ハーパー (1986-01) シカゴ・ブルズで3回、ロサンゼルス・レイカーズで2回、計5回の優勝を経験。ラストシーズンもレイカーズで優勝を飾り、有終の美を飾った。
- マグジー・ボーグス (1987-01) 身長160cmのNBA歴代最小選手。このシーズンはトロント・ラプターズに在籍し、その後ニューヨーク・ニックスとダラス・マーベリックスにトレードされたが、1度もプレイすることなく引退した。引退後は不動産業を始めた後、WNBAのシャーロット・スティングヘッドコーチを務めた。
- ハーシー・ホーキンス (1988-01)
- ショーン・エリオット (1989-01) 1999年と2000年に2度の腎臓移植手術を受けるも見事に復活を果たし、ラストシーズンも52試合に出場した。
- ラリー・ジョンソン (1991-01)