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高知坐神社

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
高知坐神社

社殿
所在地 高知県宿毛市平田町戸内
位置 北緯32度57分4.47秒 東経132度48分1.19秒 / 北緯32.9512417度 東経132.8003306度 / 32.9512417; 132.8003306 (高知坐神社)座標: 北緯32度57分4.47秒 東経132度48分1.19秒 / 北緯32.9512417度 東経132.8003306度 / 32.9512417; 132.8003306 (高知坐神社)
主祭神 都味歯八重事代主神
社格 式内社(小)
郷社
創建 不詳
本殿の様式 三間社流造
例祭 旧暦9月22日[1]
地図
高知坐神社の位置(高知県内)
高知坐神社
高知坐神社
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鳥居

高知坐神社(たかちにますじんじゃ/たかちにいますじんじゃ、高知座神社)は、高知県宿毛市平田町戸内にある神社式内社で、旧社格郷社

祭神

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祭神は次の3柱[1]

延長5年(927年)成立の『延喜式神名帳では「高知坐神社(高知に鎮座する神の社)」とのみ記され、祭神を明らかとしない。この「高知たかち」は、現在の高知市域の地名(江戸時代に河中→高智→高知と変遷して成立[2])とは関係の無い古代名で、文献上では「高地」・「高持」とも見える[3]。その由来は詳らかでないが、『土佐国式社考』では「高知」と「高市」の音通を指摘する(大和国高市郡には鴨事代主神社が鎮座)[3]

なお『土佐国式社考』では、主祭神の神体を青黒玉石とし、相殿左神の神体を青石、相殿右神の神体を木像とする[1]

歴史

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創建は不詳[3]。付近では高知県で代表的古墳の1つである平田曽我山古墳(消滅)の築造が知られ、同古墳と当社を波多国造の墳墓・祭祀地と想定する説が挙げられている[3]。『先代旧事本紀』「国造本紀」では第10代崇神天皇の時に天韓襲命が波多国造に定められたと見え、創建をこの頃とする説もあるが詳らかではない[1]。境内地では祭祀遺跡の存在が知られ、平安時代土師器須恵器・甕が出土しているほか、縄文時代晩期の打製石斧も見つかっている[3][1]

延長5年(927年)成立の『延喜式神名帳では土佐国幡多郡に「高知坐神社」と記載され、式内社に列している[1]。『和名抄』に見える地名のうちでは、現鎮座地は幡多郡枚田郷(ひらたごう、異本では牧田郷)に比定される[1]

中世期には、元久2年(1205年)に社殿修理のことがあったほか、長福寺が別当寺であった[1]。『南路志』所引の応永6年(1399年)の鰐口銘では「高地之大明神」と見えるほか、同書所引の天文13年(1544年)の棟札には「高持者大明神」と見え、土佐一条氏4代当主の一条房基がその造営を実施している[3][1]天正17年(1589年)の「山田郷内平田村地検帳」では「高持社」と見え、11代4歩の宮床と宝殿・舞殿・横殿の存在が記される[3][1]

江戸時代には、宿毛土居の土佐藩家老の山内氏(安東氏)から崇敬を受け、明和5年(1768年)には7代山内氏篤によって現在の本殿が再建された[3]

明治維新後、近代社格制度において郷社に列している[3][1]

境内

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本殿(高知県指定文化財)覆屋

本殿は、江戸時代明和5年(1768年)の宿毛土居家老7代山内氏篤および嫡男の氏益の再建による。三間社流造で、屋根は杮葺。内部は内陣・外陣に分かれる。象鼻・蟇股・手挾など一部には江戸時代初期の再建時の彫刻を残す。高知県指定保護有形文化財に指定され、現在は覆屋内に鎮座する[3][4][5][6]

社前のイチイガシは、高知坐神社の社叢において最大の木で、樹高は29.0メートルを測り、推定樹齢は400年とされる。宿毛市指定天然記念物に指定されている[6][7]

摂末社

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左宮
右宮
  • 左宮(本殿向かって左側に鎮座)
    • 聖神社
    • 皇太子宮
    • 曽我神社
    • 天満宮
  • 右宮(本殿向かって右側に鎮座)
    • 柴折神社
    • 仁井田神社
    • 大船神社
    • 飛龍神社
    • 鷣高神社

文化財

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高知県指定文化財

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  • 保護有形文化財
    • 本殿(建造物) - 江戸時代、明和5年(1768年)の再建。1955年(昭和30年)2月15日指定[4][5][6]

宿毛市指定文化財

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  • 保護有形文化財
    • 獅子半身像 - 鎌倉時代の作。ヒノキ材の唐獅子像2軀で、像高32.5センチメートル。いずれも半身を欠失する。1963年(昭和38年)7月24日指定[6]
  • 天然記念物
    • 平田のいちいがし - 1963年(昭和38年)7月24日指定[6]

脚注

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  1. ^ a b c d e f g h i j k 高知坐神社(式内社) 1987.
  2. ^ 「高知城」『日本歴史地名大系 40 高知県の地名』 平凡社、1983年。
  3. ^ a b c d e f g h i j 高知坐神社(平凡社) 1983.
  4. ^ a b 高知座神社本殿(高知県ホームページ)。
  5. ^ a b 高知坐神社本殿(宿毛市ホームページ)。
  6. ^ a b c d e 宿毛市の文化財(宿毛市史).
  7. ^ 境内説明板。

参考文献

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  • 境内説明板
  • 地方自治体発行
  • その他
    • 明治神社誌料編纂所 編「高知坐神社」『府県郷社明治神社誌料』明治神社誌料編纂所、1912年。 
    • 「高知坐神社」『日本歴史地名大系 40 高知県の地名』平凡社、1983年。ISBN 4582490409 
    • 八波浩 著「高知坐神社」、式内社研究会 編『式内社調査報告 第9巻』皇學館大学出版部、1987年。 

関連項目

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外部リンク

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