馬鹿の一つ覚え
「馬鹿の一つ覚え」 | ||||
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緑黄色社会 の シングル | ||||
リリース | ||||
規格 | デジタル・ダウンロード | |||
ジャンル | ||||
時間 | ||||
レーベル | Epic Records Japan | |||
作詞・作曲 | 長屋晴子 | |||
チャート最高順位 | ||||
後述を参照 | ||||
緑黄色社会 シングル 年表 | ||||
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「馬鹿の一つ覚え」(ばかのひとつおぼえ)は、日本のポップ・ロック・バンドである緑黄色社会の楽曲。2024年11月13日にSony Music Labelsの社内レーベルEpic Records Japanより配信限定シングルとして発売された[3]。長屋晴子が作詞作曲を手がけた本作は、映画『六人の嘘つきな大学生』の主題歌として書き下ろされた[4][3]。
制作背景
[編集]2024年9月3日、同年11月22日に公開の東宝配給映画『六人の嘘つきな大学生』の主題歌を緑黄色社会が担当すること、楽曲タイトルが「馬鹿の一つ覚え」であることが発表された[5][4]。映画のプロデューサーである稲垣優は、かねてより緑黄色社会のファンの1人として楽曲を聴いたりライブを見たりして感銘を受けていたとし、主題歌を依頼した経緯について“嘘”とは無縁のイメージがある緑黄色社会さんに、『もし“嘘”をテーマにした曲があったら、どんな楽曲になるのだろうか?』と思ったのが、本作の主題歌のオファーのきっかけでした
と説明した[4]。
楽曲はタイトル先行で制作された[6]。作詞を手がけた長屋晴子によれば「何年か前」に「馬鹿の一つ覚え」という言葉を目にし、インパクトに残りいつか使おうと思ったことから携帯電話のメモに残していた[6]。その後主題歌の依頼を受け、「嘘」という題材に合うという判断から使用されることとなった[6]。また、長屋は「逆転」や「うそつき」と角度が違うだけで同じ世界線
の曲とし、でも“逆転”や“うそつき”には、未練みたいなものがあるような気がしていて。そこに弱さもあって。この“馬鹿の一つ覚え”に関しては、それもありつつ余裕が出てきたような感じなんです。“逆転”にも余裕はあるんですけど、もうちょっと若さがある、強がった余裕だったんですけど、“馬鹿の一つ覚え”に関しては、強がってるとかじゃなくて
と説明している[7]。
編曲はベーシストの穴見真吾と編曲家のLASTorderの共作[8]。曲はファンク調でありながら、後半にレゲエやダブの要素が取り入れられている[1]。穴見はハラハラしたり、振り回されるような映画のアミューズメント感みたいなものが曲に出ると良いなと思い、フレーズやきりきりとした音色を取り入れるなどを意識して作りました
と語っている[4]。
リリースおよび演奏披露
[編集]「馬鹿の一つ覚え」は、2024年11月13日に配信限定シングルとして発売された[9]。この2日後の11月15日にはライブレストランを舞台としたミュージック・ビデオが公開された[10][11]。監督は「花になって」のミュージック・ビデオも手がけたMESSが務めた[10][11][12]。
ライブ演奏は、発売直近に開催された全国ライブハウスツアー『緑黄色社会 Live House Tour "Laugh"』で初披露となった[13][14]。
テレビの音楽番組においては、ミュージック・ビデオの公開と同日に放送されたテレビ朝日系『ミュージックステーション』で初披露となり[15][16]、11月25日に放送されたTBS系『CDTVライブ!ライブ!』ではフルサイズで披露された[17][18]。その後11月30日に放送されたフジテレビ系『ミュージックフェア』でも披露された[19]。
評価
[編集]ライターの石井恵梨子は、本作全体を通して「最もいい仕事をしている」のが穴見が弾くベースラインであるとし、J-POPでここまでベースを面白く聴かせる曲も珍しい
と評した[1]。また、長屋が書いた歌詞およびボーカルについて善悪や被害者/加害者の目線で裁くことなく、伸るか反るか、派手なショータイムの幕開けとして描いているから、聴き心地はあくまでスカッとしている。めくるめく声色の違いも楽しい
と評した[1]。
音楽評論家のスージー鈴木は本作を「ベースの音に驚いた」楽曲とし、後半の「たゆたゆしすぎるわ 貫いてよ愚の結晶」という一節を引き合いにベースと歌詞に二度驚きます……バンドの子性に気付くのが遅過ぎました
と述べた[20]。また、長屋のボーカルについてAdoやゲスの極み乙女。、穴見のベースプレイについてサディスティック・ミカ・バンドの後藤次利を想起したと述べた[20]。
ライターの杉浦美恵は、音楽雑誌『ROCKIN'ON JAPAN』(2025年1月号)に寄稿したレビューでめまぐるしく展開するサウンドはベースも鍵盤もギターもそれぞれにその音の存在を主張しながら、長屋のボーカルを軸にして抒情性豊かに重なり合っていく。少しやさぐれたイメージで、時に巻き舌なども交えながら「嘘」を暴き出すようにクリティカルに突き刺さる長屋のボーカル。このシアトリカルな歌唱が外連味なく表現できるのも彼女の大きな魅力だろう。伸びやかなファルセットの奥にも毒を感じさせるその歌世界に、リョクシャカのポップのさらなる広がりを見た
と評した[2]。
クレジット
[編集]※出典[8](特記を除く)
チャート成績
[編集]チャート (2024年) | 最高位 |
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Japan Download Songs (Billboard JAPAN)[22] | 13 |
日本 (オリコンデジタルシングル)[23] | 14 |
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d 石井恵梨子 (2024年11月15日). "緑黄色社会「馬鹿の一つ覚え」". Real Sound. blueprint. 2024年11月22日閲覧。
- ^ a b 杉浦美恵 (2024年12月6日). "長屋晴子の歌声にある、密やかな毒気を味わい尽くす-『馬鹿の一つ覚え』緑黄色社会| 邦楽 CD/EP新譜レビュー". rockin'on.com. ロッキング・オン. 2024年12月11日閲覧。
- ^ a b "緑黄色社会、映画『六人の嘘つきな大学生』主題歌「馬鹿の一つ覚え」配信リリースへ". Billboard JAPAN. 阪神コンテンツリンク. 2024年11月12日. 2024年11月13日閲覧。
- ^ a b c d 音楽ナタリー編集部 (2024年9月3日). "緑黄色社会、M!LK佐野勇斗が慶應SFC生演じる映画「六人の嘘つきな大学生」主題歌書き下ろし(コメントあり)". 音楽ナタリー. ナターシャ. 2024年9月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年11月13日閲覧。
- ^ ryokushakaのツイート(1830697201879916708)
- ^ a b c "緑黄色社会・長屋晴子「携帯のメモ帳に…」 新曲「馬鹿の一つ覚え」制作秘話". マイナビニュース. マイナビ. 2024年11月11日. 2024年11月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年11月22日閲覧。
- ^ 古河晋「緑黄色社会、“恥ずかしいか青春は”“僕らはいきものだから”“馬鹿の一つ覚え” 、詞曲を手掛ける曲が快作ばかりの長屋晴子の変化に迫る」『ROCKIN'ON JAPAN』第36巻第11号、ロッキング・オン、2024年9月30日、126頁。
- ^ a b "映画『六人の嘘つきな大学生』主題歌「馬鹿の一つ覚え」を11月13日(水)配信リリース!". 緑黄色社会 Official Site. 2024年11月11日. 2024年11月13日閲覧。
- ^ ryokushakaのツイート(1856351253275566549)
- ^ a b "緑黄色社会、予測不能な「馬鹿の一つ覚え」MV公開". Billboard JAPAN. 阪神コンテンツリンク. 2024年11月15日. 2024年11月22日閲覧。
- ^ a b "緑黄色社会、映画"六人の嘘つきな大学生"主題歌の新曲「馬鹿の一つ覚え」MV公開". Skream!. 激ロックエンタテインメント. 2024年11月15日. 2024年11月22日閲覧。
- ^ ryokushakaのツイート(1857378008983830759)
- ^ 音楽ナタリー編集部 (2024年11月25日). "緑黄色社会、ライブハウスツアー完走「楽しくてたまらなかった」(ライブレポート)". 音楽ナタリー. ナターシャ. 2024年11月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年11月26日閲覧。
- ^ 森朋之 (2024年11月25日). "緑黄色社会『Live House Tour "Laugh"』ファイナル!「まだまだ大きなところへ連れていって、見たことがない景色を見せてあげたい」【オフィシャルレポート】". ぴあ音楽. ぴあ. 2024年11月26日閲覧。
- ^ 音楽ナタリー編集部 (2024年11月8日). "「Mステ」でJ.Y. ParkとNiziUがコラボ!IS:SUE、timelesz、FRUITS ZIPPER、緑黄色社会も出演". 音楽ナタリー. ナターシャ. 2024年11月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年11月22日閲覧。
- ^ ryokushakaのツイート(1857414975926767680)
- ^ MANTANWEB編集部 (2024年11月25日). "今夜のCDTVライブ!ライブ!:出演者&楽曲紹介 - MANTANWEB(まんたんウェブ)". MANTANWEB. MANTAN. 2024年11月25日閲覧。
- ^ ryokushakaのツイート(1860996449116491799)
- ^ ryokushakaのツイート(1862791177205870997)
- ^ a b スージー鈴木 (2024年11月30日). "リーガルリリーというキラキラの大収穫と緑黄色社会と「APT.」に染まった11月【月刊レコード大賞】". Yahoo!ニュース. LINEヤフー. 2024年11月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年12月5日閲覧。
- ^ milincpoteのツイート(1856479864376963093)
- ^ "Billboard Japan Top Download Songs". Billboard JAPAN. 阪神コンテンツリンク. 2024年11月20日. 2024年11月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年11月20日閲覧。
- ^ "オリコン週間 デジタルシングル(単曲)ランキング 2024年11月11日~2024年11月17日 11~20位". ORICON NEWS. oricon ME. 2024年11月20日. 2024年11月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年11月20日閲覧。