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酸化タングステン(IV)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
酸化タングステン(IV)
識別情報
CAS登録番号 12036-22-5
特性
化学式 WO2
モル質量 215.84 g/mol
外観 青銅色の固体
密度 10.8 g/cm3, 固体
融点

1700 °C (分解)

構造
結晶構造 単斜晶系
危険性
EU分類 記載無し
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

酸化タングステン(IV)(さんかタングステン、tungsten(IV) oxide)は、化学式が WO2無機化合物である。青銅色の固体で、結晶は単斜晶系である[1]。短い W-W 結合 (248 pm) を持つ八面体配位の WO6 を中心とした歪んだルチル型の構造をとる[1]。それぞれのW中心は d 2 の電子配置をとるため、大きな電気伝導性を持つ。

合成

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900°Cで40時間かけて酸化タングステン(VI)をタングステン粉末で還元することによって合成する。この反応は中間体として部分的に還元され、混合原子価状態の W18O49 を経て進行する。モリブデン類縁体である酸化モリブデン(IV) MoO2 も同様に合成される。

単結晶は、ヨウ素を使った化学輸送法によって得られる。ヨウ素は揮発性の WO2I2 の形で WO2 を輸送する[2]

脚注

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  1. ^ a b Wells, A. F. (1984). Structural Inorganic Chemistry, 5th Ed., Oxford Science Publications. ISBN 0-19-855370-6.
  2. ^ Conroy, L. E.; Ben-Dor, L. (1995). "Molybdenum(IV) Oxide and Tungsten(IV) Oxides Single-Crystals." Inorganic Syntheses, Vol. 30, pp. 105-107. ISBN 0-471-30508-1.

関連項目

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